追悼 赤瀬川原平さん

  • 2014.11.14 Friday
  • 05:51
赤瀬川原平さんが、先月26日に亡くなりました。享年77歳。
その頃はまだ現場がバタバタだったので、じっくり思いにふける暇がありませんでしたが、最近になってじわりと思い出してしまいました。家の中のあちこちに散らばっている本棚を探してみると、10冊ほどの著書やたくさんの雑誌が出てきました。まだありそうです。
蔵書

最初に出会ったのは、73年に創刊された『終末から』に載っていた「虚虚実実実話櫻画報」でしょう。その前身である朝日ジャーナルの『櫻画報』は、ちょうど予備校時代だったのですれ違いになっており、後から見た断片的な内容しか知らなかったのです。なのでここに復活したこともあり、さっそくこの雑誌を読み始めました。
終末から1 終末から2

  櫻画報
60年代に「梱包芸術」を展開していた原平さんは、大朝日新聞を徹底的にパロディ化して、朝日ジャーナルの中で櫻画報を始めたようです。これは60年代の「千円札裁判」で有罪になったきっかけが、朝日の記事だったことに対する意趣返しだったのかもしれません。
ところが、その内容が朝日の上層部の逆鱗に触れ、折からのジャーナル左翼誌批判に耐えかねたこともあり、朝日ジャーナルの自主回収と編集局の大粛正が行われたのです。そのきっかけとなった事件の周辺が、「終末から」にやんわりと触れられていました。

ニセ千円札
そこには次のように書かれています。
「ほら「自称前衛芸術派の若い画家」が出てるでしょう。まぁ警察というのは曲がりなりにも証拠がないと犯罪者を作れないものだろうけど、正義の味方の新聞社というものはニュースソースを明かさないというモラルによって、いつでも誰でも犯罪者に仕立て上げられるんですね。 …中略… あんたはさっき、実はいいことを言っていたのです。新聞記者が取材にいくのは、そこに世界をつくりに行くことなのだと。その世界を事件にいいなおせば、ボクにも分かりますよ。事件というものはまさに新聞がつくるものですからね」
今の朝日新聞のていたらくは、全くこの当時から変わっていないことがよく分かります。

「本来ならば、たとえば朝日新聞とか○○新聞とかいう題字の下にはいつも「これはフィクションであり、実在の人物・団体・事件とはなんの関係もありません」というただし書きがゴチックかなにかで印刷していないといけないんだけど、どの新聞を見てもみなそれをサボっているようですね」とまで書いています。千円札裁判で有罪となり、「犯罪者」となった原平さんは、のちに尾辻克彦の名で芥川賞を受賞していますが、その時に朝日新聞はどんな記事にしたのでしょうねぇ…

引っ張り出した本を積み上げているので、つい読んでしまい、帯広までの列車で一冊読んでしまいました。その中からいくつか紹介することになりそうです。
主旨
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