フキノトウ

  • 2014.04.17 Thursday
  • 05:58
先日から何度も登場したフキノトウ。道内至るところに生えているし、雪融けと共にすぐに顔を出してくる、春の申し子のような存在です。道内など北日本に分布しているアキタブキ(Petasites japonicus subsp. giganteus)は、秋田産のものが先に有名になったので、この名前になったのでしょう。ちなみに基本種のフキは、一般的には京ブキと呼ばれることが多いようです。道内にも自生があることになっているけれど、本当かなぁ?

フキは雌雄異株なので、フキの花であるフキノトウにも雌雄があります。
♀株 ♂株
結構個体差はあるものの、全体に白っぽいのが雌株のフキノトウ、黄色っぽいのが雄株のフキノトウです。フキの花の構造はいろいろ複雑なようなのでここでは深入りせず、白い糸状の雌しべを持っているのを雌株、黄色い花粉が目立ってくるのを雄株としておきましょう。

小さなうちに雌雄が分からなくても、開花して10日もすればすぐに判別がつきます。花粉を飛ばした雄株では、大きさもさほど変わらず、先の方が黒くなってきて崩れてきます。
雄株その後
これに対して雌株ではどんどん成長し、大きなものでは腰の高さほどにもなってきます。アイヌ語ではフキノトウをマカヨと呼んでおり、むくむく大きくなるのをピンネ・マカヨ(雄のフキノトウ)、伸びないで枯れてしまうものをマチネ・マカヨ(雌のフキノトウ)と区別していたそうです。(「コタン生物記」更科源蔵・光著、法政大学出版会 より)
雌株その後
やがて山野が新緑に覆われる頃になると、巨大化したフキノトウはタンポポそっくりの白い綿毛を開き、風に飛ばされてまたあちこちに支店を出していくのです。
種子飛散

沢筋の土壌の肥えた湿地では、胸くらいの大きさになるフキも珍しくありませんが、足寄町螺湾(らわん)に生えているフキは特に巨大になり、かつては馬に乗ったままその下をくぐれたという伝説も残っているほどです。そんなフキがあちこちにあったので、コロポックル伝説が生まれたのかもしれません。現在ではそこまで巨大にならないようですが、それでも2〜3mになり、腕の太さほどになるけれど柔らかくてミネラルが豊富な『ラワンぶき』として商標登録し、株も門外不出となっているそうです。でも植物園には、辻井先生が持ち込んだ「ラワンぶき」が元気に育っています。物差し代わりになっている方は180cmほどもあるので、その大きさがお分かりでしょう。
ラワンブキ
昨年滝野公園でお会いした大阪からやってきたというご夫婦は、道内をレンタカーで走りながら、つい大きなフキのところで何度も写真を撮してしまったと笑っていました。私たちには見慣れてしまっているものにも、意外な話題性が眠っているのかもしれません。
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