山親爺

  • 2014.02.17 Monday
  • 06:12
先日の義父の葬儀。祭壇の両側には、近くの千秋庵総本家からいただいた山親爺のお供えが、高く積み上がっていました。長いおつきあいだったそうで、このほかにもたくさんのお供えを頂戴していたようです。
山親爺 箱

道民にとっては、テレビコマーシャルまでやっていた札幌千秋庵の山親爺がなじみ深いでしょう。
(なんとYouTubeにありました。)でも登録商標になっているので、この菓子が出来たときから笹に通した鮭を背負った山親爺が、スキーをしているイメージが出来上がっていたのでしょうね。

 出てきた出てきた山親爺
 笹の葉かついで 鮭しょって
 スキーに乗った山親爺
 千秋庵の山親爺
 今日のおやつは山親爺
 千秋庵の山親爺〜♪

画像に(札幌)とついていましたが、もともとは千秋庵総本家が作り出したお菓子だそう。箱の裏にはこのような説明書きが書かれていました。
   主人敬白

秋田の久保田城趾のある公園を千秋公園といい、札幌の中島公園や円山公園と同じく、長岡安平が設計した公園として知られています。千秋庵の創業者が秋田から函館にやってきたのは万延元年(1860)のことですから、道内でも最も古いお菓子屋さんの一つでしょう。ここから分店していったのが小樽、旭川、釧路で、札幌千秋庵はさらに小樽からの暖簾分けの形で独立しています。(札幌からさらに別れたのが帯広千秋庵(現在の六花亭)なので、ひ孫関係…(^_^;)) そのような経緯から、わざわざ「総本家」を名乗り、山親爺にも「元祖」とついているのでしょう。

これを作り出した4代目は、各店にその作り方を教え、それぞれの店で販売させたそうです。今は札幌しか残っていませんが、独立した店にも教えたという度量の広さは驚きです。でも現在の札幌の山親爺とはかなり食味が異なり、札幌のはいかにも小麦せんべいという感じがしますが、総本家のはさくっと食味が軽く、味も品があるように思います。
ただ、中の袋のデザインが随分とかわいくなっているのにびっくり。以前は札幌と同じくいかつい熊が鮭を通した笹を背負ってスキーに乗っている図柄でしたが、今の熊は、とてもかわいいクマさんの絵になっていました。箱や黒くて丸い缶のイメージと、中袋のギャップがおかしかった。
  袋

この「千秋庵総本家」や日本で一番古い洋食屋といわれる「五島軒」、すき焼きの店「阿佐利」など、葬儀でも大変お世話になりましたが、地域密着でありながら観光客が引きも切らない店がたくさんあります。このあたりが函館の町の懐の深さのような気がします。
コメント
コメントする








    
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM