釧路の海岸植生

  • 2013.09.30 Monday
  • 07:09
釧路からの帰りの丘珠行きは、休日のため午前の便がなく、始発が昼過ぎの飛行機だったので、午前中以前から見たかった海岸植生を見ることに。昨日に引き続きKさんMさんが足を確保してくれた上に、私の先輩でもあるKさんが、予定を変更して現地を案内してくれることになったのです。
白糠町の道の駅「しらぬか恋問」の、すぐ裏の海岸から見ることにしました。
恋問海岸
昨日とは大違い。空はどんよりして風が強く、そんなに寒くなかったのが救いでした。もちろんこの時期には、人っ子一人いるはずもなく、大きな波が打ち付けるばかりの海岸です。まず目を引くのがハナマスの真っ赤な実。普通だとかなり扁平な実をしているのですが、ここのハマナスはまん丸によく太り、とても美味しそうなので、早速いただきました。タネがびっしりですが、ビタミン豊富な秋の味覚です。
ハマナスの実

まだウンランやハマニガナ、アキノキリンソウ、キタノコギリソウ、クサフジなどがちらちら花を咲かせていました。そんな中全く見たことがない植物が。ナデシコ科だろうが、さっぱり思い浮かばないので宿題に。戻ってから図鑑を調べてみると、フシグロという植物でした。フシグロセンノウならぬ、ただのフシグロ。しかも二年草でした。初めてのご対面です〜
フシグロ

一面よく目立つのがシロヨモギ。穂を延ばしている枝と、きれいな葉を広げている株が、砂浜にたくさん散らばっています。
シロヨモギ
そんな中に、タネをびっしり付けてよく目立つ花茎と、艶々した葉のハマボウフウがたくさんありました。この辺りは春先たくさんの山菜掘りがやってくるそうですが、面積と人数のバランスが取れているのでしょう。石狩浜のように、株を探すのが困難な状態とはずいぶん違います。たくさんタネをばらまき、次の世代をどんどん作ってほしいものです。
ハマボウフウ
根室本線を挟んで内陸に、恋問自然観察公園というのがあるので、そちらに回ってみました。町が設置し、木道の観察園路が一回り整備されています。
恋問自然観察公園
大して期待していかなかったのですが、少し歩き始めてすぐに、ホロムイリンドウの小群落が。エゾリンドウの湿原型で、葉がかなり細いんだと、昨日大西先生に教えられたばかりでした。
ホロムイリンドウ
よく見ていくと、オミナエシ、クサレダマ、スズラン、ノハナショウブ、ナガボノシロワレモコウ、シラヤマギクなどがかなりの密度に生えています。花の時期に見れば、かなり見応えがある場所だということが分かりました。三人とも初めての場所だったので、来年は是非見に来たいといってましたが、私は見に来られるかなぁ…(>_<)
エゾノコギリソウ
エゾノコギリソウが、一株だけきれいに咲き残っていました。
森林から草原、湿原や海岸植生と、他にはない組み合わせの多様性があるのが釧路の特徴です。とてもうらやましく思った二日間の旅でした。しんどいスケジュールではありましたが、こんな花との出会いがあると疲れも吹き飛びます。釧路のみなさん、本当にお世話になりました〜
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