ワレモコウの季節

  • 2013.09.25 Wednesday
  • 07:15
庭でワレモコウが咲き乱れています。支柱を立て損なったので、まさに咲き乱れ状態になってしまいましたが、秋らしい独特の花の風情です。あまりに乱れているので、別の写真で…m(__)m
ワレモコウ

この花は、独特の色と形をしていますが、源氏物語に初めて紹介されているとのは、香りを楽しむものとしてだそうです。一般的には吾亦紅が使われますが、我吾紅、吾木香、我毛紅など、さまざまな文字が当てられています。諸説を読むと、中国からもたらされた薬用植物である木香(もこう)に薬効が似ているため、我が国産のという意味で、「われの木香」となったものから「ワレモコウ(吾木香)」となったというのが信憑性が高いようです。
ワレモコウ(Sanguisorba officinalis)は、我が国から朝鮮半島、中国、シベリアを経てヨーロッパにまで自生しているとのこと。道内でもわずかですが、数カ所に散在しているようです。サンギソルバとは、血を吸収するという意味で、止血作用があるために、オフィキナリス(薬用の)という種小名を持っています。それにしても、花弁もなくガサガサした不思議な花ですが、我が国以外では園芸植物として利用されているのでしょうか?
花のアップ

山野では、ナガボノシロワレモコウ(S.tenuifolia var. alba)も咲いています。名前の通り長く垂れる花序を持ち、すっくと高く枝を伸ばしていますが、触るともろく、ポキッと折れていまいます。他のワレモコウ類が局所的なのに対し、本種は全道に広く分布しているので、一番見かけやすい種類です。
ナガボノシロワレモコウ
(枝先の方からから開花してくる。  滝野公園で  2007.9.24)

もう少し早く咲く仲間にはカライトソウ(S.hakusanensis)があります。ハクサネンシスの名の通り、白山など本州中部の日本海岸が産地で、花が大きく美しいので、道内でもよく植えられています。花の時期になると、草姿にだらしがないのが玉にキズですが。雄しべが長く垂れるので、ワレモコウとはかなり雰囲気が違って見えます。道内にもよく似たエゾトウウチソウが、日高地方の山地にあるようです。トウウチソウは唐打草と書き、牧野図鑑によれば、中国から渡ってきた打紐にこの花の質感が似ていたのでこの名前になったものであろう、と書かれています。
カライトソウ
(花が重たい訳でもなさそうなのに、よく垂れるカライトソウの花  十勝ヒルズで、2013.8.10)

以前様似の海岸で、ナガボノシロワレモコウに似た少し長めの花序ですが、ワレモコウより赤くなっているものを見つけ、ナガボノアカワレモコウというものだと、当時の梅俊図鑑で知りました。ところが新しい図鑑(梅俊図鑑2007)では、ミヤマワレモコウ(S.longifolia)となっており、「2001年まではナガボノアカワレモコウとされていた」とありました。うーーん
ミヤマワレモコウ
(様似町の海岸で咲くミヤマワレモコウ  2003.9.30)

地味な野草ではありますが、不思議な魅力をもっているワレモコウの仲間が咲き終わると、秋も深まってくるのです。
(参考:「植物和名の語源研究」 深津正著、八坂書房、2000)
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