クロフネツツジ

  • 2013.05.28 Tuesday
  • 07:00
なんだか急に馬鹿陽気に。今朝はもうエゾハルゼミが道路に落ちていました。あわてて這い出してきたものの、木の芽も開いていなくて何か変だと、まごついているうちに車にはねられたのでしょうか。今年の天気は極端すぎて、肉体的にも付いていけません。早く落ち着いてほしいものです。
まだキタコブシの花が残っているのに、いろいろなツツジ類が開いてきました。記録を調べてみても、ツツジ類に関してはそんなにひどく遅れている様子もないのです。そろそろどこかで、帳尻合わせ機能が働き始めているのかもしれません。
庭先では、クロフネツツジ(Rhododendron schlippenbachii)が満開になってきました。本種は中国東北部から朝鮮半島、ロシア沿海地方の原産で、発見者のロシア軍人シュリッペンバッハ氏の名に因んだ学名です。1668年に朝鮮からの船によってもたらされたために、クロフネツツジの名が付けられたとか。ヨーロッパに渡るや、この艶やかなピンク色の花は、Royal Azaleaと呼ばれて、みんな虜になっただけの価値はあります。
くろふね
(北大構内、ボランティアで管理している園2圃場で。  2013.5.25)

かくいう私も、このツツジには特別の思いがあります。学生時代のことですが、北国に適している落葉性のツツジ類がたくさんあるのに、なんでサツキやキリシマツツジなど、常緑性ツツジばかり植えるのか?落葉性のツツジはたくさんあるのに、実生苗ばかりで増殖するため、レンゲツツジやクロフネツツジなどでは、株ごとに色が違ってしまっている。なんとか栄養繁殖ができないものか?ということで、大学の卒論では『落葉性ツツジ類の造園的利用とその繁殖』というテーマで取り組んだのです。

挿し木繁殖が困難と言われていたクロフネツツジでしたが、いろいろやってみるとそこそこの発根率が得られました。古い手書きの卒論を引っ張り出してみると、前年枝を一部付けた当年枝を、6月下旬に採取し、オーキシン(NAA=ナフタレン酢酸)10ppm、24時間浸漬処理区では、70%の発根率が得られており、改良すれば十分な数値と言えるでしょう。翌年も研究生として居残り、再度試験を行ったので、枝を取らせてもらった植物園の株が、二年連続で坊主になったと、植物園の職員ににらまれたことを思い出します…(^。^;;
そんなこともあり、クロフネツツジが満開になると、いろんな昔の苦労を思い出してしまうのです。
樹形

すぐ横では、ムラサキヤシオツツジ(R.albrechtii)も咲いてきました。高山性のツツジであり、この花の色も独特のつややかさがあるので大好きな花ですが、これの挿し木繁殖はもっと手強いのです。これも試験をやっていますが、当年枝のみの穂木で、オーキシン(IBA=インドール酪酸)100ppm、24時間浸漬処理区で、ようやく40%の発根率でした。
ムラサキヤシオ
(この花の色も艶やかで、大好きなムラサキヤシオツツジ  2013.5.25)

さらに隣では、トウゴクミツバツツジ(R.wadanum)が満開に。この花色になると、深みがないただのツツジだなぁと思ってしまいます。えこひいきして申し訳ないのですが…
トウゴクミツバ

このあとは、レンゲツツジ、エゾヤマツツジ、ヨドガワツツジなど、落葉性ツツジ類のオンパレードになります。その頃になれば、ようやく春爛漫という気分になれるでしょうか。
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