秋の七草

  • 2020.09.08 Tuesday
  • 06:00
9月も2週目になるというのに、真夏並みの暑さが続きます。今朝の最低気温は24℃、湿度は80%もあるのですから、寝苦しいはずです… 札幌の今日の予報は最高気温が33℃、明日は31℃で、ようやく10日から気温が下がってくれるようです。早く気温が下がらないと果樹には厳しい環境だし、メコノプシスの生育も心配になってきました。

今日の講習の準備をしていて、「秋の七草」のページが。春の七草と違い、はるか遠く今から約1,300年も前に、山上憶良によって詠まれた万葉集の歌から出発しています。万葉集の巻八 1537 には『秋の野に 咲きたる花を指(および)折り かき数ふれば七草の花』。さらに続いて『萩の花、尾花、葛花、瞿麦(撫子)の花、姫部志(女郎花)、また藤袴、朝貌(朝がほ)の花』という二首の歌が出自となっています。
萩の花は、当然ミヤギノハギなどではなくヤマハギです。かつては道内のものをエゾヤマハギとしていましたが、変異の範囲内ということに。ミヤギノハギのような派手さはなくとも、野生の気品を感じる花です。枝先は枯れるけれども、幹の部分は越冬し、4〜5年は生きていますがやがて枯れてしまいます。毎年地際で刈り取った方が、勢いのある枝が伸びていい花が咲いてくれるでしょう。
ハギ

冬枯れの枯れ尾花も風情はあるのでしょうが、花が開き始めた8月末くらいの様子が一番秋を感じさせられて好きです。ススキ草原は人手が入ってこそ維持できるので、放任していればどんどん衰退してしまいます。富丘西公園のように毎年秋に刈り取りを続けていればこそ、この景観も維持されているので、かなり貴重な存在かもしれません。
ススキ

憶良さんはなんでクズの花なんか入れたんだろう?と思ってしまいますが、当時は食用や薬用、あるいは工芸の素材としてもっと身近な存在だったのかもしれません。この花を見ると、同じマメ科のアピオスを思い出してしまいます。アメリカインディアンのソウルフードだったので、似たような存在だったのかも。
クズ

ナデシコの花は、あまり山野では見たことがなく、石狩浜の海岸草原の花というイメージが強く、初めて見た時にはなんであんなにびっしり咲くんだろうと、びっくりした記憶があります。「大和撫子」や「なでしこジャパン」なんて変な使われ方をしてとても迷惑だったかも…
ナデシコ

オミナエシは園芸的に使われていることが多く、たくさんの花をびっしり咲かせているとあまり野草のイメージがありませんが、草原の中からポツポツと花茎を伸ばしている様子はなかなか風情があります。
オミナエシ

フジバカマは道内には自生がなく、関東以西に生えているものは自生とも、古く中国から渡来したものとも言われています。鉢物で売られていたものを一度買って植えたことがありますが、越冬できませんでした。耐寒性ははありそうに見えるのですがねぇ。
フジバカマ

道内にはヒヨドリバナやヨツバヒヨドリがあるので、代替品には不自由はしませんが、でかすぎて風情はないし、香りもありません…
ヨツバヒヨドリ

最後の「朝貌の花」は昔から議論になって来ましたが、アサガオやヒルガオ、ムクゲなどは憶良の時代には渡来していないことから、キキョウとされています。道内にはかつてはかなり自生があったはずですが、開発が進んでほとんどなくなってしまい、函館の桔梗のように地名にだけ名を残しているところもあります。七草の中では最も園芸植物化している植物かもしれません。
キキョウ

それにしてもナデシコやキキョウはどう見ても夏の花だし、リンドウやアキノキリンソウなどの方が相応しいのにと思ってしまいます。そこは憶良さんの感性と好みなので、私がどうこう言っても仕方ありませんが。
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