先祖の参考書

  • 2020.05.08 Friday
  • 05:54
冬にロフトのガラクタを整理していて、おふくろの引っ越しと共に松山から持ってきた荷物の中から、ボロボロになった和綴じの本を見つけました。中身をよく確認しないままほったらかしていたものを、先日ようやく開けてみると、半分くらいは虫に食われて穴が空いていたけれど、なんとか署名は判読できました。『痘疹活幼心法』とあるのです。
古文書

さすがインターネット。検索してみると明の医師聶尚恆(じょう しょうこう)が表した天然痘の治療法を、江戸時代の初めに出版されたもののようです。
額田文庫

国立図書館にも収蔵されているのをデジタルライブラリーで見ることができましたが、うちにあるものとは版型が異なっており、いろんなところから出版されていたのかもしれません。我が家のものは上下巻が合冊になっているけれど、もともとは上下二冊組みになっていて、古本屋のサイトでは5千円で販売もされていました。
国会図書館

目次
 (我が家に伝わっている本)

天然痘はウイルスによる感染症で、古来世界各地で大流行を繰り返し、免疫を持っていない地域に侵攻するにつれてウイルスを振りまき、インカ帝国やアステカの滅亡も天然痘のせいだったとか。アメリカインディアンや我が国のアイヌ民族も、これによって大きく人口を減少させてしまいました。種痘による免疫療法が我が国に入って来たのは江戸末期なので、それまではこの様な漢方の対症療法が行われていたのかもしれません。(参考:Wikipedia より)

この本を買い求めたのは元治元年(1864)とあるので、私の曾祖父はまだ10歳だから、その父である六代目だということに。六代目はたくさんの古文書を残しており、それらを見る限りは完全な漢方医だったことが分かります。
友喜さん

天然痘は、種痘によって感染が抑え込まれ、優れたワクチンによって世界各地で根絶が図られ、WHOによって1980年に根絶宣言が出されています。根絶された感染症はまだ天然痘だけで、エイズやエボラウイルス、SARSなどのウイルス感染症はまだまだ十分に抑え込まれておらず、新型コロナウイルスに至っては、沈静化させるまでに気の遠くなるほどの時間が必要でしょう。私のご先祖さまも、一生懸命参考書を読みあさり、治療法を探していたのかもしれないと思うと、この本の重みを少し感じるようになりました。
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