街路樹調査

  • 2020.03.11 Wednesday
  • 05:57
この時期には珍しいくらいの雨が降り、町中の車道の雪はすっかり消えてしまいました。自宅前も、三軒隣までは坂道なので雪融け水が流れるためかすっかり路面が見えているけれど、家の前はドボドボになったまんまで、もう少しかかりそう。これからの雪はそんなに積もらなさそうなので、少しずつ春に向かって行くことでしょう。

昨日はこの時期には珍しく、現場に出掛けました。寒地土木研究所で行っている街路樹の研究について、現地でのヒアリングとアドバイスを行うことになったのです。寒地土木研究所に着く頃になると、午後から雨の予報通り、パラパラと降り始めてしまいました。3年前に植えたチシマザクラの記念植樹木は、順調に大きくなっているようですが、こんな雑な冬囲いでは折れてしまいそう。今年の少雪に助けられたかな。
記念植樹

一通りサクラを見てみると、かつていた熱心な運転手さんがいなくなってしまったあとは、誰も手入れをやっていないらしく、枯れ枝もそのままだし、ちょっと心配な状態になっていました。
チシマザクラ

それでも枝先の冬芽はかなりふくらんできていて、真ん中の葉芽に比べて花芽がまん丸くなっていました。今年は早く咲きそうなので、GW前に満開になるかもしれません。
冬芽

街路樹の剪定に関しては、民間資格ではありますが「街路樹剪定士」というものがあり、その実地試験をやった木の評価をすることに。今年は25人も受験したそうで、そのイチョウを1本ずつ見ていき、どういうところに着目して剪定をしたのか、切り残している枝はないか、ポイントを確認していくのです。
イチョウの剪定後

かなりの雨降りになってしまい、最悪の条件になってしまいましたが、いいところ悪いところを一つずつ指摘しながら確認をしていくのです。気温はプラスとはいえかなり冷え込む中を、2時間ほどでなんとか25本の評価を片付けました。
枝の確認

その後真駒内に移動して、プラタナスの街路樹を見てきました。ひどい剪定で樹形が崩れてしまったプラタナスが、はたしてうまく直るものなのか、見てほしいというのです。確かにコブだらけになっており、これを直すのは大変そう…出来ないことはないけれど、最低でも5年はかかるし、それなりの技術を持った人でなければ難しいですよ〜ということになりました。
プラタナス

町の魅力には、街路樹の緑の果たしている役割は大きいけれど、厳しい予算削減策を受けてどこもその維持に大変な苦労をしています。この研究では、効率的な街路樹管理策をまとめることにより、そういう情勢の中でも魅力ある景観づくりに役立つような街路樹管理のしくみを作っていこうというものです。街路樹管理は私の仕事の大きな柱だったので、これからもお手伝いしていこうと思っています。
コメント
街の景観・街路樹にもっと市民が興味を持つようなことができたら、といつも思っています。雪がとけて、街路の幹の除雪のキズが痛々しいです。
  • ほそもみ
  • 2020/03/12 4:22 PM
ほそもみさま
いつもありがとうございます。
樹木医は、ただ街路樹の診断をするだけでなく、街路樹のあり方を市民に問いかけつつ、落としどころを見つけていくのが本来的な責務だと、提言してきましたからね〜
  • こまめ
  • 2020/03/13 7:34 AM
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