追悼:富士田金輔さん

  • 2020.01.16 Thursday
  • 05:56
ベーマー会副会長のUさんから電話があり、富士田金輔さんが年末に亡くなられたとのこと。私はまだ直接お目にかかったことはなかったけれど、遺された2冊の著書やベーマー会の会報から、多大な影響を受けていただけに、残念でなりませんでした。冨士田さんが遺した『ケプロンの教えと現術生徒』が刊行されたのは2006年なので、今から14年前のことでした。その時は全然気付かず、なにかの資料を探していてこの本のことを知り、あわてて買い求めました。膨大な開拓使文書を丁寧に読み込み、淡々と事実を掘り起こしていくこの本の素晴らしさには、本当に感激しました。

現術生徒

ケプロンが連れてきた御雇外国人は、各方面で大活躍をしましたが、北海道農業に関しては、一緒の船でアメリカからやって来たエドウィン・ダンとルイス・ベーマーの2人が、その礎をしっかり築いていったのです。2人が養成したのが現術生徒で、今でいう農業改良普及員みたいな役割で、西洋農業を各地に根付かせるために、2人から特訓を受けて各地に派遣されました。彼等は百姓出身ではなく、多くは朝敵とされた東北各地の武士たちだったのです。
ダンとベーマー

今私たちの身の回りにある作物、野菜、果樹、蔬菜、花卉に至るまで、多くのものがベーマーによって導入され、道内に定着していきました。それにもかかわらず、これまでベーマーのことが全く知られなくて抹殺されてしまったのは、札幌農学校=北大農学部のせいであると私は確信しているのですが、冨士田さんはそんなことはなにも書いておりません。
    功績

それはもう一つの著書である『リンゴの歩んだ道』を読めばよ〜く分かります。これも目からうこがぼろぼろと落ちた、素晴らしい本でした。
リンゴの歩んだ道

以前、JRの車内誌に連載している北室さんにベーマーのことを伝え、ベーマー会があることも教えたところ、マッサンブームとうまく抱き合わせて紹介してくれました。活動がほとんど停滞していたベーマー会も、これを機に息を吹き返し、お陰で私もメンバーの一員になることができたのです。記事の中にベーマー会のメンバーが写っておりますが、もちろんその中心にいるのが冨士田さんです。

ベーマー会

昨年末の同じ日には、北海道の都市計画やまちづくり、景観づくりなどの基礎を作られたHさんも亡くなられており、昨年は惜しい方をたくさん亡くしてしまったんだなぁと、改めて感じます。心よりご冥福をお祈りいたします。
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