料理と庭

  • 2019.07.27 Saturday
  • 05:46
先日の十勝ヒルズでは、次に来る時にはもうビクトルがいないというので、ランチをヴィーズでセットしていただきました。諸般の事情で東京に移ることになったのだそうです。私はグルメではないので、フレンチとハンガリーがどう違うのかもよく分かりませんが、素材へのこだわりや身近な野草を徹底して使う姿勢が面白く、いつも感心してみていました。
メインディッシュ

ビクトルは、ここのリニューアル以前からいるので、変化していくガーデンをずっと見ていました。そんなに話はしなかったけれど、どんどんよくなるのが嬉しかったようです。私にしてみれば、せっかくこんな素晴らしいシェフがいるのだから、それにふさわしいガーデンにしなくてはと、心の中では常に張り合ってきたといえるでしょう。私は昔から、「幕の内弁当型庭園から、フランス料理風の伸びやかなガーデン造り」がモットーだったので、その昔柳生真吾さんとトークショウをやった時に、その話で大いに盛り上がりました。ここのリニューアルは、まさにそのまんまの変身ぶりを遂げているのです。

リニューアル

一番先に手を付けたのは、カート動線と歩行動線の分離で、アプローチの石畳を通さないで、ガーデンのトイレの前を抜けるカート園路を造りました。それと並行して整備したのが、トンボ池に安全に下りることができる階段です。濡れている時など、この斜面をずり落ちるように降りていたのを見て、これはいかん!一番魅力的な空間には、もっと気持ちよくアクセスさせなあかん!と、枕木でしっかりした階段を設置し、両側にギボウシを植えました。
階段

かつての格子状園路には、両側にすべて枕木が埋め込まれていたので、それを撤去したものが大量に出てきたのです。池の回りにはいろんなところから水が沁み出して、靴がぐちゃぐちゃになるほどだったので、枕木を半分にカットし、池の回りを周遊できる園路を回しました。ようやく安心して、トンボ池を楽しむことができるようになったのです。
周回園路

かつてここには、まっすぐ突き抜ける園路があったなんて、今では全く分からなくなりましたが、常に視線の先にポイントになる樹木や風景があるように、私が気持ちよく歩ける経路が新しい園路になりました。
アルフレスコ

かつてバルブフィールズという、オリエンタルリリーが群植されていた場所は、回りに植えられていたたくさんの低木をすべて移植し、数千立米の土を入れて地形を直しました。ここがガーデン全体の中心になる空間なので、フレキシブルな利用ができる広々としたローンにする必要があったのです。そしてローンの中には、小さなアイランドボーダーを。実はこの花壇は、上から見ると会社のシンボルである豆の形をしているのです。
ローンと園路

それはまさにこのデザートのプレートそのものでしょう。ガーデンから摘み取ってきたワイルドストローベリーやユスラウメ、カシスなどに、ポタジェやいろんなところから集めて来た花をちりばめていて、ガーデンのエキスのようでした。
デザート

最後にビクトルには、あなたの素晴らしい料理にふさわしい空間づくりを目指してきたからこそ、ここまでやってくることができたと感謝したら、ビクトルからは、ガーデンがどんどんよくなるので、とても楽しく仕事ができて本当にうれしかったと言ってくれました。東京には、こんな伸びやかな空間はないし、摘み取れる花もないのが心配だけど、彼の嗅覚ならきっとそんなフィールドを見つけそうな気がします。
ビクトル
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