札幌興農園

  • 2019.07.02 Tuesday
  • 05:55
自宅の本棚のすき間から、昔の園芸カタログがぽろっと出てきました。札幌興農園といっても、(?_?) と思われる方が多いでしょうが、私にとっては学生時代から入りびたっていたので、とっても懐かしく感じます。これは1989年なので、ずいぶんと洒落た作りになっていますが、昔のはもっと質実剛健さが伝わってくるような体裁でした。
カタログ

札幌興農園を作ったのは、札幌農学校11期生の小川二郎です。卒業するにあたり、既に教授になっていた1期生の佐藤昌介に相談したところ、同じ1期生の、東京で輸入種苗の販売店「東京興農園」を起こしていた渡瀬寅次郎を紹介したのでした。渡瀬も札幌に支点を置きたいと考えていたので、さっそく支店を開くことになったのです。小川は種苗のみならず、農機具や肥料なども販売し、ただ売るだけでなく技術指導も熱心に行って商売を拡大させました。それまで火防線として殺風景だった大通に、明治の終わりに花壇を作ったのも小川の功績として知られています。店の更なる拡大を図るために、種苗だけでなく洋品雑貨なども扱う北海道初のデパート『五番館興農園』を、1906(M39)年に開店させたのも彼でした。(この項は「札幌百年の人びと」を参照)
小川二郎五番館

興農園は、私が学生時代は駅前に面したところにあり、古い木造の建物だったように思います。その後すぐに東急デパートの南向かいにビルを建てて移転してからも、しょっちゅう出入りしていました。西川さんという専務だか副社長だかのおじいちゃんが、いつもていねいに相手してくれたし、店員教育が徹底していて、なんでも詳しかったことを思い出します。資材でもとにかく種類が多く、見飽きない店でした。
ホーレーキ

園芸用具でも、いろんなものは売っていたけれど、農場の技官には本物を使えよといつも言われ、打ち刃の移植ごては40数年使い続けています。あの頃の1,500円はとっても高かったけれど、いまだにびくともしておりません。
 小農具

如露なんて、自宅では数百円のプラスチックのものしか使わないけれど、最高級品は銅製の手作り品で、今でも何個か農場の小屋に眠っており、たまに使うと「如露」という言葉の意味がよ〜く分かります。
散水用具

手押しの芝刈り機は、西洋芝を知らない国産メーカーのものではとても使い物にはならず、いつも西ドイツ、ブリル社製のシンプレックス30という機種を使っていたし、お客さんにも勧めていました。散水器具もガルデナ社のものが圧倒的に使いやすく、私が造ったり管理していた庭では、蛇口からホースの接続、スプリンクラーやシャワーノズルまで全部揃えていました。

カップリング

植木屋を卒業したのが1988年なので、このカタログはその翌年のものです。縁が遠くなったので取っておいたのかもしれません。これをめくっているだけでも、当時の店の雰囲気を思い出してしまうけれど、今のホームセンターでは味わうことのない、あのわくわく感が懐かしいです。
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