葛の布 帯展

  • 2019.05.09 Thursday
  • 05:49
6日から開催されている『渡邊志乃 葛の布 帯展 −無地とその周辺』に行ってきました。場所はちょっと分かりにくく、目印の赤い看板を見落として一度通り過ぎてしまいましたが、旭丘高校のバス停すぐ近くにあるギャラリー門馬です。
ギャラリー門馬

葛から糸を取り、それを織っている方は道内では渡邊さんお一人、全国的に見ても静岡県に三人いらっしゃるだけだとか。身近にある葛のつるは強靱なことから、籠などを作るのは知っていたけれど、葛の糸からこんな帯ができるなんて。帯一本織るのに何と一ヶ月以上、一日せいぜい30cmほどなので、「一日一尺」なんだそう。大変な手間と努力が必要なのです。
帯

縦糸には絹糸を使用し、横糸に葛の糸を使って織り上げるそうです。それらがなんとも優しい色に染め上げられていました。もちろん草木染めによって染められており、ドングリやアカソ、ヨモギ、フジ、アイ、アカネ、なんとフキノトウなど、身近にある植物などが、様々な媒染剤によって微妙な色合いに染め上げられているのです。
草木染め

渡邊さんは富丘に住んでいて、富丘西公園の作業にも数年前から参加されていました。昨年の夏、スズランの生育を抑圧してしまうススキを刈り取っていたところ、刈り取ったススキをもらっていいですか?と聞くので、どうぞどうぞ、どうせ捨てるものなので結構ですが、一体何に使うのですか?と聞いて、初めて葛の糸を取り出すのにススキが必要なことが分かりました。ススキでムロを作り、その中でクズのツルを発酵させて繊維を取り出すのです。(渡邊さん提供の画像から)

ススキ 発酵

そうやって取り出された繊維を川で晒していくと、生成りのやさしい色合いになっていくそうです。昔の人がいろいろと試行錯誤して、このような方法にたどり着いたのでしょうね。
  水晒し

できるだけ細く裂いた繊維は、撚らないでそのまま特殊な結び方で繋ぎ合わせていき、ようやく糸になっていきます。さらにこれを染めていく訳ですから、大変な手間がかかっているのです。
葛の糸

今どきこんな作品を作っている方が、身近なところにいるなんて、ある意味大変幸せなことかもしれません。このやさしい色合いと、しっかりした手触りを感じていただきたいと思います。
 案内
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