高山植物室

  • 2019.03.08 Friday
  • 05:40
咲くやこの花館の高山植物室は、十数年振りに訪れてみると、こんなに広かったかなぁ?と改めて感心する広さでした。ここの設計と、植物の開花調節プログラムを作るのが、コンサルに転職して最初の仕事になったのです。当時植物園長だった辻井先生と共に、88年〜89年の2年間に何度大阪に通ったことか。90年4月に花博が開幕し、その時に一度行ったきり、半年の会期中にはもう一度行きたかったけれど、とうとう行けずじまいに終わってしまいました。なので、完成した姿はその一回見ただけで、その後は十年おきに二度行ったくらいでした。
高山植物室

このため、汗水流して作った空間という感覚が全くなく、いまだにあんまり実感が湧かないのです。そのせいで、現在一所懸命に植物を栽培されている方たちの努力を、すんなりと受け入れることができたのかもしれません。入り口入ってすぐの展示コーナーには、原種のシクラメンが展示植栽されており、ちょうどコウム種が満開になっていました。原種はあと1種がまだ手に入らないらしく、現在激戦が繰り広げられているシリア北部が自生地なので、入手は望み薄なんだとか。
シクラメン

その先は日本区。なじみのあるサクラソウの仲間が、いろいろと開花していました。地植えになっているものもあるけれど、花ものはポットや素焼き鉢のまま埋められているはずです。
日本区

ずいぶんと草丈のあるクロユリが、満開になっていました。本州のクロユリは2倍体で、いかにも高山の花という感じのかわいい姿のようですが、北海道の平地に咲いているものは3倍体なので、こんなに巨大な姿に育ちます。ちゃんと説明しないと、びっくりする人がいるに違いありません。
クロユリ

続くエリアはヨーロッパ区。ここではスイセンのブルボコディウム系の原種が満開でした。これらも冷蔵庫に入れて休眠させ、少しずつ温度を上げながら開花させていることでしょう。原種系のチューリップも芽を伸ばし始めていました。
ヨーロッパ区

ちょうど真ん中あたりにはヒマラヤ区があり、ここの目玉であるメコノプシスが咲いています。あとでバックヤードも見せていただきましたが、これの周年開花がこの館の目玉なので、花博以来30年近くもずっとそれを続けているのです。手前はグランディスでしたが、右奥にはホリデュラ種も咲いていました。
メコノプシス

そして一番奥がアメリカ区で、ここの目玉はハワイのギンケンソウ(銀剣草)です。これはキク科の多年草で、マウイ島とハワイ島の2箇所にのみ自生があり、数十年に一度開花してたくさんのタネを作り、株は枯れてしまうそうです。奥に枯れたような株がありますが、ここで咲いたのか聞くのを忘れてしまいました…(^^;)
アメリカ区

やっぱり気になったのがバックヤード。30年前と同じ施設がまだしっかりと使われており、冷凍庫にはメコノプシスを初めとする山草の苗がぎっしりと詰まっていました。その中から必要なものを取り出し、このファイトトロンという人工気象室に入れて少しずつ催芽させていきます。ここは気温や湿度はもちろん、光線も調節ができるのです。
ファイトトロン

そこである程度まで株を育ててから、天然光のクールハウスに移し、ここも気温は低めに維持できるので、ゆっくりとつぼみを伸ばさせていくのです。この株はそろそろ展示室に移される株です。滝野公園のように露地植えで育てる訳にはいかないので、こんな手間暇をかけて展示している訳です。こういうのを見てしまうと、私たちはなんて恵まれているんだろう〜と思ってしまいました。
開花株
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