高架30周年

  • 2018.12.09 Sunday
  • 06:00
先日札幌駅を通った時に、コンコースで小さな展示があり、札幌駅高架30周年・苗穂駅新駅舎開業のパネルが並べられていました。今では高架が当たり前になっているけれど、昔の札幌駅は地上駅だったので、市電も駅前から坂を上り、5丁目陸橋(通称おかばし)を渡って北大前に抜けていました。40数年前、札幌駅に下りて北口に出ると、石炭の貯炭場があったし、2丁目の踏切横には、国鉄の購買があって賑わっていました。それを思えば、ずいぶんと変貌したものだと思います。
高架30年

私も鉄道高架事業には、かなり関わってしまいました。当時は植木屋に入って3年くらい経った頃に、市役所の鉄道高架部に呼ばれました。なんで私が指名されたのかあまり記憶がありませんが、当時から「緑の悩みごと相談室」だったのでしょう。既存の線路を使用したまま新たに高架を作るには、今の用地では足りないので、北大の演習林の苗畑を10mほど分けていただかなければならないのです。ところが北大と交渉すると、そこにある樹木はできるだけ移植して、しかも絶対に枯らしてはならないと言われたとか。それをやってもらえないかとのことでした。
位置図
 (赤丸の位置にケヤキが三本ありました。)

何十本も樹木があった中に、一番隅っこにケヤキの大木が三本ありました。これが一番の難物で、私もこんな大きな木を移植したことなかったけれど、まぁやれるだけやってみようと、2年かけて根回しを行いました。「根回し」とは、あらかじめ根を掘り上げて、太いものだけ残し、それを環状剥皮して栄養分か根に行かないようにすると、そこからたくさんの根が吹いてきて、活着しやすくなる作業です。根回しをするという言葉は、ここから普及したものです。
根回し

そしていよいよ移植する時が来ました。一本根巻きするのに半日以上かかった記憶がありますが、みんな30代と若かったので、わいわいと片付けてしまいました。
根巻き

手前にクレーンを据えて引っ張るのが安全なのですが、ここは飛び地になっていて大型車輌が入れません。そこで塀の外側に大型クレーンを据えて、吊り上げたケヤキを奥に10mほど移動する難しい作業でしたが、なんとかうまく納めることができました。この時のホッとした気持ちは、今でも鮮明に覚えています。
移植

最近でもたまにここに行くと、ちゃんと元気にしているかと、幹をなでてしまいます。根回しをして移植した大木は、オニグルミやサイカチなど7〜8本くらいだったかと。あとは30本ばかりの小さな木の移植と、圃場全体の再整備をやり、道路工事から擁壁の設置など、3年にわたってここに通い詰めになりました。
現状

手前のオニグルミは移植したもので、シラカンバはこの時に小さな苗木を植えたものですが、こうしてみると年月の経過が偲ばれます。
苗畑

その後88年の10月に、東区にある建設コンサルタントに転職しました。その一ヶ月後の11月3日に高架駅として開業しています。その前後だったか、石狩街道の陸橋を撤去するため閉鎖になる直前に、陸橋を渡って帰ったこともありました。今思えば町中最大の大事業だったのでしょう。あれから30年かぁ…
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