拓本を採る
- 2018.12.06 Thursday
- 06:00
先日紹介した、西安碑林博物館の拓本。教えられるまで私には全然価値も分からず、送っていただいた方には申し訳ない思いでした。一応書き下し文を読んで、どのようなことが書かれているかは把握できたけれど、石に彫っておけば、二千年近くの時間を経ても、ちゃんと形が残っていることには驚きです。その意味では、千年も昔に石碑を集めた『西安碑林』を作った方はすごいと思いました。
この拓本は、博物館のミュージアムショップで売られているものでしょうか。布張りの紙の箱に収められ、中国だから和紙とはいわないでしょうが、かなりごわごわした紙質です。幅が27センチ、長さが80センチ近くの、石碑としてもかなり小さなものでしょう。そもそも、拓本とはどのように取るのかも、全く知識を持っておりませんでした。
ネットで検索すると、金木和子先生の拓本の採り方が YouTube に公開されていたので、それを紹介させていただきます。
和紙を碑面に当てて仮留めしておき、濡れタオルで紙を濡らしながら、ズレのないように伸ばしていきます。
全体をきっちり貼り付けると、手ぬぐいを当てて破れないよう、ブラシで細かく叩きながら、文字の部分を凹ましていきます。深いものだと却って大変そう。
墨を打つためのタンポは、綿を丸めて木綿で包み、いろんな大きさのタンポを作るのだそうです。こうしてみると、タンポポの語源が「タンポ穂」だというのは納得してしまいます。
秘伝の墨は、ほんの少しずつ付けて、繰り返し繰り返し叩いていきます。これが一番の決め手になるのですね。こうしていくと、凹みには墨がつかず、平らな面がだんだん黒くなっていくのです。かなり根気のいる仕事でしょう。
仕上がる頃には紙はすっかり乾いているので、破れないよう慎重に剥がしていきます。小さな文字であれば、簡単に剥がれそうです。
碑面に墨を塗って取れば裏返しになるので、どうやって採るのか、昔から不思議だなと思っていたのですが、これで疑問が氷解しました。これだと、碑面には水しかつかないので、汚すこともなくきれいな拓本が採れる訳です。金木先生、どうもありがとうございました。
写真で撮しても、碑文はなかなか読みにくいものなので、このように拓本を採れば一目瞭然です。読めるかどうかは別として、書聖と呼ばれる王羲之の最高の書を、こうして間近に見ることのできる幸せを、改めて感じています。
この拓本は、博物館のミュージアムショップで売られているものでしょうか。布張りの紙の箱に収められ、中国だから和紙とはいわないでしょうが、かなりごわごわした紙質です。幅が27センチ、長さが80センチ近くの、石碑としてもかなり小さなものでしょう。そもそも、拓本とはどのように取るのかも、全く知識を持っておりませんでした。
ネットで検索すると、金木和子先生の拓本の採り方が YouTube に公開されていたので、それを紹介させていただきます。
和紙を碑面に当てて仮留めしておき、濡れタオルで紙を濡らしながら、ズレのないように伸ばしていきます。
全体をきっちり貼り付けると、手ぬぐいを当てて破れないよう、ブラシで細かく叩きながら、文字の部分を凹ましていきます。深いものだと却って大変そう。
墨を打つためのタンポは、綿を丸めて木綿で包み、いろんな大きさのタンポを作るのだそうです。こうしてみると、タンポポの語源が「タンポ穂」だというのは納得してしまいます。
秘伝の墨は、ほんの少しずつ付けて、繰り返し繰り返し叩いていきます。これが一番の決め手になるのですね。こうしていくと、凹みには墨がつかず、平らな面がだんだん黒くなっていくのです。かなり根気のいる仕事でしょう。
仕上がる頃には紙はすっかり乾いているので、破れないよう慎重に剥がしていきます。小さな文字であれば、簡単に剥がれそうです。
碑面に墨を塗って取れば裏返しになるので、どうやって採るのか、昔から不思議だなと思っていたのですが、これで疑問が氷解しました。これだと、碑面には水しかつかないので、汚すこともなくきれいな拓本が採れる訳です。金木先生、どうもありがとうございました。
写真で撮しても、碑文はなかなか読みにくいものなので、このように拓本を採れば一目瞭然です。読めるかどうかは別として、書聖と呼ばれる王羲之の最高の書を、こうして間近に見ることのできる幸せを、改めて感じています。