八紘学園

  • 2017.07.30 Sunday
  • 06:09
まもなく30年を迎えようとしている、花や緑をテーマにした研究会を主宰していますが、例年夏に現地見学会を行っています。今年の場所は、いろいろと噂に上っている月寒の八紘学園。ここの先生もメンバーに入っています。この場所は、元々は明治の初めに盛岡出身の吉田善太郎が開墾し、吉田牧場を設けていた場所にあたります。吉田の子孫はその後競走馬の育成に転じ、社台ファームやノーザンファームを経営している吉田三兄弟は、善太郎の曾孫に当たります。
八紘学園

善太郎が1909年(M42)年に建設した別荘は、その後八紘学園の創設者である栗林元二郎が買い取って保存し、栗林記念館(内部は非公開)となりました。札幌景観資産にも指定されています。
栗林記念館

栗林の趣味は、巨大オンコ、巨石、花菖蒲栽培だったといわれ、記念館の周囲には、樹齢千年ともいわれる巨大オンコが林立しているのです。でも植え方があまりよくなかったものが多く、生育が悪いものをどうするかが、今回の見学会のテーマでもありました。樹木医や緑化樹生産者、研究者、造園業者など多彩なメンバーがいるので、あーだこーだと一本ずつ見ていきました。
巨大イチイ

それにしても巨石群のすごいこと、数十トンクラスのものがごろごろと転がり、このブラジル産の水晶は1mもあります。
巨石群

道路を渡ったところにある、もう一つの景観資産が旧吉田牧場の畜舎・サイロです。(現:八紘学園資料館)東洋一を誇ったといわれる300トンサイロが二基あり、サイレージを仕込むのも大変な作業だったそうです。
記念館

中には古い農機具などがぎっしり保存されており、じっくり見ていくと面白いでしょう。学生時代に農場実習で乗らされた、青いフォードと赤いマッセイファーガソンのトラクターが、ここでも隣同士に保存それていて懐かしかった〜
トラクター

びっくりしたのがこのウヰスキー。デントコーンをサイロに詰めていてくと、茎から絞り出された当分タップリの水分が廃液となってしまいます。栗林はそれがもったいないと、サッポロビールと共同研究を行い、発酵させて蒸留し、代用ウヰスキーを作ったのです。戦後の物資のない時代、この「ミレー・ウヰスキー」は大人気となり、トリスバーならぬミレーバーがススキノにできるほどだったとか。その後だんだん世情が落ち着くに連れて代用品が売れなくなり、「アスパラ・ウヰスキー」と名を変えたりしたものの、昭和50年に工場を閉鎖したとありました。全然知らなかったなぁ。
ウヰスキー

広い農場の中には、1930年代に植栽されたというポプラ並木がありますが、北大のようなスマートな樹形でなく、シラカンバやケヤキが混植されて鬱蒼としています。これも枯れ枝の落枝や倒木の危険性があり、今後どうするかみんなで話し合いました。
並木道

北大農場と共に大都市内に残された広大な田園風景を、今後どうやって維持していくのか。例のボールパーク問題にも注視していかなければなりません。
牧場
コメント
こんにちは、お疲れ様です。先日、八紘学園の花菖蒲園とヘメロカリス園を見学に行きました。花菖蒲は栗林さんも好みだったのですね。ヘメロカリスも花菖蒲の育種で有名な平尾さんが積極的に移入したそうですが、花も人も色々な所で繋がっているのですね。そして善太郎さんが札幌に来ていなかったら、社台ファームも誕生せず、ディープインパクトも生まれなかったかもしれません。(笑)
ただ、何とかドーム建設は中止してもらいたいものです。
  • 豊平マイスター
  • 2017/07/30 3:33 PM
豊平マイスターさま

いつもありがとうございます。
吉田善太郎の痕跡を探していくと、まだまだかなりのものが出てくると思います。
吉田にしろ栗林にしろ、どうしてあんなに広い視野を持っていたのか、ある意味うらやましくなりますね〜
  • こまめ
  • 2017/07/31 12:56 PM
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