アピオスと馬鈴薯

  • 2012.08.27 Monday
  • 07:10
庭のアピオスが、次々と咲き始めてきました。

我が家
(庭で咲き始めたアピオスの花 2012.8.23)

このアピオスは、以前働いていた会社の近くで、偶然見つけたものの末裔です。
そのころの昼休みには、部屋でぼーっとしているのが嫌で、いつも会社の近くをカメラ片手にうろついていました。
1995年だったかと思いますが、会社の近くの空き地に、見慣れない植物の花があるのに気付きました。当時はデジカメもまだなく、メールで画像を送ることもなかった時代でしたから、今でも不明植物についてご教示いただいているIさんに、とにかくへんてこな植物があるので見てほしいと電話したのです。
数日後早速電話があり、「アメリカホドイモ」で、これまで白老から苫小牧には記録があるが、その他では未確認とのこと。なんとも不思議な植物が、どうして東区のこんな場所に生えているのか?とても不思議でした。

その後その土地にマンションが建つことになり、その植物がなくならないよう、あわてて掘りに行ったときの画像がこれです。

東区

花のアップ
(東区のマンション建設予定地で 2002.9.4)

アメリカホドイモ(Apios americana)は(アピオスとは「梨」のことで、塊根が洋梨状のため付けられています)、名前の通り北アメリカ原産の植物で、かつてインディアンは、極めて栄養価の高いこの芋を大切な食料にしていたようです。わが国には、明治時代にリンゴの苗木を輸入したときに混じって青森に入ってきたとされ、今でも南部地方の五戸村や七戸村では、栽培が大変盛んです。

マメ科のつる性植物ですが、いわゆる豆は生らず、地中にできるイモが食用になります。ただこのイモは、独特の形状をしています。長く伸びる根の途中が膨れ、イモがずらりと連結した形になっているのです。

根の形状
(植え直したときの根の形状 2006.10.15)

現在私たちは、ジャガイモのことを「馬鈴薯」と呼んでいますが、これは江戸時代の本草学者小野蘭山が、間違って名付けたものであると、牧野富太郎先生が怒りと共に書き残しています。
『ジャガイモに馬鈴薯の文字を用うるのは大変な間違いで、ジャガイモは断じて馬鈴薯そのものではないことは最も明白かつ確乎たる事実である。こんな間違った名を日常平気で使っているのはおろかな話で、これこそ日本文化の恥辱でなくてなんであろう。』とまで書いています。(「植物一日一題」3p=馬鈴薯とジャガイモ=より、博品社、1998より)
つまり、アメリカホドイモの近縁種である東アジア産のホドイモの根も、このように連なったイモであり、これが馬の肩にかける馬鈴に似ているので、ホドイモこそが馬鈴薯であると断じているのです。

このイモは、とっても美味しいです。昨年青森で仕事をしてきた方から、土産にいただいたものを早速茹でて食べましたが、ポクポクとした食感や、濃密な味が最高でした。ただ、栄養価が極めて高く、3つ以上食べると精が付きすぎると注意書きがありましたが、10個くらい食べても鼻血が出ることはなかったです…(^。^;;

花

花は乾燥させてハーブティーに、あるいは天ぷらにしても美味しいとありますので、今年はそろそろ食べてみようかな。
我が家は狭い植えますに植えているので、そんなにひどくはないですが、とにかく根がどんどん伸びて、新しいイモを作り、次第に収拾がつかなくなります。毎年秋に、根をきれいに掘りあげ、大きなイモは食用に、小さなものは種芋にしてまた植え直すようにした方がいいかもしれません。イモは掘りあげて乾燥させるとまずいので、必ずネットに入れて地中に埋め、食べるときに掘り出した方が、熟成されて旨味も増してくるそうです。
もちろん食用だけでなく、ガーデニングの素材としても人気が高まってきています〜
コメント
アピオスご紹介ありがとうございました。おもしろい植物ですね。鑑賞、食用両面で楽しめるので、公園などで活用を図ったら皆さんに喜ばれるのではないでしょうか?弊社で管理する公園でも提案してみたいと思います。
  • 今野
  • 2012/08/27 9:40 AM
10年ほど前家庭菜園に植えましたが、菜園から逃げ出した芋が隣の宿根草花壇の中でクレマチスと妍を競っています。
整理したいのですが、宿根草をすべて掘り上げなければならず手を付けられません(涙)花は臭いし…どんどん増えて目眩がします。
  • tomo
  • 2012/08/27 4:28 PM
tomoさま
いつもありがとうございます。先日は滝野公園でご案内できず、申し訳ありませんでした。
秋にイモを掘りに行きたいくらいですね。本当に美味しいですよ。今年はツルを目印にせっせと掘って食べて下さい〜
  • こまめ
  • 2012/08/28 7:42 AM
今野さま
いつもありがとうございます。
アピオスはかなり野生化しやすいので注意が必要です。ちょっと油断すると、あちこちはびこってしまいますよ〜
  • こまめ
  • 2012/08/28 7:44 AM
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< September 2020 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM