渡島大島の植物

  • 2015.07.03 Friday
  • 05:51
先日行ってきた渡島大島は、日本最大の無人島でありながら、かつてはかなり活発な活動をしていたと考えられる火山島であり、絶海の孤島のため極めて植生は貧弱です。それでも海流に流された種子が漂着したり、渡り鳥によって運ばれたりして、百数十種の植物が確認されています。

現場のあるトリカラスノ浜の南側には、ここにだけハマヒルガオ(Calystegia soldanella)群落が広がっています。このような生え方をする海浜植物は、種子が海水に耐えられるようになっており、漂着し次第発芽して広がって行きます。
砂浜

それにしてもここ数年群落が拡大し、ちょうど行く6月末に満開になっているので、ピンク色のカーペットになっています。毎日新しい花が咲いてくるのですから、いったいどれだけのつぼみが用意されているのでしょうか。
ハマヒルガオ

ハマベンケイソウ(Mertensia maritima subsp.asiatica)も、昨年に続いて開花株が見つかりました。より汀線寄りの岩礫地に生えており、たくさんの種子を残して、冬の波浪で本体は消え去る運命のようです。
ハマベンケイソウ

大島特有の植物としてはこのムラサキモメンヅル(Astragalus adsurgens)が不思議な存在です。アルカリ性熔岩砂礫地にのみ成育し、本州でも富士山や浅間山、岩手県の宇霊羅山など、道内でも夕張山地や岩内方面など数カ所にしか自生していないものです。一体どうやってここがアルカリ熔岩だということを嗅ぎつけて、こんな離れ小島にやってきたものでしょうか。
ムラサキモメンヅル

ホタルカズラ(Lithospermum zollingeri)も渡島半島の数カ所でしか確認されていない植物ですが、大島では至るところで咲いています。園芸的には地中海沿岸産のミヤマホタルカズラ(Lithodora diffusa)がよく植えられますが、花はよく似ているけれど草姿も異なります。別種で海外産なのに、こんな和名を付けるのはもってのほかだと思いますが。
ホタルカズラ

わりとどこにでもあるウツボグサ(Prunella vulgaris subsp. asiatica)ですが、普通林内でなよなよした生え方をしているのに、木陰のない大島では、なんだか見違えるようにがっしりした咲き方をしています。
ウツボグサ

今回初記録種となったのがこの花。初めはウツボグサだと思っていたけれど、何か印象が違うなぁ?ともう一度よく見てみると、あれ?葉がないぞ!ということに気付きました。
花のアップ

今まで図鑑でしか見たことがなかったハマウツボ(Orobanche coerulescens)だったので、ちょっと興奮。これはハマオトコヨモギに寄生する植物で、周りを見ると昨年の花ガラを見つけてしまい、どうやら昨年はウツボグサだと見逃していたようです…(>_<) ハマウツボ科という全然別の仲間で、あちこちうろつきながらアンテナの感度を上げていけば、いろんな植物に出会えるものだと思いました。
ハマウツボ
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