クンシラン満開

  • 2024.03.13 Wednesday
  • 05:32
先月の半ば、事務所にあるクンシランをふと見ると、葉の間につぼみが見えてきました。この時期に咲くのはクンシランとしては定番の時期ですが、これは四季咲きクンシランなので、前回咲いてから6ヶ月経っての開花です。
つぼみ

事務所内は、仕事をしている部屋にストーブがあり、本棚と打合せコーナーのある部屋にはパネルヒーターを弱く点けています。クンシランの置いてあるところは、日当たりはいいけれど火の気がなく、10℃くらいしかないため、開花までに半月以上かかりました。
開花

そしてようやくすべてのつぼみが開き、満開宣言を出すことができました。花茎が光を求めて曲がってしまうため、2日おきに半回転しなければならないのが大変です。
満開

このクンシランは、私の園芸の師であるSさんが屋久島で見つけてきた四季咲きクンシランで、葉性もダルマ系でがっちりしているし、花色も濃くてとてもいい形質を持っています。前回は7月と8月にほぼ同時に咲いているので、一年に3回は花芽ができていることになるのです。
花容

自宅にあるのはこれの親株で、大株仕立てにしているため、始終どれかが咲いています。でもこの時期に咲くのが一番色も濃く、花が見応えがあるようで、ここより暖かいため半月早く満開になっていました。
自宅

目の保養

  • 2024.02.01 Thursday
  • 05:30
昨日は手稲区との打合せ。事務所を出て旧5号入れば一本道なのに、すぐに渋滞につかまり、信号一つ抜けるのに2回も3回もかかってしまいました。排雪されていなくてずっと2車線しかないのです。それが宮の沢で高速をくぐって国道になった途端に、雪山がなくなって4車線になり、気持ち悪いほどすいすいと走れるようになりました。開発局と札幌市では、こんなに違うものなのかと痛感しましたが、せめてこのくらいの幹線道路なら、なんとか4車線を確保してほしいです…
国道

途中から遅れを取り戻し、ほぼ予定どおりに到着。手稲区の土木センターは除雪機械のセンターも併設されているので、広い構内はきれいに除雪されていました。幹線塘路の排雪が終わったら、すぐにパートナーシップの排雪だとか。でも苦情の電話が昨年の3割ほどなので、事務所内は殺伐とはしていないそうです。
手稲山

帰り道、ホームセンターに寄ったついでに園芸コーナーで目の保養を。毎日引き籠もっているので、たまには色鮮やかな花を見たくなってしまいます。パッと目に入ったのはやはり温かみのあるシネラリア。
シネラリア

その隣には、思わず???となってしまったこの花が。ラナンキュラスの花弁が葉に戻ってしまった品種があるのです。こんなのはちょっといただけないですねぇ…(^^;)
ラナンキュラス

ハーデンベルギアの鉢ものが売られていました。淡いピンクと白い花の2種類ですが、この時期だとパープルの方がいいなぁ。百合が原公園の温室でも咲いていることでしょうね。
ハーデンベルギア

セントポーリアはあまり好みではないけれど、ストレプトカーパスは栽培したいとずっと思っています。でも身の回りに栽培に適した環境を作ることができないのが残念。こんないろんな品種も出ているのになぁ…と恨めしく見てしまいました。いつまでも紺屋の白袴ではいけないのだけれど、なかなかそういうゆったりとした環境を作り出せませんねぇ…(>_<)
ストレプトカーパス

クンシランその後

  • 2023.08.05 Saturday
  • 05:36
先月クンシランの開花報告をしたのが22日でした。ちょうど満開になったかな!というところで、せっせといろんな角度から写真を撮しました。
満開

ところがその翌日、水をやろうとしてびっくり!!なんと葉の隙間に、またつぼみが顔を覗かせていたのです。我が家に来て30年近く経つけれど、いくら四季咲きクンシランとはいえ、同時に花が咲いたことは一度もありません。
またつぼみ

この頃から気温が上がり、北向きの出窓に置いてあるとはいえ、けっこう暑くなりました。するとこのつぼみが驚異的な速さで伸び始めたのです。見つけてからたった3日で花が開き始めました。
26日

前の花はさすがに暑い時期のため短命で、この日には一斉に、全体の半分に当たる18個の花が落ちてしまいました。寒い時期なら二週間くらいもってくれるのに、もったいない話です。
落花

つぼみを見つけてから14日目の昨日には、二番目の花もかなり伸びて来ました。さすがに花数は少なく、たった11個しか着いていませんでしたが、二つ合わせれば48個ですからすごい数です。何があってこんなことになったのか全く分かりませんが、忘れられないできごとになりました。
また満開

クンシラン開花

  • 2023.07.22 Saturday
  • 05:41
事務所の出窓で四季咲きクンシランが満開になりました。この系統は、屋久島で見出されたものを私の園芸の師であるSさんが北海道に導入したもので、多い年だと3回咲くこともありますが、最近は2回のことが多いようです。この時期事務所にいることが少ないので、せっかくきれいな花が咲いていてもあまり楽しめないのが残念ですが。
満開

この前の花は3月半ばなので、今回の間隔は4ヶ月ほど。冬の花の方が色が濃くなり、時期的にはこの頃に咲く花が本来の花のようです。クンシランは葉が5,6枚できるとつぼみが形成され、ある程度低温に当たって初めて花茎が伸びることになっていますが、このクンシランは必ず夏〜秋にも開花し、低温なんか関係なく花茎を伸ばします。
3月

週に一度水やりをするのですが、まだ春の花茎が残っている株元で、葉の隙間につぼみができているのを見つけたのが今月5日のことでした。
つぼみ7/5

普通はゆっくりと伸びて来るのですが、それから5日後の10日にはこんなに花茎が伸びていました。今回の花はずいぶんスピードが速いです。
伸びる7/10

更に5日後にはもう開花して豪華な花房になりましたが、びっくりしたのが花数の多さです。中にまだ小さなつぼみがたくさんあり、花をかき分けて花数を調べて見たらなんと37個もありました。多分今までの新記録でしょう。
37個

昨年の夏の花は8月に満開でしたが、花数は20に満たないくらいです。今まで花の数なんか数えたことがなかったけれど、これからは調べておこうかな。
昨年の花

ドロッパー

  • 2023.06.30 Friday
  • 05:49
札幌は昨日の夕方から土砂降りになり、短時間に約50mmもの雨になりました。かなり局地的なので、市内満遍なく降ったのかは分かりませんが、干天の慈雨になって本当に助かりました。今日も札幌は午後から雨になるようなので、地中深くまで浸み込んでほしいです。

先日チューリップを植えていた自宅のプランターを片付けようとしたら、次から次へとドロッパー(垂下球)になっていてびっくり。チューリップでは、系統や品種によりドロッパーができやすいものがありますが、普通の品種でこんなになっているのは初めてでした。
ドロッパー

このプランターに植えるのは、一袋いくらで売られているもので、品種名がついていないこともあります。草高の低いものを選ぶので、たいていはトライアンフ系のものが多いと思います。
植込み

圃場で育てているチューリップは、真っ赤なフォステリアナ系品種の‘レッドエンペラー’と、恩師が育成していた黄色に赤い筋の入るカウフマニアナ系の品種で、これら原種の血の濃いものではドロッパーが出やすい傾向があります。
原種系

北陸の生産地では、営利栽培していてドロッパーが出ると価値が下がるので、なぜ落ちるのか?たくさんの研究がなされてきました。まだはっきりしたことは分かりませんが、品種によって出やすいものがあるということと、浅植えして球根が乾燥したり日光に晒されると落ちやすいことは分かっているので、浅いプランターにぎりぎりに植えていたから落ちたのかもしれません。でも毎年同じように植えていて、なんで今年初めて落ちたんだろう?不思議なこともあるものです。
垂下球

アザレア

  • 2023.02.27 Monday
  • 05:38
豊平公園の緑のセンターでは、アザレア展の名残のアザレアがまだたくさん残っていました。アザレアの色は赤からピンクのものが多いので、白い雪ばかり見てきた目には、本当に暖かく感じます。目の保養にいくつか紹介しておきましょう。
アザレア

アザレア‘エリー シェーム’(Azalea 'Eri Schame')は古い品種ですが、海外では今でも流通しているようです。この大きな株は、センターがオープンした1979年に導入されたものの生き残りかもしれません。
エリー

当時のセンターの温室に入ったところには、回転するクリスマスツリー状の展示施設があり、オープン時に飾られていたのがこのエリーでした。当時の株だともう44年も経っているのですか!
オープン時

この‘ローズネット’はクルメツツジのデータペースに載っているみたいですが、これも今は流通しない古典品種です。エリー同様オープン時に導入されたものの名残です。
ローズネット

これは‘ももか’という品種で、かなり大輪の派手な色です。我が国ではもともとツツジ類の園芸化が進んでいたので、アザレアが導入されてきてもすぐにこの特徴を取り入れた育種が進められていったのでしょう。優秀な品種が次々と生まれているようです。
ももか

これは‘チャチャ’
チャチャ

これは‘カメレオン’
カメレオン

花ガラもすぐには捨てないで、大きなカメに浮かべられていました。このような展示もバックヤードがあってこそなんですが、面積がとても小さくて苦労しているそう。半月の展示のためには、残りの11.5ヶ月はバックヤードで管理しなければなりません。どこか開墾してハウス建てるわけにはいかないですかねぇ…
カメ

帰ろうとしたら、窓口でゆり根どら焼きと月寒アンパンを売っていました。温かいお茶を持っていき、花を見て甘いものを食べるのもいいかもしれません。
ゆり根どら焼き

鉢花の存在感

  • 2022.12.09 Friday
  • 05:33
知り合いから鉢花をいただきました。この季節らしいポインセチアとシクラメンです。久しぶりに見る生の花はいいもので、この時期に一番飢えているやさしいピンク色。とっても嬉しいです。

鉢花

事務所は北向きのため、特に冬はほとんど日が入りません。夏は出窓に置いているクンシランとスパティフィラム、家に持って帰っていたビワの大鉢、キルタンサスとサボテンは、ほんの一時間くらい陽が差し込む西向きの窓のところに台を作り、ぎゅう詰めで冬を越しています。夜は暖房を消しても10℃以下に下がらないので十分越冬できますが、ほぼグリーンを楽しむだけです。

現状

そこに鉢花を入れてみると、一気に部屋が明るくなりました。ちょうど花が上がっていたキルタンサスも地味な花だけど、明るい花が入ると意外と引き立ってくれます。冬はほとんど出かけないで内業に専念しているため、息が詰まりそうになりますが、これで少しは息抜きができそうです。

明るく

クレナイ

  • 2022.07.30 Saturday
  • 05:43
たくさんあるヤマアジサイの品種の中では、‘クレナイ’という装飾花が真っ赤に色付く品種が一番好きです。ヤマアジサイの品種の多くが、山の中で見つけられた自然の変異なのがすごいと思います。いろんな変異が起きることも素晴らしいですが、それを見つける人がいるというのもびっくりです。
クレナイ

3年前にある店で小さなポット苗を見つけ、鉢に植えて育てています。2年目の昨年はまだ栄養生長が盛んなのか、花はちらほら咲いた程度で、あとは新芽を止めて枝を増やしていました。(2021.7.20)
昨年7/20

今年はアジサイイヤーだと先日言いましたが、我が家のアジサイ類もよく花が咲き、中でもこの‘クレナイ’にはびっくりでした。昨年の様子を見ていたら、今年は10個くらいは花が咲けばいいと思っていたのです。(7/12)
7/12

咲き始めは真っ白だった装飾花が、日に日に赤味を増していきます。ちょうど玄関の脇に置いているものだから、朝出掛ける時につい写真を撮してしまうのです。(7/17)
7/17

早く色付き始めた花はほぼ真っ赤になり、残りの花も赤味がどんどん増してきます。もう白い花はなくなってきました。(7/21)
7/21

ヤマアジサイは、受粉が完了すると昆虫を呼び寄せる必要がなくなって、アンテナを裏返しにして店仕舞いを始めます。せっかく赤く色付いているのに、裏返しになるとあまりよく見えなくなるのが残念で、裏返らない変種が出れば最高だと思ってしまいます。でもほかの品種だと装飾花の色がほとんど残らないのに、‘クレナイ’だけは最後まで真っ赤なままというのがこの品種のいいところでしょう。(7/29)
7/29

7月の初めに咲き始め、約一ヶ月間もたっぷり楽しむことができました。やはりピークは21日頃のようですが、これだけの変化を楽しめるアジサイはなかなかありません。地植えにするとここまで楽しめないので、このまま鉢で楽しもうと思いますが、来年は咲き疲れてしまうでしょうか…
7/21ベスト

追悼 矢口さん

  • 2022.02.16 Wednesday
  • 05:52
昨日夕方、突然矢口園芸から電話があり、あれ?声がずいぶん若いな?と思ったら息子さんでした。一瞬不吉な予感が頭をかすめたら、矢口さんが先週末に亡くなられたとのこと。享年74歳。直前までお元気だったそうで、ご家族のみなさんもまだ信じられないですとおっしゃってました。

矢口園芸
  (MyLoFE のブログから拝借しました…m(__)m)

矢口さんは、私がまだ植木屋時代から知っていて、あの頃は北広島の植木村もにぎやかで、いろんな店をのぞくのが楽しみでした。宿根草を早くから集めていて、庭に植えるものを集めるのにはとても重宝したのです。数年前に昔造った庭の改造をした時にも、現場から近いので何度も足を運びました。ヤマアジサイがお互い好きで、話が終わらなくて一時間以上あーだこーだと話し込むのがいつものこと。

ヤマアジサイ

この時は結局園内を一回りしながら、この木はいつ植えたものだとか、これホントの名前が分かるかい?とか、延々と植物談義をすることに。でもこういう話ができる人もいなくなったなぁと、改めて思ってしまいます。

山草類

その頃には、植木村でちゃんとやっているのは矢口さんと岩崎さんくらいで、営業やっていない所ばかりでしたが、昔植えた木が大きくなったのを、ニセコの別荘にほしいと買い付けがひっきりなしにきていたのです。矢口さんの所にも、園のど真ん中にあるスモークツリーをどうしても売ってくれと言われたけれど、自分で掘って持っていけるかい?というので、根回しして、後はちゃんと根巻きすれば大丈夫だけど言ったら、やってみるから教えてよと言うので、株回りに線を引き、やり方の模式図を書いておきました。

スモークツリー

数ヶ月後に行ってみると、ちゃんと根回しの溝を掘っていましたが、一回り小さくするのと、穴はすぐに埋めておいてね!とダメ出しを。その後、ちゃんと納品できたよとうれしそうに報告してくれました。

根回し

このところ外出できないものだから、しょっちゅう子供たちを連れて庭でバーベキューやったり、濃密な時間を過ごせたのがせめてもの親孝行になったと、泣きながら話すので思わずもらい泣きをしてしまいました。本当にご苦労様でした。心より冥福をお祈りいたします。

横浜植木物語

  • 2022.02.10 Thursday
  • 05:50
もう本は買わないといいながら、どうしても買ってしまうのが悲しい性…(>_<) この本は、横浜植木の創立130年記念誌の形ですが、我が国の園芸・造園の発達史といってもいい内容となっています。

表紙

横浜植木の創業者である鈴木卯兵衛は、開拓使を任期満了になったルイス・ベーマーが横浜に進出し、園芸植物の輸出入の貿易会社を設立した時に、番頭として腕をふるった人でした。ベーマー商会が最初に力を入れたのが、関東地方で容易に球根が手に入ったユリです。中でもヤマユリは関東南部から伊豆にかけてたくさん自生していたようで、当時の茅葺き屋根にたくさん咲き誇っていたという記録があります。
ユリ

この本の面白いところは、一つのテーマが4〜6ページ程度にまとまっており、それが64章もある点です。気に入ったところを読んでいけば、それほど時間がかからないし、ある意味読みやすいのです。ソテツやススキを輸出していたというのも初耳で、確かにソテツは幹を転がしておいても枯れないので、船での長時間輸送に耐えられる材料だったのです。
ソテツ
ソテツ2 ソテツ3

洋種庭園樹の導入にも積極的で、ヒマラヤスギは明治の初めに導入されたようです。これは明治12年に来日したアメリカのグラント大統領が記念植樹した木で、今も芝の増上寺境内で元気に育っているとのこと。このほかにもプンゲンストウヒ、ジェフリーパイン、ダイオウショウ、ゲッケイジュ、パンパスグラス、アメリカデイゴ、ナンヨウスギなどがこの時期に導入されていました。
ヒマラヤスギ1
ヒマラヤスギ2

ユリと同じく日本趣味として人気の高かったのがハナショウブで、直営のハナショウブ園を作り、品種改良を行いながら、花の時期には公開していたようです。開設が明治30年とあるので、わが上島正が拓いた東皐園(とうこうえん)の方が十数年も早かった。上島はベーマーによって交雑法を学んでおり、作られた新しい品種をベーマー商会を通してアメリカに輸出していたのですから、当時の札幌は本当に素晴らしい場所だったのです。
ハナショウブ1
ハナショウブ2
ともあれ、このような会社が今も残っていて、このように記録をまとめていることは本当に素晴らしい。札幌興農園もちゃんと記録を残しておけばよかったのになぁと、改めて思ってしまいました。

あさがお日記

  • 2021.10.24 Sunday
  • 05:40
昨日は終日不安定な天気が続き、昼頃にはみぞれも。夕方早めに帰った頃には雨も上がったので、ヘッドランプ点けてタイヤ交換も済ませてしまいました。今日は穏やかな天気になりそうでなにより。盤渓小近くの山林内から、エゾシカの警戒音が鳴り響いてちょっとびっくり。今年は一度も目撃してませんが、間近にいることは確かです。クマさんでなくてなによりでした。

西洋系アサガオの‘ヘブンリーブルー’が、先週からの寒さでとうとうしばれてしまいました。ようやくたくさん咲き始めたばかりなので、残念無念。これも昨日片付けました。
しおれた

この花は昔から好きで、たくさん植えたいと思えど、我が家は陽当たりが悪くてあきらめていました。今年の春にホームセンターでポット苗が売られていたのを衝動買いして、鉢植えで育てて日当たりのいい所に出しておけばと思ったのです。ところがツルばかり伸びて、一番花が咲いたのがなんと9月12日のこと。
一番花

それから次々と咲いてくるかと思ったのに、まだツルを伸ばす方に力が向いていて、複数の花が咲いたのが10月に入ってから。既に夜温が下がり初めて来たので、翌日にはピンクになって咲き残るようになりました。
低温の変化

ヘブンリーブルーのような生育の旺盛なものを、行灯作りにするのはやはり無理があったようです。事務所の近くでは、4mくらいの庭木に這い上がり、無数の花を咲かせていたように、もっと伸び伸びと育ててやらなければならないようです。
最盛期

かみさんにお願いしていた開花記録では、一月ちょっとの間に79個の花が咲いていました。やはりうちでは厳しいので、来年どこかに植える場所を探さなくては。

あさがお日記

園芸コーナー

  • 2021.05.25 Tuesday
  • 05:46
昨日は一日どんよりと曇り、肌寒い一日でした。なかなかスカッとした天気になりませんが、今日は晴れてくれるでしょうか?
お昼はおか田に行きましたが、こんな天気でも中庭に出るの?と言われてしまいました。多少お尻は冷たいけれど、薄暗い室内よりも、やっぱり緑の中で食べる方が気持ちいいです。ライラックが活けられており、庭ではラミウム・ガレオブドロンが咲いて来ました。
おか田の中庭

午後から頼まれものを買いにホームセンターに行ったついでに、園芸コーナーを覗いてきました。花壇用の草花苗や野菜苗が最盛期を迎えているので、週末にはとても近寄れませんが、平日だと見やすいのです。パッと目に飛び込んできたのが色とりどりのミニチュアローズ。短い挿し木苗が詰め込まれているので、越冬できるような株にはなりませんが、秋まで楽しめるのでしょう。
ミニチュアローズ

意外だったのが、たくさんのハナミズキが置かれていること。ヤマボウシはまだ花芽が出ていないので、この時期には花が咲いているハナミズキの方が売りやすいのでしょう。温暖化によって、すっかり園芸植物の世界も変わるものだと思います。
ハナミズキ

アメリカアジサイの仲間は、‘アナベル’や「ピンクのアナベル」が一段落したと思ったら、どんどん新しい品種が出てきました。「ベラアナ」として売られているのは、正式には‘エンドレス サマー ベラ アンナ’(ENDLESS SUMMER BELLA ANNA)という品種で、「赤いアナベル」として売り込まれているようです。「ピンカーベル」の方はアメリカでは「 MAGICAL PINKERBELL」という商品名で、次から次に新品種が出てくるものですねぇ。
ピンクアナベル

ノリウツギ系の品種ものも、昨年あたりからどんどん売られてきています。‘ライムライト’は花房が大きくなるので、もっと小さなタイプがいいですが、‘バニラストロベリー’なんて品種が出てきたのですね。
ノリウツギ1

‘サンデーフレーズ’というのも初めてですが、これも花房が大きくなるタイプのような?‘ピンキーウィンキー’は小振りな花だし色づきがいいのでお奨めです。滝野公園では火山灰土壌が合わないのか、なかなか株が大きくならないのが残念です。
ノリウツギ2

いろんな花が見られて目の保養になったと事務所に向かいながら、信号待ちで止まった時のこの「生垣」。道路側は完全に裏になって、ネットフェンスで仕切られているのですが、その際に植えられたエゾヤマツツジがほとんど野生化し、クマイザサと合体して見事な生垣になっているのです。住んでいる方もこんなになっているのは知らないのかもしれませんが、植物のたくましさを見たような気がします。
エゾヤマツツジの生垣

鸞鳳玉

  • 2020.11.27 Friday
  • 05:51
事務所の一番日当たりのいい窓のところに、寒い出窓から避難したクンシランやスパティフィルムなどと共に、自宅から持ってきたサボテンが一つ置かれています。
事務所

このサボテンは、私がまだ6〜7歳くらいの頃、祖母が松山の町中にいる叔父の家に出かけた時に、どこかの店で買ってきたものです。棘のあるサボテンはいくつかあったけれど、これには棘がなくてまん丸く、名前が「ランポ玉(らんぽだま)」とかわいかったので、妙に鮮明な記憶がありました。4年前に母をこちらに連れてきたときに、玄関脇にあったランポ玉に、小さな子どもの玉が一つできていたので、ポキンと折り取って持って来たものです。この時はピンポン玉くらいだったのに、今測ってみると10cmを越していました。
原寸

こちらに送った荷物がようやく片付いた頃に、松山の従兄弟に電話した時このサボテンの話になりました。60年前に、ばあちゃんがあんたの家に行った帰りに買ってきたサボテンなんよ〜と話したら、ほうかな、サボテンは好きじゃけん、うちで引き取ろわぃと、巨大な親玉を、空き家になっていた家から引き取ってくれたのです。棘がないからいいけれど、ラグビーボールほどの親玉が従兄弟の家の玄関先にありました。
親玉

その時に、名前はどんな字を書くんぞな?というのでいろいろ調べてみたら、「ランポ玉」ではなくて、「鸞鳳玉(らんぽうぎょく)」が本当の名前だということが分かりました。なんと60年以上も間違った名前を思い込んでいたのです。「鸞鳳玉」(Astrophytum myriostigma)はメキシコ原産のサボテンで、アストロフィツム属はたった6種しかない小さな仲間でした。原産地では70〜100cmほどになり、こんなきれいな花が咲くそうです。母に聞いたら、今まで一度も花を咲かせたことがないそう。気候が合わないのでしょうか。
花

夏の間は自宅の玄関脇でほったらかし状態ですが、着実に大きくなって来ているようなので、やがては松山にある親玉みたいになるのでしょうか。ネット通販で流通しているのを見ると、いい値段が付いていました。
通販

子どもの頃から身近にあった唯一の植物なので、私が生きている間はしっかり管理してあげなくては。

昼休みの工作

  • 2020.11.21 Saturday
  • 05:19
風邪といっても、数年前にかかった副鼻腔炎のような症状で、目の下がもわっと腫れた感じ。再度病院にいって、それ用の薬を出してもらうと、ずいぶんと楽になりました。それ以外はどこにも出かけず、スロゥダウンの日々が続きます。

昼休みに、以前からほったらかしていた手ぼうき作りをやることに。先月末に滝野公園のコキアもいよいよ最後という時、HPに掲載されている画像の中に、一株だけ赤と黄色が混じっているのを見つけました。
赤黄ホウキ草

最後の作業で滝野公園に行った日には、既に前日抜き取りが終わっていたのですが、この株だけ抜き取っておいてくれたのです。よく見ると2本の株が合体していて、たまたま一つは紅葉する株、もう一つは紅葉しなくて黄色いままの株だったのです。
合体株

自宅の玄関脇に吊しておいたら、風にもまれて葉やタネが大分落ちていたので、さらにていねいに叩いて株の中まで葉を落としていきました。
しごき

元の様子はまん丸い株だったのが、すっかりスリムになり、これならホウキになりそうな感じがしてきます。
しなしな

握りのところを銅線で固く絞り、握りやすいよう麻ひもを何度も巻いていきます。この時に吊しひもも固定して、合わせて固く巻き上げました。
結束

百均でリボンを買ってきて、麻ひもが見えないように巻き上げればできあがり。意外と簡単でした。テーブルに散らかった糸くずや枯葉なども簡単に掃き集められて、なかなか具合がいいのです。
完成

家に持って帰ったら、あらちょうどよかった。こまめの爪とぎ段ボールのカスやトイレ周りに砂が散らかるので、集めるのにちょうどいいわ!ということになりました…(^^;)

コキア

  • 2020.10.20 Tuesday
  • 05:50
この時期には、コキアのニュースがよく目に入ります。3万2千株と、日本最大の名所として知られる茨城県の国営ひたち海浜公園では、例年たくさんの観光客で混み合います。ここは春のネモフィラと合わせ、国営公園としては最も集客力を誇る公園となっているのです。
ひたち海浜公園

今年はインバウンドが消滅したけれど、高速道路に直結している便利さから、関東一円からやってくるのでしょう。混雑する週末には、コロナ対策で事前予約制となり、整理券方式になっていました。

整理券

道内最大のコキアの名所は、2万株が植えられているゆにガーデンですが、18日の日曜で閉園となり、25日まで特別開園として公開されているようです。でもここのコキアは既に茶色くなっているようで、夜間の寒さが厳しいのでしょうか?この画像はHPで公開されている10月5日のものですが、既にかなり茶色い株が見えています。
ゆに

滝野公園もそろそろ傷んできているかな?と思ってHPを見てみると、16日の画像ですがまだなんともありません。滝野公園でこんなに霜の遅い年は珍しいです。このため、19日から抜き取りに入るはずでしたが、26日に延期されたので、今週末まで見ることができますよ〜 例の紅葉しない株も残っているようです。
滝野公園

コキア(Bassia scoparia)はユーラシアに広く自生する一年草で、かつてコキア(Kochia)属だったのでこの名前で呼ばれています。和名はホウキギ(別名ホウキグサ)で、実際ホウキが作られていました。この時に落とされたタネから秋田では「とんぶり」が作られ、《畑のキャビア》と称されて珍重されているそうです。なんとこのことは、英語版の Wikpedia にも紹介されていました。
とんぶり

その愛らしい草姿が人気で、特に新琴似六番通では街路樹ますや公園などに一斉に植えられて、この時期は特徴的な街路景観になっています。
六番通

昨年も話題になった新琴似北会館脇の花壇では、今年も巨大なモンスターコキアが並んでいました。ひもで縛っているのがちょっと残念で、株の真ん中にしっかりした支柱を、見えないように立ててあげればいいのに。
モンスター

屯田側にもコキア人気は広がっていて、あちこちに植えられている中に、こんな株がありました。よく日の当たる側が早く紅葉したものでしょう。これは1週間前の画像なので、もう全体が真っ赤になったのかな?
半分赤い

スイートアリッサム

  • 2020.09.21 Monday
  • 06:19
街路樹の植えますで、スイートアリッサムの花が目立ってきました。涼しくなって夏の花がへたってくる頃になると、俄然生き生きしてくるタフな植物です。
ます花壇

スイートアリッサム(Sweet alyssum)は、かつてアリッサム属だったことからこの名がありますが、現在はロブラリア属(Lobularia maritima)となっています。カナリア諸島からフランスのビスケー湾の沿岸が原産地で、種小名の通り海岸の砂地に生えているそうです。無数の小花を次から次に咲かせます。
タイニーティム

この画像も、近くの植えますで撮したものですが、赤い花は多分 ‘ロージー・オディ’( 'Rosie O'Day'.)でしょう。これを撮したのが6月27日なので、春に植えられて間もなくなので、まだ株が丸くて整っています。
6/27

こちらの画像は10月17日。もう株の境界がはっきりしないくらい成長しているけれど、株はまだまだ元気で花を咲かせ続けています、夏を越して涼しくなると、再び元気を取り戻すのです。紫色の株は、多分 ‘ロイヤル・カーペット’('Royal Carpet')です。
10/26

まだ学生の時、スイートアリッサムに興味を持って、白花の ‘’タイニー・ティム( ‘Tiny Tim ’)とロイヤル・カーペット、 ロージー・オディの3品種のタネを手に入れて育て、比較をしたことがあります。今から36年前、朝日新聞社から発刊された朝日園芸百科の3巻目を北大が責任編集をすることになり、私にもたくさんの植物が割り当てられました。その時迷わず選んだのが、このスイートアリッサムの記事だったのです。
朝日園芸百科

数日前に手稲の現場に行く用事があり、国道から曲長(かねちょう)通に下りていくと、いつもきれいにしている左側のます花壇が、一面真っ白になっていました。暑い時期にはへたってあまりきれいに見えなかったのに、涼しくなると生き生きと花を咲かせてきたのでしょうか。
曲長通

一年草ながら花期はものすごく長いし、こぼれダネで次々と生えてくる丈夫さも取り柄です。北国向けのとても便利な素材といえるでしょう。

ダリアの季節

  • 2020.09.17 Thursday
  • 05:52
昨日打合せに行った帰りに、道の向かい側にあるダリア通りを見てきました。かつてこの辺りにはいろんなダリア園があったそうで、現在でも「ダリア町内会」として名を残しています。川に沿って伸びる緑地帯にダリア花壇が作られていて、毎年たくさんのダリアが植えられているのです。今年もダリア通り祭りが、26日にあると貼り紙がありました。
ダリア通り祭

ダリアはメキシコの国花になっているように、メキシコの高原地帯が原産地なので、高温には強いけれど過湿環境が苦手です。全国的に栽培されますが、北海道や東北地方でこそ、その真価を発揮します。かつては道内でもたくさんの生産者が育種もやっていましたが、現在は滝野公園や百合が原公園にたくさんの品種が植えられている、早来の「やまきダリア育種研究所」くらいでしょうか。ダリアは花型によってこのような系統に分けられています。(Wikipediaより)

系統

ダリア通りにたくさん植えられているダリアは、支柱が全く立てられていないため、かなりぐだぐだになってかわいそうですが、いろんな系統の品種が見られました。これはストレート・カクタス咲き(St.C)の品種です。
ストレートカクタス

同じカクタス系だけど、花弁が内側によれて咲くのがインカーブド・カクタス咲き(I.C)の品種。
インカーブド

カクタス系とデコラティブ系の交雑により、中間の花型となるセミカクタス咲き(S.C)の品種。
セミカクタス

一番ダリアらしい花型で、小輪から中輪、大輪、巨大輪と、いろんな大きさの品種が揃っているフォーマル・デコラティブ咲き(F.D)の品種で、このサイズであれば大輪(24cm前後)でしょうか。
デコラティブ

丸まった花弁がぎっしり詰まって丸くなるのはポンポン咲き(P)ですが、この花は5cmよりやや大きいのでミニチュア・ボール咲き(Min.Ball)のようです。
ボール

玄関先にひっそり咲いていたのが、一重のシングル咲き(S)。花だけ見たらダリアだと思わないかもしれません。
シングル

そういえば、前日滝野公園でダリアを見ていて、面白い花が咲いていました。‘サックルベビードール’という品種で、花色が一株の中で咲き分けになったり混じったりと、不思議な取り合わせ。他にも似たような咲き方のものがあり、育種していけばこういう面白さがあるんだなぁと感心して見ていました。
ベビードール

夜温が下がってくるこれから半月あまりが、ダリアの花の一番きれいな時期になります。是非お楽しみ下さい。

オニユリ

  • 2020.08.18 Tuesday
  • 05:49
事務所の近くの庭先で、珍しい八重咲のオニユリを見つけました。かなり昔に一度見た記憶があるくらいで、なかなか珍しいもの見つけてうれしくなりました、
八重オニユリ

八重咲のオニユリは、既に江戸時代には生まれていたことが「本草図譜」に載っていることからも分かります。雄しべや雌しべが退化しているので、タネはできませんが、ムカゴ(珠芽)ができるのでこれで増やされてきたものです。
天蓋ユリ

オニユリ(Lilium lancifolium)は日本全国、朝鮮半島、中国に広く自生していますが、これらは3倍体のためタネができません。2倍体の個体は對馬、済州島、朝鮮半島の一部にだけ自生しているので、本来の自生地はこの辺りだと推測されています。病気に強く栽培が容易なため、鑑賞用ではなく食用にするために、より大きく育つ3倍体が各地に伝搬していったもののようです。英名は Tiger lily で、トラの模様に似ているからとされているけれど、どう見ても豹柄なんですけれど。
オニユリ
(この個体は赤みが強く、斑点の少ない個体でした。 新得町内で)

對馬では2倍体個体が大部分を占めているため、種子繁殖によって変異が出やすく、黄色い花のオウゴンオニユリや斑入りオニユリ、斑点のないものなども出てくるそう。数年前には滝野公園にもオウゴンオニユリを植えたことがあり、翌年は美しい花を咲かせましたが、ちょっと陽当たりが悪すぎたようで衰退してしまいました。
オウゴンオニユリ

オニユリの開花はちょうどお盆の頃なので、盆花としてオイランソウ(宿根フロックス)と共によくお墓に植えられています。極めて強健なるが故にこんな使い方をされてきたのでしょう。
お墓

普通のオニユリでは、タネができない代わりに葉腋にムカゴが付きます。9月ころにはムカゴから発根してきて、ちょっと触るとぽろぽろとこぼれ落ちてきます。タネよりも確実に子孫を残すことができるために、どんどん分布域が広くなっていったわけです。
ムカゴ

子どもの頃、歯が抜けると上の歯であれば縁の下に、下の歯は屋根の上に投げ上げると丈夫な歯が生えると言われました。でも瓦屋根に投げ上げてもすぐにカラカラと落ちてくるので、べそをかきそうになったことがあります。うまく樋に引っかかればホッとしました。そんなことを思い出しながら、園内の四阿の屋根にムカゴを放り投げ続けてきたため、今ではあちこちでオニユリが咲いています。今日は滝野公園の作業日なので、こんな風景が見られそうです〜
屋根の上

北国の園芸

  • 2020.08.11 Tuesday
  • 06:02
2ヶ月ほど前に、以前から知っている東京農大の先生から、私の親方である岸村茂雄氏に興味を持った学生がいろいろ資料を集めているので、是非協力してほしいとのメールがありました。その学生を含めて、いろいろとやりとりをしていく中で、親方が書き残している文章が、かつて発行されていた月刊『北国の園芸』に連載していた「北海道の作庭」に尽きることが分かってきました。それでぎゅう詰めになっているロフトの本棚から引っ張り出し、少しずつデータ化しています。でもその他の記事にもつい目が行ってしまい、なかなか作業が進みません。

こんな雑誌があったなんて、もうほとんどの方には記憶もないことでしょうが、今から40数年前から10年弱の間、こつこつと発行されていました。私はまだ植木屋になる前のフリーター時代から付き合い始め、顧問のような感じでずっと関わっていたのです。
   表紙

冒頭を飾っている二川原(にかはら)さんは、フリーター時代にどこからか貸し鉢を頼まれた時に、円山にあった店の前をよく通っていたので飛び込みで取引をお願いしました。温厚で知識の豊富な方でした。何も知らない若者に対し、植物のことやら商売のことやら、いろんなことを教わった恩人の一人です。ラズベリーのことを書いている岡田さんも、この時はまだ面識はありませんが、芝生の専門家で、のちに芝生のいろんなことを教わった先生の一人です。
 目次

この協会案内のページも興味深いものがあります。今でも活動をされている北海道山草会や北海道蘭友会など、こんなにたくさんのグループがあったのですね。代表者の名前を見ていくと、私の恩師である明道先生を初め、錚々たるメンバーが並んでいます。
協会案内

会社のシンボルフラワーのぺーじは、シリーズ物でしょう。全日空ホテルがスズランだなんて初めて知りました。今でも使っているのでしょうか?ちなみに道銀はライラック、北洋は相互銀行時代からハマナスでした。拓銀はスズランだったかなぁ?
  シンボルフラワー

記事だけでなく、広告も時代を写し込む鏡みたいなもので、古い雑誌は興味津々。表紙裏のページには、当時駅前にあったそごうデパートの広告が。今では本拠だった大阪心斎橋や神戸なども閉店し、西武と合併して関東中心になってしまいましたが、駅前の店には紅茶や魚を買いによく行ってました。魚屋になぜか瀬戸内の魚が置いていたことを思い出します。ちなみにそごうのシンボルフラワーは今もダリアだけれど、そんなことどこにも書いてないですねぇ…
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カルセオラリア

  • 2020.08.03 Monday
  • 05:45
数日前家に帰ったら、テーブルの上に見慣れない草が花瓶に入ってました。聞いてみると町内のGさんの家に行ったら、ずっと名前が分からないので気になっていた。ご主人ならきっと分かるだろうと渡されたのだそう。さっそく写真を撮して事務所で調べて見ることに。
見本

花の様子から、カルセオラリアの仲間であることは推測できましたが、この属は400種もあり、南米からニュージーランドにかけて自生があるので、なかなか見当がつきませんでした。画像検索をかけて根気よく探していくと、何百枚目かにようやくそれらしいものに行き当たりました。カルセオラリア・トリパルティータ(Calceolaria tripartita)という一年草です。
カルセオラリア

ちょうど用事で家に帰ったので、さっそくGさんに報告に行きました。どんな風に生えているのかと思ったら、ほとんどが家の北側か西側の日陰で、砂利敷きの間に無数に株が生えているのです。
裏側

家の裏側なので、古い材木や壊れたスコップなどが置かれているところでは、それに寄り添うように株が大きく育っていました。これをわざわざ買ってきたわけではなく、何かにくっついてきて知らぬ間に増えていったそうです。もう10年以上前からあるけれど、ずっと気になっていたので、奥さんが来たついでにお願いしたのよ〜とのこと。
大きな個体

昔は花に穴が空いていたのに、最近の花はみんな口を閉ざして開いてないのだそう。それでもタネができて毎年生えてくるので、可愛がっているの。ようやく名前が分かってよかったと、たいそう喜んでくれました。それにしてもどんな経路でここまでたどり着いたのでしょうねぇ。
花のアップ

こんな植物が日本に入っているのか調べて見ると、わずかながら情報が入っていました。今年の2月には鹿児島大学の先生たちが、徳之島の山中でこれを発見し、「サケバキンチャクソウ」と和名が付けられていました。パルティータは「深裂する」という意味だけど、せめて「キレバ」ならまだしも、このカタカナを見て「裂け葉」と思う人は何人いるのでしょうか・・・

サケバキンチャクソウ

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