四季咲きクンシラン

  • 2020.04.06 Monday
  • 05:26
今朝は久しぶりに雪が降り、一面真っ白に。滑って転びたくないので、走るのを断念しました。下界は雨なんだろうし、日が差せばさっと溶ける淡雪だけど、この時期特有の微妙な天気です。
雪景色

事務所に置いてある四季咲きクンシランが、ちょうど満開になりました。この時期に咲く花は、色もいいし花も大きくて見事です。
満開

暮れに咲いた花茎がまだ残っていて、それから4枚の葉が出てから花芽ができたことが分かります。普通のクンシランに比べて花芽の出来方が早いようです。
花ガラ

夜はストーブ消して帰るし、この部屋は火の気がないのでかなり寒く、花茎が伸びてくるには低温が必要なので、花弁に色がつかないままきれいに伸びてくれました。自宅に置いてある株は暖かい部屋に置きっぱなしのため、花茎が伸びないうちに葉の間で花が咲き始め、こんなにきれいな草姿になってくれません。
花茎の伸び

この前に咲いたのは昨年12月の半ばで、花数も少なく、花弁も小振りであまりきれいではありませんでした。
12月

その前の開花は6月下旬で、これもあんまり花色はよくないし、花数もあまり多くありませんでした。夏の花はだいたいこんな感じになります。
6月

その前は2月初めの開花でした。やはり冬の花は色がいいし花弁の厚みもあって、一年の中では1番いい花が咲いてくれます。昨年は一年に3回の開花が見られたけれど、今年は昨年より少し遅いので、3回は無理そうです。謎の四季咲きクンシランです。
2月

グラス類

  • 2020.02.03 Monday
  • 06:00
火曜日に江別で講演会があり、その準備であれこれ画像を探していました。その中でいろんなグラスの画像を探していて、意外とたくさんのグラス類を使ってきたのだと、改めて認識を新たにしました。
ススキの仲間は昔から好きで、タカノハススキ、シマフススキは滝野公園のカントリーガーデンにはたくさん入れています。ただ、タカノハススキ(Miscanthus sinensis 'Zebrinus')は背が高くなりすぎるため、今度からは‘リトルゼブラ’(M.s.'Little Zebra')という草丈の低いものに替えようと思っています。
リトルゼブラ

北彩都ガーデンにはシマフススキ(M.s.'Variegatus')をたくさん植えており、株が充実してくるとその存在感は抜群で、心の中で「よしよし!」とつぶやいてしまいます。
シマフススキ

ここではイトススキ(M.s. 'Gracillimus')もたくさん植えており、その繊細な葉は扱いやすいと思いますが、ちょっと地味かなぁ。
イトススキ

それに対して、斑入りのイトススキである‘モーニングライト’(M.s.'Morning Light' )のほうが、爽やかな感じがするので、北彩都や森のガーデン、十勝ヒルズにはたくさん植えています。
モーニングライト

森のガーデンでは、なんといっても黄斑のフウチソウ(Hakonechloa macra 'Aureola')があたり一面に植えられていて、これだけたくさん植えたところもないのでは…(^^;) 株がどんどん大きくなっていくので、せっせと株分けしていけば、遊びの森までの園路が、そのうち埋め尽くされていくのではと思っています。
フウチソウ

森のガーデンで見つけた白斑のフウチソウは、正式にはフウチソウ‘アルボストリアータ’(H.m.‘Albostriata’)だと思いますが、舌を噛みそうなので、層雲峡の滝にちなんで‘流星’と名付けています。黄斑のフウチソウとは印象が違うので、分けて使おうと思っているところです。
流星

ペニセツムの仲間は、種類によって耐寒性がまちまちなことと、いかにも雑草ぽい姿がちょっと苦手で、あまり使ってきませんでした。これは北彩都に植えた耐寒性のあるペニセツム‘モウドリー’(Pennisetum alopecuroides ‘Moudry’)で、まるでチカラシバです。
ペニセツム

ここにはカレックス・ブカナニー(Carex buchananii)も植えていますが、まるで「枯れっ草」なので、好みは分かれるでしょうね。
カレックス

こうしてみると、結構いろんな種類を使ってきていることが分かりますが、その存在感からすると、私にとってはやっぱりシマフススキが一番かなぁ。このくらいの株に育つと、一株あればバッチリ決まってくれるのです。
シマフススキ

道新の連載

  • 2020.01.14 Tuesday
  • 05:48
私が園芸のライターみたいになってしまったのは、まだ研究室に残っていた時のこと。一浪して入ったことで大学院に行くのはあきらめ、一年だけ研究生として残らせてもらいました。卒論で結果を出した落葉性ツツジ類の挿し木を、もう一度再検証したかったこともありました。年末近く、そろそろ進路を決めなくちゃという時に、私の先生のところに道新から連載の依頼が来たのです。私が指導を受けていたT先生は、その頃眼の具合がよくなく、「ボクがちゃんと面倒見るから、あんた書いてくれ」といきなり振られることになりました。それで12月の第1木曜から書き始めたのが『室内園芸』です。

室内園芸

原稿を書いて先生のところに持っていくと、すぐに真っ赤になって帰ってきます。それを再度書き直して持っていってもまた真っ赤。初めの頃は3〜4回も書き直していたように思います。月曜の昼までに道新に原稿を届けなければならないので、毎度夜なべして書いていました。もちろん手書きなので、結局全部書き直すために、ものすごく時間と手間がかかったのです。それでもなんとか20回の予定を切り抜け、やっと終わるかと思ったら、好評なので引き続き連載をと、4月半ばから『北の園芸』に切り替わりました。

北国の園芸

その頃になると赤ペンの数が少しずつ減り始め、書くことも自分で決めていくことができるようになりました。この厳しい添削が、私の文章修行にとても役だったことはいうまでもありません。4月からは大学を離れ、それまで何軒か庭の管理をやっていたこともあり、半分自営業のような園芸フリーターの形で生計を立てていくことになったけれど、とても食えないので半年近くは中央市場で野菜運びのバイトをしていたし、よくあんな無茶をやったものです。その連載が翌年2月になった頃に、また道新から連載を切り替えて、『北の園芸 質問箱』として引き続き書いて下さいということになりました。

質問箱

その頃になると、先生のところに行くこともかなり少なくなってきたし、自分の中の貯金も少しずつできてきたので、割とすらすら書いていくことができるようになりました。とはいえ、毎週休みなく続くし、ワープロもファックスも、もちろんメールもなく、ひたすら手書きで原稿を書いて、道新の受付に届ける日々が続きました。この質問箱がまた好評で、この連載はなんと105回も続くことになり、書き始めてから170週連続、3年3ヶ月も書き続けることになったのです。ふぅっ。
道新連載
このお陰で、ふだんから情報をたくさん集めるためのアンテナや、集まった情報を整理していつでも出せるようにしておくこと、限られた文字数で起承転結、平易な文章にまとめて意図を伝えられることなど、25歳前後の青二才ながら、社会人の基礎が出来たように思います。
最終回となる1980年2月28日の日付を見て、ここが私の人生の転換点だったんだなぁ…と改めて、いろんなことを思い出してしまいました。

朝日園芸百科

  • 2020.01.13 Monday
  • 05:56
新花卉に書いた2年後に、今度は朝日新聞から『朝日園芸百科』全20巻が発行されることになりました。その総監修はやはり塚本先生で、編集委員には、東大の北村先生、新潟大学の萩屋先生、千葉大学の横井先生などに加えて、華道家の安達瞳子さん、国語学者の金田一春彦さん、作家の瀬戸内晴美さんなど、錚々たる顔ぶれでした。単なる園芸の手引きではなく、文化的な捉え方を目指していたのでしょう。
  02

2巻目の春まき一・二年草:温室一年草はやはり塚本先生が責任編集で、なぜかフウリンソウだけが私のところに回ってきたのです。このあたりは塚本先生の指示だったのでしょうか…
目次

学生の時には、好きなもの播いていいよというので、春先に駅前の興農園に行き、気になる植物のタネをたくさん買ってきて圃場に播いていました。その中にフウリンソウがあり、翌年に見事な花を咲かせて、二年草の生育特性を実感していたのです。だからすんなり書くことができたけれど、本州に書ける人がいなかったのかなぁ…
フウリンソウ

第3巻の秋まき一年草は、責任編集が私の恩師である明道先生でした。寒冷地である北海道では、秋播きできる植物はほとんどありません。そんなことは百も承知している塚本先生は、なんで北大に振ってきたのでしょうねぇ…?先生は、この年の3月に定年退官され、後任に筒井先生が就任し、蝶野先生、浅野先生と共に、4人で分担して半分以上の原稿を書くことになりました。
03目次

私は植物の原稿以外に、3ページの特集記事を書くことになり、これまた冷や汗ものの記事を書いていました。(怖くて読み返せませんでした…(>_<))
特集

植物ページは10ページほど。一つだけ苦労したけれど、あとはそれなりに扱っていたものだったので、なんとか書けた記憶があります。
ネモフィラ

ルナリアは、当時の圃場に半分野生化していて、毎年たくさんのドライフラワーが採れました。最近ほとんど見かけなくなりましたが、懐かしい植物です。
ルナリア

この時でちょうど30歳くらい。いくら先生方のバックアップがあったとはいえ、よくもまぁ怖い物知らずで書きまくっていたものです。植木屋時代でも必死で勉強は続けていたので、幸い破綻はしなかったけれど、そうやって少しずつ鍛えられてきたのかもしれません。

新花卉

  • 2020.01.12 Sunday
  • 06:00
この間紹介した壁紙の画像の中で、メコノプシスの写真は何のカレンダーから取ったのかと考えていて、タキイ種苗のカレンダーだったことを思い出しました。友の会に入っていたのではなく、タキイ種苗が事務局として発行していた、『新花卉』(しんかき)という雑誌を取っていると、冬にはカレンダーが付いてきたのです。この雑誌、最近あんまり見なくなったけれど、本棚にはどっさりと溜まっています。
新花卉

これを定期購読し始めたのが1977(S52)年2月なので、まだ大学に研究生で残っていた時です。ちょうど76年12月から道新の連載が始まっていたけれど、3月には大学から離れてしまうので、資料として必要だと感じて取り始めたようです。96年に169号で休刊するまで、バックナンバー含めて80冊の雑誌か集まりました。
綴り

これのいわば編集長は、京都大学の園芸教室の教授だった塚本洋太郎先生で、我が国の花卉園芸をきちんと取りまとめた大先生です。私の恩師より10歳くらい年上だけど、ずいぶんと親しくされていたようで、出版する時などよく分担されていました。新花卉の80年6月に出た106号は「ツツジの仲間」の特集で、先生に呼ばれて大学に行くと、「北海道のツツジについて書いてくれというので、あんたに頼むよ」と振られたのです。
ツツジ特集

道新の連載が終わったばかりだし、卒論のテーマがツヅジだったので、なんとかなると引き受けたものの、結構苦しんだ記憶があります。なにせ相手は大先生。間違ったことはもちろん、文章的にも納得していただけるよう、推敲に推敲を重ねて仕上げました。

北海道のツツジ

すると翌年にまた原稿依頼が、私のところに直接来ました。今度はアジサイ特集なので、そのうちのノリウツギについて書いてくれというのです。当時は植木屋に入って一年経ったばかりで、アジサイはは好きだったしある程度扱っていたけれど、ノリウツギなんて触ったこともないし、ミナヅキをちらっと扱ったくらいでした。

アジサイの仲間

断るわけにも行かず、これはかなり四苦八苦してなんとか3ページ分の原稿をまとめましたが、今読み返しても冷や汗ものの原稿ですねぇ…(>_<)

ノリウツギ

でもその号の編集後記に、「北方にも多いノリウツギについて書いて下さった笠康三郎氏は北大農学部出身で、グリーン・デザイナーとして活躍しておられます。今後ともまた北方の園芸についておねがいする予定です。」と書かれているのを見て、やったーというより、大先生に認められ、ホッとして気が抜けた記憶があります。
編集後記

でもその後、原稿の依頼は来ませんでした…(^^;) その代わりに、朝日新聞社から発行された「朝日園芸百科」の原稿書きが回ってくるのです。

鉢物

  • 2019.12.14 Saturday
  • 05:58
40年来のつきあいのある園芸屋さんから、花鉢を三つもいただきました。毎年暮れになると、一升瓶と共に花を届けてくれるのです。花や緑に飢え始めている頃なので、本当にありがたく、もったいないほど嬉しい贈り物です。
鉢物

毎年少しずつ違うものを届けてくれるのですが、今年はクリーム色のシクラメンが目を引きました。こんな立派な鉢物なら、結構いい値段がするのですが、以前はこの時期なら、飛ぶように売れたシクラメンやポインセチアなども、最近はさっぱり売れないのだそう。それが北海道だけなのかと思ったら、本州でも花卉生産者がバタバタと倒産や撤退して、見る陰もない状態なんだそうです。シンゾーがいくらうわべを取り繕っても、それが今の日本の現状なのでしょう。
シクラメン

ちょうど出来たばかりの本が送られてきたので、あんたならきっと興味があるだろうし、しばらく貸してあげるからと、分厚い本も置いていきました。「日本花卉園芸産業史 20世紀」と銘打たれ、花卉の生産・流通・消費までの各分野の歴史を整理したものでした。
花卉園芸産業史

ちょうど仕事の忙しい時期なので、読みたくても読めないのですが、パラパラめくってみると面白いところもありそうです。ただ、明治時代の記録はほとんど残されておらず、大正初めに創刊された「實際園藝」あたりから、いろんな記録が積み上げられ始めたとありました。研究室にもこれがどっさりあったはずだけど、残っているのかな?
実際園芸

最近では1990年の大阪で行われた花博あたりが、業界としてのピークだったようです。私がコンサルに転職して、いきなり花博に巻き込まれたのも、なにかの縁だったのかもしれません。
花博

いろんな記事がてんこ盛りになっている中に、人物編として104名の各界の人達が取りあげられていました。北海道からは、私の恩師である明道先生ただ一人でしたが、私にとってはとても懐かしい人がかなり掲載されています。我が家は毎日新聞を取っていたので、浅山英一さんの園芸欄をずっと読んでました。子どもの頃から最も影響を受けたのが浅山先生なので、千葉大に行こうと思ったのですが、入試の数学に足切りがあるので私にはとっても無理とあきらめ、足切りがなく総合点方式だった北大に来たのでした。掲載順は亡くなられた順だそうで、隣が鈴木省三さんというのも不思議な縁かもしれません。
人物編

三季咲きクンシラン

  • 2019.11.19 Tuesday
  • 05:32
我が家のクンシランは、「四季咲きクンシラン」として導入されたものです。でもこれまで4回咲いたことはなく、5年に一度くらい3回まで咲く程度ですが、今年は自宅も事務所も久しぶりに3回咲きました。事務所の株は、まだ花茎が伸びていないので、窮屈そうに咲いています。
事務所現在

前回咲いたのは7月中旬でした。事務所は北向きなので、夏の間は北側の出窓に置きっぱなし。毎日現場を飛び歩いているので、たまに水をやる時にようやく気付く程度です。
事務所7月

その前は真冬の2月。冬には出窓に置けなくなるため、室内に取り込んでしまい、かなり寒い部屋に置いていますが、2月のクンシランの花時にはちゃんと咲いて来ます。
事務所2月

その前は何月なのか調べて見たら、18年の4月に咲いた後、6月に植え替えていました。根がパンパンに根詰まりして苦しかったのでしょう。その後は栄養生長に専念して、19年2月になってようやく咲いたのです。
植え替え

自宅にあるのは親株で、毎年たくさんの子株を吹いてくるため、一昨年から大鉢仕立にしてしまいました。すると18年9月に咲いた後、今年4月に開花しています。
自宅4月

大きな菊鉢に植えたので根がよく張って、株に力が付いてくるのか、3ヶ月後の7月に再度咲きました。
自宅7月

真ん中にある親株からは、さらに10月にも花が咲いてきています。周りにある子株からは、せいぜい一年に一度咲く程度。株に力が付かないと四季咲きにならないのでしょうか。
自宅10月

数年前にいわみざわ公園に分けた株は、昨年の4月に行った時に、ちょうど満開になっていました。はたして年何回咲いているのか聞かなかったけれど、元気な姿を見て嬉しかった♪
いわみざわ

宿根草カタログ

  • 2018.12.26 Wednesday
  • 05:55
先週来年の植物カタログが送られてきましたが、仕事が火を吹いていたので、山積みになっている資料の下敷きに。連休中になんとか目途をつけ、納品や打合せを済ませてようやく一息つきました。夕方戻って来て、デスク回りを片付けていると、山の下からようやくカタログを発掘することができました。こういうカタログは、紙のままだとどこに行ったか分からなくなるので、すぐにスキャンしてpdfファイルにしてしまいます。
カタログ

このナーセリーは宿根草に特化していて、今年は881種もの品種を網羅しているとのこと。ヨーロッパから直接輸入しているので、最新の情報がすぐに反映され、私にとってはなくてはならない大切な情報源になっています。今年も精力的に新品種を導入したようで、エキナケアでは26種の内、10種がニューフェースになっていました。
エキナケア

私がお気に入りの、ゲラニウム ‘ロザンヌ’のような花期の長いものをと、夏にお願いしたところ、既に入っているから大丈夫だよ〜と力強い返事が返ってきました。
ゲラニウム花

‘ピンクペニー’という品種も、夏から秋遅くまで咲き続けるので、グラウンドカバープランツとしてもとても便利だとか。
ピンクペニー

‘ロザンヌ’の突然変異種である‘ライラック アイス’は今回入らなかったけれど、これも入れてほしいとお願いしてあるので、来年には期待できるかな。
ライラックアイス

これから長い冬だけれど、こういうものをめくっていると、すぐに春が来そうな気がしてくるから不思議です。春が来ると1年はあっという間に終わってしまうので、これからの季節が、一番夢を抱くことができるのでしょうか。

クリスマスローズ

  • 2018.12.14 Friday
  • 05:46
家に、鉢植えのままほったらかしのクリスマスローズがあります。鉢を替えようか、地植えにしてしまおうか、ぐずぐずしているうち2,3年近く経って、かわいそうな状態に…(>_<) このまま冬を迎えて、来春には植え替えようと思っていたら、11月がやたら暖かい日が続いているうちに、つぼみが伸びてきてしまいました。下旬にとうとう雪が積もってしまったので、あわてて掘り出して事務所に持ってきています。
つぼみ

かなり寒い室内だけれど。屋外からみれば十分暖かく、5日ころには満開に。西洋だからローズになったけれど、これが日本だったら梅花○○なんて名前になっていたことでしょう。これはヘレボルス・ニゲル(Helleborus niger)そのものか、かなり色濃い園芸品種でしょう。ニゲル種は、本来クリスマスの頃に開花するので、これこそがクリスマスローズです。今年みたいな天気だと、このように咲いてしまったところもあるのではないでしょうか。
開花

ヘレボルスはキンポウゲ科なので、多くの仲間と同様に花びらのように見えるのはガク片です。本ものの花弁は、雄蕊の下にひっそりと隠れているけれど、ほとんど気付かれないまま散ってしまいます。
花弁

既に二番花も満開に開いてきましたが、一番花の方はだんだん黄緑色になってきました。年末には黄緑色の葉っぱのようになり、恐らく春までそのままになっているのではないでしょうか。
梅花

屋外の雪の下で冬を越せば、雪解けと共に一斉につぼみを伸ばし、4月初めには咲いてくるはずです。いやいやすっかり寝過ごしてしまったぜぃ。クリスマスなんかとっくに終わってしまったよ〜なんて、思っているかもしれません。
屋外

我が国では、春咲きのヘレボルス・オリエンタリス(H.orientalis)や、その交雑によってできたたくさんの品種群もひっくるめて、クリスマスローズと呼んでいますが、本来これははレンテンローズと呼ばなければなりません。レントというのは、イースター(復活祭)までの46日をレント節(受難節や四旬節)といい、2月から3月にかけての期間となります。
レンテンローズ

積雪地の北海道では、どちらもほぼ同じ頃に咲いてくるので、ひっくるめて同じ呼び名でもいいのですが、そうであればレンテンローズにすればいいものを。ところが日本の花屋さんは、なるべく売れやすい名前にしてしまうのです… 最近ではほかの原種も交えた園芸品種がたくさん出回っているので、ヘレボルス類と呼ぶのが本来でしょうか。

菊あれこれ

  • 2018.11.20 Tuesday
  • 05:58
先日の府立植物園では、菊花展が最終日の前日で、全種類の菊を見ることができました。菊花展はあちこちでやっているけれど、多彩な中菊をこれだけ集めることは出来ないので、備忘録的に紹介しておきます。(なお説明は、園の掲示物などを参考にさせてもらいました。)

秋菊には、大菊、中菊、小菊の三つに分けられ、花の直径が六寸(18cm)以上のものを大菊とします。最も豪華なのは、手前にある「厚物」で、よくもまぁこんな大きな花を育ててくるものだなぁ…と感心させられます。奥の方に見える花弁が細いのを「管物」といい、管の太さにいろいろ違いがあります。このほか、花弁が一重で平たくなり、垂れ下がらないように紙で支える「広物」がありますが、写真を撮していなかった…(>_<)
大菊

大菊を、鉢を入れて60cm以内に仕立てる作り方を「福助作り」といい、場所を取らないので、最近の人気なんだとか。ホルモン剤を使って矮性にすることから、近年の仕立て方でもあります。かわいいといえばかわいいけれど、ちょっと違和感も残ります。
福助作り

頭花の花径が三寸から六寸(9〜18cm)のものを中菊といい、古くから各地で独特の進化を遂げています。最も古い系統は、京都の嵯峨菊で、南北朝の頃の嵯峨御所あたりで作られ始めたと言い伝えられており、正門脇に嵯峨御所のあった大覚寺による特別展示がされていました。正式な作り方は、鉢に3本の苗を仕立て、一番高いものは2mもの高さにして、殿上から眺められるようにします。高さを三段にして、上段には三花、中段には五花、下段には七花を咲かせるのが正式な作りなんだそうです。
嵯峨菊

江戸で栽培されていた江戸菊は、花弁が無秩序に伸びていく「狂い性」のため、開花してから花容がどんどん変化します。これを「芸」といい、この様子を楽しむのがポイントとなっています。
江戸菊

肥後の熊本藩では、藩士による花の栽培が盛んで、椿、芍薬、花菖蒲、朝顔、菊、山茶花を特に「肥後六花」と称していました。これらはみな一重の清楚な花であるのが特徴となっています。飾り方にも決まりがあり、三間花壇と呼ばれる配置法により、鉢が置かれていました。
肥後菊

伊勢菊は、伊勢松坂地方で発達した品種群で、嵯峨菊の変種といわれています。伊勢撫子、伊勢花菖蒲と共に、伊勢三珍花と呼ばれ、花弁が細くねじれながら垂れ下がるのが特徴で、座敷から花を眺めて楽しむために、このような花になったといわれています。
伊勢菊

丁字菊は、主に関西地方で栽培され、花の中心に筒状花が集まって盛り上がるのが特徴です。江戸時代には盛んに作られたものの、近年ではすたれ気味だけど、ヨーロッパに渡ったものからアネモネ咲きなどに発展し、切り花の世界ではたくさん作られているのだそうです。
丁字菊

頭花が三寸(9cm)以下のものを小菊とし、いろいろな作り方で楽しみます。菊花展では最も豪華な作りである「懸崖作り」は、摘芯を繰り返して伸びてくる枝を、竹の支柱に誘引してこの形にしていきます。大きなものから小さなものまで、本当に大変な手間をかけて作って行くものだと感心させられます。
懸崖作り

盆栽仕立ては、樹木の盆栽と全く同じ雰囲気に仕立てていく方法で、盆栽同様に直幹、斜幹、双幹、懸崖、寄せ植えなどの樹形に、針金を使って仕立てていきます。花はあまり咲かせないように、摘み取ってしまうのだそうです。
盆栽仕立て

小菊の仕立て方の自在さを使い、菊人形が人気ですが、近年では菊のトピアリーがよく作られます。先日挙げた「ネコバス」までいくと大変な手間がかかりますが、この程度のトピアリーだと、わりと簡単そう。
トピアリー

札幌ではかつてオーロラタウンで、現在はチ・カ・ホで展示されているけれど、雑踏の中でキクを見てもなぁ…といささか興ざめです。今回久しぶりによしず張りの展示コーナーで、たっぷり楽しませてもらいました。

セラスチウム

  • 2018.05.30 Wednesday
  • 05:49
お昼にうどんを食べようとチャリをこいでいて、思わず急停車したのがこれ。街路樹の植えますに植えられているセラスチウムのうち、左の方はシロミミナグサに間違いありませんが、右の方がタイリンミミナグサかな?と思ったのです。
歩道植えます

タイリンミミナグサ(Cerastium grandiflorum)に出会ったのは、大学3年の春に研究室に配属になり、さぁ圃場の植物をすべて覚えるぞ!と毎日通っていた時でした。今はなくなりましたが、軟石を積んで一段高くなった「高床ボーダー」の一番手前にあったので、特に印象が深かったのです。でも巷で見かけるのはほとんどシロミミナグサなので、なんであそこにだけあったものだか?
タイリンミミナグサ

シロミミナグサ(C. tomentosum)は、英名が「Snow-in-Summer」のとおり、茎葉も白毛を帯びて真っ白だし、花も真っ白です。花のない時期でも密なカバーを作ってくれるので、こちらの方が圧倒的に人気があったわけです。
シロミミナグサ

タイリン(大輪)と名が付いているけれど、その差はほんのわずかなので、ほとんど区別が付きません。どちらもこれ以上ないくらい真っ白な花だし、日当たりがよく乾燥している場所ならとても元気に育つので、街路樹の植えますは居心地がいいのでしょう。
花の比較

なんでここに2種のセラスチウムが植えられていたのか不思議ですが、こんなところで再会するなんてと、ちょっと嬉しくなりました。その後もマンションの入り口の、乾燥して日当たりのいい場所にもりもりと咲いているシロミミナグサがあったりと、セラスチウムをたっぷり楽しむことができました。
マンション前

この時期は現場が続くので、「おかだ」のうどんも週に一度がやっとこさ。春〜秋までは、雨降り以外では必ず中庭で食べています。いつもきれいに花を植えてくれており、足元にもいろんな花が見られるので、とても居心地がいいのです〜
おかだ中庭

ところで、このブログのアクセス数が数日前に150万アクセスに達していました。調べて見ると22日の22時半くらいに通過したようです。実際の訪問者数は、だいたい2/3くらいなので、開設以来6年余りで100万人もの方が訪れてくれたことになります。なんとも実感の湧かない数字ではありますが、みなさんの貴重な時間をいただいていることに身が引き締まる思いがあります。これからも淡々と書き連ねていくことになりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

ホームセンターの店先

  • 2018.05.29 Tuesday
  • 06:00
ホームセンターに行った時には、園芸コーナーを必ず覗くようにしています。特に一年草は、名前が分からないものが次々と出てくるので、よく覚えておかなければと思っているのですが、最近ますます覚えられなくなってますねぇ…(>_<)

ちょうどラベンダーが出回る季節。露地よりも一ヶ月くらい早く店先に並ぶように出しているようです。最近は‘バイオレットメモリー’の一人勝ちだとのことですが、一番目立つところでしっかりしたいい花を咲かせていました。花茎の強さといい、長く伸びて花着きのいい花穂といい、花色の素晴らしさといい、‘バイオレットメモリー’に勝るラベンダーはないと思います。
バイオレットメモリー

その下の棚には、これも滝野公園で以前購入していた‘ふらのブルー’が置かれていました。今はほとんど見なくなった‘濃紫早咲き3号’のような丸まった花穂をしています。やはり差は歴然か。
ふらのブルー

奥の花木コーナーでは、ヤマボウシよりもハナミズキの方がたくさん置かれていました。確かに時々ハナミズキが咲いているのを見かけるようになったとはいえ、耐寒性ではまだまだ不安がありますが。
ハナミズキ

おっ!と思ったのは、ノリウツギ系の品種がたくさん置かれていたのです。滝野公園でも好評を博している‘ライムライト’や‘ピンキーウィンキー’に、‘ファントム’という品種も売られていました。ヤマアジサイのブームの次は、ノリウツギになるのでしょうか?
ノリウツギ

数年前から見かけるようになったのが、マツバギクの苗です。わざわざ「宿根草」というラベルまで立てているし、「宿根松葉菊 耐寒性のある松葉菊」というラベルなので、札幌でも越冬できるというのでしょうか。
耐寒性マツバギク

マツバギクは、松前近辺の道端ではごく普通に見られます。これがどのあたりまで植えられているのか、海岸線に沿って北上していけば分かるのでしょうが、江差か熊石で山越えしてしまうので確認できないでいました。確認したのはこの乙部までですが、もう少し北までは大丈夫かと。積雪の多い札幌で本当に越冬できるのか、植えてみなけりゃ分からないですねぇ。
松前の道端

原種系シクラメン

  • 2018.04.26 Thursday
  • 05:59
カントリーガーデンの片隅に、昔から原種系のシクラメンであるヘデリフォリウム種が植えられていました。でも開花するのが9月末から10月なので、ガイド活動もほとんど終わってしまうため、そこまで案内することもできずにいました。それでもう少し行きやすいところに見どころ作りをしようと、花のテラスの横に小コーナーを作り、2年前から球根を植えてきました。ヘデリフォリウムは秋咲きなので、春咲きのコウム種と合わせれば、より長く楽しめるだろうと、二種を混ぜて植えています。そのコウム種が、いい感じに開花してきました。
コウム1

コウム種(Cyclamen coum)は、黒海沿岸からトルコを経てシリアやレバノンあたりに自生しています。耐寒性はかなり強く、−28℃までもつそうなので、ある程度雪で保護されれば多くの地域で栽培が可能でしょう。ここに植えて2年しか経っていないのに、意外と球根の太りが早く、たくさんの花茎を上げてきています。もちろんミニチュアのシクラメンよりもまだ小さいため、決して目立つものではありませんが、よーく見ると結構かわいいのです。
コウム2

ヘデリフォリウム種(C. hederifolium)は、南フランスからトルコにかけて、島嶼部を含む地中海沿岸地域に自生し、森林内だけでなく、低木疎林地や岩礫地など、多様な環境に生育しているそうです。その名の通りアイビーのような葉をしていて、涼しくなってくると葉よりも花の方が少し早く伸び始め、10月ころに見頃を迎えます。
ヘデリフォリウム1

原種系のシクラメンの魅力は、花だけでなく花茎にもあります。受粉して果実が肥大してくると、けっこうな大きさになって、首がちぎれる恐れがあります。学名のCyclamenがサイクルから来ているように、バネのようにくるくる巻き取ってしまい、地面近くの安全な環境で熟すのを待つのです。こぼれダネからでもたくさんの子供ができるので、将来はびっしりになっていくことでしょう。
果実

我が家のヘデリフォリウムも20年近くになり、手のひらを広げたくらいの巨大な球根になっていましたが、昨年突然枯れてしまいました。こんなのを見ていると、また育てたくなってしまいますね。
我が家の株

雪割草展

  • 2018.02.22 Thursday
  • 05:52
昨夜の女子パシュートは素晴らしかった。個々の力は劣っていても、チームとしてまとまれば、メダリストを並べた強国オランダにも勝てるという、団体競技の醍醐味を見せていただきました。なんで私たちが勝てないの…と呆然とするオランダ選手達の顔が忘れられません。小平さんの金メダルとはまた違う、印象的な勝ちっぷりでした♪

雪割草は、ユーラシア大陸に広く分布しているヘパティカ・ノビリス(Hepatica nobilis)のうち、我が国に自生する4変・品種(ミスミソウ、スハマソウ、オオミスミソウ、ケスハマソウ)の変異株や、交雑して作られた園芸品種群をさしています。中でもオオミスミソウの自生する新潟を中心に、栽培が盛んな植物です。昔長岡にある国営越後丘陵公園に立ち寄った時、ちょうど本場の雪割草を見ることができました。園内の自生地はまだちらほら程度でしたが、さすが国際雪割草協会の事務局を置いているところだけありました。
  分布

残念ながら北海道には分布がありませんが、積雪のある地域では十分生育できるので、結構愛好家がいるようです。百合が原公園の温室では、同好会の方たちが大切に育てている、たくさんの品種が展示されていました。派手なツバキやアザレアとはまた違った、渋〜い趣味かもしれません。
雪割草展

それにしても、よくこんなにたくさんの花型や花色を持った品種ができたものです。交雑してはタネを播き、それを何百何千と作って行く中に、様々な変異が見られるのでしょう。我が国の園芸家は本当に辛抱強く根気があります。
花型

北海道の花風景とはまた違うものかもしれませんが、植物の変異の妙味を見ることができます。25日の日曜日までやっていますので、ぜひご覧になっていただきたいです。

碧空 天翅
      碧空(あおぞら)               天翅(てんし)

不明1 不明2
       不明種                    不明種

至誠 翠苑
      至誠(しせい)                翠苑(すいえん)

茜鶴 雪化粧
      茜鶴(あかねつる)             雪化粧(ゆきげしょう)

冬のヒマワリ

  • 2018.01.28 Sunday
  • 05:51
金曜日の朝日の朝刊をめくっていて、真ん中あたりにこんな全面広告がありました。タネのタキイ? サンリッチひまわり? ゴッホが描けなかったヒマワリ?こんな真冬になんだろう???と、?ばかりが点滅してしまいました。
全面広告

説明を読んでも、意味するところがさっぱり分かりません。大阪の花博で登場したといってもなぁ…ゴッホの没後125年は2015年というではないか。今さら何を?ゴッホの時代に存在していたら、彼はどんな色で表現しただろうか?いったい何を言いたいのかよく分かりませんでした。

説明

昨日仕事が一つ片付いたので、ちょっと調べてみました。ゴッホのヒマワリの絵は、全部で7点あり、そのうちの一つを1987年に安田海上火災が58億円で購入して話題になり、現在でも新宿西口にある「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」という長たらしい名前の美術館に展示されているということです。そしてそのヒマワリに似せた品種として、『ゴッホのひまわり®』という品種が作られていますが、これはタキイのライバルであるサカタが作っていたのでした。
(この画像はネットから拝借…m(__)m)
ゴッホのヒマワリ

ようするに、園芸大国オランダのゴッホ美術館が、記念のイベントに「ゴッホのひまわり」ではなく、我が社の「サンリッチ」を使ってくれた!!ということを言いたかったのでしょう。それにしてもなんで今ころ?という気はしてしまいますが。

滝野公園カントリーガーデンのオープン当初は、中央口近くに歓迎の花壇という帯状の花壇と、カントリーハウス横のパレット花壇で、いろんな花を植えてとても楽しい空間になっていました。パレット花壇にひまわりを植えていたのはいつだろうかと画像を見ていくと、オープン翌年の2001年(下の画像)と、次の2002年(その下の画像)にヒマワリが植えられていました。
2001年

品種のセレクトはセンターだったのか○○・ガーデンだったのかは記憶にありませんが、わりと背が高くなるものが多かったと思います。‘サンリッチ’があったかどうかは分かりませんでしたが、‘ゴッホのひまわり’は植えられていたはずです。
2002年

その後歓迎の花壇はつぶされてベタのコスモス畑になってしまい、パレットも最近はダリアばかり。確かに花期は長いし、花も見栄えはするけれど、なんか変わり映えしなくなったなぁと思ってしまいました。こうして昔の画像を見ていくと、‘太陽’(左)や‘ダブルシャイン’(右)など、いろんな品種が植えられていたのですね。近年であればもっと矮性で多彩な品種が出回っているので、花期が短い難点はあるけれど、ヒマワリをまた植えてみたくなりました。
太陽 ダブルシャイン

キルタンサス

  • 2017.11.28 Tuesday
  • 06:01
昨日は−6℃前後で風が強く、顔が痛いくらいでしたが、今朝は生暖かい風が吹き、寒気もかなり緩んでました。ツルツル路面も少しは融けてほしいものです。この時期は事務所に引きこもり、締め切りに追われてひたすら仕事に埋没する日々が続きます。早朝のロードワークで約5千歩稼いでいるのがせめてもの救いでしょうか。

そんな日々だとブログネタも無く、もうそろそろ止めようか…と思わないでもないのです〜(^^;) でもせっかくなので、いつもの誕生花に逃げようとしたら、本日28日はオンシジウム、エゾギク、サンダーソニア、ヘリコニア、キルタンサスとありました。あんまりなじみのないものばかりでしたが、キルタンサスにはちょっと思い出があったので、その話を。
コントラクツス
 (植物画像は2枚とも、海外のサイトから拝借させていただきました。m(__)m)

キルタンサスは南アフリカが原産の球根植物で、道内での耐寒性はありません。栽培されているのはこのキルタンサス・マッケニー(Cyrtanthus mackenii)が多いようです。繊細な葉の中から花茎を伸ばし、細長く伸びる花筒が特徴の花が、冬の間ずっと咲き続けるので、暖地では庭植えにもされているみたいです。
キルタンサス

学生の頃、大学の研究室にあった温室に、3〜4品種が植えられていたのです。その温室は農学部のすぐ裏にありました。明治30年代に今の時計台周辺にあった札幌農学校が、現在のところに引っ越してきましたが、正面中央できた農学教室の裏に建てられたのがこの温室です。
札幌農学校
 (「覆刻札幌農学校」 北海道大学図書刊行会刊行 1975 より)

昭和11年に現在の校舎が建て替えられた時に、温室だけが残されたので、以前は直接繋がっていたものが、少し距離ができたのです。
農学部裏

私がいた頃には、さらにその後ろに新しい温室ができていたので、これを旧温室、新しい方を新温室と呼んでおり、どちらにも研究室付属の部屋がありました。旧温室には、右から1/3が我々のテリトリーで、いろんな植物が栽培されていました。植物に興味のある学生なんかずっと誰もいなかったので、私一人でずいぶんと楽しませてもらいました。この写真を撮したのが2002年で、その後まもなく取り壊されてしまったはずです。キルタンサスやユーコミスは欲しかったので、この時中を見に入ったけれど、既に空っぽになっていました。そんな思い出のあるキルタンサスだけど、本当にここ以外で見たことがないなぁ…
旧温室

花卉圃場

  • 2017.07.31 Monday
  • 06:00
農場を横切る形で北野通が出来たので、ポプラ並木は真ん中から二つに分かれてしまいました。花卉(かき)圃場は北側にあるので、ポプラ並木の北半分をどんどん下っていくと、もう花が終わっている花菖蒲園を通り抜け、今がちょうど真っ盛りのヘメロカリス園に着きました。百種近くある中からは、滝野公園や道南四季の杜公園には30種くらいずつ導入されています。
ヘメロカリス類

花の中にブロッチが入っている品種は、昔は小輪のものばかりだったけれど、最近アメリカから入れたものはかなり大輪で、フリンジ付きの洒落たものがありました。こんなに豪華でも、たった一日でしぼんでしまうのですから、本当にもったいないです。
フリンジ1 フリンジ2

手の平くらいのものを大輪と呼んでいましたが、こうなると巨大輪と呼ばなければなりません。右の品種は草高も高いので、遠目からも存在感を放っていました。
パンクラチウム 巨大輪

仕切りの樹林の足元には、一体何品種あるのか見当もつかないほどのギボウシ類が。残念ながら札落ちになっているので、どこか植えつぶしを速攻で行いたい場合にはいいかもしれません。
ホスタ

ラウネナイ川を渡り、花卉圃場の最北端の広場では、今年で4回目の「フィールドトライアル2017」が行われています。これは国内の種苗会社がお奨めの品種を持ち寄り、同時に植え込んで品種の特製を実際に見ていただくものです。1平米に5〜9株を植え込み、霜の降りるまで一切灌水もせずに放置して、その生育ぶりを確認することができます。
フィールドトライアル

まだ植えられてから半月ほどですが、その生育にははっきりと差が付いてきており、これだけたくさんの品種の中では‘さくらさくら’が圧倒的な生育ぶりを誇っていました。
さくらさくら

この「サンちゅらか」は、こんな暑い時期に平気で株を繁らせているけれど、スベリヒユと一体どこが違うんだろう?と、悩んでしまいそうでした。みなさん違いが分かりますか?
サンちゅらか
 (右半分の、茎が赤みを帯びているのがスベリヒユです。)
秋までこのフィールドは無料で開放されていますので、違いを確認したい方は是非様子を見に行って下さい。北野通の途中、ポプラ並木のところに押しボタン信号があるので、そこから入って行けます。

歩き始めてちょうど3時間。さすがにのどがカラカラになってきたところで、「ツキサップじんぎすかんクラブ」に到着。夜は満席で予約できなかったたので、昼下がりのビールでのどを潤し、生マトンをじっくり焼き上げる元祖ジンギスカンを味わいました。みなさんもお疲れさまでした。
ジンギスカン

ITラベル

  • 2017.03.17 Friday
  • 06:01
昨日の記事に対して、さっそく「花の場所にQRコードもつけて頂ければ海外からの方や一部の方には助かります。」とのコメントをいただきました。まさにその通りで、函館駅前花壇くらいの規模であれば、しくみ自体も簡単だし、そのコンテンツを作るのもそれほど手間ではないでしょう。(造園屋さんにそれをお願いするのは難しいですが。)

実は、2000年7月にオープンした滝野公園のカントリーガーデンでは、そのしくみを既に作っていました。この時の事務所の所長がIT系に強く、docomoと組んでいろんな情報システムを構築しており、その一つとして電子植物ラベルを作ろうということになりました。オープン前のめちゃくちゃ忙しい中、千種類近くあった導入植物のコンテンツを作るのは大変で、植物に強いTさんがアルバイトにいたことで、なんとか2人でデータをまとめ上げました。

データ1

主な樹木と、導入植物の中の宿根草を中心に、800種のデータを整理しました。久しぶりにこのファイルを開きましたが、よくもまぁこんなデータを作ったものだと思います。でも残念ながら、これは日の目を見ることなく眠ってしまいました。詳しい事情は分かりませんが、当時はまだスマホはもちろんなく、携帯そのものがあまり普及していなかったことや、docomoと提携していたため、他社の機種との連携を嫌がったのかなぁ… 既にこの時にはQRコードも出回り始めていたので、ラベルにシール貼ればすぐにこれが読み込めたのに。

データ2

そんなことで、このコンテンツが800種分残っているため、整理すればいつでも組み立てることができるのです。

カントリーガーデンのオープニング当時のファイルをあちこち見ていたら、なんだか懐かしいものが出てきましたよ〜梅木さん!!カントリーハウス周りのオープニング修景を梅木さんに手伝ってもらおうと、叱咤激励していた頃の企画書です〜
梅木プラン

もう一つ懐かしいものが。オープンに合わせて、NHKのほっからんど212(当時はまだ212市町村があったのですねぇ…)という番組で、ずっと特集を組んでくれることになり、いつどんな内容でやるのか企画を立てた時のファイルが出てきました。

シナリオ

この時のビデオはいただいてあるのですが、見た記憶が全くなくて、自宅で眠っておりました。怖いけれど、オープン当時の園内が映っているので、見てみようかなぁ…

花めぐり

インバウンド対応

  • 2017.03.16 Thursday
  • 05:48
冬の滝野公園では、外国人が8割近くになっているというのにはびっくりでしたが、はたして夏にどのくらい来ていただけるのか?爆買いはしないでしょうが、その動向が気になるところです。ガイドの研修会でも、インバウンド対応は切実な話題になってきているので、会話までは無理としても、ラベルだけでも対応が迫られてきていると思います。
そんな昨日、函館駅前花壇のラベルの相談がやって来ました。函館は新幹線効果もあって、今まで以上に多様な国からのお客さんが増えてきているようです。このためここの花壇のラベルは、当初から対応することになっていました。
花壇

初めのうちは、和名に学名と英名くらいでいいのかなと思っていたら、中国(簡体字と繁体字)、韓国もとなり、そんなに入るのかなぁ…と思っていたら、なんとロシアもということになったのでした。学名はラテン語なので、なんと7カ国語対応となった訳です。そんなラベルがあちこちに立てられるとさすがにうるさくなるので、市と業者さんが苦心し、現地にあるバス休憩所の壁を使って、花壇の案内サインが作られました。
看板

気になる人は、ここを見ればなんて花か分かることになるので、とても優れものでした。昨年伺った時に、これを眺めている外国人はおりませんでしたが、有力な解決法の一つだと思います。
ラベル

私は和名と英名、学名までしか分からないので、中国語二つ、ハングル、ロシア語については、間違いなく最終チェックまでお願いして下さいね〜としか言えません。
内訳1

繁体字まではなんとか分かるのですが、簡体字になると音でおき替えられているのでさっぱり…という文字も多く、大変だということが分かります。ここはそんなにたくさんの種類がないので、このような対応が可能なのはラッキーですが、滝野公園のように種類がメチャ多いと、はたしてどうやっていけばいいのでしょうか?頭の痛い問題です。
内訳2

悲しいサルビア

  • 2016.07.22 Friday
  • 05:54
先日行った網走では、あちこち見て歩いた中にこんな花壇がありました。三週間も経っているのにこの状態では、秋に元気な花を咲かせるのは難しそう… このような悲しいサルビアになってしまったのには、二つの原因が考えられます。
はなてんと

いつも講習の際に紹介している画像があります。滝野公園のカントリーガーデンが出来たばかりの頃、植えてから二ヶ月も経ったのに、さっぱり花壇のベゴニアが大きくなってこないというのです。
滝野公園

株が大きくならないのは根に問題があるので、抜いてみればすぐに分かるでしょうと移植ごてで掘り起こそうとしたら、なんとすぽんと抜けてびっくり。なるほどなぁと、その理由はすぐに分かりました。ポットから抜いた苗をそのまま植えていたのです。
ルートボール

これはどこの現場でも当たり前のことで、ビニールポットが普及するにつれて起きてきた現象と言えます。私が社会人になった頃には、まだ地掘り苗といって畑から掘り上げた苗が、木製の魚箱にぎっしり詰められて流通することがありました。その場合には決して起きることはなかったでしょう。ポット栽培では必ずルートボールができるので、植えるときには根をしごき取って植えるということが必須ですが、ポット苗の普及に際してこれがしっかり教えられていれば、こんなことがいまだに起きることはなかったかもしれません。フラワーマスターの講習では、いつも手を挙げてもらうのですが、これをやっている方はたいてい半分以下。それが現実なのです。
抜いた状態 削った状態

ルートボールの処理と共に徹底されないのがピンチです。サルビア類のように本来秋遅くまで咲き続けるものでは、植え込まれて一月くらいしっかりと根を張って株張りを稼がせ、体力が付いてから花を楽しむようにしなければなりません。ひょろひょろ伸びた花茎や大きな花をピンチして、まず根張り株張りを増やすことが大切な作業ですが、これがまたできていないのです。せっかく咲いている花を切るなんて…と目先のことを考えていると、悲しいサルビアにしかなりません。思い切ってパチンと切ってほしいのです。
ピンチ

あちこち見て歩く中に、ちゃんとピンチして植えられているサルビアを見つけると、思わずにやりとしてしまいます。なかなかお目にはかかれませんが。
ピンチされた苗

これはいつも講習の際にご覧に入れている古い写真です。30数年前、鹿追町瓜幕の集会所の前に造られていた花壇で、これが本物のサルビアだ!!といえる見事な姿を見るに付け、いまだにこのようなサルビアを見ることがないのが寂しいです。これも多分地元で苗を作って、地掘りして植え込まれたからこんなに元気に育ったものでしょう。
瓜幕

こんなサルビアの花壇を作って見せなくてはいけませんね。さてどこがいいかなぁ…?

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