スイートアリッサム

  • 2020.09.21 Monday
  • 06:19
街路樹の植えますで、スイートアリッサムの花が目立ってきました。涼しくなって夏の花がへたってくる頃になると、俄然生き生きしてくるタフな植物です。
ます花壇

スイートアリッサム(Sweet alyssum)は、かつてアリッサム属だったことからこの名がありますが、現在はロブラリア属(Lobularia maritima)となっています。カナリア諸島からフランスのビスケー湾の沿岸が原産地で、種小名の通り海岸の砂地に生えているそうです。無数の小花を次から次に咲かせます。
タイニーティム

この画像も、近くの植えますで撮したものですが、赤い花は多分 ‘ロージー・オディ’( 'Rosie O'Day'.)でしょう。これを撮したのが6月27日なので、春に植えられて間もなくなので、まだ株が丸くて整っています。
6/27

こちらの画像は10月17日。もう株の境界がはっきりしないくらい成長しているけれど、株はまだまだ元気で花を咲かせ続けています、夏を越して涼しくなると、再び元気を取り戻すのです。紫色の株は、多分 ‘ロイヤル・カーペット’('Royal Carpet')です。
10/26

まだ学生の時、スイートアリッサムに興味を持って、白花の ‘’タイニー・ティム( ‘Tiny Tim ’)とロイヤル・カーペット、 ロージー・オディの3品種のタネを手に入れて育て、比較をしたことがあります。今から36年前、朝日新聞社から発刊された朝日園芸百科の3巻目を北大が責任編集をすることになり、私にもたくさんの植物が割り当てられました。その時迷わず選んだのが、このスイートアリッサムの記事だったのです。
朝日園芸百科

数日前に手稲の現場に行く用事があり、国道から曲長(かねちょう)通に下りていくと、いつもきれいにしている左側のます花壇が、一面真っ白になっていました。暑い時期にはへたってあまりきれいに見えなかったのに、涼しくなると生き生きと花を咲かせてきたのでしょうか。
曲長通

一年草ながら花期はものすごく長いし、こぼれダネで次々と生えてくる丈夫さも取り柄です。北国向けのとても便利な素材といえるでしょう。

ダリアの季節

  • 2020.09.17 Thursday
  • 05:52
昨日打合せに行った帰りに、道の向かい側にあるダリア通りを見てきました。かつてこの辺りにはいろんなダリア園があったそうで、現在でも「ダリア町内会」として名を残しています。川に沿って伸びる緑地帯にダリア花壇が作られていて、毎年たくさんのダリアが植えられているのです。今年もダリア通り祭りが、26日にあると貼り紙がありました。
ダリア通り祭

ダリアはメキシコの国花になっているように、メキシコの高原地帯が原産地なので、高温には強いけれど過湿環境が苦手です。全国的に栽培されますが、北海道や東北地方でこそ、その真価を発揮します。かつては道内でもたくさんの生産者が育種もやっていましたが、現在は滝野公園や百合が原公園にたくさんの品種が植えられている、早来の「やまきダリア育種研究所」くらいでしょうか。ダリアは花型によってこのような系統に分けられています。(Wikipediaより)

系統

ダリア通りにたくさん植えられているダリアは、支柱が全く立てられていないため、かなりぐだぐだになってかわいそうですが、いろんな系統の品種が見られました。これはストレート・カクタス咲き(St.C)の品種です。
ストレートカクタス

同じカクタス系だけど、花弁が内側によれて咲くのがインカーブド・カクタス咲き(I.C)の品種。
インカーブド

カクタス系とデコラティブ系の交雑により、中間の花型となるセミカクタス咲き(S.C)の品種。
セミカクタス

一番ダリアらしい花型で、小輪から中輪、大輪、巨大輪と、いろんな大きさの品種が揃っているフォーマル・デコラティブ咲き(F.D)の品種で、このサイズであれば大輪(24cm前後)でしょうか。
デコラティブ

丸まった花弁がぎっしり詰まって丸くなるのはポンポン咲き(P)ですが、この花は5cmよりやや大きいのでミニチュア・ボール咲き(Min.Ball)のようです。
ボール

玄関先にひっそり咲いていたのが、一重のシングル咲き(S)。花だけ見たらダリアだと思わないかもしれません。
シングル

そういえば、前日滝野公園でダリアを見ていて、面白い花が咲いていました。‘サックルベビードール’という品種で、花色が一株の中で咲き分けになったり混じったりと、不思議な取り合わせ。他にも似たような咲き方のものがあり、育種していけばこういう面白さがあるんだなぁと感心して見ていました。
ベビードール

夜温が下がってくるこれから半月あまりが、ダリアの花の一番きれいな時期になります。是非お楽しみ下さい。

オニユリ

  • 2020.08.18 Tuesday
  • 05:49
事務所の近くの庭先で、珍しい八重咲のオニユリを見つけました。かなり昔に一度見た記憶があるくらいで、なかなか珍しいもの見つけてうれしくなりました、
八重オニユリ

八重咲のオニユリは、既に江戸時代には生まれていたことが「本草図譜」に載っていることからも分かります。雄しべや雌しべが退化しているので、タネはできませんが、ムカゴ(珠芽)ができるのでこれで増やされてきたものです。
天蓋ユリ

オニユリ(Lilium lancifolium)は日本全国、朝鮮半島、中国に広く自生していますが、これらは3倍体のためタネができません。2倍体の個体は對馬、済州島、朝鮮半島の一部にだけ自生しているので、本来の自生地はこの辺りだと推測されています。病気に強く栽培が容易なため、鑑賞用ではなく食用にするために、より大きく育つ3倍体が各地に伝搬していったもののようです。英名は Tiger lily で、トラの模様に似ているからとされているけれど、どう見ても豹柄なんですけれど。
オニユリ
(この個体は赤みが強く、斑点の少ない個体でした。 新得町内で)

對馬では2倍体個体が大部分を占めているため、種子繁殖によって変異が出やすく、黄色い花のオウゴンオニユリや斑入りオニユリ、斑点のないものなども出てくるそう。数年前には滝野公園にもオウゴンオニユリを植えたことがあり、翌年は美しい花を咲かせましたが、ちょっと陽当たりが悪すぎたようで衰退してしまいました。
オウゴンオニユリ

オニユリの開花はちょうどお盆の頃なので、盆花としてオイランソウ(宿根フロックス)と共によくお墓に植えられています。極めて強健なるが故にこんな使い方をされてきたのでしょう。
お墓

普通のオニユリでは、タネができない代わりに葉腋にムカゴが付きます。9月ころにはムカゴから発根してきて、ちょっと触るとぽろぽろとこぼれ落ちてきます。タネよりも確実に子孫を残すことができるために、どんどん分布域が広くなっていったわけです。
ムカゴ

子どもの頃、歯が抜けると上の歯であれば縁の下に、下の歯は屋根の上に投げ上げると丈夫な歯が生えると言われました。でも瓦屋根に投げ上げてもすぐにカラカラと落ちてくるので、べそをかきそうになったことがあります。うまく樋に引っかかればホッとしました。そんなことを思い出しながら、園内の四阿の屋根にムカゴを放り投げ続けてきたため、今ではあちこちでオニユリが咲いています。今日は滝野公園の作業日なので、こんな風景が見られそうです〜
屋根の上

北国の園芸

  • 2020.08.11 Tuesday
  • 06:02
2ヶ月ほど前に、以前から知っている東京農大の先生から、私の親方である岸村茂雄氏に興味を持った学生がいろいろ資料を集めているので、是非協力してほしいとのメールがありました。その学生を含めて、いろいろとやりとりをしていく中で、親方が書き残している文章が、かつて発行されていた月刊『北国の園芸』に連載していた「北海道の作庭」に尽きることが分かってきました。それでぎゅう詰めになっているロフトの本棚から引っ張り出し、少しずつデータ化しています。でもその他の記事にもつい目が行ってしまい、なかなか作業が進みません。

こんな雑誌があったなんて、もうほとんどの方には記憶もないことでしょうが、今から40数年前から10年弱の間、こつこつと発行されていました。私はまだ植木屋になる前のフリーター時代から付き合い始め、顧問のような感じでずっと関わっていたのです。
   表紙

冒頭を飾っている二川原(にかはら)さんは、フリーター時代にどこからか貸し鉢を頼まれた時に、円山にあった店の前をよく通っていたので飛び込みで取引をお願いしました。温厚で知識の豊富な方でした。何も知らない若者に対し、植物のことやら商売のことやら、いろんなことを教わった恩人の一人です。ラズベリーのことを書いている岡田さんも、この時はまだ面識はありませんが、芝生の専門家で、のちに芝生のいろんなことを教わった先生の一人です。
 目次

この協会案内のページも興味深いものがあります。今でも活動をされている北海道山草会や北海道蘭友会など、こんなにたくさんのグループがあったのですね。代表者の名前を見ていくと、私の恩師である明道先生を初め、錚々たるメンバーが並んでいます。
協会案内

会社のシンボルフラワーのぺーじは、シリーズ物でしょう。全日空ホテルがスズランだなんて初めて知りました。今でも使っているのでしょうか?ちなみに道銀はライラック、北洋は相互銀行時代からハマナスでした。拓銀はスズランだったかなぁ?
  シンボルフラワー

記事だけでなく、広告も時代を写し込む鏡みたいなもので、古い雑誌は興味津々。表紙裏のページには、当時駅前にあったそごうデパートの広告が。今では本拠だった大阪心斎橋や神戸なども閉店し、西武と合併して関東中心になってしまいましたが、駅前の店には紅茶や魚を買いによく行ってました。魚屋になぜか瀬戸内の魚が置いていたことを思い出します。ちなみにそごうのシンボルフラワーは今もダリアだけれど、そんなことどこにも書いてないですねぇ…
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カルセオラリア

  • 2020.08.03 Monday
  • 05:45
数日前家に帰ったら、テーブルの上に見慣れない草が花瓶に入ってました。聞いてみると町内のGさんの家に行ったら、ずっと名前が分からないので気になっていた。ご主人ならきっと分かるだろうと渡されたのだそう。さっそく写真を撮して事務所で調べて見ることに。
見本

花の様子から、カルセオラリアの仲間であることは推測できましたが、この属は400種もあり、南米からニュージーランドにかけて自生があるので、なかなか見当がつきませんでした。画像検索をかけて根気よく探していくと、何百枚目かにようやくそれらしいものに行き当たりました。カルセオラリア・トリパルティータ(Calceolaria tripartita)という一年草です。
カルセオラリア

ちょうど用事で家に帰ったので、さっそくGさんに報告に行きました。どんな風に生えているのかと思ったら、ほとんどが家の北側か西側の日陰で、砂利敷きの間に無数に株が生えているのです。
裏側

家の裏側なので、古い材木や壊れたスコップなどが置かれているところでは、それに寄り添うように株が大きく育っていました。これをわざわざ買ってきたわけではなく、何かにくっついてきて知らぬ間に増えていったそうです。もう10年以上前からあるけれど、ずっと気になっていたので、奥さんが来たついでにお願いしたのよ〜とのこと。
大きな個体

昔は花に穴が空いていたのに、最近の花はみんな口を閉ざして開いてないのだそう。それでもタネができて毎年生えてくるので、可愛がっているの。ようやく名前が分かってよかったと、たいそう喜んでくれました。それにしてもどんな経路でここまでたどり着いたのでしょうねぇ。
花のアップ

こんな植物が日本に入っているのか調べて見ると、わずかながら情報が入っていました。今年の2月には鹿児島大学の先生たちが、徳之島の山中でこれを発見し、「サケバキンチャクソウ」と和名が付けられていました。パルティータは「深裂する」という意味だけど、せめて「キレバ」ならまだしも、このカタカナを見て「裂け葉」と思う人は何人いるのでしょうか・・・

サケバキンチャクソウ

四季咲きクンシラン

  • 2020.04.06 Monday
  • 05:26
今朝は久しぶりに雪が降り、一面真っ白に。滑って転びたくないので、走るのを断念しました。下界は雨なんだろうし、日が差せばさっと溶ける淡雪だけど、この時期特有の微妙な天気です。
雪景色

事務所に置いてある四季咲きクンシランが、ちょうど満開になりました。この時期に咲く花は、色もいいし花も大きくて見事です。
満開

暮れに咲いた花茎がまだ残っていて、それから4枚の葉が出てから花芽ができたことが分かります。普通のクンシランに比べて花芽の出来方が早いようです。
花ガラ

夜はストーブ消して帰るし、この部屋は火の気がないのでかなり寒く、花茎が伸びてくるには低温が必要なので、花弁に色がつかないままきれいに伸びてくれました。自宅に置いてある株は暖かい部屋に置きっぱなしのため、花茎が伸びないうちに葉の間で花が咲き始め、こんなにきれいな草姿になってくれません。
花茎の伸び

この前に咲いたのは昨年12月の半ばで、花数も少なく、花弁も小振りであまりきれいではありませんでした。
12月

その前の開花は6月下旬で、これもあんまり花色はよくないし、花数もあまり多くありませんでした。夏の花はだいたいこんな感じになります。
6月

その前は2月初めの開花でした。やはり冬の花は色がいいし花弁の厚みもあって、一年の中では1番いい花が咲いてくれます。昨年は一年に3回の開花が見られたけれど、今年は昨年より少し遅いので、3回は無理そうです。謎の四季咲きクンシランです。
2月

グラス類

  • 2020.02.03 Monday
  • 06:00
火曜日に江別で講演会があり、その準備であれこれ画像を探していました。その中でいろんなグラスの画像を探していて、意外とたくさんのグラス類を使ってきたのだと、改めて認識を新たにしました。
ススキの仲間は昔から好きで、タカノハススキ、シマフススキは滝野公園のカントリーガーデンにはたくさん入れています。ただ、タカノハススキ(Miscanthus sinensis 'Zebrinus')は背が高くなりすぎるため、今度からは‘リトルゼブラ’(M.s.'Little Zebra')という草丈の低いものに替えようと思っています。
リトルゼブラ

北彩都ガーデンにはシマフススキ(M.s.'Variegatus')をたくさん植えており、株が充実してくるとその存在感は抜群で、心の中で「よしよし!」とつぶやいてしまいます。
シマフススキ

ここではイトススキ(M.s. 'Gracillimus')もたくさん植えており、その繊細な葉は扱いやすいと思いますが、ちょっと地味かなぁ。
イトススキ

それに対して、斑入りのイトススキである‘モーニングライト’(M.s.'Morning Light' )のほうが、爽やかな感じがするので、北彩都や森のガーデン、十勝ヒルズにはたくさん植えています。
モーニングライト

森のガーデンでは、なんといっても黄斑のフウチソウ(Hakonechloa macra 'Aureola')があたり一面に植えられていて、これだけたくさん植えたところもないのでは…(^^;) 株がどんどん大きくなっていくので、せっせと株分けしていけば、遊びの森までの園路が、そのうち埋め尽くされていくのではと思っています。
フウチソウ

森のガーデンで見つけた白斑のフウチソウは、正式にはフウチソウ‘アルボストリアータ’(H.m.‘Albostriata’)だと思いますが、舌を噛みそうなので、層雲峡の滝にちなんで‘流星’と名付けています。黄斑のフウチソウとは印象が違うので、分けて使おうと思っているところです。
流星

ペニセツムの仲間は、種類によって耐寒性がまちまちなことと、いかにも雑草ぽい姿がちょっと苦手で、あまり使ってきませんでした。これは北彩都に植えた耐寒性のあるペニセツム‘モウドリー’(Pennisetum alopecuroides ‘Moudry’)で、まるでチカラシバです。
ペニセツム

ここにはカレックス・ブカナニー(Carex buchananii)も植えていますが、まるで「枯れっ草」なので、好みは分かれるでしょうね。
カレックス

こうしてみると、結構いろんな種類を使ってきていることが分かりますが、その存在感からすると、私にとってはやっぱりシマフススキが一番かなぁ。このくらいの株に育つと、一株あればバッチリ決まってくれるのです。
シマフススキ

道新の連載

  • 2020.01.14 Tuesday
  • 05:48
私が園芸のライターみたいになってしまったのは、まだ研究室に残っていた時のこと。一浪して入ったことで大学院に行くのはあきらめ、一年だけ研究生として残らせてもらいました。卒論で結果を出した落葉性ツツジ類の挿し木を、もう一度再検証したかったこともありました。年末近く、そろそろ進路を決めなくちゃという時に、私の先生のところに道新から連載の依頼が来たのです。私が指導を受けていたT先生は、その頃眼の具合がよくなく、「ボクがちゃんと面倒見るから、あんた書いてくれ」といきなり振られることになりました。それで12月の第1木曜から書き始めたのが『室内園芸』です。

室内園芸

原稿を書いて先生のところに持っていくと、すぐに真っ赤になって帰ってきます。それを再度書き直して持っていってもまた真っ赤。初めの頃は3〜4回も書き直していたように思います。月曜の昼までに道新に原稿を届けなければならないので、毎度夜なべして書いていました。もちろん手書きなので、結局全部書き直すために、ものすごく時間と手間がかかったのです。それでもなんとか20回の予定を切り抜け、やっと終わるかと思ったら、好評なので引き続き連載をと、4月半ばから『北の園芸』に切り替わりました。

北国の園芸

その頃になると赤ペンの数が少しずつ減り始め、書くことも自分で決めていくことができるようになりました。この厳しい添削が、私の文章修行にとても役だったことはいうまでもありません。4月からは大学を離れ、それまで何軒か庭の管理をやっていたこともあり、半分自営業のような園芸フリーターの形で生計を立てていくことになったけれど、とても食えないので半年近くは中央市場で野菜運びのバイトをしていたし、よくあんな無茶をやったものです。その連載が翌年2月になった頃に、また道新から連載を切り替えて、『北の園芸 質問箱』として引き続き書いて下さいということになりました。

質問箱

その頃になると、先生のところに行くこともかなり少なくなってきたし、自分の中の貯金も少しずつできてきたので、割とすらすら書いていくことができるようになりました。とはいえ、毎週休みなく続くし、ワープロもファックスも、もちろんメールもなく、ひたすら手書きで原稿を書いて、道新の受付に届ける日々が続きました。この質問箱がまた好評で、この連載はなんと105回も続くことになり、書き始めてから170週連続、3年3ヶ月も書き続けることになったのです。ふぅっ。
道新連載
このお陰で、ふだんから情報をたくさん集めるためのアンテナや、集まった情報を整理していつでも出せるようにしておくこと、限られた文字数で起承転結、平易な文章にまとめて意図を伝えられることなど、25歳前後の青二才ながら、社会人の基礎が出来たように思います。
最終回となる1980年2月28日の日付を見て、ここが私の人生の転換点だったんだなぁ…と改めて、いろんなことを思い出してしまいました。

朝日園芸百科

  • 2020.01.13 Monday
  • 05:56
新花卉に書いた2年後に、今度は朝日新聞から『朝日園芸百科』全20巻が発行されることになりました。その総監修はやはり塚本先生で、編集委員には、東大の北村先生、新潟大学の萩屋先生、千葉大学の横井先生などに加えて、華道家の安達瞳子さん、国語学者の金田一春彦さん、作家の瀬戸内晴美さんなど、錚々たる顔ぶれでした。単なる園芸の手引きではなく、文化的な捉え方を目指していたのでしょう。
  02

2巻目の春まき一・二年草:温室一年草はやはり塚本先生が責任編集で、なぜかフウリンソウだけが私のところに回ってきたのです。このあたりは塚本先生の指示だったのでしょうか…
目次

学生の時には、好きなもの播いていいよというので、春先に駅前の興農園に行き、気になる植物のタネをたくさん買ってきて圃場に播いていました。その中にフウリンソウがあり、翌年に見事な花を咲かせて、二年草の生育特性を実感していたのです。だからすんなり書くことができたけれど、本州に書ける人がいなかったのかなぁ…
フウリンソウ

第3巻の秋まき一年草は、責任編集が私の恩師である明道先生でした。寒冷地である北海道では、秋播きできる植物はほとんどありません。そんなことは百も承知している塚本先生は、なんで北大に振ってきたのでしょうねぇ…?先生は、この年の3月に定年退官され、後任に筒井先生が就任し、蝶野先生、浅野先生と共に、4人で分担して半分以上の原稿を書くことになりました。
03目次

私は植物の原稿以外に、3ページの特集記事を書くことになり、これまた冷や汗ものの記事を書いていました。(怖くて読み返せませんでした…(>_<))
特集

植物ページは10ページほど。一つだけ苦労したけれど、あとはそれなりに扱っていたものだったので、なんとか書けた記憶があります。
ネモフィラ

ルナリアは、当時の圃場に半分野生化していて、毎年たくさんのドライフラワーが採れました。最近ほとんど見かけなくなりましたが、懐かしい植物です。
ルナリア

この時でちょうど30歳くらい。いくら先生方のバックアップがあったとはいえ、よくもまぁ怖い物知らずで書きまくっていたものです。植木屋時代でも必死で勉強は続けていたので、幸い破綻はしなかったけれど、そうやって少しずつ鍛えられてきたのかもしれません。

新花卉

  • 2020.01.12 Sunday
  • 06:00
この間紹介した壁紙の画像の中で、メコノプシスの写真は何のカレンダーから取ったのかと考えていて、タキイ種苗のカレンダーだったことを思い出しました。友の会に入っていたのではなく、タキイ種苗が事務局として発行していた、『新花卉』(しんかき)という雑誌を取っていると、冬にはカレンダーが付いてきたのです。この雑誌、最近あんまり見なくなったけれど、本棚にはどっさりと溜まっています。
新花卉

これを定期購読し始めたのが1977(S52)年2月なので、まだ大学に研究生で残っていた時です。ちょうど76年12月から道新の連載が始まっていたけれど、3月には大学から離れてしまうので、資料として必要だと感じて取り始めたようです。96年に169号で休刊するまで、バックナンバー含めて80冊の雑誌か集まりました。
綴り

これのいわば編集長は、京都大学の園芸教室の教授だった塚本洋太郎先生で、我が国の花卉園芸をきちんと取りまとめた大先生です。私の恩師より10歳くらい年上だけど、ずいぶんと親しくされていたようで、出版する時などよく分担されていました。新花卉の80年6月に出た106号は「ツツジの仲間」の特集で、先生に呼ばれて大学に行くと、「北海道のツツジについて書いてくれというので、あんたに頼むよ」と振られたのです。
ツツジ特集

道新の連載が終わったばかりだし、卒論のテーマがツヅジだったので、なんとかなると引き受けたものの、結構苦しんだ記憶があります。なにせ相手は大先生。間違ったことはもちろん、文章的にも納得していただけるよう、推敲に推敲を重ねて仕上げました。

北海道のツツジ

すると翌年にまた原稿依頼が、私のところに直接来ました。今度はアジサイ特集なので、そのうちのノリウツギについて書いてくれというのです。当時は植木屋に入って一年経ったばかりで、アジサイはは好きだったしある程度扱っていたけれど、ノリウツギなんて触ったこともないし、ミナヅキをちらっと扱ったくらいでした。

アジサイの仲間

断るわけにも行かず、これはかなり四苦八苦してなんとか3ページ分の原稿をまとめましたが、今読み返しても冷や汗ものの原稿ですねぇ…(>_<)

ノリウツギ

でもその号の編集後記に、「北方にも多いノリウツギについて書いて下さった笠康三郎氏は北大農学部出身で、グリーン・デザイナーとして活躍しておられます。今後ともまた北方の園芸についておねがいする予定です。」と書かれているのを見て、やったーというより、大先生に認められ、ホッとして気が抜けた記憶があります。
編集後記

でもその後、原稿の依頼は来ませんでした…(^^;) その代わりに、朝日新聞社から発行された「朝日園芸百科」の原稿書きが回ってくるのです。

鉢物

  • 2019.12.14 Saturday
  • 05:58
40年来のつきあいのある園芸屋さんから、花鉢を三つもいただきました。毎年暮れになると、一升瓶と共に花を届けてくれるのです。花や緑に飢え始めている頃なので、本当にありがたく、もったいないほど嬉しい贈り物です。
鉢物

毎年少しずつ違うものを届けてくれるのですが、今年はクリーム色のシクラメンが目を引きました。こんな立派な鉢物なら、結構いい値段がするのですが、以前はこの時期なら、飛ぶように売れたシクラメンやポインセチアなども、最近はさっぱり売れないのだそう。それが北海道だけなのかと思ったら、本州でも花卉生産者がバタバタと倒産や撤退して、見る陰もない状態なんだそうです。シンゾーがいくらうわべを取り繕っても、それが今の日本の現状なのでしょう。
シクラメン

ちょうど出来たばかりの本が送られてきたので、あんたならきっと興味があるだろうし、しばらく貸してあげるからと、分厚い本も置いていきました。「日本花卉園芸産業史 20世紀」と銘打たれ、花卉の生産・流通・消費までの各分野の歴史を整理したものでした。
花卉園芸産業史

ちょうど仕事の忙しい時期なので、読みたくても読めないのですが、パラパラめくってみると面白いところもありそうです。ただ、明治時代の記録はほとんど残されておらず、大正初めに創刊された「實際園藝」あたりから、いろんな記録が積み上げられ始めたとありました。研究室にもこれがどっさりあったはずだけど、残っているのかな?
実際園芸

最近では1990年の大阪で行われた花博あたりが、業界としてのピークだったようです。私がコンサルに転職して、いきなり花博に巻き込まれたのも、なにかの縁だったのかもしれません。
花博

いろんな記事がてんこ盛りになっている中に、人物編として104名の各界の人達が取りあげられていました。北海道からは、私の恩師である明道先生ただ一人でしたが、私にとってはとても懐かしい人がかなり掲載されています。我が家は毎日新聞を取っていたので、浅山英一さんの園芸欄をずっと読んでました。子どもの頃から最も影響を受けたのが浅山先生なので、千葉大に行こうと思ったのですが、入試の数学に足切りがあるので私にはとっても無理とあきらめ、足切りがなく総合点方式だった北大に来たのでした。掲載順は亡くなられた順だそうで、隣が鈴木省三さんというのも不思議な縁かもしれません。
人物編

三季咲きクンシラン

  • 2019.11.19 Tuesday
  • 05:32
我が家のクンシランは、「四季咲きクンシラン」として導入されたものです。でもこれまで4回咲いたことはなく、5年に一度くらい3回まで咲く程度ですが、今年は自宅も事務所も久しぶりに3回咲きました。事務所の株は、まだ花茎が伸びていないので、窮屈そうに咲いています。
事務所現在

前回咲いたのは7月中旬でした。事務所は北向きなので、夏の間は北側の出窓に置きっぱなし。毎日現場を飛び歩いているので、たまに水をやる時にようやく気付く程度です。
事務所7月

その前は真冬の2月。冬には出窓に置けなくなるため、室内に取り込んでしまい、かなり寒い部屋に置いていますが、2月のクンシランの花時にはちゃんと咲いて来ます。
事務所2月

その前は何月なのか調べて見たら、18年の4月に咲いた後、6月に植え替えていました。根がパンパンに根詰まりして苦しかったのでしょう。その後は栄養生長に専念して、19年2月になってようやく咲いたのです。
植え替え

自宅にあるのは親株で、毎年たくさんの子株を吹いてくるため、一昨年から大鉢仕立にしてしまいました。すると18年9月に咲いた後、今年4月に開花しています。
自宅4月

大きな菊鉢に植えたので根がよく張って、株に力が付いてくるのか、3ヶ月後の7月に再度咲きました。
自宅7月

真ん中にある親株からは、さらに10月にも花が咲いてきています。周りにある子株からは、せいぜい一年に一度咲く程度。株に力が付かないと四季咲きにならないのでしょうか。
自宅10月

数年前にいわみざわ公園に分けた株は、昨年の4月に行った時に、ちょうど満開になっていました。はたして年何回咲いているのか聞かなかったけれど、元気な姿を見て嬉しかった♪
いわみざわ

宿根草カタログ

  • 2018.12.26 Wednesday
  • 05:55
先週来年の植物カタログが送られてきましたが、仕事が火を吹いていたので、山積みになっている資料の下敷きに。連休中になんとか目途をつけ、納品や打合せを済ませてようやく一息つきました。夕方戻って来て、デスク回りを片付けていると、山の下からようやくカタログを発掘することができました。こういうカタログは、紙のままだとどこに行ったか分からなくなるので、すぐにスキャンしてpdfファイルにしてしまいます。
カタログ

このナーセリーは宿根草に特化していて、今年は881種もの品種を網羅しているとのこと。ヨーロッパから直接輸入しているので、最新の情報がすぐに反映され、私にとってはなくてはならない大切な情報源になっています。今年も精力的に新品種を導入したようで、エキナケアでは26種の内、10種がニューフェースになっていました。
エキナケア

私がお気に入りの、ゲラニウム ‘ロザンヌ’のような花期の長いものをと、夏にお願いしたところ、既に入っているから大丈夫だよ〜と力強い返事が返ってきました。
ゲラニウム花

‘ピンクペニー’という品種も、夏から秋遅くまで咲き続けるので、グラウンドカバープランツとしてもとても便利だとか。
ピンクペニー

‘ロザンヌ’の突然変異種である‘ライラック アイス’は今回入らなかったけれど、これも入れてほしいとお願いしてあるので、来年には期待できるかな。
ライラックアイス

これから長い冬だけれど、こういうものをめくっていると、すぐに春が来そうな気がしてくるから不思議です。春が来ると1年はあっという間に終わってしまうので、これからの季節が、一番夢を抱くことができるのでしょうか。

クリスマスローズ

  • 2018.12.14 Friday
  • 05:46
家に、鉢植えのままほったらかしのクリスマスローズがあります。鉢を替えようか、地植えにしてしまおうか、ぐずぐずしているうち2,3年近く経って、かわいそうな状態に…(>_<) このまま冬を迎えて、来春には植え替えようと思っていたら、11月がやたら暖かい日が続いているうちに、つぼみが伸びてきてしまいました。下旬にとうとう雪が積もってしまったので、あわてて掘り出して事務所に持ってきています。
つぼみ

かなり寒い室内だけれど。屋外からみれば十分暖かく、5日ころには満開に。西洋だからローズになったけれど、これが日本だったら梅花○○なんて名前になっていたことでしょう。これはヘレボルス・ニゲル(Helleborus niger)そのものか、かなり色濃い園芸品種でしょう。ニゲル種は、本来クリスマスの頃に開花するので、これこそがクリスマスローズです。今年みたいな天気だと、このように咲いてしまったところもあるのではないでしょうか。
開花

ヘレボルスはキンポウゲ科なので、多くの仲間と同様に花びらのように見えるのはガク片です。本ものの花弁は、雄蕊の下にひっそりと隠れているけれど、ほとんど気付かれないまま散ってしまいます。
花弁

既に二番花も満開に開いてきましたが、一番花の方はだんだん黄緑色になってきました。年末には黄緑色の葉っぱのようになり、恐らく春までそのままになっているのではないでしょうか。
梅花

屋外の雪の下で冬を越せば、雪解けと共に一斉につぼみを伸ばし、4月初めには咲いてくるはずです。いやいやすっかり寝過ごしてしまったぜぃ。クリスマスなんかとっくに終わってしまったよ〜なんて、思っているかもしれません。
屋外

我が国では、春咲きのヘレボルス・オリエンタリス(H.orientalis)や、その交雑によってできたたくさんの品種群もひっくるめて、クリスマスローズと呼んでいますが、本来これははレンテンローズと呼ばなければなりません。レントというのは、イースター(復活祭)までの46日をレント節(受難節や四旬節)といい、2月から3月にかけての期間となります。
レンテンローズ

積雪地の北海道では、どちらもほぼ同じ頃に咲いてくるので、ひっくるめて同じ呼び名でもいいのですが、そうであればレンテンローズにすればいいものを。ところが日本の花屋さんは、なるべく売れやすい名前にしてしまうのです… 最近ではほかの原種も交えた園芸品種がたくさん出回っているので、ヘレボルス類と呼ぶのが本来でしょうか。

菊あれこれ

  • 2018.11.20 Tuesday
  • 05:58
先日の府立植物園では、菊花展が最終日の前日で、全種類の菊を見ることができました。菊花展はあちこちでやっているけれど、多彩な中菊をこれだけ集めることは出来ないので、備忘録的に紹介しておきます。(なお説明は、園の掲示物などを参考にさせてもらいました。)

秋菊には、大菊、中菊、小菊の三つに分けられ、花の直径が六寸(18cm)以上のものを大菊とします。最も豪華なのは、手前にある「厚物」で、よくもまぁこんな大きな花を育ててくるものだなぁ…と感心させられます。奥の方に見える花弁が細いのを「管物」といい、管の太さにいろいろ違いがあります。このほか、花弁が一重で平たくなり、垂れ下がらないように紙で支える「広物」がありますが、写真を撮していなかった…(>_<)
大菊

大菊を、鉢を入れて60cm以内に仕立てる作り方を「福助作り」といい、場所を取らないので、最近の人気なんだとか。ホルモン剤を使って矮性にすることから、近年の仕立て方でもあります。かわいいといえばかわいいけれど、ちょっと違和感も残ります。
福助作り

頭花の花径が三寸から六寸(9〜18cm)のものを中菊といい、古くから各地で独特の進化を遂げています。最も古い系統は、京都の嵯峨菊で、南北朝の頃の嵯峨御所あたりで作られ始めたと言い伝えられており、正門脇に嵯峨御所のあった大覚寺による特別展示がされていました。正式な作り方は、鉢に3本の苗を仕立て、一番高いものは2mもの高さにして、殿上から眺められるようにします。高さを三段にして、上段には三花、中段には五花、下段には七花を咲かせるのが正式な作りなんだそうです。
嵯峨菊

江戸で栽培されていた江戸菊は、花弁が無秩序に伸びていく「狂い性」のため、開花してから花容がどんどん変化します。これを「芸」といい、この様子を楽しむのがポイントとなっています。
江戸菊

肥後の熊本藩では、藩士による花の栽培が盛んで、椿、芍薬、花菖蒲、朝顔、菊、山茶花を特に「肥後六花」と称していました。これらはみな一重の清楚な花であるのが特徴となっています。飾り方にも決まりがあり、三間花壇と呼ばれる配置法により、鉢が置かれていました。
肥後菊

伊勢菊は、伊勢松坂地方で発達した品種群で、嵯峨菊の変種といわれています。伊勢撫子、伊勢花菖蒲と共に、伊勢三珍花と呼ばれ、花弁が細くねじれながら垂れ下がるのが特徴で、座敷から花を眺めて楽しむために、このような花になったといわれています。
伊勢菊

丁字菊は、主に関西地方で栽培され、花の中心に筒状花が集まって盛り上がるのが特徴です。江戸時代には盛んに作られたものの、近年ではすたれ気味だけど、ヨーロッパに渡ったものからアネモネ咲きなどに発展し、切り花の世界ではたくさん作られているのだそうです。
丁字菊

頭花が三寸(9cm)以下のものを小菊とし、いろいろな作り方で楽しみます。菊花展では最も豪華な作りである「懸崖作り」は、摘芯を繰り返して伸びてくる枝を、竹の支柱に誘引してこの形にしていきます。大きなものから小さなものまで、本当に大変な手間をかけて作って行くものだと感心させられます。
懸崖作り

盆栽仕立ては、樹木の盆栽と全く同じ雰囲気に仕立てていく方法で、盆栽同様に直幹、斜幹、双幹、懸崖、寄せ植えなどの樹形に、針金を使って仕立てていきます。花はあまり咲かせないように、摘み取ってしまうのだそうです。
盆栽仕立て

小菊の仕立て方の自在さを使い、菊人形が人気ですが、近年では菊のトピアリーがよく作られます。先日挙げた「ネコバス」までいくと大変な手間がかかりますが、この程度のトピアリーだと、わりと簡単そう。
トピアリー

札幌ではかつてオーロラタウンで、現在はチ・カ・ホで展示されているけれど、雑踏の中でキクを見てもなぁ…といささか興ざめです。今回久しぶりによしず張りの展示コーナーで、たっぷり楽しませてもらいました。

セラスチウム

  • 2018.05.30 Wednesday
  • 05:49
お昼にうどんを食べようとチャリをこいでいて、思わず急停車したのがこれ。街路樹の植えますに植えられているセラスチウムのうち、左の方はシロミミナグサに間違いありませんが、右の方がタイリンミミナグサかな?と思ったのです。
歩道植えます

タイリンミミナグサ(Cerastium grandiflorum)に出会ったのは、大学3年の春に研究室に配属になり、さぁ圃場の植物をすべて覚えるぞ!と毎日通っていた時でした。今はなくなりましたが、軟石を積んで一段高くなった「高床ボーダー」の一番手前にあったので、特に印象が深かったのです。でも巷で見かけるのはほとんどシロミミナグサなので、なんであそこにだけあったものだか?
タイリンミミナグサ

シロミミナグサ(C. tomentosum)は、英名が「Snow-in-Summer」のとおり、茎葉も白毛を帯びて真っ白だし、花も真っ白です。花のない時期でも密なカバーを作ってくれるので、こちらの方が圧倒的に人気があったわけです。
シロミミナグサ

タイリン(大輪)と名が付いているけれど、その差はほんのわずかなので、ほとんど区別が付きません。どちらもこれ以上ないくらい真っ白な花だし、日当たりがよく乾燥している場所ならとても元気に育つので、街路樹の植えますは居心地がいいのでしょう。
花の比較

なんでここに2種のセラスチウムが植えられていたのか不思議ですが、こんなところで再会するなんてと、ちょっと嬉しくなりました。その後もマンションの入り口の、乾燥して日当たりのいい場所にもりもりと咲いているシロミミナグサがあったりと、セラスチウムをたっぷり楽しむことができました。
マンション前

この時期は現場が続くので、「おかだ」のうどんも週に一度がやっとこさ。春〜秋までは、雨降り以外では必ず中庭で食べています。いつもきれいに花を植えてくれており、足元にもいろんな花が見られるので、とても居心地がいいのです〜
おかだ中庭

ところで、このブログのアクセス数が数日前に150万アクセスに達していました。調べて見ると22日の22時半くらいに通過したようです。実際の訪問者数は、だいたい2/3くらいなので、開設以来6年余りで100万人もの方が訪れてくれたことになります。なんとも実感の湧かない数字ではありますが、みなさんの貴重な時間をいただいていることに身が引き締まる思いがあります。これからも淡々と書き連ねていくことになりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

ホームセンターの店先

  • 2018.05.29 Tuesday
  • 06:00
ホームセンターに行った時には、園芸コーナーを必ず覗くようにしています。特に一年草は、名前が分からないものが次々と出てくるので、よく覚えておかなければと思っているのですが、最近ますます覚えられなくなってますねぇ…(>_<)

ちょうどラベンダーが出回る季節。露地よりも一ヶ月くらい早く店先に並ぶように出しているようです。最近は‘バイオレットメモリー’の一人勝ちだとのことですが、一番目立つところでしっかりしたいい花を咲かせていました。花茎の強さといい、長く伸びて花着きのいい花穂といい、花色の素晴らしさといい、‘バイオレットメモリー’に勝るラベンダーはないと思います。
バイオレットメモリー

その下の棚には、これも滝野公園で以前購入していた‘ふらのブルー’が置かれていました。今はほとんど見なくなった‘濃紫早咲き3号’のような丸まった花穂をしています。やはり差は歴然か。
ふらのブルー

奥の花木コーナーでは、ヤマボウシよりもハナミズキの方がたくさん置かれていました。確かに時々ハナミズキが咲いているのを見かけるようになったとはいえ、耐寒性ではまだまだ不安がありますが。
ハナミズキ

おっ!と思ったのは、ノリウツギ系の品種がたくさん置かれていたのです。滝野公園でも好評を博している‘ライムライト’や‘ピンキーウィンキー’に、‘ファントム’という品種も売られていました。ヤマアジサイのブームの次は、ノリウツギになるのでしょうか?
ノリウツギ

数年前から見かけるようになったのが、マツバギクの苗です。わざわざ「宿根草」というラベルまで立てているし、「宿根松葉菊 耐寒性のある松葉菊」というラベルなので、札幌でも越冬できるというのでしょうか。
耐寒性マツバギク

マツバギクは、松前近辺の道端ではごく普通に見られます。これがどのあたりまで植えられているのか、海岸線に沿って北上していけば分かるのでしょうが、江差か熊石で山越えしてしまうので確認できないでいました。確認したのはこの乙部までですが、もう少し北までは大丈夫かと。積雪の多い札幌で本当に越冬できるのか、植えてみなけりゃ分からないですねぇ。
松前の道端

原種系シクラメン

  • 2018.04.26 Thursday
  • 05:59
カントリーガーデンの片隅に、昔から原種系のシクラメンであるヘデリフォリウム種が植えられていました。でも開花するのが9月末から10月なので、ガイド活動もほとんど終わってしまうため、そこまで案内することもできずにいました。それでもう少し行きやすいところに見どころ作りをしようと、花のテラスの横に小コーナーを作り、2年前から球根を植えてきました。ヘデリフォリウムは秋咲きなので、春咲きのコウム種と合わせれば、より長く楽しめるだろうと、二種を混ぜて植えています。そのコウム種が、いい感じに開花してきました。
コウム1

コウム種(Cyclamen coum)は、黒海沿岸からトルコを経てシリアやレバノンあたりに自生しています。耐寒性はかなり強く、−28℃までもつそうなので、ある程度雪で保護されれば多くの地域で栽培が可能でしょう。ここに植えて2年しか経っていないのに、意外と球根の太りが早く、たくさんの花茎を上げてきています。もちろんミニチュアのシクラメンよりもまだ小さいため、決して目立つものではありませんが、よーく見ると結構かわいいのです。
コウム2

ヘデリフォリウム種(C. hederifolium)は、南フランスからトルコにかけて、島嶼部を含む地中海沿岸地域に自生し、森林内だけでなく、低木疎林地や岩礫地など、多様な環境に生育しているそうです。その名の通りアイビーのような葉をしていて、涼しくなってくると葉よりも花の方が少し早く伸び始め、10月ころに見頃を迎えます。
ヘデリフォリウム1

原種系のシクラメンの魅力は、花だけでなく花茎にもあります。受粉して果実が肥大してくると、けっこうな大きさになって、首がちぎれる恐れがあります。学名のCyclamenがサイクルから来ているように、バネのようにくるくる巻き取ってしまい、地面近くの安全な環境で熟すのを待つのです。こぼれダネからでもたくさんの子供ができるので、将来はびっしりになっていくことでしょう。
果実

我が家のヘデリフォリウムも20年近くになり、手のひらを広げたくらいの巨大な球根になっていましたが、昨年突然枯れてしまいました。こんなのを見ていると、また育てたくなってしまいますね。
我が家の株

雪割草展

  • 2018.02.22 Thursday
  • 05:52
昨夜の女子パシュートは素晴らしかった。個々の力は劣っていても、チームとしてまとまれば、メダリストを並べた強国オランダにも勝てるという、団体競技の醍醐味を見せていただきました。なんで私たちが勝てないの…と呆然とするオランダ選手達の顔が忘れられません。小平さんの金メダルとはまた違う、印象的な勝ちっぷりでした♪

雪割草は、ユーラシア大陸に広く分布しているヘパティカ・ノビリス(Hepatica nobilis)のうち、我が国に自生する4変・品種(ミスミソウ、スハマソウ、オオミスミソウ、ケスハマソウ)の変異株や、交雑して作られた園芸品種群をさしています。中でもオオミスミソウの自生する新潟を中心に、栽培が盛んな植物です。昔長岡にある国営越後丘陵公園に立ち寄った時、ちょうど本場の雪割草を見ることができました。園内の自生地はまだちらほら程度でしたが、さすが国際雪割草協会の事務局を置いているところだけありました。
  分布

残念ながら北海道には分布がありませんが、積雪のある地域では十分生育できるので、結構愛好家がいるようです。百合が原公園の温室では、同好会の方たちが大切に育てている、たくさんの品種が展示されていました。派手なツバキやアザレアとはまた違った、渋〜い趣味かもしれません。
雪割草展

それにしても、よくこんなにたくさんの花型や花色を持った品種ができたものです。交雑してはタネを播き、それを何百何千と作って行く中に、様々な変異が見られるのでしょう。我が国の園芸家は本当に辛抱強く根気があります。
花型

北海道の花風景とはまた違うものかもしれませんが、植物の変異の妙味を見ることができます。25日の日曜日までやっていますので、ぜひご覧になっていただきたいです。

碧空 天翅
      碧空(あおぞら)               天翅(てんし)

不明1 不明2
       不明種                    不明種

至誠 翠苑
      至誠(しせい)                翠苑(すいえん)

茜鶴 雪化粧
      茜鶴(あかねつる)             雪化粧(ゆきげしょう)

冬のヒマワリ

  • 2018.01.28 Sunday
  • 05:51
金曜日の朝日の朝刊をめくっていて、真ん中あたりにこんな全面広告がありました。タネのタキイ? サンリッチひまわり? ゴッホが描けなかったヒマワリ?こんな真冬になんだろう???と、?ばかりが点滅してしまいました。
全面広告

説明を読んでも、意味するところがさっぱり分かりません。大阪の花博で登場したといってもなぁ…ゴッホの没後125年は2015年というではないか。今さら何を?ゴッホの時代に存在していたら、彼はどんな色で表現しただろうか?いったい何を言いたいのかよく分かりませんでした。

説明

昨日仕事が一つ片付いたので、ちょっと調べてみました。ゴッホのヒマワリの絵は、全部で7点あり、そのうちの一つを1987年に安田海上火災が58億円で購入して話題になり、現在でも新宿西口にある「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」という長たらしい名前の美術館に展示されているということです。そしてそのヒマワリに似せた品種として、『ゴッホのひまわり®』という品種が作られていますが、これはタキイのライバルであるサカタが作っていたのでした。
(この画像はネットから拝借…m(__)m)
ゴッホのヒマワリ

ようするに、園芸大国オランダのゴッホ美術館が、記念のイベントに「ゴッホのひまわり」ではなく、我が社の「サンリッチ」を使ってくれた!!ということを言いたかったのでしょう。それにしてもなんで今ころ?という気はしてしまいますが。

滝野公園カントリーガーデンのオープン当初は、中央口近くに歓迎の花壇という帯状の花壇と、カントリーハウス横のパレット花壇で、いろんな花を植えてとても楽しい空間になっていました。パレット花壇にひまわりを植えていたのはいつだろうかと画像を見ていくと、オープン翌年の2001年(下の画像)と、次の2002年(その下の画像)にヒマワリが植えられていました。
2001年

品種のセレクトはセンターだったのか○○・ガーデンだったのかは記憶にありませんが、わりと背が高くなるものが多かったと思います。‘サンリッチ’があったかどうかは分かりませんでしたが、‘ゴッホのひまわり’は植えられていたはずです。
2002年

その後歓迎の花壇はつぶされてベタのコスモス畑になってしまい、パレットも最近はダリアばかり。確かに花期は長いし、花も見栄えはするけれど、なんか変わり映えしなくなったなぁと思ってしまいました。こうして昔の画像を見ていくと、‘太陽’(左)や‘ダブルシャイン’(右)など、いろんな品種が植えられていたのですね。近年であればもっと矮性で多彩な品種が出回っているので、花期が短い難点はあるけれど、ヒマワリをまた植えてみたくなりました。
太陽 ダブルシャイン

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