エクスバリーアザレア

  • 2018.06.19 Tuesday
  • 05:57
朝の盤渓で、道路際に咲いていたのがエクスバリー アザレア。ツツジ類のしんがりでしょうか。耐寒性が極めて強いことと、独特の色合いが好まれ、昔かなり流行ったことがありましたが、最近でも売られているのでしょうか。
ばんけい

本種は耐寒性の強い落葉性ツツジが複雑に交雑されて作られた品種群のため、日本の趣味の本などではちゃんと整理されたものがありません。仕方なくいろいろ検索をかけていたら、アメリカの大学のサイトに、エクスバリー アザレアの系譜を説明した文献が見つかりました。これによると、オランダのゲントで、アメリカ産のアルボレスケンス種(Rhododendron arborescens)、ウィスコースム種(R. viscosum)、カレンドュラケウム種(R. calendulaceum)、アジア産のルテウム種(R. luteum)などが交雑されてゲント アザレアが作られます。それに中国産のモルレ種(R. molle)と日本産のレンゲツツジ(R. japonicum)が交雑されてモリス アザレアが作られました。それにアメリカ西海岸原産のオッキデンターレ種(R. occidentale)が交雑されてできたのがナップヒル・アザレア。そしてそれらを戻し交雑しながら選抜されたものが「パーフェクト」なエクスバリー アザレアとなったということです。ふぅっ。
  系譜
(「Exbury Azaleas - From History To Your Garden」 R. Christian Cash、Temple University より)

画像を見ていくと、一つ一つの原種はとても庭に植えられるようなものではないにもかかわらず、選抜されて出来上がった品種は豊かな色彩に彩られ、しかも他のツツジ類にはなかった、独特のパステルカラーが特徴となりました。
ピンク

もう一つの特徴が、大きく豊かな花容です。これにはわが国のレンゲツツジの遺伝子が大きく貢献したのでは?と思われます。他の原種では花筒が細いものが多く、このように大きく広がった花は、レンゲツツジだけのものなのです。
ピンク

豊平公園では、6月上中旬ころに、園内のあちこちでこんなアザレアが咲いています。でもこれはエクスバリーではなく、系譜の右下にあるニュージーランドでさらに選抜されて作られたアイラムアザレアのはずです。というのは、緑のセンターが開設された1979年に、当時の三和銀行が何かの記念に大量にアイラムアザレアを輸入し、全国の植物園や公園に寄付しました。当時センターにいた私は、40本くらいの小さな苗を受け取り、苗畑の一番奥に列状に植えたのです。その後それが大きくなったので、園内各所に植えられたものではないかと。そんなことがあったので、この花には特別な思いを持ってしまうです。
豊平公園

モミジあれこれ

  • 2018.06.05 Tuesday
  • 05:56
今年の天気はなんとも極端。まだ6月初めだというのに、いきなり真夏日になってしまいました。札幌は14:28に30.7℃まで上がったそう。昨日は事務所でおとなしく、終日デスクワークをしていたので、そんなに暑くなった気がしませんでしたが、お昼に出かけようと外に出たらムッと暑くてびっくりでした。

こんな日には冷たい韃靼蕎麦を食べようと、角を曲がったところで、ようやくモミジも元気になったなぁと。管理人にとっては落ち葉を少しでも減らしたいのか、数年前に無残に切り詰められてしまったノムラモミジでしたが、枝が少し伸びて格好が付いてきました。
玄関

玄関の真ん前に洒落た鉢が置かれ、その中に斑入りのモミジが植わっていたのです。こんな趣味を持っているなら、もう少し木をいたわってやればいいものを!
鉢物

モミジの品種ものは、北国では枝が傷みやすくてあまり普及しておりませんが、こんな鉢物なら楽しむことができそうです。調べて見ると、こんな斑が入るのは‘紫式部’という品種のようです。
紫式部

足元の苔の中に植えられているのはメアカンキンバイかなぁ?こんなじめじめしたところに植えると、根腐れを起こさないか心配してしまいましたが… ちゃんと石付きにして植えられているので、それなりの腕を持った人が作ったのでしょう。
メアカンキンバイ

左のノムラモミジの株元には、強く頭を切り詰めた反動でひこばえがたくさん発生し、もこもこになっている横に、見慣れない緑のモミジが植えられているのに気付きました。
株元

こんな細い葉をしたモミジがあったのに、昨日初めて気付きましたが、モミジを集める趣味があるのかなぁ?これは‘占の内(しめのうち)’(別名を‘青七五三’)という品種のようです。
占の内

こちらを通るのは、郵便局に行く時くらいだったので、こんな狭い空間にいろんなものが植えられているのを、まったく見落としていました。油断はできないものです。

まん丸のツツジ

  • 2018.06.01 Friday
  • 05:50
昨日西区のあるお宅を探していた時、角っこの家の庭に真っ赤なツツジが満開になっていました。大学の卒論をツツジでやったために、ツツジの花には体が敏感に反応してしまいます。今の時期ならレンゲツツジだけれど、こんな大きな木だし、これだけ真っ赤なカバレンゲはなかなかないので、つい写真を撮そうと車を止めてしまいました。
レンゲツツジ

そんなに高い塀ではなかったので、庭の中までよく見えてしまい、その隣にきれいに刈り込まれた紅白のツツジが目に入りました。赤花は‘日の出霧島’だけど、その向こうの真っ白いかたまりはなんじゃい?
紅白のツツジ

毎度のことではありますが、いつ通報されてもおかしくない挙動不審者なので、そんなにしげしげと覗いているわけにもいかず、もう数枚写真を撮してからすぐに車に乗り込みました。でもこんなツツジ見たことないし、葉が見えないので調べようもないぞ!と、画像を見ながらしばし頭を巡らせてしまいました。開花期からすればキリシマツツジの品種に間違いなさそうだけど、ここまで綺麗に刈り込まれ、こんなにびっしりと花が咲いた姿は感動ものです。
まん丸ツツジ

車を発進してすぐに、数軒隣の家の庭で、またツツジセンサーがビンビン反応してまた急停車。奥のオレンジのツツジはヤマツツジとして、手前にはピンクのツツジが、同様にまん丸く刈り込まれていました。道内で栽培されるツツジには、この時期このような明るいピンクのツツジは珍しく、思い当たる品種がなかったのです。花や葉の大きさからすればクルメツツジではなくやはりキリシマ系なのかなぁ…?
ピンクのツツジ

こういう珍しいものに偶然出合うのは、やっぱり嬉しいもの。そのあとで伺った花好きのお宅で、画像を見ながら花談義に盛り上がってしまいました。

不明の桜

  • 2018.05.22 Tuesday
  • 05:57
こういう仕事をしていると、よく植物の名前を聞かれます。身の回りにあるものならだいたい分かるのですが、たまにはう〜ん…となってしまうものがあります。先月の末に富丘西公園で行った作業の際に、毎度参加してくれるHさんが、うちの近所の道路に誰かが勝手に植えたサクラが咲いてるんだけど、今ころ満開になるのってなんてサクラか分かるかい?と聞かれました。終わってから行ってみると、本来ナナカマドの街路樹なのに、ここだけに2本の白っぽいサクラが満開になっていました。4月29日なので、エゾヤマザクラやソメイヨシノよりかなり早咲きです。
富丘の桜

株元からたくさん発生しているひこばえ状の小枝にも、花がたくさん咲いているという不思議さ。サクラの品種は数百種もあり、道内にもいろんな品種が持ち込まれているのでしょうが、こうなるととても分かりません。多分植えたであろう地先の人に、ヒアリングするのが近道でしょうね。
株元の花

そうしたらその数日後、テレビ塔の運営会社から電話がありました。テレビ塔の真下に植えてあるサクラのうち、1本が品種不明なので調べて欲しいというのです。昨年も依頼があったのですが、花を見なきゃ分からないので来年電話ちょうだいねと言っておいたら、忘れずに連絡してきました。左はソメイヨシノ、真ん中はサトザクラ ‘関山’であることは間違いないのですが、右端の木を調べて欲しいとのこと。樹形からすると、セイヨウミザクラ(いわゆるサクランボの木)だろうとの見当は付いていましたが。
テレビ塔の桜

この木には以前、「オオシマザクラ」のラベルが付いていました。なんでこんなラベルが付いていたんだろうとあとで聞いたら、ある「専門家」に調べてもらったので付けたものだそうです。オオシマザクラがどんなものなのか、その方はちゃんと分かっていたのかなぁ? 松山城の天守閣の前に植えられていたり、今回も松前の桜見本園でも咲いていました。本物のオオシマザクラは、矢印のように花柄が途中から分岐しています。
オオシマザクラ松前

松前に行く前の日に早速見に行くと、既に開花が始まっており、花を観察することができました。セイヨウミザクラと観賞用の各種サクラの違いはいくつかあり、その一つがガク片が、開花と共に大きく反り返る点です。間違いなくその特徴を示していました。
ガク片の様子

もう一つの特徴が、花芽を包む鱗片葉が、サクラ類では開花時にはほとんど散ってしまうのに対し、セイヨウミザクラでは残っている点です。これも間違いありません。
花の咲き方

葉の特徴では、サクラ類では葉の縁の鋸歯が鋭く尖るのに対し、セイヨウミザクラでは鈍鋸歯(どんきょし)といって、丸みを帯びた鈍い鋸歯になっています。これも間違いありませんでした。
葉の比較

セイヨウミザクラは自家不和合性が強く、一本だけではサクランボが成りません。何品種かの花粉をかけてやると、サクランボが成るので、品種まで確定することができるかもしれません。これがサクラの品種の一つであると、富丘のサクラのようにまず確定することは難しくなりますが、これは明確な違いを持っているので、容易に確定することができ、費用もうんと安くしてあげたのでほとんどボランティアになってしまいました…(^^;)

関山満開
先日のガイド研修の際には、ソメイヨシノとセイヨウミザクラは既に花が終わり、まん中の関山が満開に。でもそのうち両側の木はどんどん大きくなっていくので、関山は挟まれて衰退してしまうでしょう。今だけの艶姿を楽しんであげて下さい。

松前の桜

  • 2018.05.08 Tuesday
  • 05:58
道内でサクラと言えば、函館ではソメイヨシノ、その他の地域ではエゾヤマザクラとなりますが、松前ではどちらも主役にはなれません。もともと江戸時代から、京や江戸などから持ち込まれたと考えられるサトザクラ系の品種が、町内にあったことに加え、戦後松城小学校に赴任した浅利政俊先生が、『花守』としてたくさんの品種を育成したことによるのです。
浅利政俊先生

この時期に、圧倒的な存在感を示すのが『血脈桜』から接ぎ木で殖やされた‘南殿(なでん)’です。本当にどこを向いても南殿だらけと言ってもいいくらい。札幌でサトザクラと言えば99%‘関山(かんざん)’しかありませんが、ところ変わればなんですねぇ。関山は遅咲きなので、普賢象(ふげんぞう)と共にまだつぼみでした。
南殿

ある墓地の横に、南殿なんだけれど、枝によって真っ赤な花と白っぽい花とか混じっている木がありました。あえて名付ければ「源平南殿」とでもいうのでしょうか。枝変わりによって、いろんな形質が発現することは十分考えられます。
源平南殿

一際目立つ濃い紅色の花は、‘紅豊(べにゆたか)’。浅利先生が、‘南殿’に八重咲きのサクラを交雑して作られた品種だそうです。どのくらい耐寒性があるのか分かりませんが、札幌にも植えてみたくなる花です。
紅豊

南殿と共に満開になっていて、色的にもすごく調和していたのが‘雨宿(あまやどり)’。ほんのりピンクが差していて、品のある花を咲かせていました。本数もたくさんあったので、きっと人気があるのでしょう。
雨宿

ここには、全国各地のサクラの名所から導入された品種があります。日本花の会の圃場や、通り抜けで有名な大阪造幣局、各地の桜研究家から導入されたものなどです。この‘東錦(あずまにしき)’は、その名の通り江戸系の古い品種だそうです。
東錦

シダレザクラは、札幌でもあちこちに植えられるようになってきました。あまり大きな木はありませんでしたが、きっとどんどん大きくなって存在感を放つようになるでしょう。これは八重咲の‘八重枝垂(やえしだれ)’。色が濃くて見事でした。
八重枝垂

城内の、立ち入りできないところにあった枝垂れ系のサクラは、‘仙台枝垂’という品種だそうです。あまり見たことのない形でした。
仙台枝垂

札幌でも稀に植えられていて話題になるのが、‘御衣黃(ぎょいこう)’と共に黄緑色の花を咲かせる‘鬱金(うこん)’です。江戸の荒川堤のシンボルだった御衣黃に対し、江戸時代から京都知恩院に植えられていたのが鬱金だそうです。
鬱金

サトザクラを中心に、これだけのサクラの品種が町中で見られるのは、多分全国でもここだけでしょう。浅利先生も高齢になられましたが、今でも技術指導に来られているそうです。先生の技術を受け継ごうと、役場の職員や町民のボランティアががんばっているからこそ、これだけのサクラが維持されているのですから、北の造園遺産に認定して、本当によかったと改めて思ってしまいました。

不明樹種の探索

  • 2018.04.08 Sunday
  • 05:00
朝起きて外を見てびっくり。一面真っ白に雪が積もっていました。昨日の帰り道、既にみぞれになっていたので、明日は盤渓コースは無理そうだから、動物園コースだなとは思っていたけれど、これでは走るどころか、家の前の雪かきをするほどでした。やや重たい雪が10cm以上積もったので、せっかく花を咲かせていたスノードロップやスノーフレークもその下敷きに… すんなりと春になってくれないようです。

3月の中頃に、元いた植木屋の後輩から、現場にある樹種が分からないので教えて下さいと、画像がメールで送られてきました。30数年前の現場ですが、私は全く関わっていなかったので、どんな木が植えられていたのか全然知りません。しかもこの写真だけでは、いくらなんでも樹種は分からないですよ…(^^;)
不明木

そうしたら一応樹肌の写真と、枝を一本取ってきてますとのこと。とはいっても、樹形と樹肌と冬芽だけではねぇ… 先が尖った冬芽は互生なので、バラ科のようだけど、決め手に欠けるから枝を届けてよとお願いしておきました。
枝

2,3日して郵便受けに枝が届いていたので、さっそくバケツにぬるま湯を張り、一晩たっぷり給水させました。寒い所に置いていたのなら、一週間くらい放置していても傷んでないとにらんだのです。枝をいくつかに切り分けて半分水に浸かるようにし、大きなビニール袋をかけて日当たりのいい所に置きました。すると少しずつ芽が動き始め、数日前には葉が開いたのです。
展葉

これだけだったら、まだ決め手に欠けるところでしたが、いくつかの枝にはつぼみが付いており、総状花序が確認できたのです。これでだいたい目星が付きました。
つぼみ

枝が届いた時に、冬芽の形と付き方から、シウリザクラ(Padus ssiori )かその仲間だと思いました。道内には、総状花序を付けるサクラの仲間はシウリザクラとウワミズザクラ(P. grayana)、エゾノウワミズザクラ(P. padus)の3種があります。でも開いてきた葉はきれいな黄緑色で、全く濁りがありません。シウリザクラだと新芽は燃えるような赤黒い色になるので、まずシウリではないことが確定しました。(シウリはほぼ全道に分布します)
シウリ
  (シウリザクラの新芽の様子  2013.5.17 ※開花は6月中旬)

ウワミズとエゾノウワミズは、花期がどちらも5月中〜下旬とかなり近いのですが、葉の付け根の形や小花の付き方はかなり違っています。まだ伸びて来て花序が垂れるのかは様子を見たいところですが、今の感じだと短い花序が上向きに立ったままでいそうでなので、ウワミズザクラではなく、エゾノウワミズザクラと判断しました。(ウワミズは渡島半島から石狩低地帯までの分布です)
ウワミズザクラ
  (ウワミズザクラの開花の様子  2016.5.19)

エゾノウワミズザクラは、道北を除く全道に分布していますが、どちらかというと道東に多く見られます。花序が他の2種に比べて半分くらいしかなく、その分数が多くびっしりと着くことや、小花のサイズが大きいこと、垂れ下がらないで上向きに立っているので、開花時は本当にみごとです。この現場は里塚斎場なので普段は用事のないところですが、展葉開花した姿を見ないと安心できないので、GW明けに行ってみなくては。こういうのって楽しいですねぇ…♪
エゾノウワミズザクラ
  (エゾノウワミズザクラの開花の様子  2011.5.11)

追記:せっかくなので、シウリザクラの花もアップしておきます。(2006.6.16)
シウリの花

エゾヤナギ

  • 2018.03.27 Tuesday
  • 05:48
中島公園三十三選のパンフレットの在庫がなくなり、初めて増刷することになりました。あちこちミスや施設の変更があって、修正しなければならないところがあったので、管理事務所へ打合せに行って来ました。その中で一つ困ったのが、以前ツアーの参加者の中に林業関係の方がおり、その方から「エゾヤナギとなっているが、あれはシロヤナギだよ!」と指摘されていたのです。
夏のエゾヤナギ

南14条橋のたもとにある園内一の巨木で、上を切られているためそんなに大木には見えないのですが、近くに寄るとその存在感は見事なものです。私も最初は、こんな巨木になるのだからシロヤナギだろうと思っていたのです。ヤナギは見分け方が結構難しいのですが、特徴の一つが托葉の有無やその大きさなので、これだけしっかりと大きな托葉であれば、シロヤナギではなくてエゾヤナギだとしたのです。
葉の拡大

植物図鑑の検索表だと文章なので、いまいち細部まで分からないのですが、図解付きのヤナギの専門書があったので、その図からも間違いなくエゾヤナギと判断できるものでした。
  文献1
(出典:「ヤナギ類 その見分け方と使い方」 斎藤新一郎著、(社)北海道治山協会発行、2001)

ヤナギでは多分一番巨木になるシロヤナギですが、こちらの托葉は全然小さく、これなら間違えるはずもないでしょう。シロヤナギの大木も、護国神社前にはありました。
シロヤナギ

これを調べたのが8年前のことなので、今一度その葉を確認しておこうと、打合せのあと現地に向かいました。町中の公園なので雪がかなり消えていると思ったけれど、除雪している園路脇はまだまだたくさんの雪山が。日曜とは違い、全然日が差さなくて肌寒かったです。
園内の様子

あらためてヤナギの根元から幹を見上げると、やっぱり存在感がありますねぇ。鉛筆くらいの枝を取らせていただいたので、事務所で花瓶に挿しておけば、すぐに芽が動いて葉が広がってくれるでしょう。印刷発注はGW明けとのことなので、それまでに物証も固めておこうと思います。
大木

園内を流れる鴨々川のほとりには、たくさんのシダレヤナギが植えられているのですが、その中に一本、枝の真っ黄色なセイヨウシロヤナギ ‘トリスティス’がありました。夏の姿では見分けが付かないので、この時期に枝を見るのが一番ですが、こんな時期に見たことなかったからなぁ。ヤナギは本当に面倒です…(>_<)
トリスティス

クマノザクラ

  • 2018.03.17 Saturday
  • 05:58
このまま降らないで春になるかなぁ…なんて言ってた矢先、今朝もどっさりと降り積もってくれたので、またまた風景が逆戻りしてしまいました。すんなりとはいかないものです。今朝の雪は軽かったのが幸いでしたが、そろそろ終わりにしてほしいですねぇ。

先日のニュースで、『約100年ぶりサクラ新種が判明』というのがありました。草本類では新種の発見はよくあるのに対し、木本では大変珍しいと思います。しかもよく目立つサクラなのに!
道新
  (道新WEBより拝借 m(__)m)

さっそく森林総研のHPを確認すると、「‘染井吉野’に代わる新たな観賞用樹木として期待」とありました。先日の‘神代曙’の登場もそうだけれど、もうソメイの時代は終わったといってもいいでしょう。なんでも1強体制が長く続くと、ひずみや腐敗など弊害ばかり出てくるということです。
森林総研

それにしてもこのクマノザクラ、樹形的にはヤマザクラに近いけれど、花の色がエゾヤマザクラのように少し濃いようです。こんなにほんのりと色付くのでしょうか?花梗の付き方はエゾヤマザクラみたいだけど。
クマノザクラ

葉はかなり細身で小さいけれど、形態の違いはあまり区別点にはならないからなぁ。
葉の特徴

最大の特徴は開花期です。なんとヤマザクラやカスミザクラと比べて、約一ヶ月も早いなんて。こんなに違っていて、なんで今まで気付かなかったんだろう?というのが正直なところ。でもこんなに早く咲くサクラが主力になったら、花見の時期がうんと早くなってしまうので、却って心配になってきます。花見期間が長くなるのは、いいことなんだか、よくないんだか?そもそもこれが普及する姿を見ることが出来るのか、私の余命の方が心配になってきますねぇ…(^^;)
開花期

自生地は紀伊半島の南端部の山中とのこと。この範囲の中に古座川町がすっぽり入っているけれど、ここには北大の和歌山研究林があります。今から約100年前に開設され、400ha以上もあるので当然その中にもたくさんクマノザクラが生えているはずです。自分のところにあるものに今まで気付かないで、他の研究者によって見つけられるなんて… なんだか恥ずかしいなぁ…(>_<)
自生地

ソメイヨシノの終焉

  • 2018.03.12 Monday
  • 05:58
この時期になると、マスコミにはあちこちからサクラの話題が載っかり始めます。今週本州以南は20℃越えが続くようなので、下旬にはサクラ開花の話題が出てきそうです。昨日のニュースにもこんな話題が。本州ではどこを向いてもソメイヨシノなので、こういうことがどんどん起きているのでしょう。

ソメイ伐採
 (YOMIURI ONLINE 2018.3.11 から拝借 m(__)m)

道内でも、なにか木を植えようとすると、サクラサクラと念仏のように唱える人ばかりだけど、場所の適否も考えないでただ植えるだけではなく、その場所に適した樹種や品種を選定することはもちろん、土づくりやその後の管理まで、トータルに考えていかなければちゃんと育つはずもありません。そういうことをきちんと指導している方が、土曜日のフロントランナーに取りあげられていました。日本花の会に所属する樹木医の方です。
(見守っているのは、今年初めに話題にした‘あたみ桜’です)
花の会
 (朝日新聞DIGITAL 2018.3.9 から拝借 m(__)m)

日本花の会は、今から55年前に小松製作所の社長が提唱して作られた組織で、サクラだけでなく、全国花のまちづくりコンクールなど、様々な支援活動を展開しています。久しぶりにHPを見て気がついたのですが、既にソメイヨシノの配付を止めていました。ソメイヨシノは、全国に何百万本もある個体が単一のクローンだし、戦後一斉に植えられたものがすでにかなりの老木化していることと、なんといってもサクラ最大の病気であるテングス病に大変弱く、各地に無残な状態の木が放置され、病原菌を振りまいているのです。

神代曙
このため、ソメイヨシノの血を引いているけれど、耐病性がかなり強く、花の色もかなり濃い‘神代曙(じんだいあけぼの)’(Cerasus × yedoensis 'Jindai-akebono')という品種に転換していたのです。ソメイヨシノは自家不和合性のためタネが全く採れませんが、ほかの品種との間にはタネができるのです。アメリカに渡ったソメイから作られた品種の一つに‘Akebono’というのがあり、それが里帰りして神代植物公園に植えられました。その中に花の色が濃いものがあり、これがテングス病にかかりにくいことが分かりました。わが国には既に‘曙’という品種があったので、‘神代曙’という名前が付けられたとのこと。ソメイだってせいぜい百年ほどの歴史しかないのですから、これからどんどん植えていけば、こんな艶やかな花の名所が出現していくことでしょう。道内にも植えていきたいですねぇ。

ロウバイ開花

  • 2018.01.23 Tuesday
  • 06:00
首都圏には予報通りに積雪があり、昨日から大騒動になってました。夏タイヤしか持っていなくて、都内のように坂道ばかりだと、20cmも積もったらチェーン巻かないと走れなくなることくらい分からないのかなぁ… 毎度繰り返される光景を見ていると、こいつら馬鹿じゃないのかと思ってしまいます。こんなことなら、大地震に襲われれば、たちまちパニックになってしまうことでしょうに。

そんな関東を尻目に、関西から花の便りが来始めました。大阪でロウバイが見頃を迎えたとのこと。向こうではマンサクとロウバイが開花を競うのだそうです。花には各種の精油成分が含まれているので、香りが高い花として知られていますが、種子にはカリカンチンという毒性の強いアルカロイドが含まれているとのこと。
ロウバイ開花

ロウバイ(Chimonanthus praecox)はクスノキ目ロウバイ科に属し、中国(四川省、湖北省、浙江省)の山地原産で、道南・道央くらいまで耐寒性があることになってますが、札幌では見た記憶がありません。属名の Chimonanthus(キモナンツス) とは、Chimon(冬の)+ anthus(花)、種小名のpraecoxも早咲きのという意味なので、まさにその特徴を表している学名です。この画像は2003年2月1日に新宿御苑で写したもので、花弁が細く、中心部が暗赤色になっているのは基本種の特徴で、花弁が丸く蠟質になり、芯まで黄色いソシンロウバイ(素心蠟梅)がよく栽培されています。大阪のおばちゃんが見上げているのもこれのようです。
ロウバイ

同じロウバイ科には、遠く離れたアメリカにクロバナロウバイ属(Calycanthus)が数種分布し、札幌でもクロバナロウバイはよく見かけます。樹皮に強い香りがあり、インディアンはこれを香辛料にしていたとか。(この画像は2011年6月10日 札幌市内で撮影)
クロバナロウバイ

2月1日になんで新宿に行っていたのかと手帳を見ると、その日の午前中に技術士の面接試験があったのです。三つ目の技術士科目で、最難関の総合技術監理部門の筆記をくぐり抜け、最後の関門となる緊張の面接試験でしたが、拍子抜けするほどすんなりと終わったので、渋谷から新宿に移動して御苑でぼけーっとしていたのでした。風もなくポカポカ陽気ではありましたが、この時期に咲いている花はほとんどなく、ロウバイとこのビワくらいしか咲いていませんでした。
ビワ

まだ建て替えられる前の大温室で、しばし花を見て歩きましたが、何年か前に見てきた新しい温室にはかなりがっかりした記憶があります。少しは落ち着いたのかなぁ。関東では珍しいカナリーヤシやソテツが植えられていました。
カナリーヤシ

冬に本州に行くと、芝生が日本芝なので、どうも寒々しい景観に感じます。最近ではライグラスをオーバーシーディングして冬も緑にすることが流行っているようですが、有名なメタセコイアとユリノキの枯れ木立を見ていると、逆に芝が緑だったら変か!!って思ってしまいます。
メタセコイア

御苑はとっても広く、まだじっくりと見て歩くことができないでいます。イギリス風景式庭園、フランス式整形庭園、日本庭園が、それぞれ広大な面積を占めているけれど、あんまり広すぎてよく把握できないのです。中島公園や百合が原公園だと20数haでちょうどよく感じるけれど、御苑は60ha弱もあるので、ちょっと広すぎるのでしょう。千駄ヶ谷門近くにあるフランス式整形庭園を特徴づけるプラタナス並木も、葉が繁っている時に見た記憶がありませんが、暑い時期だと木陰が涼しそうだけど。
プラタナス

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