まさかのナツメ

  • 2020.09.19 Saturday
  • 05:47
昨日の続きです。円山公園でなんとか時間をつぶし、お腹ぺこぺこになっていつものそば屋に行きました。普段は歩いて行くので正面から入るのですが、自転車で移動していたので、ビルの裏にある自転車置き場へ。その時に私のセンサーにビィ〜〜ンと何かが引っかかりました。瞬時に判断できない、何か見慣れないものが視界に入ったのです。
はて?

ビルの隣の家は庭というものもなく、ブロックで囲った植えますに「なんか」が植えられているのですが、近寄ってもまだ判断できません。こういうことが年に数回起きるのですが、間近に見てようやく頭の中の情報が整理されてきました。
うん?

なんとナツメ(棗)だったのです。ナツメ(Ziziphus jujuba)はクロウメモドキ科の小高木で、南ヨーロッパが原産ですが、古くから中国に渡来し、中国原産と思われるほどになっています。我が国へは奈良時代以前に渡来していたそうで、食用というより、薬用として栽培されてきました。
えっ!

なんで私がナツメに詳しいかというと、子どもの時の思い出があるのです。6歳の時に群馬県高崎にいた祖父が亡くなり、まだ入学前だったので両親と共に夜行列車に乗って、はるばる葬儀に出かけました。この写真は葬儀の翌日で(1958.10.12)、このあと秩父にいた母の伯父の家に泊まったのです。(うちの孫に、だんだん似てきたのがいるなぁ…)

   高崎

その家の裏庭に大きなナツメの木があり、ちょうど熟れた実がびっしり生っていました。それがおいしくてたくさん食べた上に、おみやげに一袋いただいて帰ったのです。大学生の時に秩父に泊まりに行ったことがありますが、伯母さんから「康ちゃんはナツメが大好きだったの覚えてる?」と言われたほどでした。

結局あれ以来、木は何度も見ているけれど、生のナツメは食べたことがなく、中国産の砂糖煮された甘すぎる物を食べて、生のナツメを食べたいなぁ…!とずっと思っていました。時々見に行って、熟してきた頃にお願いしてみようかなぁ…(^^;)
干しナツメ

耐寒性はどのくらいあるんだろうと、ミズーリ植物園の Plant Finder で調べて見ると、Zone: 6 to 9 なので札幌でも十分越冬することが分かりました。(札幌はZone No.6)身近なところに意外といろんなものがあるものです。

ゾーンNo.

Scan Botanica

  • 2020.08.13 Thursday
  • 05:51
小さな展示会のお知らせです。
コープさっぽろの環境に関する取り組みの一つに、コープ未来(あした)の森づくり基金というのがあり、その取り組みを紹介する冊子「モリ・イク」の中に連載されている『大きな木の小さな物語』の原画展です。

樹木図鑑展

写真とも違うし、図鑑にあるような植物画でもなく、植物のいろんな部位やいろんな季節で見える表情を、家庭用のスキャナーで写し取った画像によって構成されている樹木図鑑です。

ハウチワカエデ

これをやっているのは、私の古くからの仕事仲間である孫田 敏(そんだ さとし)さん。森林や樹木の専門家ですが、技術屋にありがちな狭い殻に閉じこもらず、樹木の大切な役割を市民目線で伝え続けてきている方です。

Scan Botanica

日々蓄積されている情報は、ブログ「Scan Botanica」でも公開されていますので、そちらもぜひどうぞ。展示会の場所は、私の事務所からほど近い円山にある喫茶店です。お盆過ぎれば涼しくなってきますので、散歩がてらご覧になって下さい。

夏の花木

  • 2020.07.28 Tuesday
  • 05:54
我が家のクサギが花を咲かせ始めました。道内に自生している樹木は、ちょうど咲き終わったシナノキやイヌエンジュ、満開のノリウツギやエゾヤマハギなどがしんがりで、それ以降に咲くものは数えるほどしかありません。比較的地味な花が多い中で、クサギは大変目立つ花木だと思います。
クサギ開花

クサギ(Clerodendrum trichotomum)が属するクレロデンドルム属には、数百種もの植物がありますが、そのほとんどが熱帯アフリカから南アジアに自生し、西アフリカ原産のゲンペイクサギ(C.thomsoniae)のように温室花木として鉢物で流通しているものもあります。そんなクサギ属の中で、本種だけが積雪寒冷地の北海道まで分布しているのですから、本当に不思議です。
クサギの花

家の近くに昔からたくさん生えていたのですが、どんどん家が建ったり、高木が大きくなって陽当たりが悪くなったりして、今では盤渓のバス通りにある木が最後の一本となってしまいました。クサギの魅力は美しい花だけではなく、花を目がけてたくさんの蝶が集まってくることです。特にこの時期に発生してくるミヤマカラスアゲハが集まって来て、本当に見事なので、昨年から滝野公園に造ったバタフライガーデンの主木として導入しています。
バタフライ

クサギのもう一つの魅力が、秋に熟してくる果実の美しさでしょう。ガク片が赤く肥厚して、まるで座布団のようにふくらんだ中に、青く色付いた果実が鎮座しているため、野鳥がこれに引き寄せられて食べにくるようです。昔滝野公園に植えた木から、今ではあちこちにクサギの苗が発生して、どんどん増殖中です。
クサギの果実

我が家には、夏から開花する木がもう一つ、ネムノキがあります。あまり大きくしたくないので、毎年秋に強剪定していたのですが、昨年はほとんど花が咲きませんでした。このため昨年は弱剪定に切り替えたところ、これまでにないくらいたくさんの花が咲いてきました。
ネムノキ

我が家の道路側には、左にネムノキ、真ん中にキングサリ、右側にクサギと、変わった花ばかり咲くので、散歩している方からよく声をかけられます。庭の中は荒れ放題なので、せめてこれくらいは見せてあげないと紺屋の白袴になってしまいますからねぇ…(^^;)

我が家のアジサイ

  • 2020.07.17 Friday
  • 05:56
荒れ放題の我が家の庭で、あちこちでアジサイが咲き始めました。木が大きくなってほとんどが日陰になり、好陽性のものがどんどん消えてゆく中で、アジサイ類が一番適しているのでしょうか。昨年ある店で見つけた「クレナイ」は、毎日変化していく姿を、玄関脇で間近に見られるよう、まだ鉢のままにしています。先週咲き始めは真っ白でしたが、かなり赤くなってきました。真っ赤になるのが楽しみです。本種は長野県小川路峠で発見されたものです。
くれない

同じ店で見つけたのがタマアジサイの「玉段花(ぎょくだんか)」挿し木2年目の小さな株で、10.5cmポットに入れたまま転がして冬を越し、春になって鉢に植えておきました。するとどんどん枝を伸ばし、なんと六個もつぼみが付いています。開花は9月末になりますが、とても楽しみです。
タマアジサイ

「玉段花」を初めて知ったのは陽殖園。だいたい9月の最後の頃に行くことが多く、一番奥の山裾に咲いているのを見つけました。百合が原公園にもありますが、陽殖園のようなしっとり湿った環境がよく似合っているようです。江戸時代には既に品種となっており、シーボルトが記録しているとか。
玉段花

ここに住み始めてまもなく30年くらい前に植えたヤマアジサイが、環境が合わなくてだんだん小さくなった頃に、家の反対側にあるホームタンクの下に小さなアジサイが生えてきました。花が同じところを見ると、枯れそうな株がなんとかタネを飛ばして、日陰の場所に子孫を残したようです。手入れは全くしないで放任していますが、毎年たくさんの花を咲かせてくれます。
ヤマアジサイ

ヤマアジサイの代表種である「七段花(しちだんか)」は、サクラの木が大きくなって完全に真下になっているため、かなり衰弱してきました。秋には植え替えてやらなければならないようです。
七段花

あとの三つは札落ちしたものを頂いているので、正確な品種名が分かりません。ヤマアジサイらしからぬ、真っ白い手毬咲きのものは、他にそのような品種がないので、多分「白扇(はくせん)」かと。この品種は滋賀県の蓬莱山で発見されたそうですが、こんな花が自然界に咲いているなんて… 玉子くらいしかないかわいい手毬咲きで、今年は今までになくたくさんの花が咲きました。
白扇

水色の手毬咲きの品種も、他に類似品種がないので、「新宮てまり」の可能性が高いです。今までほとんど花が咲かなかったのに、今年はやっと2個咲いてくれました。
新宮てまり

もう一つは似たような品種がたくさんあるので、全く分かりません。でもたくさんの花が咲くので、楽しいです。木が繁って日陰が多くなったけれど、雨が枝に遮られて地面に届かず、乾燥してしまうのが悩みのタネ。にじみ出るような水があればもっとアジサイ類などに適した環境になるのですが、水道代があまりかからない方法を考えなければなりません。
不明品種

 (参考:「日本のアジサイ図鑑」 川原田邦彦/三上常夫/若林芳樹著、柏書房、2010)

キングサリ

  • 2020.06.06 Saturday
  • 05:49
町中ではかなり前から咲いていましたが、我が家のキングサリがようやく咲いて来ました。こんなにたくさんの花が咲いたのは初めてで、どうしたんだろうとびっくりするほどです。
キングサリ

株元から生えてきたひこばえにも初めて花が咲き、その花が本体の花房の2倍もある豪華さ。これはキングサリ(Laburnum anagyroides)そのものなので、花房の長い‘ボッシー’などの品種に比べれば、かなり短いのです。こんなにきれいな花が咲くのはどうしてなんでしょう。
花房

上の方はまだ咲き始めなので、まだ花房も伸びきってはいませんが、1週間くらい楽しめそうです。この木は、植えてから30年近くになるなりますが、剪定したこともないのにこんな小さく収まっています。あまり場所を取らないのでいいのですが、これまで花着きも悪く、不思議なキングサリだと思っていました。
二階から

このキングサリは、スウェーデン生まれ。1990年に初めてヨーロッパに行ったときに、3番目の訪問地がスウェーデンのイェーテボリでした。ここの植物園はヨーロッパ最大級の規模を誇り、そこのゲストハウスに泊まって一日を過ごしました。9月中旬だったので、キングサリのさやがぶら下がっていたのを何個か失敬してきたのでした…(^^;) その時にいただいたTシャツは、あまり着ないで今も大切に取っています。
Tシャツ

このタネは百合が原公園にも分けており、そちらはぐんぐん大きくなって見事な花を着けていました。この画像は16年も前のものですが、今のうちの木よりもはるかに大きくなっています。根張りが悪くて強風に弱い木なので、今でも元気に咲いているのかなぁ。
百合が原公園

同じマメ科のニセアカシアも咲き始めててきました。例年札幌祭りの頃がニセアカシアの満開なので、いよいよ初夏に突入です。

花木あれこれ

  • 2020.05.19 Tuesday
  • 05:57
先日清田緑地で出会ったサクラが気になっていました。まずは ‘釧路八重’ではないことを確認せねばと、富丘西公園に行ったついでに手稲駅前に植えられている ‘釧路八重’を確認に。この交通島には ‘釧路八重’とキングサリが植えられ、花壇はタウンガーデナーの「ノンノ」のみなさんが素敵な花を植えています。手稲区のマスコットである「ていぬくん」は、しばらく見ない間に御影石になっていて、なんとマスクをしておりました。
手稲駅前

花の房を一つ頂戴してよく確認すると、やはりエゾヤマザクラと同じく花が房になっていました。 ‘釧路八重’は、間違いなくエゾヤマザクラから作られたものでした。
釧路八重

先週厚別まで行く用事が出来たので、それならやはり確認に行かなくてはと、清田まで足を伸ばして先日のサクラを見に行くと、なんとサトザクラの ‘関山’ではないですか!自生木の間に植えられているので、樹形が全く違っていたこともあり、まさかまさかの ‘関山’とは。確かに花の付き方までじっくり見たことはなかったけれど、近所の花を見てもこの咲き方をしています。サトザクラはオオシマザクラにオオ(エゾ)ヤマザクラやヤマザクラなどが複雑に交雑された品種群なのですが、これらはみな花が房咲きになるタイプなので、 ‘関山’の花の咲き方はどこからやってきたものやら…?
関山

頭の中に??が飛び交いながら帰ろうとして、ふと向かいの住宅地を見てびっくり。どう見てもヨドガワツツジだけれど、その姿がかなりびっくりものでした。
ヨドガワツツジ

今を盛りに咲いているヨドガワツツジは、せいぜい1mくらいにしかならず、しかも枝が垂れる性質があるので、こんなに高く育つはずがありません。まるで不審者ですが、中の枝を覗き込んでも枝を吊りあげている形跡はなく、樹高が2m近くにもなっているのです。これには驚かされてしまいました。
シダレヨドガワ

昨日は久しぶりにおか田のうどんを食べに行こうと、住宅地の間をチャリで走っていたら、ある庭先にハナミズキが満開に。全然傷んだ様子もなく、どの枝先にも花が咲いていました。
ハナミズキ

苞葉が白くて大きいので、 ‘クラウドナイン’のようですが、全くいじけた様子もなく、ちゃんと咲くようになったのだなぁと感心してしまいました。今朝は家の近所の庭でも、このくらいのハナミズキが咲いているのを見つけてしまいました。温暖化が進んでいるのでしょうね。
白花

帰り道、以前見つけたハナミズキを見に桑園方面に寄り道を。岩手・青森(旧南部藩域)出身者の寮である佐藤・新渡戸記念寮(昔は厳鷲(がんじゅ)寮といいました)の前に咲いていたのです。ところがなんと、立ち枯れたままの枯れ木が…やはりその年の気候によって、突然枯れることもあるのでしょうか。せっかくなので、昔の花の様子を載せておきましょう。(2015.5.3撮影)
厳鷲寮

カスミザクラ

  • 2020.05.14 Thursday
  • 05:52
我が家のあたりでは、エゾヤマザクラはすっかり葉桜になり、入れ替わるように山の斜面ではカスミザクラが咲いて来ています。毎日通う盤渓への道すがら、納骨堂の入り口に植えられているサクラが満開に。近所のカスミザクラは花と葉がほとんど同時に展開しているのに、これは花が先行しているので、なに?と思ってしまいました。
カスミザクラ

納骨堂が完成したあと、庭木が植えられて確か3年経ち、根がしっかりと張ってきたせいか、びっくりするほどの咲きっぷり。開花時期や花の色からはカスミザクラのはずと、出勤前に改めて確認しに行ってきました。
雲か霞か

カスミザクラの特徴は、花柄(かへい)が途中で分岐して数輪の花が咲きます。近づいてよく見ると、間違いなくカスミザクラの特徴を示していました。
花の確認

エゾヤマザクラ(左)では、一つのつぼみの中に数輪の花が束になって入っており、途中で分岐することはありません。この特徴と開花期を確認すれば、まず間違いなく見分けられるのです。
エゾヤマザクラ カスミザクラ

花の色はソメイヨシノとほとんど同じですが、開花期はややダブるけれども、樹形が全く違うので、まず間違えることはないでしょう。
花の様子

実は先週清田緑地に行った時に、敷地的には緑地なのかよく分からないけれど、まだつぼみのサクラがありました。つぼみだけを見れば、あれ? ‘釧路八重’かな?と思ったのですが、花の咲き方はまるでカスミザクラです。でも花の色は濃いし、八重咲だし、なんのサクラだろうか??と悩んでしまいました。(もう咲いているはずなので、確認に行きたいなぁ…)
清田のサクラ

‘釧路八重’はエゾヤマザクラから作られたといわれているし、画像をいろいろ見てもやはりエゾヤマザクラの特徴を示しています。確認する ‘釧路八重’の個体が手近にないので何ともいえませんが、開花期的にはカスミザクラの品種なのかなぁ?謎が深まってしまいました。(画像は新得町内の ‘釧路八重’)
釧路八重

春はマンサクから

  • 2020.03.31 Tuesday
  • 05:49
昨日の昼休み、冬の間事務所の風呂場に保管していた折りたたみ自転車を取り出して、油を差し空気を入れて走れるようになりました。空気はひんやりしているけれど、やっぱり気持ちがいいです。せっかくなので、気になっていたマンサクの花を見に行くと、青空を背景に満開になっていました。
マンサク

宮の森の住宅地にあるこの木を見つけたのが、今から8年前の2012年。その時の画像を見ると、まだ木の大きさがかなり小さいことが分かります。この年は寒かったのか、4月14日でもまだ満開になっていないような。
8年前

画像を見ると、毎年ではないけれど、春を求めて見に行っていることが分かります。早い年では3月中旬から、遅い年は4月中旬と、1ヶ月も幅があるみたいです。秋田の酒である「まんさくの花」は一番好きな日本酒なので、年中飲んでますが、この時期マンサクの花を見るとやっぱり嬉しいもの。
開花

日本産のマンサクはこんな高木形状にはならず、あくまで株立の低木なので、これは園芸品種の‘アーノルドプロミス’(Hamamelis x intermedia 'Arnold Promise')だと思います。いまだここでしか見かけないけれど、きっとどこかに植えられていることでしょう。公園やガーデンでは、あんまり開花が早過ぎるので、だれにも花を見ていただけないのが問題ですが。
アーノルドプロミス

足元にはクロッカスの花も。雪が融けて日差しがあれば、たとえ気温は低くても花は咲いてくるのですね。
クロッカス

帰ろうとしてふと見上げたのが、隣のマンションにあるイタヤカエデの大木に、大きなヤドリギがくっついていました。この時期にはちょっとした緑でも眼に入るものです。
ヤドリギ

日の当たる側の歩道をそろそろと帰って行くと、陽だまりにはあちこちでクロッカスが咲いていました。世の中陰々滅々としているけれど、植物の世界はきちんと春に向かって準備を進めているようで、うれしくなりました♪
クロッカス

見納め

  • 2019.12.18 Wednesday
  • 05:57
夜からの雨ですっかり雪が融け、今朝はなんと気温もプラスで、冬装備では汗だくになってしまいました。この時期にこんなに雨が続くのも珍しい。滝野公園は22日から冬の開園を予定していますが、このままでは雪のないスノーワールドになってしまいそう。

昨日は厚別での打合せがすんなり終わったので、まだ明るいうちに苗畑を見に行くことに。年内で閉鎖されることになっているので、お別れをしておきたかったのです。ここの畑にはこれまでずいぶんと世話になり、特に今年は珍しく庭園工事をやったために、春先から通い詰めることに。ここに植えられていた数万本のカラマツの苗木もすべて出荷され、きれいさっぱりなくなってました。
見納め

こういう樹木は葉が繁ると見づらくなるので、芽吹き前に見るのが一番です。葉がなくても樹種が判別できなかったら仕事にならないので、植木屋時代からこれはずいぶんと勉強しました。通い慣れていても毎度発見があって面白いもので、今でも畑回りは一番楽しい時間です。こんなメタセコイアなら、いろんなところに使えそうだなぁと、頭の隅にインプットしておくのです。
メタセコイア

このベニシダレザクラは、庭園の主木に入れたかったけれど、価格が合わなくて断念せざるを得ませんでした。これもどこかで使いたいなぁ…
紅枝垂れ桜

シダレザクラの代わりになったイロハモミジは、今まで一度もハサミが入っていないボサボサな姿だったので、納品前にハサミを入れに来ました。モミジの剪定なんか30年振りかなぁ…と、初めは戸惑っていましたが、ハサミを持つと感覚が戻ってくるもので、一時間ちょっとですっきりと納まってくれました。
イロハモミジ

先月もお世話になっていた苗畑が一つ閉鎖になり、この業界ももすっかり寂しくなってしまいます。といいながらも、もう一つ近くの畑にいい木があるんだけど見に行かない?なんて言われたら、行かないわけにはいきません。すごいぬかるみを越えていった畑には、なんとブナのいい姿の木がずらりと。使えるかどうか分からないけれど、ひとまず頭に入れておき、畑にお別れしてきました。
ブナ

花や緑の業界を取り巻く環境は、年々厳しさを増すばかりです。生産・流通・施工・維持管理の流れが年々細くなるばかりでなく、計画・設計・施工監理をできる人材もほとんど途切れがち。技術の継承すら難しくなってしまうと、この先どうなってしまうのでしょうか…(>_<)

気候になじめない?

  • 2019.11.20 Wednesday
  • 05:52
昨日は日差しはあったものの、西風が強くて寒く感じました。お昼を食べに先週とは違う道を歩き始めると、建物脇に勝手に生えたようなエゾノコリンゴが、今年も葉を落とさないまま葉が干からびていました。この仲間は気になるのでしっかり見ていて、間違いなくエゾノコリンゴだと思っているのですが、この木は毎年、こんなにくしゃっとなって落葉してくれません。変だなぁ…?
エゾノコリンゴ

すぐ近くの庭に植えられているモミジは、どうみても‘野村’ではないようで、‘猩猩(しょうじょう)’かな?と見ているのですが、これもきれいに散らないで、くしゃっと干からびていきます。モミジの品種は難しい…
血汐?

右側のハクモクレンも、葉を落とせないまま茶色く干からびているけれど、これは今年の気候のせいなのか、うちの近所の木は既に落ちているので、この辺りの微気象のせいなのか?なんできれいに落ちないんだろう?左はサトザクラなので、ぼちぼち紅葉して落ちていくのは例年並み。
ハクモクレン

と思って歩いて行くと、久しぶりにカキの木を見つけました。以前この近くで見つけた7〜8mはあろうかという大きなカキの木は、知らぬ間に家が建って消えてしまいました。それにしてもこのカキは、ピンポン球より小さいくらいだけど、こんな品種があるのかな。
柿

ビルの植えますにアオキが植えられていました。斑入りアオキはがっちりと密生した株になるけれど、斑のないアオキは伸び伸びと大きく育ちます。でもわざわざ斑なしのアオキなんか取り寄せるものなのか?この時期こんな緑は違和感があるけれど、嬉しくなるのも事実です。
アオキ

21丁目通りの西側にだけ植えられているアカナラの街路樹も、ようやく紅葉が始まった程度。公園などに植えられているアカナラは、さすがにもう茶色くなって落ちているけれど、街路樹はなかなか冬を感じにくいようです。
アカナラ

札幌開発建設部前のケヤキも、やはりくしゃっと干からびたままくっついています。道内産の樹木はとっくに葉を落としているけれど、内地や外国産の樹木では、北国の気候になかなかなじめずに、いつまでもぐずぐずして葉を落とそうとしません。ある程度経てば学習すればいいものを、植物の場合そんな短時間では形質を変えることはできないのでしょう。
ケヤキ

北1条通の帰り道、歩道にギンナンがたくさん落ちていました。こういうことにならないよう、街路樹には雄の木を挿し木して増殖しているはずなのに、いい加減な業者がタネ播きで生産しているのか、間違って雌の枝を挿してしまったか。通りの北側にも1本、スーパーの入り口前でギンナンが落ちているけれど、さすがにここで拾う人はいないですねぇ…(^^;)
ギンナン

ムラサキシキブ

  • 2019.10.17 Thursday
  • 05:44
先日圃場にあるムラサキシキブ(Callicarpa japonica)を紹介しましたが、町中で見かけるのはたいていコムラサキ(C. dichotoma)です。売られているコムラサキは、ほとんどが「紫式部」の名前で売られていることから、もともと混乱が生じているのですが、両者はかなり似ているので混同しやすく、私の画像フォルダーの中にも間違って入っているものがありました。

ムラサキシキブはかつてはクマツヅラ科でしたが、最新のAPG分類体系では、クサギ属やカリガネソウ属と共にシソ科に移されています。北海道から沖縄まで、さらには台湾や朝鮮半島まで広く分布しており、北海道といっても渡島半島から胆振・日高の暖かい地方にのみ自生があります。
分布
 (『FLORA OF HOKKAIDO』Distribution Maps of Vascular Plants in HOKKAIDO, JAPAN より)

函館にある道南四季の杜公園の仕事をしていた時、私たちの担当だった里の森には、ムラサキシキブやオオバクロモジ、サルトリイバラなど、南方系の樹種がたくさん生えていて、やっぱり違うなぁと驚きの連続だったことを思い出します。(2004.10.16 四季の杜公園で撮影)
四季の杜公園

札幌では圃場のムラサキシキブくらいしか見たことがなかったけれど、コムラサキの画像フォルダーの中に、間違って入っていたものがありました。この木は大通西20丁目のマンションの植え込みの中にあり、2年くらい前にひどく冬枯れしたけれど、またよみがえって実が生り始めているものです。(この画像は2012.11.19撮影)
大通

見分け方の一つが葉の鋸歯の付き方で、ムラサキシキブは葉の大部分に入るのに対し、コムラサキでは葉先の方だけにしか鋸歯が入らないのだそうです。実付きがいいので単純にコムラサキだと思い。こちらのフォルダーに放り込んでおりました。
葉

これに対してコムラサキは、福島以南の日本各地から、朝鮮半島、台湾、中国にまで広く分布し、樹形がかなり小さく、実付きもたいへんよく各葉腋にずらりと付くので、庭木として植えられているのは大半がこちらでしょう。
コムラサキ

果実は葉腋に付くのですが、コムラサキでは葉腋から数ミリ上に離れて付くのが特徴となっています。葉の鋸歯の入り方はけっこう微妙なものがあり、こちらで見分ければ間違わないようです。
実の付き方

名前の由来については、牧野図鑑では「優美な紫色の果実を才媛 紫式部の名をかりて美化したものである」と書かれていました。しかしこれには異論があり、江戸時代の本草書には一名をムラサキシキミと書かれているものがあるそうです。枝に実が重なり合って付いていることから、シキミとは重実(しげみ)の意で、これが転訛したものという説の方が正しいようで、Wikiでもこれを採用していました。
 (参考:「植物名の由来」中村 浩著、東京書籍発行、1998 より)

切り抜き桜(続き)

  • 2019.08.21 Wednesday
  • 05:48
『我が国は草も桜を咲きにけり』と一茶が詠んだように、江戸時代からサクラソウは大切にされ、独特の園芸文化を生み出しました。園芸化されたのは江戸が中心だったので、現在特別天然記念物として保護されている田島ヶ原のサクラソウは、まさにその原風景を伝えているのでしょう。広さは4.2haというので、そんなに広くはないようです。このサクラソウの危機は以前から問題になっており、「温暖化で乾燥+外来種?」が問題ではなく、孤立化した生育地によって、他殖性を維持する(自分と同じ受粉形式を持つ個体間では授精できないしくみ)ための多様性が保たれなくなることと、花粉を運ぶポリネーターの減少であることを鷲谷いづみ先生が既に解明しているのです。なんで今ころこんな記事が・・・
サクラソウ

道内には日高北部の海岸近くに自生があり、以前仕事をしていた富川のカシワ林に入った時に、一面サクラソウが咲いているのに感激したことがあります。ここは一般の人が入れないところなので、今でも5月末には咲いていることでしょう。
サクラソウ

桜前線の終着地をいつも争っている釧路には、エゾヤマザクラだけでなく、釧路で作出された‘釧路八重’という独特のサクラがたくさん植えられています。5月20日には、それを作出した稲沢六郎さんのことが記事になっていました。十勝ヒルズのサクラはほとんどがこの‘釧路八重’なので、とてもありがたいと思っています。もっとこの素晴らしさを、みなさんに知っていただく方策を考えなければ。

釧路八重

お菓子にも桜が使われているのはさすがですが、桜餅について面白い記事がありました。釧路の「豆の木」という和菓子店では、3月3日だけ関東風の「長命寺桜餅」を作るのだそうです。私は四国生まれなので、関東風の桜餅を食べたことがなく、道内ではほとんどが関西風の「道明寺桜餅」なので、こういう記事を見るとふーーんと唸ってしまいます。

桜餅

いつも食べている米屋さんの桜餅も道明寺ですが、かなり大振りのオオシマザクラの葉を2枚貼り合わせるので、餅が全く見えません。葉の香りが大好きなので、むしゃむしゃ食べてしまうけれど、子供たちは嫌がって食べなかったなぁ。
桜餅

切り抜きの桜

  • 2019.08.20 Tuesday
  • 05:57
新聞の切り抜きをやり続けて40年以上になりました。初めの頃は自分の興味本位で、コンサルに勤めている時は仕事に関係する話題を中心に切り抜いていたので、かなりのボリュウムに。溜め込むと大変なので、毎週末に切り抜いていました。その頃からパソコンが自由に使えるようになり、スキャンしてデータ化していったので、場所は取らなくなったし、検索も容易になりました。ネットでなんでも情報が手に入る時代に、なんで切り抜きなんかしているのか不思議に思われるかもしれませんが、一度読んで気になるところに付箋を付けておき、再度内容を確認しながら切り抜いているうちに、その情報がしっかり頭の中に染みこんでいくのです。多分これは一生続けていくのでしょうね。

お盆の合間に、溜め込んでいた切り抜きを読み直しながら、データ化していました。ちょうど3月から5月にかけての切り抜きなので、桜に関するものが次々と。4月3日の朝日新聞夕刊では、トップに「日本のSAKURA 人気満開」「花見の訪日客で1600億円 地方に波及効果」という記事があります。上野公園では、訪問客の半分近くが外国人になっており、サインや警備の対応が大変になっているそうです。人気の要因は、1.桜の木が集まって咲く「群桜」 2.酒とつまみの「飲食」 3.大人数で蒸れる「群集」の三つが揃った花見は日本にしかないと、白幡洋三郎先生の見解が示されておりました。桜を追って北に上がっていくことから、東北地方などにも波及効果が広がっているそうです。
日本のSAKURA

4月5日には、「半兵衛が残した白紅桜」という記事も。三島にある遺伝研は、大先輩の木原均さんが設立したところで、学生時代の研修旅行で行ったことがあります。農学科には5つの研究室があり、それぞれの関係する研究所を回っていくので、作物育種研究室の関係する遺伝研に行ったのです。そこで桜の研究をやっていた竹中要博士が残した桜に、その名にちなんで「半兵衛白紅桜(しろべにざくら)」と名付け、大切に育てているという記事でした。私たちが行ったのは3月初めだったので、まだ桜の季節ではなかったのが残念でした。
半兵衛桜

翌日にもまた桜の記事が。「ソメイヨシノの祖先 分かれてまた一つに」とあり、ソメイヨシノのゲノム約3億5千万塩基対を解析することに成功したと。その結果、通説通りエドヒガンとオオシマザクラを祖先に持つ可能性が分かったけれど、552万年前にいったんそれぞれの種に別れた後、百数十年前に再び一つになって、ソメイヨシノが生まれたことが分かったそうです。なんか夢のような話ではありますが、コムギのゲノムは木原先生が、イネのゲノムは作物育種研究室の長尾先生と高橋先生が先駆的研究を進めたので、わりと身近に感じます。
ソメイヨシノの起源

木原先生の残した言葉には、「地球の歴史は地層に、生物の歴史は染色体に記されてある。」とあるそうなので、そのうちいろんなことが分かっていくことでしょう。

ラベンダーの手入れ

  • 2019.07.30 Tuesday
  • 05:57
昨日は午後から大通高校へ。昨年10月に、中国の高校生達と植えたラベンダーを、刈り込まなくてはいけないのです。受付で先生を待っていて、ぼんやり書の作品を眺めていても、はて?なんて書かれているんだろう?目が慣れてくると、どうやら「花園の美」と書かれているらしいので、近くに寄ってみると高校3年生の作品でした。添え書きには「白壁に花咲き薫るコルドバの街」とありますが…?立派な書の先生がいると聞いてましたが、すごいものです。
作品

3階の屋上に上がると、一面に植えられているタイムがほとんど枯れかけていて真っ茶色。ラベンダーは緑を保っているけれど、あれ?もう刈り込んでいるのかな?と思ってしまいました。
屋上

よく見ると、確かに花は咲いていたけれど、バイオレットメモリー特有の長い花穂ではなく、寸詰まりの短い花穂で、しかも花数が少ないのです。新芽の伸びも止まっているので、既に刈られているような姿に見えたのでした。春からの乾燥で、十分な水分が得られなかったのでしょう。根はしっかり張っていたようで、枯れなかっただけでも幸いとしなくては。
花数

刈り込みは本当にあっという間。10分ほどですべて刈り込むことができました。奥の方の株ほど乾燥害が厳しく、枯死寸前のものも。見回すとホースリールが奥の方にあったので、ついでに灌水しておくことにしました。
刈り込み

水やりをお願いしても、恐らくさぁっと水を撒いて終わりでしょうから、しっかりと地中まで浸みるほどやっておかなければ。地表に水が溜まるほどたっぷりやっても、土を掘ってみるとせいぜい2cmくらいしか浸みません。
灌水

往復しながらその都度穴を掘って確認していくと、4往復すると10cm以上浸み込んでいることが分かったので、とりあえず一安心。一度カラカラに乾燥してしまうと、本当に大変です。
穴掘り

屋上が終わってから、記念植樹したハルニレの足元に植えたラベンダーも見てみると、さすがにこちらは地面に植えられているので、屋上ほどは乾燥害は起きなかったよう。樹木の陰になるので、少し徒長気味に伸びていたので、こちらも軽く刈り込んでおきました。いつになったらしっかりした雨が降ることやら。本当に厳しい状況が続きます。
地植え

リンデンバウム

  • 2019.07.23 Tuesday
  • 05:51
昨年からおつきあいしている新琴似まちづくりセンターの事業では、昨年樹木調査を実施し、リストと配置図を作りました。今年はそれを元に、小学生の夏の事業として樹名板作りをやることになっています。ところが、外国産のシナノキの仲間として不明のままになっていた木があり、これを確定しなければなりません。昨日打合せの前に再度見てきました。
全体

樹高は20m近く、幹周が120cmと、植えられて30年くらいは経っていると思います。今年はシナノキ類も花着きがよかったので、この木にも鈴生りに果実がぶら下がっていました。
結実状態

ところがこの木には下枝がなく、全然枝に届きません。校内に恐る恐る入り込み、木の下で見上げていた時に、ごぉっと強風が吹いて枝が大きくたわんだのです。素早く枝先を掴んで、一枝いただくことに成功しました。ラッキー。
枝の採取

こういうサンプルは、写真を撮しても細かい特徴がうまく撮せません。私がいつもやるのは、コピー機のスキャン機能を使い、データ化するのです。必ず葉の表と裏が写るようにし、強めに押さえつけてスキャンしてしまえば、こうすると葉の裏の毛までよく見えるのです。
スキャン

外国産の樹種の調査では、上原敬二の「樹木大図説」が古いものの、いろんな記載が載っていて便利ではあるけれど、図や写真がないので、ある程度目星が付いてから確認するために使うことが多いのです。一番分かりやすいのが、いつどこで買ったのかも記憶がないけれど、「Field Guide to the TREES AND SHRUBS of BRITAIN」という本です。これを見ていくと、ヨーロッパで最も普及しているセイヨウシナノキ(Tilia × europaea)がまず候補に浮かびますが、葉の裏の毛や果実の特徴(円形でなく五肋あり)などの特徴は満たしているものの、葉の鋸歯の入り方など細かい点が違うような…

セイヨウシナノキ

我が国にもよく植えられるフユボダイジュ(T.cordata)は、果実が円形で肋がない点で明らかに違い、もう一つよく植えられるギンヨウボダイジュ(T.tomentosa)が、「綿毛のある」という種小名の通りの葉裏だし、鋸歯の入り方もそっくりだし、果実の特徴も似ています。

ギンヨウシナノキ

シナノキの仲間には、○○シナノキか、○○ボダイジュという名前が付けられており、上原図説でセイヨウボダイジュやギンヨウシナノキでない理由はよく分かりません。この仲間は英語ではライムツリー(Lime Tree)だし、ドイツ語ではリンデンバウム(Lindenbaum)なので、限りなくギンヨウボダイジュに近いけれど、ここではシューベルトの歌曲にも出てくるリンデンバウムとしておきましょう。それにしても、この木がなんでここに植えられているのか?どなたか記憶がある人はいないでしょうかねぇ…

アジサイの季節

  • 2019.07.17 Wednesday
  • 05:43
木々の花が一段落する頃にアジサイが咲いてきて、この時期には、どちらを向いてもアジサイだらけと言ってもいいくらい。昨日も昼にうどんを食べに行こうと、鳥居前の交差点で信号待ちしていたら、角にある花好きの家の裏側がアジサイで埋め尽くされていました。日当たりのいい前の方には、いろんな種類の鉢物がびっしり並べられているのに対し、裏はアジサイばかりです。
裏庭

南大通の南側は建物の陰になるので、街路樹の植えますに植えられたアジサイがとても元気に花を咲かせています。冬囲いなんかされないし、除雪の雪山の下敷きになっているのに、よくもこんな見事な花が咲くものです。そういえば、西郵便局の前も見事だったなぁ。
歩道脇

「おか田」では、雨が降っていなければ必ず中庭で食べることにしており、この時期にはアジサイに囲まれてしまいます。今年は特に花着きがいいみたい。
うどん屋

中庭なので冬は雪が吹き溜まり、滝野公園ではいじけてなかなか花を咲かせてくれない、八重咲のカシワバアジサイ‘スノーフレーク’も、ここでは毎年たくさんの花を咲かせています。でもこのだらしなさはどうにもならないようで、ぐったりと花房をベンチに載せておりました。
カシワバアジサイ

ピンクの八重咲アジサイは、あまり花房が大きくなく、しっかりと咲いてくれるいい品種です。最近は在来の水色のアジサイを見かけることが少なくなり、ハイドランジア風の色とりどりのアジサイばかりです。こうなると「七変化」なんて別名は死語になってしまうかも。
ピンク八重

あまり目立たなく花を咲かせているのは、多分ガクアジサイの銘花‘隅田の花火’でしょう。隅田川の花火に因んで名付けられ、墨田区の花火ではないので、‘墨田の花火’は間違いだそうです。
隅田の花火

帰り道、クラークの教えを受けた学生たちによって結成された札幌独立キリスト教会の前に、品のいいガクアジサイが咲いているのを見つけました。八重の手毬咲きのアジサイより、ガクアジサイ系の品種の方が心引かれます。
ガクアジサイ

南大通の中央分離帯に点々と植えられている酸果桜桃(さんかおうとう)が、今年はびっくりするくらいたくさんのサクランボを付けていました。サワーチェリーの名の通り、酸っぱくてカラスも食べないようだけど、今年は雨による裂果もなく見事な粒ぞろい。ジャムやお菓子などの加工用としては最高なので、ちょっともったいないなぁ…
酸果桜桃

クサギ救出作戦

  • 2019.07.04 Thursday
  • 05:46
家の近所には、かつてたくさんのクサギ(Clerodendrum trichotomum)が生えていました。クサギは林縁部の日当たりのいい環境を好むので、山際ぎりぎりに家が建っているこの辺りが、ちょうどよかったのでしょう。この写真を撮した20年前くらいまでは、樹高2〜3mくらいの木が道端に並んでいて、お盆の頃にはミヤマカラスアゲハが乱舞して、とても見事でした。私の大好きな木の1つです。
クサギ

ミズナラやイタヤカエデなどの高木がどんどん大きくなってくると、クサギはすっかり日陰になってしまい、今ではこの小さな木が1本だけ、バス通り側にも2mくらいの木が1本あるだけになってしまったのです。しかも回りの木がどんどん大きくなってくるので、息も絶え絶えの様子。先日道路脇のイタドリ刈りと共に、クサギの救出作戦を行いました。
生き残り株

隣にあるニガキが上や横から邪魔をしているのと、足元からはアキタブキやクマイザサなどが生い繁り、かなり危ないところでした。これでよく日が当たるようになり、今年の花や実が楽しみだなと思ったのです。
救出作戦

ところがその2日後、出勤する時にふとクサギを見ると、手前の枝がすっかり折られているのです!この向かいに住んでいる町内の「鼻つまみ者」が、いつも道路脇に車を止めるので、車に当たらないように折ったのかもしれません。現行犯で捕まえた訳ではないので、ぐっと腹にしまい込み、きれいに枝を切り戻しておきました。
バカの仕業

幹線道路は道路脇の草刈りを業者がやってくれるのですが、生活道路はなにもしてくれないので、毎度この時期にイタドリ刈りをやっています。長い柄の付いた高枝切り用のノコを持っているので、ササの中までノコを差し込み、太いイタドリの茎でもサクサクと切断できるのです。
刈り取り前 刈り取り後

50mほどの区間、一部は両側からオオイタドリが被さってきているので、なかなか刈りごたえがありますが、谷側の斜面まで運ぶのが大変なくらいで、1時間弱ですっかり片付けることができました。一回刈りでは衰退させることはできないけれど、毎年根気よく続けていかなければと思っています。
刈り取り前 刈り取り後

ピンクのガマズミ

  • 2019.04.27 Saturday
  • 05:55
今朝はまた冬に逆戻り。盤渓までずっと雪がちらついてました。路面が凍っていなかったのでなんとか走れたものの、もう少し標高の高いところでは、夏タイヤでは危険なことでしょう。GW初日の移動は、くれぐれもご注意下さい。

十勝ヒルズのシラカンバの下で仕事している時、ふと近くの植え込みの中にピンクの花が見えました。はて?今の時期に咲くものだとアカヤシオかなぁ?ここにアカヤシオなんかなかったよなぁ?と考えても分からず、しばし手を止めて確認することに。
ツツジ?

近寄ってよく見ると、いままで見たことのない樹木ですが、ガマズミの仲間であることは分かりました。でもこの時期に咲くガマズミなんて知らなかったし、十勝の厳しい寒さでも平気なものとなると、全然思いつかなかったのです。
ガマズミ

日本のガマズミ(Viburnum)の仲間には、ガマズミやオオカメノキ、ヤブデマリなど白い花ばかりという印象があります。以前花新聞の特集(vol.268)で「ウィブルヌム」なんて珍しいものが取りあげられましたが、その時も在来種がメインになっていました。戻っていろいろ調べていくと、これは園芸品種の Viburnum bodnantense '(Pink) Dawn'(ウィブルヌム・ボドナンテンセ‘(ピンク)ドーン’)らしいことが分かりました。特集ページの写真は違っているような…(^^;) こんなものが、なんでここに植えられているのか?昔のオーナーの収集癖は素晴らしいものがあります。ネットでは、「ガマズミ ボトナンデスドーン」とか「ビバーナム・ボドナンテス」とかなっておりますが。

どーん

中学生のころ、単語を覚えるときに「どーんと夜が明ける」と覚えた懐かしい言葉で、ピンクドーンであれば「朝焼け」と言ったところでしょうか。早春に咲くピンクの花では、オヒョウモモもあんまり普及しないけれど、暖かいピンクの花は魅力的だと思います。

ガマズミの仲間は、新しいAPG分類体系では、ニワトコ属と共にスイカズラ科からレンプクソウ科に移されました。ところが、レンプクソウ科よりも古くにガマズミ科が登録されていることが分かり、2008年にはガマズミ科とされたのだそう。ネットではまだ多くの情報がレンプクソウ科になっておりますが、早く落ち着いてほしいものです。それにしても、十勝ヒルズに関わってもう6年目に入ったというのに、いまだにこういう発見があるのが本当に不思議です〜

寒干害

  • 2019.03.25 Monday
  • 05:43
金曜日に受けた健康診断の帰り道、近くのマンションの外構では、早くも冬囲いがはずされていました。これだけ雪がなくなってしまえば、一日でも早くすっきりさせたくなるのでしょう。よく見ると、かなり厳しい寒害を受けているようでした。今年の冬、札幌では−13℃前後の寒さが何度か訪れているので、少雪で雪の保護効果がなかった場合には、寒さに弱いサツキでは寒害を受けた可能性がありました。
寒害

よく見ると被害の状況にはいくつかのパターンがあるようで、褐色になっているところと、白っぽくなっているところがありました。白っぽいところは、同じ音でも干害の可能性もあります。サツキのような暖地性の常緑樹では、冷たく乾いた風に晒されると、道内に自生のあるハクサンシャクナゲ(エゾシャクナゲ)のように、葉をくるくる丸めて気孔から水分を奪われないような器用な芸当ができません。今年のように雪が少ないと、ただ根曲竹で押さえた程度の冬囲いでは、保護効果が全く無いので、寒さ+乾燥による寒干害を受けることも多いのです。バラのように、ムシロやネットを巻いて冬囲いをしていると、これをいつはずすかが難しくなります。いきなりこの季節の乾いた風に吹き晒しになると、干害を受けて傷むこともあるので、外すタイミングが難しいのです。
寒風害

その足元には、グラウンドカバープランツのセラスチウムが植えられていますが、これも被害を受けていました。セラスチウムのように、乾いて乾燥したところを好む植物は、積雪の下敷きになって数ヶ月もいると、0℃前後でじゅくじゅくした環境では蒸れて葉が腐ってしまいます。茎は生きていることが多いので、完全に穴が空くことはないと思いますが、こんな被害も積雪のある地域ではよく起きています。
雪ムレ

また別の場所で見かけた植え込みは、コトネアスター‘オータムファイア’が植えられていました。これは耐寒性が強く、むき出しでもそんなに葉が傷むことはありません。枝がしっかりしているので、積雪下でもぺちゃんこにならず、蒸れることもないようです。やはり適切な植物の選択が必要だということが、よ〜く分かります。
コトネアスター

昨日の会場前に植えられているチョウセンヒメツゲの生垣。植木屋時代、いろんな建築家とのつきあいがあって、よく冬囲いを頼まれましたが、行ってみると建物回りに植えられているのがたいていサツキの植えつぶし。なんで建築家は、馬鹿の一つ覚えのようにサツキが好きなんだろう?と親方に聞いたら、カチッときれいに刈り込まれた姿が気に入ってるんじゃないの、とのお答えでした。いくら工夫して冬囲いしたも、雪の重みでつぶれたり、寒害や干害で無残に傷んでこちらが怒られたりで、サツキは今でも大嫌いです。それに比べてこのチョウセンヒメツゲは、花こそ見栄えはしないけれど、丈夫で全く傷まず、こんな便利なものはないのになぁと思っていながら、決して流行らなかったですねぇ…
チョウセンヒメツゲ

コウヤマキ

  • 2019.01.20 Sunday
  • 05:52
寒波が通り抜け、また青空が戻って来ました。気温はマイナスでも、日差しがあると道路はベチャベチャになり、夜になると凍ってしまいます。冬至から一月経つと、少しずつ日差しが強くなっていくのでしょうか。

お昼を食べに歩いていると、マンションの庭にコウヤマキが立っているのに気付きました。やはり落葉期でないと、なかなか気付かないものです。ここは大きなお屋敷の跡にマンションが建ち、南側の庭木がそのまま残されています。東の角にあるコウヤマキは、勢いはあまりないけれど、そこそこ大きく育っていました。
コウヤマキ

コウヤマキ(Sciadopitys verticillata)は、コウヤマキ科の1属1種の樹木で、福島以南の日本各地と、韓国の済州島にのみ自生があります。数百万年前には世界各地に自生していたようですが、すべて絶滅してしまったとのこと。なんで日本に残ったのでしょうか。高野山に多いのでこの名がありますが、非常に腐りにくいので、昔はお棺を作るのに用いられたそうです。英名は koyamaki か Japanese umbrella-pine だそうで、スキアドピティスという属名は「日傘のような もみの木」という意味で、種名は「輪生葉の」ですから、まさにその姿そのものという訳です。

  図版
  (Wikiより拝借…m(__)m)

札幌だとあまり生育がよくないのは、やはり寒すぎるのでしょう。赤れんが庁舎前にも大きな木がありますが、札幌だと葉がスカスカで、締まった樹形になりません。暖かい道南の伊達や八雲では、かなり立派な木を見たことがあります。今まで見たので最大のものは、八雲町の公民館の中庭にあったもので、姿も素晴らしく、どっしりと育っていました。
八雲

コウヤマキの葉は、色艶がよく柔らかいので、あまり針葉樹という感じがしません。本来は松葉のように2枚の葉があるのに、合着して1枚になっているのだそう。
葉

裸子植物なので、やはり松笠を作りますが、タネまで確認したことはありません。マツのように羽根が付いて飛んでいくのでしょうか。
松笠

秋篠宮家の悠仁親王のお印になった時に、一時ブームになって苗木が飛ぶように売れたので、そのうち町のあちこちに、ひょろひょろとコウヤマキが育ってくるのかもしれません。

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