開花の遅れ

  • 2020.07.04 Saturday
  • 05:45
昨日はポプラ通の植物確認。月に2回、東の端からずっと歩きながら、植物の画像の収集と位置確認を進めています。月に1回では間が空きすぎるので、月に2回がぎりぎりのところ。なかなかこういう機会を作れないものです。

本来であれば来週12日に自然観察会が予定されており、見頃を迎えたオオウバユリを観察しながら、この緑地の植物の特徴を見ていただくはずでしたが、コロナ禍によって中止に。でもこんなにつぼみが堅ければ、来週でもちらほら咲き始めくらいでしょうか。低温が続いたので、意外と花暦が遅れ気味のようです。
オオウバユリ

一番早く色付くエゾニワトコの果実も、日当たりのいい所の個体が少し色付いている程度です。一回り見ていきましたが、ここにはキミノニワトコはなさそうでした。
エゾニワトコ

イタヤカエデはたくさん生えているけれど、どれを見てもエゾイタヤばかり。なんでアカイタヤがないのかしら?と、上ばかり見ていたら、ようやくアカイタヤを見つけました。独特の泳ぐような葉の付き方と、まとまった大振りの果実の房が特徴的です。
アカイタヤ

春に大きなナニワズの株がありましたが、覗いて見るとたくさんの果実が生っていたので雌株だったようです。エゾノナツボウズの異名の通り、既にほとんどの葉は落葉しており、周りの葉はすべてツタウルシです。
ナニワズの実

ササ刈りによってようやく息を吹き返したオオバナノエンレイソウの群落では、たくさんの果実が稔っていますが、まだまだ熟するのには時間がかかりそう。種子からの株の増殖も進めていきたいので、タネが熟したら広範囲に播いていこうと思います。
オオバナノエンレイソウ

近くの人が庭の植物をたくさん植えているエリアでは、キャンディタフトが依然としてもりもりと花を咲かせていました。これを栽培したことがないので、生活史がよく分からないのですが、無限花序のようなので、このまま秋まで咲き続けそうな気配です。
キャンディタフト

庭に植えると増えすぎて嫌われ者になるドクダミですが、薄暗い林床に咲いている花は、独特の存在感があります。「十薬」と呼ばれるほど薬効は多岐にわたるので、もう少しかわいがってあげてもよさそうなものですが。滝野公園では、ゴシキドクダミをあちこちに植えていたものが、今年の冬の積雪の遅れから、厳しい寒さに耐えられずにすべて消えてしまいました。以外と弱点があるようです。
ドクダミ

もともと散歩をする人はたくさんいたようですが、コロナ禍で出掛けられない人達が、一斉にウォーキングをするようになったらしく、真ん中の園路はひっきりなしに人通りがあります。私が歩くのはヤブの中の踏み分け道か、外周の道路際なので影響はありませんが、中を歩く人達はソーシャルディスタンスを確保するために、巧みに除けながら歩いている様子がほほえましいです〜
白樺並木

初夏の花

  • 2020.06.20 Saturday
  • 05:51
昨日はポプラ通の植物確認。基本的に月に2回、永久方形区での植生の変化と、特色ある植物の確認を行っています。この時期になると、展葉の遅いヤチダモの葉も厚く繁り、林内がすっかり暗くなってしまうので、開花しているものの数がぐんと減ってきます。そんな環境の中で目立つのが白い花。ちょうど見ごろになっていたのがノイバラ(Rosa multiflora)です。普通は棘だらけなのに、よく見ていくと稀に棘のない株があります。我が国では、バラの台木にはノイバラを使いますが、棘だらけだと作業もしづらいので、必ずトゲナシノイバラを使います。先人は、こういう株を見つけ出して使ってきたのでしょう。
ノイバラ

同じく棘だらけなのが、クマイチゴ(Rubus crataegifolius)。ノイバラよりはるかに強烈な棘に包まれていますが、花はとてもやさしいのです。
クマイチゴ

ちょうど咲き始めてきたのがオニシモツケ(Filipendula camtschatica)。背丈ほどにもなる草姿は存在感があり、ガーデンにも使われることがありますが、花期が短いのがちょっと残念なところです。
オニシモツケ

ふと見つけた近くの住宅の前の繁み。遠目に見てハコネウツギが咲いているのは分かったけれど、あとのモリモリは何かと思って近づいてみると、バイカウツギとヤマボウシでした。二階に届くほどの繁りようで、花時は素晴らしいけれど、花が終わったらどんな姿になるのやら…(^^;)
バイカウツギ

林内には、けっこう珍しい植物が見つかります。あちこちに生えているツヅラフジ科のコウモリカヅラ(Menispermum dauricum)は、市内でも珍しい植物です。雌雄異株の植物で、これには雄花が咲いていました。かなり昔に長沼で見て以来の再会です。
コウモリカヅラ

あちこちに群生しているオオハナウド(Heracleum lanatum)は、ほとんど花が終わってたくさんのタネが付いていますが、それを見ていて、真ん中の花序にだけタネが付いていて、周りの小さな花序には全く付いていないことに気付きました。
オオハナウド

真ん中の花序から花が咲いてくるので、それが結実するのは分かるのですが、そのあとから咲いてくるのは雄花ばかりで、いわば何の役にも立たないあだ花になってしまうのです。なんでこんな仕組みになっているのでしょうか??
飾り花

地味な白い花ばかりの中に、ひときわ目立つピンクの花が咲いていたのがキャンディタフト(Iberis umbelata)です。宿根性ではないので、こぼれダネで生えているのでしょうか。草が茂りすぎて危険だと、近所の人がせっせと庭の花を植えて、花畑にしているところがあちこちにあります。そんな利用の仕方も、都市公園ではないポプラ通の特色の一つになっているのです。
キャンディタフト

初夏の装い

  • 2020.06.07 Sunday
  • 05:39
昨日はポプラ通の植物確認。しばらく続いた暑さから、一転して肌寒い天気になりました。園路には、強風で折れたポプラの枝があちこちに。もうほとんど熟していたと見えて、果実が割れて綿毛がモクモクと出始めていました。来週にはポプラの綿毛が空に舞い始めることでしょう。
ポプラ

オオウバユリは順調に生育し、大きなものでは草高が1m近くになっているものも。開花まであと1ヶ月あまりなので、今年もたくさんの花を楽しむことが出来ることでしょう。
オオウバユリ

円山公園では、自然保護協会の主催でゴボウの抜き取りが行われていますが、ポプラ通ではとても抜き取りなんか出来ないくらいの、膨大なゴボウが広がっています。土地が肥沃で日当たりのいい場所では、1mを超すほどにも。ゴボウは二年草なので、花が咲いてしまえばその株は枯れるので、花を咲かせてからタネを落とさないように花茎をちょん切る作戦にしています。
ゴボウ

この時期一番目立つのがオオハナウド。日当たりのいい所だけでなく、かなり暗いところにもたくさん群生して、独特の花風景を作り出しています。オオウバユリと共に、ポプラ通を代表する植物といえるでしょう。
オオハナウド

その花序は普通平べったくなるのですが、池のほとりにあるこの株だけは、アメリカアジサイの ‘ホワイトドーム’そっくりの姿になっていました。はかない花だけれど、見飽きない面白さが詰まっています。
ホワイトドーム

イトススキが植えられているのかと思ったら、自生のスゲが密生して生えていました。なんというスゲなのかさっぱり分からないですが、十分オーナメンタルグラスとして使えそうです。でもスゲの仲間はランナーをむちゃくちゃ伸ばすので、はびこってしまいそうですが…(>_<)
カレックス

至る所に生えているミズヒキは、大半は普通の緑葉ですが、独特の焦げ茶色の模様が入るものがあり、それにも濃い薄いがありました。売られているものは、模様の濃いものを選抜しているのでしょう。
濃い模様 淡い模様

ノイバラはまだつぼみでしたが、クマイチゴの花が咲き始めていました。春の花が終わって、いよいよ夏の花の出番のようです〜
クマイチゴ

ポプラ通の花

  • 2020.05.23 Saturday
  • 05:46
昨日は快晴だけど風は冷たく、暖かいのか寒いのかよく分からない天気でした。昨日も午前中はポプラ通の植物確認。春の花が一段落し、花的には端境期ですが、そんな中で一番目だったのがオドリコソウ(Lamium album var. barbatum)です。基本的には白花ですが、ピンクがかったものや絞り模様の入ったものなど、なかなかお洒落な菅笠を被っておりました。
ピンク踊り子 絞り踊り子

また会った子供達。毎日気持ちのいい場所を散歩できて幸せですね。池には雄ばかり3羽のカモが泳いでいましたが、雌は繁みで抱卵中なのでしょうか。
水辺

以前からオダマキの葉が出ていたので、園芸種が逃げ出しているんだろうと思っていたら、花を見るとなんとオオヤマオダマキ(Aquilegia buergeriana var. oxysepala)でした!!これまで見たところはかなり山に入ったところばかりなので、こんな所に生えているなんてびっくり。原松次さんの「札幌の植物」を見ても記録がありませんでした。
オオヤマオダマキ

園芸植物の逸出品では、ラミウム類があちこちで満開に、どんどん増えているようなので、かなり危険な存在になるかもしれません。ビンカ類もあちこちで花を咲かせていましたが、ミノールの大輪種かと思ったら、マヨールが混じって咲いていただけでした…(^^;)
ビンカ競演

あちこちで咲いているのがズミの仲間。ズミとエゾノコリンゴの区別は、花や葉の特徴などをあれこれ見比べないと確実ではないけれど、エゾノコリンゴの花はかなり大きく、真ん中の雄しべはキュッと短く集まるので、これは間違いなさそうです。
エゾノコリンゴ

新琴似側の林縁部には、昔植えられたライラック(リラ)が満開になっていました。ここのライラックは、新琴似六番通り街づくりクラブが「緑豊かで暮らしやすい町をつくろう」と様々な活動を続けてきた一環として植えられたものです。除雪等で傷んでしまったものもありますが、この辺りは元気に咲いていました。
ライラック

ちょうど昔の新聞記事が出てきて読み返したばかり。お手伝いさせていただいた20年近くも昔のことが、懐かしく思いだされてしまいました。(北海道新聞、2005年6月20日夕刊より)

新聞記事

ポプラ通の外来種

  • 2020.05.11 Monday
  • 05:48
ポプラ通は、新琴似と屯田地区に挟まれた細長い緑地のため、両側の住宅地からの影響を強く受けてしまいます。ゴミ捨て場と勘違いしているのか、私の見ている前で庭のゴミやプランターの土を捨てる人もいれば、せっせと耕して庭の延長のように小果樹や草花を栽培している人も結構います。ここを管理している市の担当者にも、植えるのならもう少し樹種を考えたらよいものを?と思うようなものがたくさんあるのです。

ちょうど今が満開なのがスモモで、新琴似側にかなりの数の木が植えられています。スモモは耐寒性が強く、ウメが栽培できないところでも、スモモは植えることができたので、全道的に半野生化しています。美味しいプラムが出回るようになると、酸っぱいスモモは見向きもされなくなってしまい、なんとなく花を楽しむ程度になってしまいました。
スモモ

真ん中の園路際には、ハナモモがずらりと植えられているところがあります。まだそんなに太い木ではないので、植えられて間もないようだけど、なんでハナモモだったのかなぁ?
ハナモモ

ニオイスミレはせっせと殖やした方がいるそうで、花時には気持ち悪いほどの繁茂ぶりですが、その花が終わりかける頃に咲いてくるのが、少し花の大きなアメリカスミレサイシン(Viola sororia)です。最近よく植えられるようになっているのは、白花やそばかす模様の ‘フレックルズ’(V. sororia 'Freckles' )で、白花も1箇所生えているところがあります。
アメリカスミレサイシン

ところどころに生えているニリンソウと花期が同じなのが、ヤブイチゲの名があるアネモネ・ネモローサで、数カ所に映えているのは雄蕊が八重化したものです。(Anemone nemorosa 'Flore Pleno')ニリンソウやアズマイチゲ同様、地下茎を伸ばして大株を作るので、どんどん増えていきそうです。
アネモネ・ネモローサ

ラッパスイセンや八重咲の‘ファン・シィオン’が終わりかけになって、ようやく咲いてくるのがクチベニズイセン(Narcissus poeticus)です。このくらいしとやかであれば、許してやってもいいのですが…(^^;)
口紅ズイセン

今を盛りに咲いているのがワスレナグサ。普通のワスレナグサより花が大きく、最近出回ってきている ‘ミオマーク’(Myosotis sylvatica 'Myomark')という品種なのでしょうか。こぼれダネでどんどん増えるので、たちまち緑地内を席巻してしまいそうです。
ワスレナグサ

これも数カ所に生えていた「姫立金花」とか「菊咲立金花」の名前で売られているフィカリア・ウェルナ(Ficaria verna )というもの。リュウキンカ(Caltha)属ではなくて、キンポウゲ(Ranunculus)属だと思っていたら、また変わってフィカリア属になっていました。ここでは八重咲きの株(F. v. 'Flore Pleno')が数カ所で咲いています。葉腋にムカゴを付けて増えるので、繁殖力がかなり強いことから、ここでは危険な外来種になりそうです。
ヒメリュウキンカ

ポプラ通の春の花

  • 2020.05.10 Sunday
  • 05:54
昨日もポプラ通で確認調査。ほかの予定がキャンセルになったので、いろいろと確認をする必要のあるポプラ通に予定を入れました。思ったより気温は上がり、日向では少し汗ばむほどの陽気に。気持ち悪いほど咲いていたニオイスミレの花が終わり、在来種のオオタチツボスミレが咲いて来ました。有茎種スミレの代表で、後ろに突き出した距の色が白くなります。
オオタチツボスミレ

小さく目立たないけれど、よ〜く見ると、とっても品のある花を咲かせるのがツボスミレ。牧野先生はツボスミレが「不純でまぎらわしい」ので、頑としてニョイスミレを使っています。

ニョイスミレ

一番気になっていたオオバナノエンレイソウの保全区域。幸いいたずらや踏み込みもなく、たくさんの花が咲いていました。みなさんここにあることを知っていたので、ササを刈ったことを喜んでくれるのが嬉しいです。とはいえササはすぐに再生してくるので、根気よく3〜4年は刈り続けないといけません。
保全区域

カウンターを用意していたので、開花数を確認していくと、ここの保全区域だけで開花数は103個体、未開花の株は倍以上はあるので、2〜300株ほどもここに残っていたようです。近くのササ藪の中にも数十株を確認できたので、そこも合わせて保全の手立てを考えたいです。
オオバナノエンレイソウ

どんどん西の方に歩いて行くと、暖かい日差しに誘われて、近くの保育園の子供たちが散歩に来ていました。毎日ここを散歩できるのは、子供たちにはとってもいいことだと思います。
子供たち

一角にクロユリが群生しているところがあります。平地林に残されているのは、ここと北大構内くらいなものでしょう。このところ寒かったせいかまだ花が開いていなかったので、来週花の写真を撮りに来なくては。
クロユリ

ポプラ通に2箇所エゾノウワミズザクラが確認されています。どちらも背丈くらいの大きさなので、鳥散布によってもたらされたものかもしれませんが、道央に自生があるのは珍しいでしょう。今年初めて花が咲いたそうです。
エゾノウワミズザクラ

屯田西公園近くに、エゾタンポポの自生があります。数えてみると30株近くあり、狭い範囲ながら立派な株からたくさんの花を咲かせていました。もちろんここを歩いている方にはセイヨウタンポポにしか見えないでしょうが、こんな細長い緑地ながら、意外と貴重なものが点在しているといえるでしょう。
エゾタンポポ

初夏の陽気

  • 2020.05.03 Sunday
  • 05:48
昨日の朝は予報通り雨が降りましたが、ポプラ通に着く頃には日が差してきました。この頃はまだ11℃くらいしかなく、ちょっと肌寒いくらい。その後どんどん気温が上がり、昼前には23.3℃まで上がったそう。サクラも一気に満開になり、サクラの名所ではぞろぞろと「散歩」の方で賑わったのではないでしょうか。
ポプラ通

オオウバユリの調査区を見に行くと、どんどん葉を開いて地面がほとんど見えなくなっておりました。そのすき間を見ていくと、細長い1年生の株がちらほらと。葉の幅が広いのは2年生の株になります。
実生

場所によっては2年生の株が密生しているところがあり、3年生、4年生と各世代が混在して、ちゃんと種子繁殖による世代交代が行われていることが分かります。昨年の観察会の際にある参加者が、北大の先生からここのオオウバユリはラメット(親株の周りにできる娘鱗茎)からの更新で、種子繁殖ではないと言われたんですけど〜、との指摘がありました。どこの先生か知らないけれど、このような状態をしっかり観察してほしいものです。
2年生

ポプラ通には、いろんな樹木が植栽されており、その時々の担当者の趣味なのか?と疑うようなものがたくさんあります。シデコブシも2箇所に4本咲いていて、確かにきれいな花だけど、どうせならキタコブシを植えてほしかったなぁ…
シデコブシ

トイレ脇のササ刈り試験区の様子を見に行くと、荒らされた跡がありました。なんとロープで囲ってある真ん中で、チシマアザミを刈り取って茎だけを持ち去った奴がいたようです。ポプラ通は都市公園ではなく、道路緑地の扱いになるので保護の網が緩くなってしまいますが、こんなところで山菜取りをするバカがいるなんて!!
チシマアザミ

ササ刈りをしてきれいになった林床には、オオバナノエンレイソウがちょうど咲き始めていました。数えてみると百数十輪もあり、花のない株も入れるとかなりの数がササの中に隠れていたようです。ちゃんと実生株からの更新も行われているので、粘り強く環境改善を行っていけば、かつてあったであろう群落の復活も期待できそうです。
オオバナノエンレイソウ

エゾエンゴサクの群落はあちこちに残されており、暖かい日差しを浴びて真っ青なカーペットを作っていました。イワミツバやニオイスミレなどの危険な外来種が増えつつあり、いつまでもこのような花風景が楽しめることを祈りたいです。
エゾエンゴサク

西の端の方の木陰に、なんだか黄色いものが見えたので近寄って見ると、なんとアキタブキの黄金葉の株でした。完全に斑が入ってしまうと葉緑素がなくなるので生育できませんが、黄金葉にはある程度葉緑素が入っているので、ホスタやシモツケなどでは品種化されています。滝野公園に持っていけば喜んでくれそうだなぁ…(^^;)
黄金アキタブキ

ポプラ通の植物

  • 2020.04.26 Sunday
  • 05:39
札幌のサクラの開花予想は25日だったけれど、連日の寒さでさっぱりつぼみが膨らみませんでした。札幌では開花を判断する標本木がソメイヨシノのため、エゾヤマザクラより数日遅れてしまいます。エゾヤマザクラは昨日あちこちで開花が始まってきたので、27日にも開花宣言が出るのでしょうか。
桜開花

せっかくですので、調査の合間に見かけたポプラ通の植物を紹介しておきましょう。調査地のオオバナノエンレイソウはまだつぼみでしたが、近くのササの中に生えていた株は花が咲き始めていました。
オオバナノエンレイソウ

防風林の中には、1本だけシウリザクラの木があり、その周囲には実生なのか根萌芽なのか、たくさんの子株が発生しています。シウリザクラの芽出しは落葉樹の中ではトップクラスで、真っ赤な若葉はとても印象的です。新芽が赤くなる理由ははっきりしていないようですが、植物生理学会のHPよると、次のような解説があります。1)葉が赤いと葉の温度は高くなる。2)赤い色素(アントシアン)には抗菌作用や虫の幼虫を寄せつけない作用もある。3)赤い色素は、葉緑体の発達を促進する働き、および発達中の葉緑体を紫外線から守る働きをもつことも知られている。
シウリザクラ

作業を手伝っていただいた地元のHさんに教えていただいたのが、ササ藪の中にあるエンレイソウの大群落。この画像の10倍以上も密生していて、他ではほとんど見られないのに、ここだけになんでこんなに密生しているのでしょうか?
エンレイソウ群落

そのすぐ近くには、アズマイチゲの小群落が点在していて、そのうちの一つには花がまだ残っていました。園路からは眼に触れない場所には、まだまだこのような植物が残されているようです。
アズマイチゲ

午後からはずっと西の区画も一通り見てきました。まだ通水されていませんでしたが、創成川水処理センターからの分水によってせせらぎが復活しています。ミズバショウはまだわずかながら自生株が残っていますが、このような場所の株は植栽されたもののようです。どうせ植えるのであれば、こんなに整列させないで自然風に植えればよいものを…(^^;)
ミズバショウ

ポプラ通は、両側の住民が庭の草花を植えたり捨てたりして、たくさんの外来種や園芸植物が見られます。中でも猛威をふるっているのがニオイスミレでしょう。なんでもせっせと殖やしている困った方がいるらしく、一面ニオイスミレのカーペットになっているところまであるのです。これが自生種だと思っている方も多いらしく、まずは正しい情報を流していく必要がありそうです。
ニオイスミレ

屯田西公園近くまで行くと、一角にエゾタンポポが生えているところがあります。まだつぼみでしたが、この一角にはセイヨウタンポポが入り込まないのが不思議です。連休明けに花を確認しに来なくては。
エゾタンポポ

調査区の設置

  • 2020.04.25 Saturday
  • 05:51
私の現場は3密とは無縁なところばかりだし、この時期特有の「必要至急」な作業が目白押し。
昨日はポプラ通で、昨年秋にササ刈りをしたところに永久方形区を設置し、その現況を調査してきました。まずはオオバナノエンレイソウが残されているエリアに2m×2mの方形区を決めて杭を打ちます。
方形区

そのままでは記録するのが大変なので、1m×1mの調査枠を置き、それには半分に区切る水糸を張っているので、50cm×50cmの区画ごとに、出現植物の種類と位置関係を記録していきます。1区あたりそれが16個あるので、数が多いとなかなか大変な作業です。
調査

意外だったのは、かなり乾いている場所なのに、湿り気を好むヒメザゼンソウがかなりたくさん生えていたことです。昔はもっと水位が高く、創成川から水田に水を供給する水路が流れていたわけですから、その名残なんでしょう。
ヒメザゼンソウ

肝心のオオバナノエンレイソウは、範囲としては限られているものの、株数はかなりたくさんあることが分かりました。タネが落ちて一斉に発芽生育したと考えられる、密生した小さな株があちこちに見つかったのです。タネからの株の再生産が行われていることが確認できたことは、環境改善によって群落が復活する見込みがあるということになり、希望が持ててよかったです。
オオバナノエンレイソウ

オオウバユリ群生地にも永久方形区を2個設置しました。かつてはロープ柵まで、左奥にあるようササ薮に覆われていたのですが、密生するヤマグワを伐採し、ササを刈るとオオウバユリがたくさん見えてきました。
ササ刈りエリア

ここには今年開花する大きな株から、発芽して2年くらいまでの株まで各世代が揃っているので、環境改善によって生き残れる歩留まりがよくなれば、かつてのような群落が復活できる可能性が高まります。
方形区

オオウバユリは開花するとその株は枯れてしまい、散布されたタネから8年前後かかってまた開花するという生活史を持っています。ところが、枯れた茎の周りに小さな株(これを娘(じょう)鱗茎といいます)が発生しているものが稀にあります。比率的には20〜30株に一つくらいですが、タネから生育するよりはるかに早く確実に成熟するので、株の再生産には有効な方法です。この比率を高くすればいいけれど、どうやったらいいものか、どこにも書かれていないので、様子を見ていくしかなさそうです〜(>_<)
娘鱗茎

ポプラ通にも春が

  • 2020.04.08 Wednesday
  • 05:54
昨日は北区との打合せの前に、ポプラ通の現場を見てきました。気温は低く、かなり寒かったけれど、散歩している方もちらほらいました。2004年の18号台風では、市内での唯一の死者はここでポプラの枝に打たれた方だとか。ポプラが光を求めて南側に枝を伸ばすものだから、ますます幹がかしいでしまい、園路に危険が及ぶ恐れが高いのです。抜本的な対応はバッサリ枝を落とすしかないのですがねぇ…
ポプラ

オオウバユリの芽は、雪解けと共にすぐに動き始めます。20年前に設置したロープ柵は、当時の生育範囲を囲ったものでしたが、その部分はササに覆われてしまい、現在の生育範囲はかつての通路部分がほとんどです。なのでこの時期、せっかく伸びてきた芽が踏まれてしまうのです。
オオウバユリ

落ち葉が貼り付いて白くなっている部分がオオウバユリの生育範囲。両側は通路として踏まれてしまってます。ここに簡単なロープ柵を設置しようと考えているけれど、作業を早くしないとどんどん踏まれてしまいそう。雪解けが早いと慌ただしくなります。
柵の設置予定

さっと東半分を見てみようと歩き始めると、落ち葉の中に一際鮮やかな緑が見えてきました。ここに固まってナニワズの大株が生育しているのです。何株あるのか数えていませんが、一番大きなものでは直径が1m以上もあり、こんな巨大株は初めて見ました。
巨大株

夏に実が生らないところを見るとみんな雄株のようですが、ナニワズは明確な雌雄異株ではなく、雌株と両性花と、中間花が存在するという「はっきりしない雌雄異株」なんだそう。(詳しくは本多郁夫さんの「植物生態観察図鑑」をご覧下さい。)
ナニワズ雄株

もう一つの現場であるオオバナノエンレイソウ生育地では、昨年初冬にササ刈りをしていただいたお陰で、すっきり見通しがよくなっていました。
ササ刈り地

まだなにも出ていないかなと近寄って見ると、こんなところになんで群生してるの?とびっくりするくらいのヒメザゼンソウが。かなり湿地を好む植物だと思っていたけれど、割と乾いたところでも生育できるものなのか、ササに覆われていたから大丈夫だったのか、今後の推移が気になります。オオバナノエンレイソウも伸び始めてきたので、しっかり観察していかなければなりません。
ヒメザゼンソウ

ササ刈り

  • 2019.11.17 Sunday
  • 05:43
ポプラ通では、水曜日の段取り通りササ刈りをやってもらうことができました。金曜日はあいにくの雪。現場に着くと数日前の晩秋の風情が吹き飛び、すっかり冬景色に。
雪景色

積雪は10cmほどなので、このくらいで収まれば問題はないけれど、どんどん積もってしまうとちょっと厳しくなります。気温がそれほど低くなく、風もなかったのが幸いでした。
ササ

オオウバユリの枯れた花茎がずらりと並んでいるけれど、よく刈り取られないものだと思ってしまいます。ドライフラワーでは人気なので、たちまち刈り取られてしまっても不思議でないのに。
オオウバユリ

寒い中待っていたのに、待ち合わせの時間になっても誰も来ず、ひょっとしてもう1箇所の方かな?と車に戻りかけたら、市の担当者が走ってきて、業者が間違えて向こうに行ってしまいましたとのこと。でもその方がササ刈りの面積がはるかに大きいので、ちょうどよかったかも。
トイレ裏

こちらでは、ササの中に生えているナナカマドなどの稚樹を残そうと、ピンクテープでマーキングしておきました。そうしたら、間違って刈ってしまわないよう、木の回りは手刈りしますというので、私たちも立っていると寒いので、せっせと手刈りを手伝いました。
手刈り

刈り払い機が2台でどんどん刈り進んでくれ、あんなにササに覆われていたエリアが、たちまちきれいになっていきました。
機械刈り

今の造園屋さんは、たいていパッカー車を持っているそうです。落ち葉や枝は、トラックにばら積みすると、がさばかり大きくて能率が悪く、これでぎゅうぎゅう詰め込んでいけば、かなりの量を積み込むことができるのです。
パッカー車

ここにはオオウバユリも少し生えていますが、もともとはオオバナノエンレイソウの保全区域とされていたところです。今では開花株もちらほらとまばらにある程度、なんとか群落の復活を目指したいのです。来年の春が楽しみだなぁ。
さっぱり

嵐の前に

  • 2019.11.13 Wednesday
  • 05:47
いよいよ金曜日は、雪で大荒れの予報とか。この時期なので、雪が積もると根雪になってしまう可能性があり、それまでに作業を片付けなくてはいけません。ポプラ通では、試験的にササ刈りをやっておこうと計画書を作りましたが、うろ覚えの場所が最適なのか不安になり、現地確認に行ってきました。ここのポプラは落葉の真っ最中で、風が吹くたびにバラバラと落ちてきます。
ポプラの落葉

想定していた場所でも間違いではないのですが、ここ方が効果が出やすく、ササだけでなくヤマグワのブッシュもあるので、こちらに変更することに。
ササ刈り対象地

場所によってはヤマグワが密生して林床が真っ暗になってしまい、オオウバユリだけでなく草そのものが生えられないような環境に。刈り取ってもまた生えてくるけれど、試してみる価値がありそうです。
ヤマグワ被圧地

もう1箇所はポプラ通の真ん中あたりで、かつてオオバナノエンレイソウがたくさん生えていたところです。ここもササに厚く覆われてしまい、わずかに残っている小群落の周辺を刈り取ることにしました。
エンレイソウ保護区

残しておきたい稚樹にマーキングをしていると、ササの中に真っ赤な実が。近寄って見るとマユミの果実が色付いていました。数本生えているけれど、ササの中に植えるはずもないので、鳥散布による発生でしょう。これは残しておかなくては。
マユミ

2時間弱で片付いたので、そのままあいの里・福移の森緑地に向かいました。ハルニレを植えた場所は道路から思い切り離れているので、雪に埋まったらたどり着くことができなくなってしまいます。その前にどうしてもやっておきたかったのが、結束の切断です。大苗約30本は、ぐらつかないように1本支柱を取り付けて縛ってあります。このまま雪に埋まると、結束位置のところで折れてしまうのです。
ハルニレ

こういう支柱は、初年度だけ保持してやれば、しっかり根が張ってくれることにより、もう支柱はいらなくなります。2年目まで支柱が必要ならば、植え方がまずくて失敗したといえるのです。竹が深くて抜けなかったけれど、結束はすべて取り除いてしまいました。
結束外し

1/3くらいの幹にこんな傷が。枝先が囓られているものもいくつかあります。むむっ。これはエゾシカの仕業に違いないけれど、こんな原野までシカが進出してきているのだろうか??と思いながら、もう一つの小苗の植栽地に向かいました。
シカの食害

すると何か気配を感じたので立ち止まり、目を凝らして見回してみると、200mくらい離れた清掃工場との間のヤブに、エゾシカが一頭立っていました。私のデジカメは20倍ズームまで拡大できるので、そおっとカメラを取り出して一枚撮したところ、ポーンと飛び上がって逃げていきました。
雄ジカ

よく見ると立派な角の雄ジカです。こんな奴につきまとわれたら、一冬で全滅しかねないので、一日も早くどっさり雪が積もってくれることを祈りたいです。

夏の観察会

  • 2019.07.08 Monday
  • 05:48
昨日はポプラ通での夏の観察会。この時期に咲いている植物は少なく、あくまでここのシンボル的なオオウバユリについて解説する予定でしたが、肝心のオオウバユリはほとんど開花しておらず、ところどころに開いている株がある程度でした。春先の生育はものすごくよかったけれど、その後は降雨がほとんどなく、その割に天気もよくなかったので、やや遅れ気味に。花茎の高さも例年の1/2〜2/3程度だそうです。
オオウバユリ

目立つ花としては、キンミズヒキが咲いている程度。株はたくさんあるので、これからはミズヒキやミゾソバなどと共に道端を彩ることになりそうです。
キンミズヒキ

草姿や花がユニークなのがコヤブタバコ。初めて見た時に、誰かが芯を止めたので、このような枝分かれをしてしまったのかと思ったくらいです。不思議な分岐をして、枝先にキセルのような花を咲かせます。
コヤブタバコ

この時期だときれいな花も咲いていないし、天気もいいのでみなさんお出かけかな?と思っていたら、意外と参加者が集まり、スタッフ入れると40名以上の参加となりました。今回が初参加の方もいるので、一通りこことの関わりについて説明し、観察会に入りました。
初めの挨拶

列が長く伸びてしまうので、途中での解説は極力控え、ポイントポイントに移動しての解説としました。メインはあくまでオオウバユリなので、東端部の保全区域まで移動し、ここで20年前の調査結果を基に、現状がどうなっているかを解説。
解説

ちょうど20年前の1999年には、全域を2.5m角のメッシュに切って、そこに開花しているオオウバユリの本数を数えているのです。今回その中で最も多かったところに再度調査ラインを設定し、開花本数を数えていったのです。薄青のグラフが20年前の開花本数で、15本から25本もの開花が見られたのに対し、現状では赤の数本しか開花株がなく、緑色の未開花株すらほとんど見当たらなくなっているのです。

比較

その場所が現在どんなことになっているのか、みなさんによ〜く見ていただきました。すっかりササ藪になっているのです。

現状

かつてオオウバユリが群生したところがササに覆われてしまったため、ササから逃げるように手前に株が生えています。かつての群生地を囲うように立てたロープ柵が、今では群生の向こう側になっていて、昔は園路だったところにオオウバユリが生えているのです。
保全区域

オオウバユリは実生から開花株になるのに約8年もかかるので、今保全の取り組みを始めても、結果が出るのには10年以上もの年月がかかってしまいます。う〜んあんまり深く関わりたくないなぁ…(^^;)

ポプラ通での調査

  • 2019.05.19 Sunday
  • 05:51
今朝、バス通りに出て盤渓に向かおうとしたら、道路法面に4頭のシカが。雪融けの頃盤渓峠近くで群を見たけれど、食べ物が豊富になるこの時期に、まだこんなところをうろちょろしているのですね。クマさんよりはいいけれど、あんまり増えてほしくはありません。札幌は昨日とうとう夏日を記録したというけれど、ポプラ通の中で調査をしていたので、それほど暑くは感じませんでした。つい数日前までストーブを点けていたのに、なんという変わり様でしょう。汗をかくというのは体にはいいことなので、夏場にはしっかりと汗をかかなければ。

ポプラ通のシンボルともいえるオオウバユリが、近年急速に衰退しているというので、まずはその実態を調査する必要があります。さいわいちょうど20年前に、ここの道路と緑地を整備するに当たって、詳細な調査を行っているので、それをベースに現状を確認することに。2.5m×2.5m角の方形区に、開花株が幾つあるかを全域で調べていたのです。調査を担当したS君は、理学博士号をもっている几帳面な人間だったので、こんな気の遠くなるような調査ができたのでした。
調査位置図

20年前に最も多く分布していたところに調査ラインを設定し、ほぼピッタリの場所に方形区を設定して株数を確認していきました。この場所では、20年前にはなんと6.25屬29株もの開花株があったのに、今回はたったの4株しかありません。
調査区1

方形区をずらしながら進んでいくと、ずいぶん葉の長いオオウバユリがあると思ったら、なんとゴボウでした。外来種であるゴボウの急速な増加も、オオウバユリの世代交代にかなりの悪影響が出ていると思われます。
ゴボウ

北側のラインでは、かつて26株もの開花株があった場所に、開花株どころか、オオウバユリそのものが全く存在してなく、すべてササに覆われていたのです。あまりの変貌振りにびっくり。
調査区2

方形区が赤や黄色に塗られているのは、16本以上の開花株があったエリアなのに、あたり一面がササ原に代わってしまい、オオウバユリどころか他の植物が全く見られなくなっていました。ササの繁茂の、生態系に与える影響は極めて大きいです。
一面のササ

かと思えば、かつてはオオウバユリが全くなかった場所に、かなり密生したオオウバユリ群落が形成されていました。奥の方がササに覆われたりして生育環境が悪化し、仕方なく園路近くの狭い場所に逃げ出してきたのでしょう。当然通る人に踏まれたり、いたずらされて首を折られたりと、傷だらけになりながらも、精一杯子孫を増やして生き抜いているのです。
進出区

昨年から、カラスが何百本もの開花株にいたずらをして、問題になっていると聞いてましたが、それらしい被害が一つだけ見られました。明らかに細い嘴でつついているようです。次回の観察会には、カラスの専門家にも来ていただく予定なので、対応の仕方を教えていただかなくては。
カラスのいたずら

ポブラ通の自然観察会

  • 2019.05.13 Monday
  • 05:48
昨日はポプラ通での春の自然観察会。一週間前に下見に行ったばかりだけれど、植物たちがもりもりと大きくなり、かなり様子が変わっていました。オニシモツケなんか、あっという間に3倍くらい大きくなり、1mくらいになっているものが。この時期の植物の生育はとっても早いです。
林内

先週は地べたを這っていたオオタチツボスミレも、どんどん茎を伸ばして花をたくさん咲かせ、名前と姿が一致してきました。外来種であるニオイスミレの花が終わっていたので、断然こちらの花が目立っていて、観察会にはちょうどよかったです。
オオタチツボスミレ

ツボスミレもかわいい花を咲かせていましたが、なにぶんにも花が小さいので、しっかり教えなければ気がつかないでしょう。
ニョイスミレ

牧野先生によると「ツボスミレ」という名称は『不純でまぎらわしい』ので、先生はニョイスミレと命名し直しています。(北隆館の牧野図鑑より)

牧野図鑑

しかし、私たちにとっては「ニョイ」ってなんだろう?ニオイスミレとまぎらわしいじゃないか!となってしまいます。ニョイを調べて見ると「如意」はこんな形をしており、葬儀の時に坊さんが持っていたような?葉っぱがこれに似ているって?と、却って悩んでしまいました。

如意

昨日はかなり肌寒く、いろいろ多用な日曜日にはたして人が集まるのかな?と思っていたら、時間までに約50名もの参加者が集まってくれました。遠くは星置緑地のボランティアをやっているSさんが、電車を乗り継いでやって来てくれてびっくり。本当にありがたいことです。
挨拶

50人を相手に一人で解説するため、見どころのあるポイントに集まっていただき、そこで説明するというやり方で進めました。不十分なところがあったかもしれませんが、みなさん熱心に聴いて下さって、とてもやりやすかったです。
タンポポ

ちょうど2時間後にオオウバユリの保全区域にたどり着き、最後の説明を。20年前に設定した保全区域のロープ柵の中は、ササに覆われたりヤマグワが繁って日照条件が悪化したと見えて、オオウバユリはちらほらある程度。現在の群生は、ロープ柵の手前になっており、行き交う人に一部を踏まれたりして、まさにぎりぎりの状態になっている姿を見ていただきました。
オオウバユリ

この後7月7日には、オオウバユリの開花に合わせて夏の自然観察会を行う予定です。木々の葉が繁って真っ暗になり、植物の生育にどのような影響を与えているか、じっくりと見ていきたいと思います。

ポプラ通の下見

  • 2019.05.07 Tuesday
  • 05:57
12日の10時からポプラ通の自然観察会をやるので、その下見に行ってきました。世間はまだ休みなので、道路はがら空きで、あっという間に到着。手伝ってもらうH氏と、東の方から確認していきました。まず出くわしたのが、紫ミツバ。これは47年前に北海道に来て、すぐ植物園に行った時に、灌木園の横手に生えていたのでよく覚えています。最近ガーデニングでも人気が出ているようで、立派に流通しています。それにしても、こんなに増えていいのかい…(>_<)
紫ミツバ

ポプラ通は両側が住宅地のため、地先の家からの持ち込みやゴミ捨てなどで、園芸植物が多数侵入していると思っていましたが、その量や種類は想像以上でびっくりしました。今回はそんな外来種を紹介しましょう。一面真っ青になっていると思ったら、ワスレナグサが満開に。地味な自生植物なんかより、きれいな花を植えたくなる気持ちは分からないでもありませんが、あまり無秩序に持ち込まれるのはねぇ…
ワスレナグサ

普通野生化したワスレナグサは、花が小型化して見栄えのしないことが多いけれど、ここのはびっくりするほど花が大きくてきれいでした。最近大輪種の‘ミオマルク’などが出回っているので、そんなものが逃げ出しているのでしょうか。
大輪ワスレナグサ

林内に白い花が咲いていたので、アズマイチゲにしては遅いし、ニリンソウかな?と近づいてみると、八重咲のアネモネ・ネモローサ(Anemone nemorosa 'Flore Pleno')でした。別のところには大株も生えていたので、拡散しているのかもしれません。
八重ヤブイチゲ

その近くに小さな黄色い花が咲いていて、これは確かヒメリュウキンカの名前で売られているものでは?と思ったら、戻って調べて見るとその通りでした。リュウキンカと付けられているけれど、その仲間ではなく、かつてはラヌンクルス・フィカリア(Ranunculus ficaria)、現在ではフィカリア・ウェルナ(Ficaria verna)という名前になっていました。リュウキンカと違って、乾いたところでも生育できるため、ここでも増えていきそうです。
ヒメリュウキンカ

最近急速に増えている外来種のヒメオドリコソウ(Lamium purpureum)ですが、ここではまだおとなしい方で、自生種のオドリコソウの方がはるかに優勢でした。薄暗い林内を苦手としているからでしょう。ここでは久しぶりに白花品を見つけました。昔円山墓地で見つけて以来のご対面。
白花ヒメオドリコソウ

ここで最も広範囲に広がっている外来種は、ニオイスミレ(Viola odorata)でしょう。昔からいろんなところで広まってきていましたが、ここでは在来種だと思われていた節があり、ロープで保護されている区域がありました。しかも大部分が真っ赤な花で、ちょうど満開だったことから、壮観と言ってもいいくらい。これを今後どうしていけばいいのでしょうか。
ニオイスミレ

ニオイスミレがヨーロッパから来たのに対し、近年急速に広まっているのが、アメリカから導入されたアメリカスミレサイシン(Viola sororia)でしょう。紫の基本種と白花品(V.sororia 'Albiflora')があちこちに広まってきており、いずれ大変なことになっていきそうです。
アメリカスミレサイシン

全域を見て歩いて、予想以上に在来種が少なく、エンレイソウはわずか2株、オオバナノエンレイソウも数十株程度、アズマイチゲやニリンソウも数地点での確認に留まりました。その反面、スイセンやチューリップ、スノーフレークなどの球根類は無数に咲き誇っているし、このような外来種があちこちに広がりつつあります。このような場所で、今後どうやっていけばよいのか、簡単に結論を引き出すのは難しそうですねぇ…(>_<)

ポプラ通中央緑地

  • 2019.04.17 Wednesday
  • 05:50
昨日は、今年から調査を始めるポプラ通中央緑地の、下見と調査のためのマーキングを行いました。今年の調査地は、延長約2キロのうち、学園都市線のガードから琴似栄町通までの約200mの区間です。その名の通り、ポプラが植えられているけれど、樹齢は既に百年を超えているので、かなりの老木ばかりになっています。
ポプラ通風致地区

この200mの区間には、昔からオオウバユリの大群落があり、20年前に防風林の両側に道路が整備され、真ん中に園路が整備されて緑地として活用される時に、その保全方策を検討した場所でもありました。
オオウバユリ保護区

確かに今でも高密度でオオウバユリが生えてきており、これでもっと葉が大きくなれば、地面が全く見えないくらいの密度です。土壌が全くいじられず、昔のままの姿を維持していることが最大の理由でしょう。
オオウバユリ

せっかくロープ柵が取り付けられていましたが、生えているのはそれより前の園路際が多く、かわいそうに伸び始めたばかりの新芽が、踏まれているものがたくさんありました。
園路上

20年前のことはあまり記憶がありませんが、もっと低い丸太の柱のロープ柵を回していたような。現在の擬木柵は、なぜこの位置に立てられているのでしょう?ササが繁茂してきているし、ヤマグワやヤチダモの稚樹が密生しているため、より環境のいいところにと、園路の部分にまで生えてきているのでしょうか?
ササと稚樹

来月12日には、ここで自然観察会をやるので、少しだけ他の区域も下見してきました。すると、一番目立っているのがなんと外来種のニオイスミレ(Viola odorata)ではありませんか。案内板にも赤い花のスミレが堂々と載せられていたけれど、在来のスミレ類が全く見当たらず、ニオイスミレばかりがなんでこんなに増えているのでしょうか?
ニオイスミレ

緑地の真ん中にある踏み分け道を進んでいくと、常緑の草本が二坪くらい広がっているのでよく見たら、なんとラミウム・ガレオブドロン(Lamium galeobdolon)でした。ラミウムではやや大柄で、黄色い花を咲かせる種類です。庭のゴミに紛れて持ち込まれたものでしょう。
ラミウム

溜息が出てしまったのは、一角がほとんどイワミツバ(Aegopodium podagraria)に覆い尽くされていたことでした。この密度なら、他の草はまず生えることかできず、純群落を形成しているはずです。北海道が指定した「指定外来種」第1号に認定された、とても厄介な外来種です。ここまで増えてしまえば駆除することはできず、せめて広がらないようにすることを考えなければなりませんねぇ…(>_<)
イワミツバ

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