チシマザクラ

  • 2022.11.10 Thursday
  • 05:47
今朝はかなり暖かく、南の空には十六夜(いざよい)の月が煌々と輝いていました。来週はぐっと気温も下がり、雪マークが付いてきたので、盤渓コースもそろそろ終わりに近づいてきたようです。

寒地土木研究所のチシマザクラに関わったのは、2013年から2016年の4年間。その後は所員の自主的な活動で、細々と手入れを行って来たようですが、一度状況を見てほしいというので行ってきました。駐車場脇のチシマザクラには、隣のヨーロッパアカマツの枝が被さっています!一番よく見えるところなんだから、ちゃんと管理しなさいよ!とまずは雷一発。
被圧

こんなこともあろうかと、長柄ノコを積んできていたので、さっそくバツバツと落としてしまいました。他にも枝払いが必要な木があちこちにあり、ちょうど総務の方も来ていたので、業者による剪定のお願いをしておきました。
剪定後

5年前に記念植樹したチシマザクラは、思ったほど伸びていません。除雪の雪が押される可能性があったので、丸太を立てておいたのですが、丸太は1本だけ残っていてあとは細いイボ竹を立て、ネットで巻いています。よく見るとみんな枝先が折れていました。
植樹木

チシマザクラは厳しい環境に自生しているので、こんな過保護にする必要はないし、こんなヤワな冬囲いは百害あって一利なしと、すべてはずしてもらいました。
冬囲いはずし

剪定したばかりの枝の切り方を見て、さっそくダメ出しを。この様な切り方をすると傷口を塞ぐことができなくなり、すぐに幹の内部が腐朽するだけでしょう。
剪定×

ちょうど通行に支障があって落とさなければならない枝があったので、正しい切り方を見ていただきました。切る枝の直交方向に切断し、ブランチカラー(枝の付け根の膨らみ)を残すことが必須です。
正しい剪定

みんなでタネを播いて作った苗木を川沿いに植えたのが今から7年前。最も成績のよいチシマザクラは、2mを越しています。ほかの木もこのようになっていくよう、時々見てあげないといけないようです。
健全木

街路樹の調査

  • 2021.01.21 Thursday
  • 05:52
昨日は吹雪から一転晴れ渡りましたが、大寒らしく気温は低く、早朝は再び−10℃以下でした。久しぶりの現場は、ここ数年続いている寒地土木研究所のアドバイザーで、試験剪定をした街路樹の調査というか、評価をして歩きました。まず向かったのは真駒内。アイスアリーナに車を止めて支笏湖線のプラタナスです。かなり狭い歩道にかなりの大きさのプラタナスが植えられているので、樹形作りはかなり難しいのです。今回はいろんなパターンで剪定し、その伸び具合を見て剪定法を絞り込もうというのです。
プラタナス

空は晴れ渡っているけれど、気温はまだ−7〜8℃くらい。顔がピリピリと痛く、つま先から感覚がなくなっていきました。藻岩山のスキー場が見えたけれど、誰も滑っている人は見えなくて、スキー場も苦戦しているのでしょうか。
藻岩山

それから平岡に移動してカツラの街路樹。ここは植えてから一度も剪定していなくて、ひょろひょろのものやずんぐりしたものが入り交じり、そろそろ樹形を整えてやる必要がありました。こういう自然形の樹種は、植木屋さんの苦手らしく、結構作業中に悩んでいたそうです。
カツラ

この木は、本来もっと若い時に切り詰めなければならなかった右側の枝が、主軸になるべき枝より大きく残しているのはちょっとまずいのです。次の剪定は多分5年後くらいなので、その間にどう伸びていくのかをイメージしていく必要があります。
まずい例

3つ目の現場は北区の篠路。移動に時間がかかるので高速を使うと、意外と早く着きました。イチョウは円錐形の樹形なので、剪定そのものは難しくないのですが、生育が旺盛なので、5年放置されるとどうなるのかをよく考えて切る必要があります。
イチョウ

反対側のイチョウは今年度切らなかったので、5年間放置するとどんなに伸びていくのかがよく分かります。もっと強めに剪定し、狭円錐形の樹形にしてあげる必要がありそうです。
剪定前

ここに着いた時にはちらちら降っていた雪が、移動するにつれてかなりの吹雪になり、北の方向を向くことができなくなりました。朝除雪したばかりの歩道は、吹きだまって長靴も埋まりそうなくらい。息子の家のすぐ近くなので、やっぱりなぁと思ってしまいました。
猛吹雪

なんとかすべての木を確認し、あわてて車に乗り込んで帰路につくと、新道を過ぎると空は晴れていてました。やっぱりここが境目になっているようです。研究所に戻ったのは1時近く。事務所への帰り道、凍えた体にはやっぱりうどんやなぁと、今年の初丸亀でうどんをいただきました。お好みの天ぷら二つは、一番高い大エビと、珍しいアンコウをゲットして、ランチセット500円とリーズナブル。ようやくホッと温まりました♪
丸亀

街路樹の調査

  • 2020.11.19 Thursday
  • 05:00
昨年に引き続き寒地土木研究所のお手伝いで、街路樹を見て歩きました。都市景観の中に占める街路樹の役割を研究していくうちに、剪定による樹形の作り方で、どのように景観が影響を受けるのかを、実際にやってみようというのです。対象地の一つが平岡公園脇のカツラの街路樹でした。植えられて10年以上、ほとんどそのままで自然樹形を保っています。
カツラの街路樹

ところが中には主幹が真っ直ぐ上に伸びて、やたらひょろひょろのものが混じっています。カツラでこのように主幹が立つのは珍しいのですが、このままではホウキポプラみたいになってしまうので、早く芯を止めて広卵形の樹冠に誘導してやらなければなりません。
主幹タイプ

どの木であればどのあたりで止めるのか、何本か目慣らししていきましたが、実際に業者さんにやってもらう時に、うまく指示できるかなぁ…
芯止め

平岡まで来ると、自然林の主要構成要素がミズナラよりコナラの方が目立ってきます。かなり葉を落としてきましたが、札幌市内の西と東でこんなに違うのは本当に面白いです。
コナラ林

もう一つの場所は真駒内。アイスアリーナに車を置くと、カラマツの黄葉が真っ盛り。左にあるストローブマツとのコントラストが特に鮮やかでした。週末の雨でかなり落ちてしまいそうです。
真駒内公園

公園前の国道453号は、かつて道道だった時代は札幌支笏湖線だったので、今でも「支笏湖線」と呼ばれることが多い路線です。ここのプラタナスは、市内でも古い路線なので、一抱えもあるような巨大な樹幹を持っています。本当はもっと伸び伸び枝を伸ばしたいだろうに、毎度切り詰められているので、枝がコブコブになってしまっているのです。といっても、この狭い空間でプラタナスを維持していく上では、こういう剪定はある意味やむを得ない選択肢かと。
プラタナス

もうちょっと広さがあれば、これに近いものができるのにと、後から送ったのがこのプラタナス。これは新宿御苑にあるもので、街路樹ではありませんが、プラタナスの樹形としては最も優れたものでしょう。手間とお金をかければ、こんな街路樹を一区間だけでも作ってみたいものですねぇ。
新宿御苑

街路樹調査

  • 2020.03.11 Wednesday
  • 05:57
この時期には珍しいくらいの雨が降り、町中の車道の雪はすっかり消えてしまいました。自宅前も、三軒隣までは坂道なので雪融け水が流れるためかすっかり路面が見えているけれど、家の前はドボドボになったまんまで、もう少しかかりそう。これからの雪はそんなに積もらなさそうなので、少しずつ春に向かって行くことでしょう。

昨日はこの時期には珍しく、現場に出掛けました。寒地土木研究所で行っている街路樹の研究について、現地でのヒアリングとアドバイスを行うことになったのです。寒地土木研究所に着く頃になると、午後から雨の予報通り、パラパラと降り始めてしまいました。3年前に植えたチシマザクラの記念植樹木は、順調に大きくなっているようですが、こんな雑な冬囲いでは折れてしまいそう。今年の少雪に助けられたかな。
記念植樹

一通りサクラを見てみると、かつていた熱心な運転手さんがいなくなってしまったあとは、誰も手入れをやっていないらしく、枯れ枝もそのままだし、ちょっと心配な状態になっていました。
チシマザクラ

それでも枝先の冬芽はかなりふくらんできていて、真ん中の葉芽に比べて花芽がまん丸くなっていました。今年は早く咲きそうなので、GW前に満開になるかもしれません。
冬芽

街路樹の剪定に関しては、民間資格ではありますが「街路樹剪定士」というものがあり、その実地試験をやった木の評価をすることに。今年は25人も受験したそうで、そのイチョウを1本ずつ見ていき、どういうところに着目して剪定をしたのか、切り残している枝はないか、ポイントを確認していくのです。
イチョウの剪定後

かなりの雨降りになってしまい、最悪の条件になってしまいましたが、いいところ悪いところを一つずつ指摘しながら確認をしていくのです。気温はプラスとはいえかなり冷え込む中を、2時間ほどでなんとか25本の評価を片付けました。
枝の確認

その後真駒内に移動して、プラタナスの街路樹を見てきました。ひどい剪定で樹形が崩れてしまったプラタナスが、はたしてうまく直るものなのか、見てほしいというのです。確かにコブだらけになっており、これを直すのは大変そう…出来ないことはないけれど、最低でも5年はかかるし、それなりの技術を持った人でなければ難しいですよ〜ということになりました。
プラタナス

町の魅力には、街路樹の緑の果たしている役割は大きいけれど、厳しい予算削減策を受けてどこもその維持に大変な苦労をしています。この研究では、効率的な街路樹管理策をまとめることにより、そういう情勢の中でも魅力ある景観づくりに役立つような街路樹管理のしくみを作っていこうというものです。街路樹管理は私の仕事の大きな柱だったので、これからもお手伝いしていこうと思っています。

記念植樹

  • 2017.04.27 Thursday
  • 05:50
チシマザクラの面倒を見ている寒地土木研究所は、今年で創立80周年を迎えました。その記念植樹をすることになったので、おつきあいをすることに。ここのチシマザクラは、1984(S59)年に霧多布から苗木を運んで植えられたものなので、まだ30数年しか経っていません。
80周年

精進川との間の狭い空間に植えられていることや、駐車場に沿っているので、除雪等で傷つけられることが多く、近年急速に衰えが目立ってきていることから、5年前から回復の努力を続けてきています。記念植樹は、連携してチシマザクラの苗を作っているグリーンライオンズクラブとの共同で行われるため、2本植える場所と苗木を選び、その準備のやり方を指導しておきました。
植樹場所

先週行った時に、これなら週明けには開花しているのでは?と言ったばかりだったけれど、その後も不順な天気が続き、玄関前の「標本木」がようやく開花宣言出せるほど花が開きました。
標本木

構内の様子を一回り見て行くと、数本が一分咲き程度になっているだけで、あとはまだまだの様子。奥の方にある一番色の濃い花を咲かせる株は、物置の前にあるため輻射熱で暖まると見えて、彩りのよい花がほころんでいました。
色の濃い株

緑の法被を着たライオンズクラブのメンバーと所員が、植樹予定地の前に集まりました。タネ取りや苗の植え替えなどに参加してくれる方がたくさんいるので、顔なじみの方も随分増えています。
ライオンズクラブ

所長とクラブの理事長によって植えられた苗は、4年前に採種されて育てられてきた苗木で、樹高50センチほど。除雪で傷められないよう、がっちりとガードしなければなりません。二人が植えたものをきちんと水鉢を切ってあげ、たっぷり灌水して完了です。3〜4年すればかなり花が咲いてくるし、10年もすれば立派な株になることでしょう。
記念植樹

一式片付けて事務所に戻ると、向かいの駐車場に植えられているエゾヤマザクラの花がほころんでいました。これからあちこちで開花が始まり、一気に春本番を迎えることになりそうです。
エゾヤマザクラ

なお、寒地土木研究所の構内開放期間が昨日発表になりました。5月1日(月)から5月7日(日)までで、時間は午前9時00分から午後6時00分までとなっています。中の島の地下鉄駅から5分もかからないので、地下鉄で行かれることをお奨めします。

桜の季節

  • 2017.04.21 Friday
  • 05:52
今年もまた桜狂想曲の季節になって来ました。数年前からチシマザクラの面倒を見ている寒地土木研究所から、一般公開を来週月曜からにしようかと迷っているのですが…と相談めいたメールが来たので、様子を見に行ってきました。車を止めた駐車スペースの横にあるエゾヤマザクラは、もう冬芽が割れ始め、葉芽からは茶褐色の若葉が覗いてました。札幌の開花予想はソメイヨシノを基準にしており、各社とも4月30日あたりとしているので、エゾヤマザクラだと28日くらい。この寒さならあと一週間くらいかかるかもしれません。
エゾヤマザクラ

所員たちでタネを播き、苗木作りを始めて3年経ち、たくさんの苗木が育ってきています。苗木が雪折れしないよう、イチイの株の足元にきれいに並べられており、みんな無事に冬を越していました。桜の剪定やこの苗木の面倒を見てくれていた方が、3月末で辞められたので、このあとの管理体制がとても心配です。
苗木

玄関前にある姿のいい株は、開花もたいてい一番なので、ここの「標本木」になっていますが、既にピンクの花びらが見えていました。これなら来週初めには間違いなく開花しているでしょう。
標本木

精進川沿いに植えられている株を見に行くと、積雪の影響を受けやすい下枝が、雪折れしているものがたくさんありました。タネから育てた苗木や、このように萌芽更新した株も移植されているのですが、これらの枝もかなり傷んでいます。親切心からシュロ縄で縛っているのは却って逆効果で、縄のところで折れてしまいます。自然積雪であればそのままにした方がよく、除雪の雪がかぶるのであれば、しっかりと雪囲いをしなければなりません。
雪折れ

珍しくネズミにかじられているものがありました。隣に川が流れているので、エゾヤチネズミが出没してもおかしくないのですが、今まで一度も野鼠(やそ)害を受けたことはなかったのです。上流から移動してきたものがこの辺りに居着いてしまったら、毎年被害が出るようになってしまいます。これは困った。
野鼠害

雪融け水を集めて、水量もかなり多く濁っています。あと一週間もすれば雪融け水も落ち着いて、やさしい姿に戻ることでしょう。
精進川

所内で一番色の濃い株も、これがチシマザクラ?と思ってしまうほどの艶やかな色を見せていました。日当たりのいい、川の手前側の木では、かなりつぼみがかなり割れているけれど、実験棟の陰になる対岸に植えられている木は、まだつぼみが堅いので、両岸が満開になるのはちょうどゴールデンウィークの真っ最中になりそうです。
色の濃い株

開放期間はガードマンを手配しなければならないし、所員も交代で出勤しなければならないので、けっこう負担が大きいのです。昨日の確認で開放期間も決まることでしょう。詳しくはこちらから確認して下さい。

チシマザクラの育苗

  • 2016.09.12 Monday
  • 06:00
先週末は、寒地土木研究所でチシマザクラ三昧。まずは金曜日に苗木のポット上げをやりました。ここのチシマザクラもかなり傷みが激しく、毎年何本も枯れていくので、ここの木からタネを取って苗木を作り、また植える作業を4年前から始めています。この播種床は3年前の初夏にタネを播いたもの。本当は昨年ポット上げしなければならないところ、いろいろあって一年遅れてしまいました。
播種床

このため播種床の中で苗木の根が絡み合ってしまい、ほぐすのにえらく時間がかかってしまいました。所員が参加しての植え替え作業は昼からだったのですが、これに手間がかかりそうだと、昼前に運転手さんに手伝ってもらい、段取りしておいて正解でした。
苗ほぐし

長く伸びた根を切り揃え、苗木の大きさを揃えていくと、約250本もの苗木がありました。実際に定植できるのは年に10本くらいしかなく、売るほどの苗木を作っても行き場がないので、早く行き先を決めてもらわねばなりません。
苗の用意

用土は、黒土に火山礫をたっぷりと、堆肥を混ぜて調合しました。ここは独法なので役所と同じしくみで動き、このような資材を買うのにも一般入札を行わなければならず、一ヶ月半もかかるのです。このためズルズルと作業が遅れてしまいました…(^^;)
用土の調整

午後からは所員参加でのポット入れ作業。この会自体も、先日の洪水被害対応で一週間遅れになってしまい、参加したのは事務方の所員が数名… これではと所長のところに行って、連れ出してきてくれました。所長には、この取り組みがどういうものかは以前説明していたので、すぐに手際よく作業に参加してくれました。
ポット入れ

さすがに所長が出てくると、あちこちの部署からちらほら参加者があり、一時間くらいで植え替えが完了しました。みんな慣れない作業で腰やひざが痛くなり、よれよれになっておりましたが、きれいに植え替えられた苗木を見てうれしそうでした。
苗床

このような樹木の苗では、通常のポリポットではすぐに根が回ってしまうので、ロングポットを使っています。1、2年ですぐに定植できるならいいのですが、このまま数年おいておく可能性があるため、ロングに植えておかなければ心配なのです。用土がたくさんいるし、コンテナがとても重たくなるけれど、致し方ありません。早く苗木の行き先を決めてほしいです〜
ポット苗

土曜日の午後からは、既存のチシマザクラの毎木調査を行いました。昼から雨のため仕事にならず、2時頃になってようやく上がったので、それからの作業になりましたが、170本の木を1本ずつ病気や枯れの有無をチェックして、写真を撮っていきました。今回から、自撮棒を使って樹木番号をマグネット式で表示できるようにしたので、とても作業がはかどるし、写真の整理も楽になります。現場での工夫も、いろいろとやっていかなければならないのです〜
毎木調査

タネ取り

  • 2016.06.21 Tuesday
  • 05:45
昨日は、寒地土木研究所内でチシマザクラのタネ取りを行いました。毎年タネを播いて今年で四年目。3年経った苗は樹高が50cmほどにも成長してきました。構内に植えるだけでなく、いろんな活用法を検討しているようです。
サクラの苗

タネはちょうどいいくらい完熟し、既に落ち始めているものもかなりあります。今年は花着きも大変よく、結実した数も例年より多いように思います。あいにくの天気になりましたが、艶々とした果実はサクランボのように美味しそうに見えました。(食べてみるとかなり渋くて、顔をしかめるほど・・・(>_<))
熟したタネ

手で触るとぽろりと落ちるものは完熟し、ちぎらないといけないものはまだ熟している途中。なるだけ完熟したものを取っていただきました。
タネ取り

舗装の上にたくさん落ちているものがあり、果肉がつぶれてタネがむき出しになっているので、こちらを集めた方があとで楽だとタネ拾いにいそしむ方も。何年もやっていくと、みなさん工夫していくのです。
タネ拾い

なんだか水の音がするなぁとふと顔を上げると、構内を流れる精進川の水量がびっくりするほど多くなり、濁流になって流れてきてました。作業中はちょうど小やみになってよかったです。
精進川

10人近くの所員が参加したので、30分ほどでかなりのタネが集まりました。今週中に果肉をすりつぶしてタネを精選し、タネ播きを行う予定です。
熟したタネ

手が真っ赤になっている方が。せっせとしごいてタネ取りをしていたので、知らず知らずにこんな手に…と焦ってましたが、そんなに染みないのでよく洗えば落ちますよ〜 みなさん雨の中お疲れさまでした。
真っ赤な手

チシマザクラの紹介

  • 2016.04.28 Thursday
  • 05:43
昨日の夕方にはNHKの中継があるので、日が傾き始める頃に寒地土木研究所に向かいました。各社が報道しているせいで、朝から1,400名もの方が訪れたのだそう。ピーカンに晴れている割には気温はとても低かったけれど、チシマザクラにとっては心地よい暖かさかも。半分くらいの木が満開になっていました。
淡いサクラ

でも第一印象はずいぶん白っぽいなぁ…と。そうしたら毎年見ている職員の方も、なんでこんなに白いのでしょうと聞いてくるほどなので、私だけの印象ではなかったみたいです。一番奥にある木はとても色が濃いので、毎年タネを取っているのですが、これすら少し薄くなっているように感じました。
端っこの木

この木は樹形も見事だし、花がとてもいい色なので、一番人気があるようです。これからタネを採っても、親と同じにはならないのですが、少しでもいいものが出る確率が高いだろうと、タネ採り木になっているのです。
花のアップ

中継は18時40分からなので、夕陽が藻岩山に隠れて暮れなずんでしまいます。そこで特別に許可をもらって少しだけライトアップをしていました。こんな時間でもちらほら見に来る人がいるのは、昔ライトアップをしていたことを覚えているからでしょうか。
ロケ風景

この頃には気温が10℃を下回り、風がほとんどなかったのが救いでしたが、体の芯から冷えてくる寒さの中での中継となりました。
中継

リポーターとスタジオのやりとりが私には聞こえないので、いまいちうまくかみ合わない感じがしたけれど、なにせ時間が短いので、あっという間に中継は終了しました。毎週旬の話題を提供し続けなければならないので、ネタ探しが大変だとディレクターが仰っておりました。いいネタがありましたらどうぞ私に連絡下さい。紹介しますからね〜
記念写真

家に戻ってビデオを見ると、やはりそのちぐはぐ感がありありと出ていました。それにしても疲れた顔をしているなぁ…と我ながらげんなり。このところ、背中に‘子泣き爺’をおんぶしているようなつらい毎日が続いています。一度体調を整えないと長丁場を乗り切れないとは思いつつ、今日はこれから十勝へ… 気力を振り絞って行ってきます〜

春いちの現場

  • 2016.03.19 Saturday
  • 05:49
この時期特有の作業として、石灰硫黄合剤の散布があります。ここ数年面倒を見ている寒地土木研究所のチシマザクラにも、ごく一部ですがカイガラムシの発生がひどくなり始め、石灰硫黄合剤の散布を薦めたのですが、これがまた大変面倒なことになってしまいました。
カイガラムシ

資材や器材を買ってかけるだけなのですが、職員は誰もやったことはないし、作業を外注するのもわずかすぎてなじまないので、我が社が資材を買って職員に指導する形を取ることになりました。(ちゃんと入札で落札しましたからね〜(^^;)) また年度末を挟む時期になるので、なんとか今年度中に片付けなければならず、天気がよくて風も弱い昨日決行したのです。
まずは事務所脇で小分け作業を。これを悪用する奴がいるために、最低でも10リットル入りしか販売されないので、あらかじめペットボトルに小分けしておかなければなりません。
小分け

こういう時には、ペットボトルというのは本当に便利です。小分けにしておけば計量カップもいらないし、2リットルから順次500ミリに移せばいいからです。最近のペットは薄くなりすぎて、種類を選ばないとふにゃふにゃで使いにくいのが難点ですが。
ペットボトル

昨日はほとんど風もなく、午後からは日差しも出てきて作業日和でした。カイガラムシが多発しているのは、建物の陰の風通しの悪いところに集中しており、いかに風通しが大切か、本当によく分かります。人通りも駐車車両もないところなので、安心して散布できました。
散布作業

作業を初めて間もなく、すぐ隣の豊平川の河川敷にヘリが飛来し、ホバリングし始めました。ほどなくパトカーやら消防車、救急車が築堤上の道路を走り始めたので、融雪洪水に誰かがのみ込まれたのでしょうか… その後のニュースに何も出ていないので、何ごともなければよいですが。
ヘリ

二時間程で十数本のチシマザクラに散布が完了。つぼみも丸々と膨らみ始めて来ているので、ちょうどいいタイミングになりました。
完了

剪定の指導を始めてから2年が経ち、勢いのある枝に今年はたくさんのつぼみが付いています。今年のチシマザクラは素晴らしいと思いますので、ぜひご覧になって下さいね〜

チシマザクラ植樹会

  • 2015.11.06 Friday
  • 06:00
中の島駅近くにある寒地土木研究所で、昨日はチシマザクラの植樹会がありました。一昨年からチシマザクラ復活のお手伝いをしており、ここのサクラから採種して苗木を作ってきたのです。一昨年播種した苗が、大きなものでは30cm以上に育ってきました。
苗木

今年の夏から、衰弱の激しい駐車場と精進川に挟まれているエリアについて、駐車場を2mほど狭くして、新たに植えますを造成しました。これで敷地内に、しっかり根を張れるスペースが確保できたことになります。
対象地

時間になると20人以上もの職員が集まってきたので、まずはポット苗の植え方の模範演技を。堆肥を植栽部分にたっぷりまぶし、植栽基盤を作ります。
かくはん

苗はロングポットで養成してありますので、崩さないようにポットから抜き取り、下半分をそっと広げながら植え込んでいきました。
ポット苗植え

さてみなさん、このようにやって下さいと言ったものの、木を植えるのは初めての人ばかりなので、あっちこっちからどうすればいいの?という呼び声がかかり、細長い現場を走り回りながら20本の苗木を植え込みました。ここに立っている見出し杭のところに、河川の敷地との境界石があるので、今あるチシマザクラはすべて河川敷地内に植えられているのです。
植樹

人数がいたのであっという間に片付いてしまい、苗木があるのでもう少し植えようよということに。そこで門を入ってすぐ左手にある場所にも追加することにしました。目印と冬囲い用の丸太打ちもやってもらいましたが、危なっかしくて頭叩きそうなので、あわてて剣先スコップ渡し、柄に通して安全に杭を打つ方法を教えてあげました。研究機関で働いているけれど、こういう現場の知恵は持っていないのですねぇ…(^_^;)
支柱立て

それも合わせて40分ほどで作業は片付きました。この苗木が何年で花が咲きますか?と聞かれましたが、早くて三年普通なら五年くらいかなと答えると、意外に早いんですねとの答えが。それまで私が面倒見られるといいのですがねぇ…とは言い出せませんでしたが。
植樹完成

◆再度のお知らせ◆
昨日HTBのイチオシの中で、ハル農園の特集があるはずだったのに、杭偽装の新しい話題が飛び込んできて中止になってしまったそうです。何ごともなければ本日18:15頃からやるそうなので、小春の活動ぶりに興味のある方は再度お付き合いの程よろしくお願いいたします。m(__)m

名所復活を目指して

  • 2015.10.13 Tuesday
  • 05:51
中の島駅のすぐ近くにある寒地土木研究所には、たくさんのチシマザクラが植えられていて、近年急速に花見の名所化してきています。本来は国の研究機関なのに、花見の時期にはガードマンを配置したりライブカメラで様子を知らせたりと、市民サービスにも積極的に行っているのです。ところが肝心のチシマザクラが近年急速に衰弱化してきており、3年前からチシマザクラの再生のお手伝いをすることになりました。
チシマザクラ

とにかく植えられている場所が狭すぎます。研究所の敷地はこの駐車場のアスファルトまで。これらのサクラが生えている場所は、北海道管理になっている精進川の土手の上なのです。最近はかなり気を使っていますが、昔は除雪の雪を川の方にも押しつけたりしていたようで、枝や幹も傷だらけでした。
花見

これまでは駐車もぎりぎりまで迫っていたので、調査するのも一苦労。昨年から排気ガスをかけないよう向きを固定すると共に、ラインを引いて車が近かないようにしてくれました。
駐車

環境改善の提案の第一は、これだけスペースがあるのだから駐車スペースを少しずらし、このラインのところまで縁石を移設して、根の張れる基盤を確保するものでした。
模式図

去年は予算が取れなかったけれど、今年はなんとか確保できたようで、先日から整備工事が進められています。わずか2mほどでも、しっかりと根が張れるスペースが広がると共に、衰弱して枯れかけているところには、後継樹を補植することができるようになるのです。
完了

ここに植えられる苗木は、一昨年ここのサクラからタネを取り、職員たちでタネを播いて育てることにしました。けっこう興味を持った方が多く、苗木を玄関先に置いていることもあり、気にして見てくれているようです。
タネ播き

昨年ポットに植え替えて肥料も与えているので、すくすくと30cm近くまで苗木が育ってきました。雪の降る前に職員たちでこの苗木の植樹祭を行いたいとのこと。たとえ時間はかかっても、このような粘り強い取り組みによって再生してくれば、本物の名所として誇れる存在になってくれることでしょう。
苗木

チシマザクラ 開花間近

  • 2015.04.17 Friday
  • 06:01
数年前から、中の島にある寒地土木研究所構内のチシマザクラの、病害虫対策、管理指導、生育環境改善、後継樹の育成など一連の指導に関わってきました。今年の開花が例年より早いので、構内解放の時期の相談が来てしまいました。午前中白石にいたので、これもその保全に関わってきた旧白石亭のチシマザクラの様子を見てくることに。
かつての白石亭は、今は北海道看護協会の敷地となり、庭園の大部分はそのまま保全されました。しかし、玄関前にあった巨大なチシマザクラは移植しなければならず、昔いた植木屋がそれをやることになったので、陰ながらアドバイスをしていました。これは2010年春の移植する前の様子で、最盛期よりも一回り小さくなり、かなり枝にも傷みが目立つものの、相変わらずみごとな花を咲かせていました。
5年前
ところが、根回しと同時に枝を切り詰めるという指示があるところから出たので、あらら…そんなことしたらせっかく根回しする意味がなくなるのに…と思いましたが、それ以上物言う立場ではなかったので、以降は口出しを控えていたのです。
現地に着くと、たまたま業者が春の手入れに入っていたので、詳しくその後の経緯と状況を聞くことができました。そして、これがあの立派なチシマザクラの現状か…と涙が出そうに…
現状

木々の間の狭いところに押し込まれたようになり、それでも懸命に枝を伸ばしてつぼみをつけていました。ここまで切り詰めると、樹形的にも回復できないし、根回しの効果も半減したのではと思いつつ、新しいヒコバエが伸びてきているのがせめてもの救いです。時間はかかりますが、前向きにお守りをして、かつての銘木を少しでも復活させたいものです。
白石亭のチシマ

午後から寒地土木研究所へ行くと、寒空の中チシマザクラはまだ冬のたたずまい。まだまだ早いのかな?と一回り見て歩くことにしました。
精進川

すると木によってかなり違いはあるものの、大半の木のつぼみは既に割れており、ピンクの花ビラがのぞいているのです。この寒さで縮こまってしまったけれど、気温が上がれば一気に開いてもおかしくない様子でした。
寒地土研の千島

ここのチシマザクラは、長らく全く手入れがされず、病害虫は蔓延するし、枯れ枝は放置されてひどい状態になっていました。植木屋に外注しても、ちゃんと管理ができるところはないばかりか、莫大な費用がかかるくらいなら自前で管理しようと、数名いる運転手さんに剪定の指導を行って、業務の合間にこつこつと手入れをするようにしたのです。今年の冬も、がんばってたくさんの枯れ枝や病気の枝を落としてくれたようです。
剪定枝

おかげで見違えるように樹形もきれいになり、枯れ枝一つない状態で花見ができるまでになりました。剪定枝の一部は、玄関先で既に花を咲かせて、来庁者の目を楽しませています。
玄関

この分なら来週初めには開花が始まり、来週末が満開の見ごろになりそうです。構内の開放期間や開花状況は来週からホームページに掲載される予定なので、こちらからご確認の上見学するようお願いします。

チシマザクラ ボランティア

  • 2014.07.09 Wednesday
  • 05:57
昨年から面倒を見ることになった、中の島にある寒地土木研究所のチシマザクラ。あまり外注費とかがないところなので、できるだけ職員のボランティアで維持管理をしていこうということになり、その指導というか、アドバイザーとしてちょこちょこ行くことになりました。
昨日はまずその第一歩。昨年調査した管理台帳に基づき、それぞれの樹木にラベル付けを行いました。樹木ラベルはいろんなタイプがありますが、これは管理ラベルなので着色アクリル板の彫り込みで作成し、それを銅線で枝などに下げることにしました。
ラベル付け
担当からの呼びかけに対し、技術屋だけでなく事務屋さんまで十数名も参加してくれたので、200本近いチシマザクラに30分もかからないでラベル付けが完了しました。表裏に彫り込んでいるので、とても見やすくなりました。
ラベル

次の作業はチシマザクラのタネ播き。昨年の今時分、ここの木からタネを取って播いたものが、今年の春に芽を出して、かわいい苗に育ってきています。構内ののチシマザクラは傷みがひどく、病気のひどいものもたくさん伐採したことから、かなり数が減ってきました。それを補植するために自前で苗を作ることにしたのです。
苗

熟したタネがボトボトと落ち始めてきたので、先週拾ってもらったタネをよく洗って果肉を落とし、水に浮かぶ未熟なタネや虫食いのタネを取り除く作業をお願いしていました。普段は土木が専門の方達ばかりですが、みなさん几帳面な方ばかりなので、きっちりと仕事をこなしてくれるのです。
しいな タネ
 (意外と虫食いが多く(左)、しっかりしたタネ(右)は2割程度しかありませんでした。)

これを発泡の魚箱に入れた用土に播いていきます。研究所を見学に来ていた増毛で英語を教えているBさんにも飛び入りでやっていただきました。フロリダ出身で、まだ来日一年しか経っていないのに、日本語がペラペラなのにびっくりでした。
タネ播き

最後の仕事は施肥。肉体労働なのでとてもすべての木にやれませんが、玄関前のものだけみなさんにやっていただきました。肥料は林業用に開発された豆炭状固形肥料の「まるやま3号」。安くて一番扱いやすいのです。
あな開け
木の回りにカナテコで穴を開け、3〜4個ずつやっていただきました。慣れないカナテコ使いは大変そうで、こりゃボランティアだけでは無理そうなことが分かりました。でもみなさんとてもやる気満々で、頼もしいボランティアになっていきそうです。
穴開け

チシマザクラ 競演

  • 2014.05.02 Friday
  • 06:06
昨日はほんのお湿り程度でしたが、ぱらぱらと雨模様。雪解け後全く雨が降らず、とてもほこりっぽくて困っていたので、少しはきれいになったでしょうか。
どんよりと曇り空の中、中の島にある寒地土木研究所の、チシマザクラの様子を見に行きました。研究所としても、昨年の調査を受けてかなり危機感を持たれたようで、職員のボランティア活動も含めてチシマザクラの環境改善や勢力の回復に取り組むことになったのです。その元締めになったのが旧知のYさんだったのは幸いでした。20数年前から、いろんな仕事でおつきあいをしてきた方で、緑に関しても造詣が深いのです。

チシマザクラ
曇り空ながら、満開のサクラはなかなか見事。昨年病気の枝や枯れ枝をかなり切ったので、却ってすっきりしたとの評判もあるとか。これから連休にかけて、きっとたくさんの人が押し寄せることでしょう。

満開
ここの敷地の真ん中を精進川が流れています。ほどよい流れなので、両側に咲くサクラと相まって、特に雰囲気がよく写ります。曇天ながら、たくさんの方が写真を撮していましたが、ふつーのおばさま二人連れがタブレットを掲げて写真を撮しているのにはびっくり。写メが流行った時にもそんな気持ちになりましたが、日本人はこういう機械を使いこなすのがうまいのでしょうかねぇ…
Yさんと一通り花を確認しながら歩きましたが、一本として同じ形質のものがありません。これらの木はちょうど30年前に、霧多布で育成されていた苗木を植えたものだといわれています。当然タネを播いて苗木を作っていたので、形質がばらつくのは当然ですが、じっくり見ていくと結構いいものがたくさんあります。

通常チシマザクラは、エゾヤマザクラよりも花が小振りで白っぽいものが多い傾向があります。いかにも寒さの厳しい地域の原産という感じがしてしまいますが。
白っぽい花
中には、エゾヤマザクラよりも濃いピンクのものが混じっています。こうなると樹形で区別しないと、花だけ見ているとよく分からなくなってしまいます。
ピンクの花
よく見るとこれはモモの花?と思ってしまうほどの、底紅複色花の個体もありました。今はバイオで栄養繁殖できるので、こういうものから品種固定していけば面白いのですが。
複色系

昨年の調査で、あまりにも衰退木が多いことから、更新用の苗木を自分たちで作っておこうと、タネを取って播きつけてあります。すると頭にサクランボの殻を被ったかわいい芽が、播き床からたくさん顔を出していました。今年はこれをポット植えにして育てるか、苗床に移植してしまうか、ぼちぼちと決めていかなければなりません。チシマザクラの名所を維持するために、しばらくお守り役をすることになりそうです。
タネの発芽

ここのチシマザクラは、5月3日(土)〜5月11日(日)の間、9時から19時まで構内が解放となります。先日の異常高温で目算より4〜5日早まってしまったので、ちょうど連休中が見頃になるでしょう。でも桜の一番の見どころは散り際にあると思いますので、まだまだ楽しめると思います。研究機関ですので、平日の鑑賞には警備員の指示に従い、十分注意して楽しんで下さいね〜

剪定実習

  • 2013.11.29 Friday
  • 07:04
中の島にある寒地土木研究所は、構内に植えられているチシマザクラが名物になっています。このように遠目に見れば、とても見事なサクラに見えますが、よく見ていくと株の老朽化が著しく、病害でかなり傷んでいるので、今年の春からちょっと面倒を見ることになりました。改めてすべての木を調べると、テングス病やコブ病、胴枯病など、本当にボロボロの状態でした。開花時にはたくさんの見物客があるのですが、これでは確かに危機感を持つはずです。
チシマザクラ

あまりにひどいものは、そのまま放置すると他の木に伝染してしまうので、春に一度伐採を含む大掃除をやってもらいました。その後は、直営班で枯れ枝等の除去をやっていたのですが、ちゃんと教えておいたはずなのに、みんな切り残してしまっているので、ダメ出しをしていたのです。
切り残し
木の枝を切る時には、このような切り残しをすると枯れがどんどん進んでしまい、本体まで傷めてしまうのです。切断面を大きくせず、きれいに斜めにカットしてやる必要があります。
  枝の切り方
   (「北国のガーデニング」(改訂版)札幌商工会議所刊、2012より)

昨日は朝から湿雪が結構積もり、作業ができるか心配でしたが、午後からはなんとかみぞれにもならず、作業を進めることができました。
剪定実習
といっても、鋸で木を切った経験がほとんどない方達なので、なかなか大変。かなりバテ始めた頃に、直営の運転手さんが助っ人に来てくれたので、ようやくはかどるようになりました。
剪定
切り口にはトップジンMペーストを塗ってやり、殺菌と切り口の防護を図ります。サクラの衰退の原因の一つが、過去の剪定が乱雑だったことによる胴枯の進行なので、これでしっかりと切り方が分かったことと思います。
殺菌剤
植栽基盤の改善や枯れたものへの補植など、まだまだやらねばならないものはありますが、これだけの花の名所の維持に、少しでもお役に立てればと思っています。

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