差し替え

  • 2018.08.06 Monday
  • 05:53
土曜日に、ポストに本の入った宅配便が届いてました。はて?注文出していないのに、どこから来たんだろう?と開けてびっくり。先日紹介した『新しい分類体系』の本が入っていました。

 新しい分類体系

あわてて中をよく見ると、「お詫びとお取り替えについて」という手紙が。何でも校正された最新原稿ではなく、校正途中の原稿を印刷に回していたのだそう… それは出版社にとっては大事故で、担当者の首がすっ飛んだのではと心配になってしまいました。

お詫び

それにしても、私のように発売の数ヶ月前から予約していた者は、こうやって取り替えてもらうことができるけれど、書店で購入された方には、そのような救済措置は取りようがなく、気付かないままになってしまう可能性が高いです。目を凝らしてどこが間違っていたのか調べてみましたが、正誤表もないのでほとんど見つかりません。とりあえず先日お知らせした内容については、問題なかったようなので安心しました。

私たちだって、このような取り違えは絶対に許されないので、それなりにみんな工夫していると思います。私は、すべてのファイルに日付をつけて保存するので、同じファイルでもどれが最新かはすぐに分かります。180731チェックリスト.xlsx とか、180806現地確認.docx というファイル名にすれば、同じフォルダー内での新旧はすぐに判断できるし、検索をかければ、その日に作成したファイルはすぐに見つけられます。この方式で30年以上仕事をやって来ているお陰で、こんなミスとは無縁でいられるのです。
一体どれだけの損害が発生したのやら、想像するのも怖いですねぇ…(^^;)

ヒルガオの季節

  • 2018.07.24 Tuesday
  • 05:55
昨日から気温も湿度が下がり、昼間で50%台になったので、まとわりつくような暑さから解放されました。関東以南の『災害級』の酷暑は想像することもできませんが、これが毎年常態化するのであれば、真剣に対策を講じていかなければならなくなるでしょう。北海道への移住者が増えてくるのかなぁ…?

アサガオよりも早く、ヒルガオ類が盛りの季節。先週北大の圃場に行く時に、ビールが入るのでバスで行きました。植物園の北でバスを降り、まっすぐ北に向かって歩いて行くと、フェンスに早速ヒルガオ(Calystegia japonica)の花が。
ヒルガオ

そういえば、一月くらい前に某紙のカメラマンから、ヒルガオが生えているところを教えて下さいとの電話がありました。なんで私に?と聞いたら、私のブログはいろいろ興味深い情報があるので、時々チェックさせていただいてます〜とのこと。そういう役にも立っているんだ。なんでヒルガオなんですか?と聞いたら、ヒルガオを食草にするジンガサハムシを撮しに行きたいとのこと。金色に輝くきれいな虫で、星置緑地でもよく見かけます。でもまだ少し早いのではと、星置緑地よりも百合が原公園の方がたくさんあるかも〜と教えておきました。星置緑地では除去対象種なので、あまり残っていませんから。
ジンガサハムシ
 (金色に輝くジンガサハムシ  星置緑地で、2011.7.27)

少し歩くとあちこちにヒロハヒルガオ(C. sepium)が。札幌ではヒロハの方がはるかに多いように思います。ヒルガオの葉が細長いのに対し、ヒロハの名の通り盾状に葉の葉が広いのです。
ヒロハヒルガオ

構内に入り、圃場のフェンスに沿って歩いて行くと、またヒルガオかな?と思ったら、ヒロハヒルガオのピンク花でした。こんなところにもあったのですね。葉の幅だけでなく、苞葉がガクを包み込んでいて、先が尖っているのでまず間違いないでしょう。
ピンク花

濃ピンクのヒロハヒルガオには、かつて北海道の中央部、足寄から陸別にかけての道端で遭遇したことがあります。この時は津別でフラワーマスターの講習会があり、ついでにあちこち見てこようと車で出掛けました。山の中でこんな花を見つけ。思わず急停止してよく見ると、どう見てもヒロハヒルガオなのにびっくり。あとで野生植物に詳しい方に聞いたら、梅沢さんの『北海道の花』に出てるでしょ!と言われてしまいました。そんなにあちこちにあるものなんでしょうか? (2012.7.29)
陸別

ヒルガオの仲間には、もう一種コヒルガオ(C. hederacea)もありますが、私はまだ一度しか見たことがありません。事務所のすぐ近くに、なんでこんなものがという感じで咲いていました。
コヒルガオ

海岸の砂浜では、この季節ハマヒルガオ(C. soldanella)の天下でしょう。種小名はサクラソウ科のソルダネラに似た丸い葉をしているという意味ですが、Soldoがコインの意味で、葉の形を指しています。渡島大島でもこの大群生地がありますが、タネが海を漂流して、世界各地に広がったのでしょう。
ハマヒルガオ

もう一種、ヒルガオ属ではないけれど、セイヨウヒルガオ(Convolvulus arvensis)もこの時期に咲いています。家の並びのブロック擁壁に、昔からこの時期に咲いているのですが、いまだ他では見たことがありません。小さくてかわいい花を咲かせるけれど、ブロックの隙間や舗装のアスファルトを突き抜けてどんどん広がっていく生育ぶりを見るに着け、一度雑草化すると除去が困難になるという、ヒルガオ類の怖さがよ〜く分かります。
セイヨウアサガオ

APG分類体系(2)

  • 2018.07.06 Friday
  • 05:48
ようやく雨が上がりました。あちこちに被害をもたらしましたが、一昨年の十勝のようにならなくてよかったです。昨日まで、朝でも20℃近くあったのに、今朝は吐く息が白くなるくらい。山側の擁壁や車庫から。ぴゅーぴゅー水が噴き出していました。もう水分はたっぷりなので、これからはずっと晴れた日差しが戻り、植物も元気になってほしいです。

しばし中断してしまいましたが、先日紹介した分類体系の残りを紹介しておきましょう。
最新のAPG体系では、なじみ深い名前がずいぶんと消えてしまいました。ショックが大きかったのが、カエデ科とトチノキ科が消滅し、何とムクロジ科になったこと。そもそも北国に住む者にとって、ムクロジ?なんてイメージが全く湧きません。種子は、羽根突きをする時の羽根の重りにすると言われてもねぇ… そもそも掌状複葉の代表とも言えるカエデやトチノキが、なんで羽状複葉のムクロジに取り込まれなくてはならないのか、古い頭では理解に苦しみます〜
ムクロジ科 ムクロジ
カエデ トチノキ

ツツジ科は中身に変化はないけれど、新たにイチヤクソウ科とシャクジョウソウ科、ガンコウラン科が加わりました。ガンコウランは確か昔はツツジ科になっていたこともあったし、イチヤクソウ科の植物は、ツツジ科と言われれば納得できますが、シャクジョウソウまでねぇ… まもなくカントリーガーデンの山のお花畑入り口に咲いて来ます。
ツツジ科 シャクジョウソウ

シナノキ科がなくなったのもショックです。アオギリ科と共に、なんとアオイ科に組み込まれてしまいました。葉っぱの感じは似ていなくもないですが。
ガガイモ科もなくなりました。サクラランやアスクレピアス、ガガイモやイケマなど、雰囲気のよく似た、いかにも「ガガイモ科」というグループだったのに、なんでまたキョウチクトウ科なの?
  キョウチクトウ科

最後は大御所のユリ科の大分裂。APG体系でも、既に2009年に出されたアボック社の『植物分類表』はAPG-2版(2003)に準拠していたけれど、今度の本はAPG-3版(2009)に準拠しているので、せっかく覚えたものが、また変わってしまったものもいくつかあります。
既に90年代からユリ科の分裂は始まっており、ネギ科とかキジカクシ科はある程度なじみつつありました。それが今度は、ネギ科がヒガンバナ科に吸収されるとは… 目から火花が散りそうです。
なじみ深いものがたくさん含まれ、一番大きなグループになったのがクサスギカヅラ科で(キジカクシでよかったのに…)、アスパラガスはもちろん、スズラン、ギボウシ、ヤブラン、マイヅルソウ、アマドコロ、オモトなどが含まれています。
新ユリ科には、ユリやウバユリ、ツバメオモト、カタクリ、アマナやホトトギスなど、おとなしい植物がひっそり肩を寄せ合っているかのよう。
シュロソウ科にも、エンレイソウやツクバネソウ、キヌガサソウ、ショウジョウバカマなど、よく似たものが入っています。
  ユリ科

APG体系は2016年に第4版が改訂されたけれど、そんなに大きな変化はなかったよう。だいたい出尽くした感があるので、これで最後にしてほしいものです。新しく出る本や図鑑は、すべてAPG体系による分類が使われることから、時間の経過と共になじんでいくことでしょうが、だんだん記憶力が衰えていく私にとっては大変なことで、しばし悩みは付きません。

つるもの見本園

  • 2018.07.05 Thursday
  • 05:52
このところ雨ばかりなので、盤渓の方に行くことができず、私の雨天練習場である小別沢トンネルに向かうことが多くなりました。トンネルは231.5mあるので、5〜6往復すれば同じくらいしっかりと汗を流すことができます。トンネルまでは胸突き八丁のきつ〜い坂道。まだ薄暗い道を上っていくと、左側にずっと続くブロック積みの法面に、いろんなつるものがくっついています。昨日昼間に、家に戻る用事があったので、ついでに法面を観察してきました。

圧倒的に多いのがツタウルシです。かぶれやすい人ならこの道は歩けないでしょうね。全体の半分くらいがツタウルシに覆われているのです。あんまり秋に通った記憶がありませんが、きっと紅葉は見事なことでしょう。
ツタウルシ

その次に目立つのがマタタビでしょうか。この法面は完全に北向きのため、ここのマタタビはまだ色付いておりません。この写真は家に近い東向きの法面のもので、それでもまだ花は開いておらず、つぼみでした。盤渓側は南東向きなので、もう花が散っているというのに。
マタタビ

一箇所だけですが、サルナシも生えていました。雌雄異株なので、コクワが稔る株なのか?ヤマブドウやコクワが稔っていると、ツルを引きずり下ろして取るバカの多いこと。円山公園脇のバス通りで、白昼堂々引きずり下ろしていた奴がいたとかみさんが言ってましたが、欲に目がくらむと恥も外聞も感じなくなるのでしょう…
サルナシ

ジメジメした擁壁なので、ツルアジサイはかなりたくさんくっついているけれど、花が咲くような葉の大きなものは見当たりませんでした。やはりもっと日当たりのいい所に上っていかないと、花芽ができないのでしょう。隣家との間のブロック塀にくっつけているものは、今年もたくさん花が咲いています。
ツルアジサイ

あの辺りにはイワガラミは少ないので、ないかなぁ?と見ていくと、一株だけありました。私のブログで圧倒的なアクセス数の記事が、「ツルアジサイとイワガラミ」という、ちょうど6年前に書いた記事なんですが、花がなくても葉の鋸歯を見ていけば、すぐに見分けられます。
イワガラミ

足元近くにくっついていたのがナツヅタです。ナツヅタは道内にも自生があることになっているけれど、ほとんどが町に植えられているものから鳥散布で広がったもの。町中でも街路樹やビルの外壁などに、猛烈にはびこり始めています。この葉はブドウのような単葉と、三つの小葉に分かれたものが同居するのが特徴です。
ナツヅタ

ヤマブドウも、坂道の入り口に一箇所だけありました。日当たりを好むので、この辺りがぎりぎりの場所だったのでしょう。木の枝をつかみ損ねて、仕方なく擁壁にぶら下がったのかな。
ヤマブドウ

途中に1本だけウリノキを見つけました。キュウリのような葉をしているのでこの名がありますが、花はきわめて特徴的な姿です。久しぶりに花を見たのでうれしくなりました。かつてはウリノキ科として独立してましたが、現在はミズキ科に入れられてしまいました。
ウリノキ

APG分類体系(1)

  • 2018.06.29 Friday
  • 05:54
一般の世界ではあまり関係ないけれど、植物に関係する人間にとっては大問題になっているのが、分類体系が大きく変わってしまったことです。リンネが確立した植物の分類体系は、主に花の形態から類縁関係を組み立てていき、私が習った頃は新エングラー体系と呼ばれるものでした。その後80年代にクロンキスト体系が出現し、あれこれ科名が変わってきて、おやおや…と。アジサイ類がユキノシタ科からアジサイ科に、ホップがクワ科からアサ科にとか、身近なものでも結構変化がありました。ところが、20世紀の終わり頃に発表されたAPG分類体系になると、これまでの常識がどんでん返しになってしまうほど、大きく変わってしまったのです。

APG体系とは、被子植物系統グループ (Angiosperm Phylogeny Group) という学者の団体が提唱したもので、ゲノム(遺伝情報全体)を植物ごとに調べていき、それによって類縁関係を規定していくものです。顔が似ていると言うだけで、お前たちは兄弟だ!とされていたものが、血液型を調べると全然違ってた!というようなもので、当然これが正しいのですが、古い情報が染みついている者にとっては大変なことなのです。

新しい分類体系の本は何年も前からで回っているけれど、それを分かりやすく解説してくれたものがありませんでした。そこにようやくこの本が登場し、先日入手して少しずつ読んでいますので、いくつか代表的なものを紹介してみます。

  表紙

一番大きく変わったのがゴマノハグサ科でしょうか。残ったものはほんのわずかで、大部分の植物は別の科に移籍してしまいました。そこに、ブッドレアに代表されるフジウツギ科が加わり、新しいゴマノハグサ科になっています。ゴマノハグサ科の主力だったウンラン属やイワブクロ属、クガイソウ属などがなんとオオバコ科に。サギゴケ属やミゾホウズキ(ミムラス)属がハエドクソウ科になってしまいました。
  ゴマノハグサ科

ユキノシタ科も大きく分裂していますが、アジサイ科はクロンキスト体系で既に分かれていたので、ショックは小さかったかも。ウメバチソウがニシキギ科に行ってしまうのは、なんとも不思議ですが…
ユキノシタ科 ウメバチソウ

劇的と言えば、スイカズラ科の中の、ニワトコ属とガマズミ属が切り離され、なんと我が国では1属1種しかなかったレンプクソウ科に組み込まれたことでしょう。暗い林床にひっそりと咲くレンプクソウが、なんで木本ばかりのニワトコやガマズミの仲間を引き連れることになるの??とかなり話題になりました。ところがこの本では、ガマズミ科の方がより早く発表されているので、ガマズミ科になったと書かれています。マツムシソウ科やオミナエシ属やカノコソウ属のあったオミナエシ科が、スイカヅラ科に組み込まれたのもびっくりでした。

レンプクソウ科 レンプクソウ

(くどいようですが、後日もう少し紹介することにしましょう。

雨・雨・雨・・・

  • 2018.06.28 Thursday
  • 05:58
昨日の札幌は朝から昼過ぎまで、ザァザァと強い雨が降りました。ドロドロだった車が、すっかりきれいになったくらい。天気予報見てもずっと晴れ間がなく、来週一杯こんな天気が続くようです。本州以南は真夏日だというのに、北海道は梅雨になったみたいです。
本当なら昨日の昼間に大島から帰ってくるはずでしたが、この悪天候ですっと船が出せない状態が続いてます。波浪の状況を見ると、日本海がひっくり返っているのがよく分かります。(渡島半島の左側にある黒丸が渡島大島です。)そろそろ野菜不足になっているはずだし、水も使用制限がかかっていることでしょう。

波浪
 (国際気象海洋株式会社HPの波浪予測図を拝借しました。m(__)m)

予定が立たないなりに、あれこれ仕事を片付けながら過ごす毎日が続きます。気晴らしに おか田 のうどんを食べに行こうと、長靴を履いて出かけました。南大通を歩いていると、中央分離帯の街路樹に赤い実が付いているのに気付きました。
今から30数年前、まだ植木屋時代にここを通りかかった時に、市の造園職だったYさんが腕組みしてここに立っていたのです。車を降りて話を聞いてみると、地元の町内会から、シナノキはつまらないから間にサクランボを植えてくれ!と、ねじ込まれたのだそう。そんなの蹴飛ばせばいいのに!と言ったら、そうもいかないのでうまく収まる方法を考えているんだと。
南大通

Yさんは、私が学生の時に市の公園課でアルバイトをした時の指南役で、仕事がよくできて結構厳しい方でした。のちにモエレ沼公園の建設を一手に引き受けて、難しい調整を仕切り、見事完成に導いたのですが、ガンに冒されて早世されたのです。ここには結局1丁に1本だけサクランボを植え、子供たちが取りに行って事故にならないよう、生では食べられない、加工用の酸果桜桃を植えたのでした。手入れをしないためにひどい樹形になっていますが、今でもたくさんの実がこの時期には色付いており、これを見るたびに若かりしYさんの面影が浮かんでしまいます。
オウトウ

専門学校前の植え込みには、どこから胞子が飛んできたものか、大きくなるとビーチパラソルほどにもなるイヌガンソクが。将来が楽しみです〜(笑)
イヌガンソク

円山周辺の住宅には、おやっ?と思う珍しい樹木があるのが楽しみの一つで、このオールドローズは私にとっては懐かしいバラです。私が生まれ育った松山の家の庭にも、これとほとんど同じバラが咲いていたのです。2mくらいある大きな株で、樹形や葉の感じ、花の咲き方まで本当によく似ています。工藤さんに鑑定してもらわなくては。
オールドローズ

店の回りの目隠しに絡んでいるヘンリーヅタ。最近ずいぶん見かけるようになりました。ナツヅタはべたべたくっついて始末が悪いし、アメリカヅタはお行儀悪すぎるので、ほどほどに収まりやすいのが人気の秘訣なんでしょうか。
ヘンリーヅタ

そういえば、先日見て歩いた花フェスタの売店でも売られていたけれど、こりゃヘンリーヅタじゃなくて、斑入りアメリカヅタですっ。ネットで見てもかなり間違っているので、相当根が深いところで間違えられているようですねぇ。
ニセヘンリーヅタ

いつの間にやら

  • 2018.06.12 Tuesday
  • 05:55
日曜日には、孫が次々とやって来ました。右側の2号はまもなく1歳と8ヶ月、左側の3号は1歳7ヶ月になったばかりで、10キロを超すと抱っこしても重たく感じるようになりました。まだお互いのコミュニケーションはうまく取れませんが、2人とも片言の言葉をしゃべり始め、保育園に行っているせいか、ぐずったり泣かなくなりました。子供の成長は本当に早いです〜
孫たち

午後から近くに用足しに出かけると、しばらく現場ばかり走り回っているうちに、すっかり咲いている花が変わっているのに気付きました。季節の移ろいも本当に早いです。マンションの玄関先では、サツキ‘大盃(おおさかずき)’が満開に。昔は下旬が見ごろだったのに、どんどん前倒しになってきています。
サツキ

ここの町内はお金があるのか、歩道の植えますにすべて小さなフェンスを立てています。帯状ますばかりなので、かなりの延長があり、お金の心配をしてしまいました。でも踏み込まれなくなるので、花たちにとってはありがたいでしょう。
花壇ます

ここには珍しく、ヒトフサニワゼキショウ(Sisyrinchium mucronatum)がずらりと植えられていました。シシリンキウムの仲間では、ニワゼキショウが一番好きな花だけど、残念ながら道内では育たないらしく、本種だけが道内で見られます。でも、このようにポット苗で出回っているのは初めて見ました。もともと牧草に紛れて侵入したようで、道東では道端などでよく見かけます。
シシリンキウム

ビンカ・ミノールのグラウンドカバーの中に、2本だけ細長い花茎を伸ばしてかわいい花が咲いていました。ユリ科には間違いなさそうだけど、今まで見たことのない花なのでしばし考え込んでしまいました。わざわざ植えたものではなさそうだけど、いったいなんでしょう??
不明球根

日当たりのいい庭先では、もうバラが満開になっていました。ええっもう咲いてるの!!って感じですねぇ。つるバラのカクテルもたくさん花を着けているし、いつの間にやら花暦は春から初夏に移ろっていました。それにしても、こんなに寒くていいのかい?といいたくなるような寒さです。早く爽やかな、初夏の陽気になってほしいです〜
バラ

スズラン探し

  • 2018.06.11 Monday
  • 05:52
ちょうど一年前、富丘西公園の自然観察会に来ていた道新の記者が、スズランに興味を持って熱心に取材し、大きく取り上げてくれました。私も「スズランに詳しい札幌の環境コンサルタント会社緑花計画の笠康三郎社長」として出ています。確かに、滝野でスズランに関わって30年、富丘西公園で自生のスズランを発見し、その保全活動を続けて25年近くにもなるのですから、日本で一番スズランに詳しい専門家!かもしれませんねぇ…(^^;)

道新の記事

その中で、札幌市のシンボルフラワーにされ、札幌市版レッドリストにも載せられているのに、スズランがどこにどれだけ生育しているのか、全く把握していないのはおかしいと、きびしく指摘しています。富丘西公園のスズランだって、私が偶然発見しなかったら、今の保全区域はすべてつぶされて、元の計画のまま遊戯広場になっていたのですから。
  富丘西公園のスズラン

その指摘が効果を与えたのか、毎年行われてきた「さっぽろ生き物探しプロジェクト」で、今年初めてスズランが加えられ、スズラン探しを行うことになったのです。これまでは、調査時期が夏〜秋だったこともあり、どちらかというと野鳥や昆虫が主体でした。
  生き物探し

今年は春早くスタートしたので、春から初夏に咲くスズランやスミレ類、オオアマドコロやホウチャクソウなどが新たに対象となりました。ところが、事務局をやっている会社から、「スズランとドイツスズランをどうやったら見分けられるのですか?」との問合せが。確かに、日本の植物図鑑には自生植物しか載っていないことが多く、園芸植物や帰化植物はそれらだけで図鑑等に載っているため、それらを比較することができるものはほとんどないのです。そこは昔からよく知っているところなので、画像も含めて見分けるポイントを教えてあげ、調査の手引きにまとめることができました。
スズランの見分け方

先月もみじ台の熊の沢公園で仕事をした時に、ササを刈った跡にスズランが2株生きているのを見つけました。それを事務局に伝えておいたのですが、数日前に現地を確認に行ったら、きれいに草刈りがされて消えていたそうです…(>_<) 根は生き残っていると思いますが、ちゃんとピンクテープでマーキングしてあるものまで刈らなくてもいいものを。
熊ノ沢公園
(この画像は発見時のものです。2018.5.17撮影)

こういう貴重なものを保全しようとすると、業者に任せることは絶対にできません。専門家のコントロールのもと、地域の住民や興味を持つ市民の手で、こつこつと時間をかけながら、自然植生をコントロールしていくしかありません。今のところ、富丘西公園の群生地以外には、この熊の沢公園くらいしかスズランの情報は入っていないようです。こんなに急激に消滅した植物も、珍しいのではないでしょうか。

地道な作業

  • 2018.05.25 Friday
  • 05:59
北大の圃場では、12年前に手入れを始めた時には、チオノドクサはほんのパラパラだったのに、年々猛烈に増えてきて、今では芝生の半分がこんなに真っ青になっています。こんなに増えるのならと、毎年タネを取って、滝野公園のカントリーガーデンにこっそり播いてきました。このサルデンシス種は球根が出回らないので、タネから増やしていくしかないのです。
チオノドクサ

先週なんとか時間を作り、圃場でせっせとタネ集めをしてきました。芝生の中に大豆前後の大きさの果実がごろごろ挟まっているので、指を広げて下からすくい上げながら、果実を集めていくのです。小一時間の作業で、大きな堆肥の袋に一杯詰め込んで自宅へ持ち帰りました。
タネ取り

ブルーシートに広げて少しずつ乾燥させ、葉や花茎にある水分を転送させて完熟させます。それをかみさんが一つずつ摘み取りながら、タネの入った果実だけにしてくれました。今年はがんばって取ってきたので、例年の倍ありました。
調整

圃場ではキバナノアマナも同様に増えまくっているので、この果実もかなり混じっていました。角張っているので区別が付きやすく、こちらも滝野公園の山草エリアに2年前から播いてます。
キバナノアマナ

今度は事務所に持ってきて、日当たりのよい窓際に置いてタネだけを集めなければなりません。小さなものから果実が割れてタネが落ちるので、仕事の合間にカラを拾っていくのです。こういう地道な作業がけっこう好きなので、ついついはまってしまいます…(^^;)
カラ取り

大きな果実だと、かなり肉厚なのでなかなか乾いてタネが落ちてくれません。無理につぶすとネバネバした果肉がまとわりつくので、自然に離れるまで待たなくてはいけません。
多肉質

チオノドクサのタネにも、カタクリ同様エライオソーム(脂肪酸、アミノ酸、糖からなる化学物質を含む)がくっついているので、これが粘り着いて離れにくいのです。チオノドクサが知らぬ間に庭のあちこちから生えて来るのは、アリがこのエライオソーム欲しさにせっせと運んでいき、ごちそうを食べたあとのタネはゴミなので捨ててくれるのです。。
エライオソーム

滝野公園ではもう5年以上タネを播き続けているので、芝生の中に少しずつ開花個体も増えてきています。一面真っ青になるのには、まだまだ時間がかかりますが、あんな風景が見られるようになるのですから、こんないたずらも見逃してくれるでしょう。
滝野公園

先祖返り

  • 2018.05.24 Thursday
  • 05:50
お昼を食べにチャリをこいでいたら、??と変なものが目に入りました。ビルの前にしつらえられている小さな植えますに、コニカ(グラウカトウヒ‘コニカ’(Picea glauca var. albertiana 'Conica' ))が植えられているのですが、そのうちの1本になにかコブが付いているようでした。
コニカ

よ〜く見ると、一部の枝が先祖返りして、本来の大きな葉っぱになっていました。しかも、コニカは緑葉だけど、これは黄金葉なのか、先祖返りしている枝には両方の葉が混じっています。コニファーの分厚い図鑑を見ても、黄金葉のコニカのような品種はないし、ううむとなってしまいました。本来なら、こういう先祖返りした枝はすぐに落としておかないと、木全体がこれに戻ってしまいます。かといって店の方にそんな話をしてもねぇ…(^^;)
先祖帰り

その足元には、斑入りビンカ・マヨール(Vinca major 'Variegata')が植えられているけれど、それも先祖返りして斑が抜けつつあるようでした。同じ植えますで、なんでこんなことが起きるのでしょうかねぇ…
ビンカ・マヨール

本来の緑葉のビンカ・マヨールは、こんな感じで濃い緑の葉をしています。斑が薄れているものは、少し白っぽい緑をしているけれど、最終的にこんな葉に戻るのでしょうか?これも今後の推移を見ていきたいと思います。
緑葉マヨール

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