スズラン

  • 2017.04.13 Thursday
  • 05:58
先日のスズランの番組を見ていたら、山梨県にあるスズランの自生地が紹介されていました。あの辺にもあるんだと分布を調べてみると、なんと本州中部の方が多そうなのにびっくり。北海道にはかなりあるけれど、岩手や北関東にはまばらで、長野あたりの内陸部にに集中していることが分かります。
国内分布

道内の分布も不思議な偏りがあり、十勝では内陸部までまんべんなくあるけれど、その他はほとんどが海岸線に沿って分布しているのです。確かに十勝では、あちこちにある耕地防風林の林床に、たくさんスズランが生えています。他はあまり内陸部になくて、海岸草原の中に自生があるのは、なにか理由があるのでしょうか?
道内分布
(FLORA OF HOKKAIDO:Distribution Maps of Vascular Plants in HOKKAIDO, JAPAN より)

スズランは、かつてはヨーロッパと日本・中国、さらにはアメリカに3種が自生していることになっていました。現在ではすべて同じ種となり、それぞれが変種扱いになっているようです。富丘西公園に生えているスズランと長く付き合っていますが、葉の陰にひっそりと小さな花が咲いている姿では、いくら香りがあるからといって、見に行こうという気がなかなかおきないでしょう。日高にあるスズラン大群落といっても、花はほとんど見えずに草原となっていますから。
スズラン

これに対してドイツスズランは、花が葉の上に出てくるので、まだそれなりに存在感があります。香りも格段に強いので、花期は短いものの訴える力が強いのです。スズランは高温多湿の環境に弱い高原の花と言えますが、ドイツスズランはかなりの適応性があるようで、それであの様な番組にも紹介されたのでしょう。
ドイツスズラン

北大には、スズランの3倍体の系統が昔から植えられており、どんどん増えて困るほどです。3倍体だけあって、草丈は50〜60cmもあるけれど、花はやっぱり葉の陰に咲いてます。
  3倍体スズラン
   (左から3倍体スズラン、スズラン、ドイツスズラン)

それでも花茎が40cmもあるし、ドイツスズランの2倍くらいの花の大きさなので、花だけを集めればドイツスズランなんか比較にならないほど立派な花束ができます。滝野公園にもせっせと植えているので、もう少ししたら存在感たっぷりの花が楽しめますからね〜
花束

カラフトの植物

  • 2017.04.05 Wednesday
  • 05:44
たくさんの本を持っておりますが、その中には買ったまんま、ぱらぱらっとめくっただけで全然読んでいないものがかなりあります。その本を持っていることすら忘れているものも… 今回もカラフトの植物を調べていて、あれ?そういえばなんか持っていたような?と調べてみると出てきました。20年近くも前のことだし、新品の私家本なのでどうやって手に入れたものだかさっぱり記憶がありません。何か必要があって買った訳でもないので、すっかり本棚の肥やしになっていました。
表紙 裏表紙

著者の外山雅寛さんは、在野の食虫植物研究家として知られており、直接お目にかかったことはありませんでが、よく新聞などで名前を見ていました。この本の本編というべき「サハリン植物紀行」は、100部限定でかなり高かったはず。その簡略版が1,200円で手に入るというので、あわてて買ったものだったかなぁ… でもその内容は、今読み返してみるとなかなか素晴らしい内容でした。口絵に5枚のプリント写真が貼られており、その一枚目がこのカシポオキナグサです。自生地である樫保岳は、この97年の調査で既に荒廃して絶滅していたとか。カラフトまで「山荒らし」が活動しているのにもびっくりですが、カニのことを見ても、お金になるならロシア人とて何でもするのかもしれません。北方領土もそういう点では本当に心配なのです。
  カシポオキナグサ

最後のところに、松浦武四郎も出てきます。松浦は二回目の蝦夷地調査の際に樺太に渡り、アイヌが住んでいた南樺太を詳細に調査して、たくさんの記録を残していたのでした。外山さんは、そういうところまで丹念に整理してからカラフトに渡って調査され、この本をまとめられているのです。
  ジャコウジカ

文庫本サイズの小さな本ながら、その内容の充実ぶりには改めて感動しました。山のようにある本をじっくり読み返してみたいと常々思っているのですが、一体いつになったらそんな時間がやってくるのでしょうかねぇ〜(>_<)

 (改訂簡略版「樺太の植物」 外山雅寛著、樺太の植物編集室刊、1998 より)

スーパーブルーム

  • 2017.03.29 Wednesday
  • 05:42
先週のハフィントンポストのニュースに、カリフォルニアでスーパーブルームが起きているとありました。しばらく干ばつが続いていたはずなのに、昨年秋から冬にかけてたっぷり降雨があり、眠っていた草花たちが一斉に目覚めたようです。
スーパーブルーム

スーパーブルームを演じる植物にはたくさんの種類があるようですが、なんといってもカリフォルニアポピーが有名でしょう。カリフォルニアポピーは、昔はハナビシソウ(花菱草)と呼ばれ、原種はオレンジ色ですが、黄色や白、ピンクなどの花色のものも出回るようになっています。
カリフォルニアポピー

もう30年以上前のことですが、いつも行っていたカメラ屋から、毎年暮れにニコンの立派なカレンダーをもらっていました。一眼レフはずっとニコンを使っていたのです。その中でいいものを切り抜いて、たくさんファイルに溜め込んでいたものの中に、カリフォルニアで撮されたこんな風景がありました。現場には一生行けなさそうだけど、これらをスキャンしたデータをパソコンの壁紙に自動で写るように設定しているので、一日のうちに何度もこれが目に入るのです。
カレンダー

手前のオレンジはカリフォルニアポピーだけど、黄色い花はなんだろうな?とずっと思っていたところ、このニュースのリンクをいろいろ探して、ようやく分かりました。ゲラエア・カネスケンス(Geraea canescens)というキク科の一年草で、通称デザートサンフラワーと呼ばれるとか。全然聞いたことのない属なので、園芸化もされてないのかもしれません。芽生えてすぐに花が咲くのであれば、春播き一年草としては極めて有望な性質なんですが。
デザートサンフラワー

カリフォルニアポピーは、本州以南では秋播き一年草として栽培されますが、夏が高温多湿ではない北海道では結構越夏越冬して、短命ながら宿根草になることもあるようです。滝野公園でも昔はよく植えており、ラベンダーとのコントラストが人気でしたが、最近はとんと植えられなくなりました。
滝野公園

どこか、このスーパーブルームを再現できるところはないかなぁ。

ミヤギノハギ

  • 2017.03.24 Friday
  • 05:40
2日前には40cmほどまで下がっていた積雪が、また70cm近くまで戻ってしまいました。しかも春の雪特有の重たさ… なのに除雪屋はもう店じまいしたのか、こんなに積もっているのに全然やってきません。これではまた。重たい雪を押して下りなきゃならないようで。車が壊れないことを祈りたいです。

毎年この時期北方山草会の総会がありますが、今年も滝野の研修会とぶつかってしまい、残念ながら参加できませんでした。年度末はいろいろとぶつかることが多いのです。その時に配布される会誌が送られてきました。表紙はずっと坂本直行さんの絵でしたが、31号まででいよいよなくなってしまい、それ以降は鮫島淳一さんの植物画が表紙を飾っています。
  北方山草
「北海道山草会」が山草類の栽培家の団体であるのに対し、「北方山草会」は研究者や自然観察などの活動をする方達の団体となっています。年々中身がアカデミックになっていくので、なかなかついていけなくなっております。今回の特集がマメ科となっており、その中に、東北大学の大橋先生による「ミヤギノハギの分布研究史」が掲載されておりました。

ミヤギノハギ

ハギ好きの私としては見逃せない記事で、なるほどという内容が満載でした。由来不明といわれていたミヤギノハギの、タイプ標本(種を特定した元になる標本)が、チュンベリーによって1776年秋に長崎の出島で作られていたとは。これを見ると、私たちがミヤギノハギと呼んでいるものと、確かに同じものだということが分かります。
タイプ

ところが、ミヤギノハギをたくさん植えていると、その中に葉の形や黒軸となる茎の特徴は同じだのに、全然しなだれないタイプのものが混じっていたり、創成川公園に紛れ込んでいるケハギではないかとみられるタイプなど、よく分からなくなってしまうものがたくさんあるのです。
直立タイプ
 (滝野公園に何株か混じっている、枝が垂れないタイプのミヤギノハギ?)

それらを膨大な文献や標本を検証して、ミヤギノハギは日本だけでなく朝鮮半島から中国大陸に広く自生しているものであり、我が国にも植栽分布ではなく、各地に自生があるということになっているのです。大橋氏も、かつては北陸地方のケハギから栽培化されて園芸品種となったとしていたのですが、中国大陸のハギを丹念に調べていくと、やはりそちらに自生していたものと、わが国各地にある「ミヤギノハギ」が広い意味では同じものであり、タイプ標本となったものは、中国からもたらされた栽培品であるという結論に達したようです。
結論

北方山草会のHPはなかなか充実しており、会誌のバックナンバーも目次が公開されています。一部の記事は公開されているものの、バックナンバーの販売も行っていますので、興味のある方はぜひお買い求め下さい。

植物の名前

  • 2017.03.11 Saturday
  • 06:00
早くも6回目の3.11。たくさんの犠牲者や行方不明者も出たけれど、今なお仮設に暮らしている人が一万人以上、故郷を追われてしまった方が十万人以上もいるという現実の方が悲しいです。それでもまだ原発に頼ろうと躍起なのですからあきれるばかり。一日も早く政治の無策振りを正し、被災地の方達が心安らぐ生活に戻れることを祈りたいです。

相変わらず仕事で煮詰まっている毎日。日ごろいろんな植物を扱っている中で、最近とみに頭が痛いのが、名前や分類がコロコロ変わることでしょう。雪解け後間もなく花が咲いてくるチオノドクサは、最新の分類体系では、いつの間にやらシラーに吸収合併されてしまい、属そのものがなくなってしまいました。雄蕊(おしべ)の花糸(かし)が合着するかどうかで分けると覚えていたのに、そんなのどうでもよくなってしまったのです。キオン(Chion)とは雪のことで、ドクサ(doxa)は輝き、まさに「雪の輝き」という意味です〜と解説できたのに、今度はスキラ(Scilla)とは、ギリシャ語で「海のネギ」という意味です〜となると、なんじゃい?と言われそうです・・・(^^;)
チオノドクサ

かと思えば、かつてはシラーの仲間で、学生の頃真っ先に覚えた記憶のあるシラー・カンパニュラータ(Scilla campanulata)は、まもなくシラー・ヒスパニカ(Scilla hispanica)に変わり、その後エンディミオン・ヒスパニクス(Endymion hispanicus)に変わっていたのでびっくりしていたら、今ではヒアキントイデス・ヒスパニカ(Hyacinthoides hispanica)になっているのですから面倒くさい。和名である「ツリガネズイセン」があんまりいい名前ではないので、イベリア半島原産のブルーベルなんだから、英名(Spanish bluebell)をそのままもらって「スパニッシュブルーベル」を園芸名として流通させればいいのにと思っています。
ツリガネズイセン

園芸植物では、このように属の名前がコロコロ変わるものはよくあることで、「園芸名」という和名扱いになっているものが山ほどあります。たとえば観葉植物としてどこにでも置かれているポトスだって、大昔の学名が「Pothos aureus」だったので、この名前で流通していましたが、私が緑のセンターにいた頃には、呼び名はポトスでしたが、学名はスキンダプサス属(Scindapsus aureus)になっていました。その後しばらくして図鑑を見ていると、今度はエピプレムヌム属(Epipremnum aureum)とまた変わっているので、呼び名はやっぱりポトスのままの方がいいのです。
ポトス

こんなことは本当にどうでもいいことなんですが、植物リストを作ったり、ラベルを作る段になると、途端にシビアな問題になってくるのです。おまけに分類体系が大きく変わっている最中なので、たとえばチオノドクサもスパニッシュブルーベルも今ではユリ科ではなく、ツルボ科になっているので、どちらにするか?併記するか?いちいち悩まなくてはいけません。せっかく植物の仕事しているのに、なんでこんなことでストレス貯めこまなくちゃならないんだと、ぼやいてばかりの毎日です〜(>_<)

ハーブ

  • 2017.02.28 Tuesday
  • 05:56
ハーブに興味を持ち始め、本を集め始めたのが80年代始め頃なので、もう30年くらい前になります。最初に買ったのは、数寄屋橋のソニービルの近くにあった「JENA(イエナ)」という洋書屋さんで、植物関係の本が多いことから、東京に出た時にはいつも寄っていました。そこで買った本が、この「A Modern HERVAL」です。その時にもらった栞と共に大切にしています。この頃は本屋とレコード屋巡りばかりやっていたので、えらく重たい荷物を担いで帰る羽目に… フラワーアレンジメントの本も買っているはずだけど、家のロフトに埋まっているみたいで、最近見かけないなぁ。
  JENA

滝野公園のくらしの花園をリニューアルすることになり、一度ハーブをしっかりと整理してみようと、ハーブのいろんな本をひっくり返していました。日本のものだと趣味的に書かれているものばかりで、今一つきれいに整理されていないものだから、どうしても洋書を引っ張り出してしまうのです。でも、細かいところまで理解できる語学力がないので、翻訳もののリスリー・ブレムネスさんのハーブ図鑑と見比べながらの作業になってしまいます。ところがこれが落とし穴。つい細かく読んでしまうものだから、へぇ〜と思うようなことが続出して仕事が進みません。

ポークウィード(ヨウシュヤマゴボウ)なんて、超有毒植物なのに!なんかとてもいいことばかり書かれてあるので、本当かなぁ?と思ってしまいます。
ヤマゴボウ
(「ハーブの写真図鑑HERBS」 レスリー・ブレムネス著、高橋義孝監修、日本ヴォーグ社、1995)

セイヨウオキナグサも有毒だと思っていたら、乾燥させるといろんな薬効があることに。素人にはとても手に負えそうもありません。
セイヨウオキナグサ
(「ハーブの写真図鑑HERBS」 レスリー・ブレムネス著、高橋義孝監修、日本ヴォーグ社、1995)

イタドリは、春の遠足に行った時によく折り取ってしゃぶっていましたが、「この草には胃がんに有効な成分が含まれることが明らかになった。」とあるけれど、この本が出て20年以上経つけれど、いまだにそんな話題聞いたこともないしなぁ。そんなものばかりなのです。
イタドリ
(「ハーブの写真図鑑HERBS」 レスリー・ブレムネス著、高橋義孝監修、日本ヴォーグ社、1995)

ボッグビーン(ミツガシワ)が、非常用の食糧になったり、葉がお茶になったり、スウェーデンでは葉がホップの代用品として売られているとか、初耳なことばかり出てきます。こういう本は、必要なところしか読まないものだから、用のないものは全然読んでいないことが多く、やっぱり一度しっかり読み込んでおかないといけないと反省しきりです。
ミツガシワ
(「ハーブの写真図鑑HERBS」 レスリー・ブレムネス著、高橋義孝監修、日本ヴォーグ社、1995)

ちっとも作業が進んでいないのがつらいけれど、なんだか新発見したようで楽しくもあり、この時期ならではの時間の過ごし方かもしれません。

サフラン

  • 2017.02.25 Saturday
  • 05:55
先日朝日のデジタルニュースを読んでいたら、この時期に?という感じでサフランのことが載っていました。国内生産量は22kgで、そのうち大分県竹田市が18kgを生産する国内最大の生産地だとのことです。たった18kgとはいえ、1kgが百万円以上するので、結構なものかもしれません。かつて価格が高騰していた時には、同じ重さの金よりも高かったと言われるサフランですから。

竹田のサフラン
  (朝日新聞DESITAL 2017.2.20より拝借 m(__)m)

驚いたのがその栽培方法です。ここでは畑ではなく水田で栽培するので、稲を植える前に掘り上げて乾燥させ、木箱に並べて秋までずっとそのまま放置するのだそう。するとコルチカムのように花だけが伸びてきて開花するので、その雌しべを採取するのです。

摘み取り
  (朝日新聞DESITAL 2017.2.20より拝借 m(__)m)

露地に植えておくと雨に当たって品質が落ちるし、地べたに這いつくばっての作業も大変なので、室内で椅子に座って収穫できれば、肉体的な負担もないし、確かに極めて効率的です。竹田で栽培が始まったのが100年以上前の1903(M36)年とのことですから、この栽培方法を見つけた方の勘はとても鋭かったのでしょう。

栽培方法
  (JA大分竹田事業部HPから、引用させていただきました。m(__)m)

収穫後、11月に田んぼに植えると冬の間に葉を伸ばして春までに球根が肥大し、水田耕作が始まるまでに掘りあげるという繰り返しをしているのです。その昔、滝野で見事に失敗している私にとっては、北海道ではできない栽培法なので、悔しい限りです。栽培農家が高齢化してどんどん生産量が減っているとのことですが、なんとかならないものでしょうかねぇ。

収穫方法
  (JA大分竹田事業部HPから、引用させていただきました。m(__)m)

メコノプシス

  • 2017.01.24 Tuesday
  • 05:57
さすが大寒、札幌でも−14℃の予報で、顔がチクチク痛い寒さでした。戻ってからアメダスを見ると−12℃となっているので、標高の高いこのあたりでちょうど−14℃くらいでしょうか。内陸部ではかなり冷え込んでいるようなので、今朝の通勤通学は大変そうです。

年末の夕刊の片隅に、メコノプシスの小さな記事がありました。植物写真家の吉田外司夫さんが、またメコノプシスの新種を3つも見つけたと。昔は約40種とか書かれていたのが、最近では80種になっているのに、また新発見が続けばすぐに100種を突破することでしょう。人跡未踏の地ばかりなので、当然といえば当然ですが。我が梅沢俊さんも毎年ヒマラヤに出かけて、かなりメコノプシスに取り付かれているけれど、吉田さんの活動ぶりはすごいです。(詳しくは青いケシ研究会のサイトをぜひ)
メコノプシス新種
 (朝日新聞の記事より  2016.12.24)

関東を中心に活動している研究会なので、当然栽培とかの話題にはならないでしょう。こちらは毎年メコノプシスと格闘しているので、もっと栽培に関する情報が欲しく、RHS(英国王立園芸協会)の機関誌「The Garden」の記事はとても参考になりました。これによって、少なくとも滝野公園では、メコノプシス・グランディスの栽培については、なんとか目途が立ってきています。森のガーデンでも、少しずつ株を増やしていく予定なので、メコノプシスを見るならここと、定着させていきたいと思っています。
滝野のメコノプシス

でも、開花株が全体の半分くらいしかなく、大株になりながら細かく株分かれして開花しないものが多いなど、まだまだ課題が山積しています。栽培法についていろいろ調べていたら、スコットランドにあるRHSのエジンバラ植物園を拠点に、「The Meconopsis Group」という団体があるのを見つけました。本来は交雑種など、由来が分からなくなりそうなものをきちんと整理することを目的にしていたようですが、さすが冷涼なスコットランドだけに、栽培情報も豊富だし、様々な原種に関する情報も満載でした。北海道では、花の大きなグランディス種だけでも十分見どころにはなりますが、うんと話題性を広げるためには、このよう多彩で珍しい種にも栽培を広げられれば面白いのですが。こういうものに興味を持って、じっくり取り組んでくれる人はいないものでしょうかねぇ〜
メコノプシス各種
 (「The Meconopsis Group」のサイトより)

薬用植物

  • 2016.11.24 Thursday
  • 05:29
メディカルハーブと来れば、東洋的な薬用植物についても取り上げなければなりません。西洋医学だけでなく、近年では漢方を併用する医者も増えてきていることから、生薬として流通している植物が、実際にはどんな姿をしているかをとりまとめたのがこの本です。たしか Book off で二束三文に売られているのを見つけ、「もうけた〜」と、にんまりして買ってきたことを思い出します。
薬用植物

医薬品として流通する生薬は、原則「日本薬局方(日局)」に記載されていることが求められ、それ以外のものでも「日本薬局方外生薬規格(局外生規)」に登録されていなければなりません。この本は少し古い(1995)ですが、当時の登録生薬が網羅されているので、こんなものが生薬なんだ!ということがよく分かります。ちなみに「方」というのは、古来中国で薬典という言葉を「方」と記載したことに由来するそうですが、現在の中国では「薬典」となっているようです。
ドクダミは別名十薬(じゅうやく)なので、これは当然ですが、コウホネは川骨(せんこつ)の名で、強壮、止血、浄血などの婦人薬として利用されているそうです。アイヌ語ではカパトと呼ばれ、主として貯蔵食糧とされていたようですが、薬にしたとは書かれておりませんねぇ。(カパトがたくさん生えていたところが、現在の樺戸郡です。)
コオホネ・ドクダミ

大学の薬学部には、必ず薬用植物園を設置しなければならないため、道内でも北大や薬科大学(現在は北海道科学大学薬学部)、医療大などにも薬用植物園が設けられています。危険なものもあるので普段は公開されておりませんが、見学会等も企画されているので、ぜひご利用下さい。薬効などについてもラベルに記載されているので、とても勉強になります。
サンショウ・ニガキ

サンショウは種子ではなく果皮が、ニガキでは樹皮を除いた木部が生薬になるのですね。
解説2

ビワは葉を使うし(枇杷葉)、モモは種子(桃仁)というのは分かるけれど、ノイバラの果実を営実(えいじつ)というのですねぇ。
ビワ・ノイバラ

ローズヒップは本来ドッグローズ(Rosa canina)の果実を指し、ビタミンCが豊富なことからお茶やサプリにされますが、漢方では緩下剤となっています。大丈夫かしらん…
解説1

ともあれ、この二冊をもとにすれば、東西の医療面で植物がどのように活用されてきたかが分かってきます。冬の期間の勉強にはぴったりなので、ちゃんと整理しておかなくては。

メディカルハーブ

  • 2016.11.23 Wednesday
  • 05:50
これ以上本は買わないと思いつつ、それでもぽつぽつと増えていきます。本屋には極力行かないようにしているものの、ネット経由でも情報が入ってくるので、つい衝動買いをしてしまうことも…

昔から入っている情報サイトに「復刊ドットコム」があります。廃版になってしまった本のリクエストを募り、ある程度票数があるものを発行元と交渉して再版されることもあるのです。以前は投票していたこともありますが、ここしばらくは情報メールを斜め読みする程度でしたが、久しぶりに衝動買いしてしまった本がありました。
復刊ドットコム

決してハーブ類に凝っている訳ではありませんが、30年くらい前からハーブの本はこつこつ集めていました。でも我が国のものは、どちらかというとアロマや料理に片寄り、本来のメディカルな面をカバーするものが少なく、どうしてもモーリス・メッセゲやリスリー・ブレンネスのものに頼ることが多かったのです。そんな中で、この本は成分の基本データを網羅しているとのことなので、さっそく注文してみました。
表紙

メディカルハーブと謳っているだけあって、あくまで医療面からの解説がメインになっています。その点からはメッセゲの本に近いかもしれません。
ローズマリー1

含有成分の解説もしっかりしているので、ここでは省略していますが、副作用や安全性についてもきちんと書かれています。
ローズマリー2

いかにもハーブ類という植物だけでなく、タンポポだって100種の中に含まれていて、ちゃんと解説されていました。ガイドネタにはぴったりです。
タンポポ1

メディカルハーブを使いこなすにはかなりの経験が必要となるので、素人がこの本を見て調合するのには不安があります。でも裏付けデータを確認できるので、ガイドの時などに役立つと思って購入しました。来年は滝野公園のくらしの花園がリニューアルされるため、本棚の肥やしにならないよう、しっかりと勉強していこうと思っています。
タンポポ2

calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< May 2017 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM