アケビコノハ

  • 2016.09.18 Sunday
  • 05:58
昨日アケビを見て思い出しました。先日あちこちのガーデンを見学していた時、パーゴラにアイノコノウゼンカズラやブドウが絡まっている中に、アケビのつるが絡まっているのを見つけたのです。実が成っているのかな?と見ても、あんまり実付きがよくなかったようで、ちらほらとある程度。
パーゴラ

その時何か見られているような殺気を感じて、よ〜く見ると、珍しい真っ黒な幼虫がうごめいていたのです。ところが近づいてまたびっくり。なんとこちらをにらんでいるではありませんか!
アケビコノハ

な、なんだこれはとたじろいでいたら、一緒に行っていたHさんが、アケビコノハでは?と教えてくれたのです。話には聞いていたけれど、実物を見たのは初めてでした。道内ではあんまり栽培していることがないですからねぇ。テーブルの上に連れてくると、なんだか居心地が悪いのか、ほとんど動きません。。
テーブルの上

そこでブドウの葉の上に載せてやると少し元気を取り戻して、体をくの字に曲げて威嚇をしようとするのです。これににらまれれば、天敵の野鳥でもぎょっとしてたじろいでしまうのでしょうねぇ。それにしてもすごい色の取り合わせ。しばし見とれてしまいました。
擬態

アケビコノハは、幼虫時代にこのような擬態で天敵から身を守ろうとするのですが、成虫になってもその名の通り、まるで木の葉のような羽に変化して、天敵の目から逃れようとするのだそうです。それでも見つかった場合には、思い切り羽を広げるとオレンジの羽根の中に派手な目玉が出てきてぎょっとさせるという、手の込んだ擬態を隠し持っています。
成虫
 (成虫の画像はWikiからお借りしました。m(__)m )

道内にはミツバアケビが、渡島半島から石狩地方くらいまで点々と自生のある程度で、アケビやゴヨウアケビの栽培もそんなにたくさんあるものではありません。そんな植物を追いかけて、どうやってうまく生き抜いているのでしょうか?不思議な生き物に出会ったものです。

エゾシロチョウ

  • 2016.06.06 Monday
  • 05:46
先日、ガーデンに植えられているズミの枝に、びっしりとエゾシロチョウのさなぎがくっついているのを見つけました。大発生すれば、葉が全くなくなってしまうので気付かれやすいのですが、小規模だと気付かないままさなぎになれたようです。
さなぎ

エゾシロチョウは北海道特産の蝶で、白い翅(はね)に黒い翅脈(しみゃく)がとても美しいのですが、あんまりたくさん発生するので、むしろ嫌われるようです。そんな蝶の本を出したのが、北大の低温研究所の所長を務めた朝比奈英三先生。個人的な趣味ではなくて、昆虫の耐凍性の機構の解明が専門だったのです。
  エゾシロチョウ

15年くらい前でしょうか、辻井先生から困ったことがあるようだから行って見てくれないかとの連絡があり、円山のご自宅を何度か訪れたことがあります。大先生なのでとても緊張しましたが、いたって気さくな方で、本題の話だけでなくいろんな昔の話などを伺うことが出来ました。円山のアメリカキササゲのことを教えられたのもこの時でした。奥さまは坂本直行さんの妹で、なるほど自然とのつきあい方が幅広いはずだと感心させられたりしました。調べてみると2013年に98歳で亡くなられているので、間近にある円山を毎日眺めながら、長生きされたようです。その庭のボケに毎年発生するエゾシロチョウを記録したのがこの本でした。
成虫
 (「エゾシロチョウ」朝比奈英三著、北海道大学図書刊行会発行、1986 より)

エゾシロチョウは不思議な生活史を持っています。成虫によって産み付けられた卵からすぐに幼虫が生まれ、葉の表面を舐めるように食べていきます。そうして8月までに二回脱皮して三齢幼虫になると、葉を糸で綴って越冬巣(えっとうそう)を作り、その中でじっと動かないまま長い冬を越すのです。朝比奈先生は、どうして幼虫が低温下でも生き延びて翌年活動を始められるのか、それを研究していたのです。
越冬巣
 (「エゾシロチョウ」朝比奈英三著、北海道大学図書刊行会発行、1986 より)

エゾシロチョウがよく付くのはバラ科の樹木で、リンゴやナシでは害虫として嫌われますが、家庭ではハナカイドウやズミなどのマルス類、ボケ、サンザシなどによく付きます。同じバラ科でも、ナナカマドの葉を食べた幼虫は越冬して成虫になれないのだそう。越冬した幼虫は新芽が伸びるにつれて活動を始め、枝先に群生して丸坊主にするので大騒ぎになることがあります。札幌市のHPでは「大発生する不快な虫」と紹介されていました。とてもかわいそうだと思います。
5齢幼虫
(「エゾシロチョウ」朝比奈英三著、北海道大学図書刊行会発行、1986 より)

その後、四齢五齢幼虫を経て現在さなぎを作り、間もなく羽化して蝶が姿を現してきます。北大のマルス類には、何年かに一度大発生して丸坊主になりますが、今年は全く見当たらないので、年によって発生が大きく変わるようです。丸坊主になっても木が枯れることはないので、あまり大騒ぎしないで、しばし優美な蝶の姿を楽しみましょう。

(参考:「エゾシロチョウ」朝比奈英三著、北海道大学図書刊行会発行、1986)

エゾシカ

  • 2016.05.10 Tuesday
  • 05:48
先週上川に行った頃から、時折めまいがひどくてくらくらするようになり、土日はなかなか厳しい状態に。たまたま兄に電話したので様子を伝えると、脳梗塞の心配もあるけれど、肩凝りや過労からくるものじゃないかとのことで、こりゃ病院に行かなきゃならないかと思っていました。さすがに土日は少しペースダウンしておとなしくしていたら、背中の張りもかなり軽くなり、あんなにぐるぐる回っていた地球が、ようやくじっと止まってくれるようになりました。あちこちガタが来始めているのでしょうか。

そんな中でも朝の盤渓通いは続けており、歩く距離を少し増やして無理がかからないようにしています。昨日盤渓峠を越えようとしたら、ずらりとこちらを見る目が並んでいました。まだ薄暗い時間なので初めは気付かなかったのですが、50mくらいになった時にパッと飛び上がって両側の林に逃げ込みました。多分6〜8頭くらいはいたでしょうか。先月にも二度ばかり遠くに見かけたことがありましたが、こんな近くでシカの群に遭遇するとは。
何か情報があるのかと市のHPを調べてみても、クマのようにピンポイントの目撃情報は記録されておりません。2010年に出された「野生動物による市街地等への侵入経路調査および侵入防止柵の調査・研究業務」の報告書を見ても、藻岩山付近には出没記録がありましたが、この辺りには全くありません。盤渓の奥では食害があったと聞いたことがありましたが、こんな近くまで居着かれると大変です。
報告
(「野生動物による市街地等への侵入経路調査および侵入防止策の調査・研究業務」報告書(概要版)より)

生息の密度にもよりますが、シカの食害はなかなか手強いものがあり、園内にかなり居着いてしまっている滝野公園でも被害がどんどん拡大しています。イチイやハルニレが大好物と見えて、鱒見口の駐車場あたりは丸坊主になっているものがたくさんあります。だんだんずうずうしくなって、庭先まで出てくるようになれば、我が家のあたりも大変なことになりそうです。
食害

えりもの方では、シカの角拾いイベントが毎年大盛況とのこと。牧草地であれば多少草を食べられるだけで済みますが、樹木の被害はかなり深刻で、かつ回復が難しくなるので、野放しにはしてほしくないのですが。
角探し
 (道新WEBから拝借しました。m(__)m)

ヘビは苦手…

  • 2015.09.05 Saturday
  • 05:40
私のヘビ嫌いは相当なもので、農学部には行きたいけれどヘビが出そうな所ばかりなので、寒い北海道ならいないだろうと札幌にやってきたようなものでした。ところが北海道にもヘビがうじゃうじゃいることが分かり、いや〜な気持ちになったことを思い出します。
子どもの頃に住んでいた家はかなり古い家で、田んぼや畑にも近いし、家自体がすかすかで生き物が自由に行き来できるものだから、ヘビやトカゲ、ヤモリなどが普通に家の中に出没していました。鴨居の上を音もなく移動するヘビを見上げながら御飯を食べたこともあるし、縄のれんをくぐろうとしたらヘビが絡んでいたりと、ちょっとご勘弁な記憶はたくさんあります。

滝野公園のスタッフのブログ「滝野日記」を見ていたら、ヘビの話が出ていました。こんな仕事をしていれば、どうしてもヘビに出くわす機会はたくさんあるので、一年に何度もうひゃ〜と逃げ出してばかりです…(>_<) 滝野公園はもちろんのこと、森のガーデンや十勝ヒルズなどにも出てくるけれど、一番よく出会った現場は動物園の森だったかなぁ。このアオダイショウを撮したのは2009年8月14日ですが、こいつには行くたびに顔を合わせるし、他にもシマヘビやらカラスヘビやら一日何匹も出くわしていました。
アオダイショウ

山の中ではあまり出会わないものですが、これは危機一髪という恐ろしい経験をしたことがあります。07年7月のこと、留萌管内の道路緑化の調査をやっていたので海岸線に沿って向かう途中、雄冬岬を過ぎたところのパーキングで休憩をしました。ここには白銀の滝という見事な滝が流れ落ちています。
白銀の滝

何か珍しい植物がないか、滝の前の擁壁の上に登ってよく探してみると、ドクウツギ(Coriaria japonica)が真っ赤な実を付けていました。トリカブト、ドクゼリと共に我が国の3大有毒植物の一つとして知られ、道内では暑寒別山系周辺に集中して分布しています。確かに美味しそうな実を付けますが、とても怖い毒性を持っています。
ドクウツギ

初めて実の付いた写真が撮れてうれしくなり、擁壁の上をどんどん横に移動していると、視界の端っこに黒い棒が落ちているのに気付きました。踏まないようにふと下を見ると、なんとこの棒がマムシだったのです。
マムシ
血の気がさあっと引くのが分かるほど、多分真っ青な顔になっていたと思います。幸いしっぽを踏まなかったので、ぴくりとも動かないため、気力をふりしぼって写真を2枚だけ撮し、そおっと離れることができました。今度は心臓がばくばくして、冷や汗三斗。もし踏みつけていれば、間違いなく咬まれていたでしょう… こんな怖い思いは二度としたくありません。でも自宅近くにはしょっちゅうマムシが出没し、夏前にも出没警報の回覧が回ってました。マムシに比べれば、アオダイショウなんか本当にかわいいものだと思いますが、それでもできるだけお目にかかりたくありません…(^_^;)

センス オブ ワンダー

  • 2015.02.22 Sunday
  • 05:51
昨年の新聞ですが、おやおや…と思う記事がありました。子供たちもよく使っていたジャポニカ学習帳の表紙の写真から、昆虫がなくなってしまったというのです。

切り抜き
(朝日新聞より 2014.12.4)

その理由を見て、びっくりやらがっかりやら…
「娘が昆虫写真が嫌で、ノートを持てないと言っている」「授業で使う時、表紙だと閉じることもできないので困る」いったいどんな育て方をしたんじゃ!!と張り飛ばしてやりたくなりました。それよりも、そんな一部の声を受けて、昆虫を全くなくしてしまった会社の判断にこそ問題があると思います。この対応は、まさに今の社会状況を表しているようなものでしょう。「テロとの戦い」を声高に叫ぶことにより、表だって反対できにくく、雰囲気を忖度させて自主的に都合の悪いことを封じ込めさせてしまう、そんなやり口に乗せられてはいけません。

それはともあれ…(^_^;)、これを読んだ時に、子供のうちの教育が如何に大切かということをしみじみ感じました。昨年秋に、市内の幼稚園の先生たちに話をする機会がありました。その時に、これだけはあとで読んで下さいとお配りした文章があります。
「沈黙の春」で知られるレイチェル・カーソンが、最後に書き残した本である「The Sense of Wonder」の中のこの一節です。
-1

-3-2

-4
(「センス・オブ・ワンダー」 レイチェル・カーソン著、上遠恵子訳、新潮社刊、1996 より)

引用が長くなりましたが、私がやっている仕事の現場では、必ずこれを意識しながら空間を作り、植物を育てるようにしています。何かを教えるのではなく、自らが「センス オブ ワンダー」を常に意識し、感覚がさび付かないようにしていきたいと思っています。

クスサンの大発生

  • 2014.09.20 Saturday
  • 05:56
先日の旅の移動中、下川町で信号待ちをしていて、ふと斜め前の家を見て(?_?) なんで枯葉が壁にくっついているんだろうと思いながら発進していくと、なんと蛾がくっついていることに気付きました。
全体

思わず車を止めて下りてみると、なんと言うことでしょう!と、ビフォアアフター調で叫んでしまいそうでした。スズメガくらいの巨大な蛾が壁に無数に貼り付いているのです。一瞬マイマイガかな?と思いましたがサイズが全然違います。
壁

向かい側で歩道の清掃をしている方にうかがうと、ここ数日がピークでとにかく気持ち悪い。街灯に集まるので消してもらったところ、事故が起きたのでまた点けたらこの有様。なんとかしてよ〜と悲鳴を上げていました。たくさん着いている壁と全然着いていない壁の違いはなんなのでしょうか?交尾しながら産卵しているものが多く、マイマイガのように膜で覆われず、卵がむき出しになっていました。こんな所に産卵しても、幼虫が食べるものがないので、母親としては無責任すぎると思いますが。
産卵

街灯の真下の看板やのぼりが一番ひどく、全然「御遠慮」してる雰囲気はありませんでした。
幟

峠を越えた西興部村の道の駅「花夢」でも同じ状況で、管理人のAさんがホースの水でガラスに付着している蛾を洗い流していましたが、とてもキリがないとげんなりしておりました。
花夢

これはクスサン(楠蚕)という蛾で、現在この地域で大発生中とのこと。札幌では数年前に羊ヶ丘で、小規模な発生により丸坊主になった木は見ましたが、札幌でここまでひどい発生はなかったし、成虫を間近で見たのも初めてでした。人差し指くらいの巨大な幼虫なので、たちまち木全体が丸坊主になるほどの食害がおきるそうですが、これはちょっとご勘弁だと思いました〜(^^;)

盤渓で起きていること

  • 2014.06.17 Tuesday
  • 05:55
このところ近くで起きているクマ騒動では、先週ついに画像が公開されました。盤渓小から900m離れた裏山とは、どこのことでしょう。
道新記事
 (北海道新聞WEBニュースより拝借  2014.6.14)

この写真が撮されたのは、8日の早朝5時30分になっているので、私はもう家に戻り、シャワーを浴びている頃になります。毎日走っているコースは、私の家からバス通りに出て盤渓峠を越え、盤渓小の横を通ってスキー場内を一回りしてから戻って来ます。札幌市のクマの出没情報にこのコースを入れてみれば、確かにヤブの中からクマさんは、私の姿を見ているのかもしれませんねぇ。
出没情報
 (札幌市のHP内のヒグマ出没情報のページより)

この画像は図の中の(2)の位置だそうなので、このあたりでうろついているのは間違いないようです。ヒグマの研究者によれば、クマが人を襲うことは絶対にないし、道路にのこのこと出てきて出くわす確率なんて、宝くじに当たるようなものだと私は思っています。(この提言は、二年前のクマ騒動の時に出されたヒグマの研究者である門崎允昭氏のHPより)
それよりも気になることは、7日から工事が始まった盤渓スキー場でのハーフパイプコースの整備工事で、一山樹木が伐採されていることです。クマにしてみれば、森が一つなくなるということは大変恐ろしいことであり、奥山に帰れなくなっているのではないかと。

それにしてもこの工事では、直接関係のない入り口部分で、先週無残に木が伐採されたのです。いつも見ているT字路の正面がやけに見通しがよくなったと思ったら、ここにあった木がそっくりなくなっていました。
スキー場入り口

ハルニレの大木やカラマツ、そして何よりも先週まで花を咲かせていたシウリザクラなどが、バックホーに付けられたグラップルという爪でわしづかみにされ、無残に引きちぎられてしまいました。スキーゲレンデが道路からよく見えるよう、この部分を切ったとしか思えませんが、許可を得ているエリアと明らかに違うので、現在市に確認をしているところです。
伐採木

ヒグマは孤独な生き物。親離れしたあとはずっと孤独な生活を続けますが、既存の縄張りからはみ出した場所でなんとか生きていこうと、人里近くまで出てきているのかもしれません。危険だからといってすぐに駆除する札幌市の方針には私も大反対で、野生生物との共生なんて全く空文化しているのが現実です。この時期の出没には、こんな開発行為も影響しているのではと思っているのです。(それにしてもあのシウリザクラは残念でなりません…(`ヘ´))

地球温暖化?

  • 2013.09.03 Tuesday
  • 06:58
日曜日、余市の畑で作業していると、辺りがセミの鳴き声に包まれていました。余りにもうるさいので、どこにいるのかと思いきや、畑の中のワイン用ブドウに、たくさん留まって鳴いていたのです。それにしてもエゾゼミにしてはやたらうるさいと思ったら、なんとアブラゼミでした。
アブラゼミ
私の育った松山の田舎では、セミの主力はアブラゼミとニイニイゼミ。近くのお寺にたくさんいたので、この鳴き声は頭の中まで染みついています。それにしてもうるさい…{{{(^。^)}}}
道内でも南西部にいることになっており、実は札幌にもいることを今年の初めに知りました。この情報によれば、北大構内、円山公園、真駒内公園などで確認されているのです。

札幌市のセミ

近くのアブラゼミを黙らせて、少し静かになったと思ったら、隣の沢の木でなんとミンミンゼミが鳴き始めました。いやはや余市は、家からたった一時間の距離なのに、ずいぶんと違うものだと感心しました。「札幌市のセミ」情報によれば、ミンミンゼミは定山渓で鳴き声が確認されてますが、大倉山でも一度聞いたことがあります。これでツクツクボウシが鳴いたら、夏の終わりのセットが完了なんですが…
そういえば先週の朝早く、盤渓小学校の街灯の下で、大きな甲虫がひっくり返って足をばたつかせていると思ったら、つまんでみてびっくり。カブトムシの♀でした。カブトムシは、全道いたるところに広がってしまったようですね。温暖化の影響なのかよく分かりませんが、南方系の虫が広がってくるようになると、作物などへの影響も心配になってしまいます。

農機具小屋の入り口に見慣れない草が繁っており、よく見るとブタクサでした。
ブタクサ
最近はいろんなところで出くわすようになりましたが、昔はそんなになかった植物です。北海道ブルーリストによれば、全道市町村の1/3に出現しているので、急速に道内に広まっているのでしょう。シラカバや牧草類に加えて、ブタクサまで花粉症に加わるようになると、北国もだんだん居心地が悪くなってしまいそうです。

獣害あれこれ

  • 2013.04.15 Monday
  • 07:04
一昨日の記事に対するコメントをいただきましたが、雪融けと共に、雪害だけでなく獣害も目立ってきます。重複するようですが、再度整理してみます。

私たちの身の回りで、庭木に害を及ぼすものは、シカ、ウサギ、ネズミの3種です。
かつては考えられもしなかったシカ害ですが、全道的に増加の一途、しかもどんどん被害域が拡大しています。札幌市内の市街地でもよく目撃情報があるように、堂々と歩き回るようになっています。シカは大型獣ですから、積雪にもぐることはありません。雪を掘り返してササを食べることはあっても、基本的には積雪より上に出ている部分を食害します。森林内ではニレの仲間が特に被害を受けますが、身近なところではイチイやニオイヒバのような針葉樹の葉や樹皮が狙われます。
イチイの害
(新得の町中では、生垣のイチイが軒並み丸坊主に  2012.5.19)

先日盤渓で見つけたものは、ヤチダモの樹皮でしたが、近くに好物のハルニレがあるのに、こちらばかりかじっていました。地域によって好みの違いがあるのでしょうか。シカの食事は、下歯で下からこそぎ上げるように、樹皮を削っていくのだそうです。もちろん花壇の花も大好物ですから、今後は気を付けなければなりません。
シカのかじり痕
(シカの食事風景 「野生動物の痕跡を読む」 エコ・ネットワーク編、1994から)

小型獣であるエゾユキウサギも、雪の上をぴょんぴょん跳ねて歩き回るので、基本的には積雪より上の部分をかじられます。ウサギは大きな門歯でガリガリとかじるので、食痕はかなり荒々しくなります。滝野公園のカントリーガーデンでは、オープン以来かなりこいつにやられており、収穫の谷の果樹類やマンサクなどが、集中的に食害を受けて衰弱してしまいました。
ウサギ2
(樹皮を食害されたサトザクラ 2004.4.15 滝野公園)

ウサギの食害では、鉛筆くらいの枝であれば、かじり折ってしまうので、割とよく分かります。滝野公園では、まわりをフェンスで囲っているので、天敵のキツネとかが少ないのでしょうか、毎年のように被害が発生します。これも足が速いので、捕まえる訳にはいかないですが、町中にまでは出没しないでしょう。
ウサギ1
(枝先をかじられているプルーン 2004.4.15 滝野公園)

これに対して野ネズミ(エゾヤチネズミ)は、大変臆病なため、積雪の下にトンネルを張り巡らせて移動し、樹木の地際の樹皮をかじります。ヤチと名前についているくらい、湿った側溝や法面の草にトンネルを掘って庭にも侵入してきます。山に近い我が家でも、数年おきにシロヤマブキやネムノキがかじられることがあります。
野鼠害
(地際を繰り返し食害されているイタヤカエデ 2014.4.14)

ただし、低木などでは積雪に掴まれて、雪の中にすっぽりと埋まってしまうことがありますが、そうすると細かい枝先まで、きれいに樹皮が剥かれてしまうことがあります。当然歯も小さいので、かじり痕は大変細かい傷になります。
野鼠害2
(積雪下になって、ネズミにきれいにかじられたヤマグワ 2014.4.14)

山林では忌避剤や殺鼠剤を散布しますが、家庭では地面の草などをきれいに掃除する、ワラムシロを冬囲いに使わない、かじられやすい木には、地際に金網やトリカルネットのような硬質のプラスチック製のネットを巻く、などの方法で被害を防ぐようにします。
コメントにあった、ナツツバキやウメの被害状況がどんなものか分かりませんが、鳥の場合にはこのように面で樹皮がむけることはないと思います。もう一度被害状況を確認してみて下さい〜

札幌のセミ

  • 2013.01.29 Tuesday
  • 07:00
先週滝野公園に行った時に、パンフレットコーナーに「札幌市のセミ」というのを見つけました。とてもきれいで、ていねいに作られているのです。
表紙

札幌に生息するセミを、市民参加型の調査によって脱け殻を採集し、専門家の調査も平行させて、それぞれの分布図を調べていったものです。主催は「札幌市博物館活動センター」で、地味ながらとてもすばらしい成果だと思いました。
これを見ると、2008年〜2010年の3カ年で、市内では10種ものセミが確認されているのです。6月からシャワシャワうるさいエゾハルゼミや、夏のエゾゼミ、コエゾゼミとかの北方系種はともかくも、アブラゼミやニイニイゼミ、ミンミンゼミからヒグラシ、ツクツクボウシなどの南方系の種まで見つかっているのには、とてもびっくりしてしまいました。
セミの種類

10年ほど前に、うちのすぐ近くにある荒井山緑地の調査をやった時に、ミンミンゼミが鳴いているのを確認したことがあります。ミンミンゼミは、小樽付近までは分布が確認されており、あとは思い切り飛んで、屈斜路湖畔の和琴半島の発生地が北限として、国指定の天然記念物に指定されています。この調査では、定山渓温泉で脱け殻が二つ確認されているそうですが、ここも温泉地なので、地熱が高いからなのでしょうか。

分布図1

アブラゼミが、市内でこんなにいるのにもびっくりでした。故郷の松山では、アブラゼミとニイニイゼミが圧倒的に多く、庭から出てくるのもアブラゼミが一番多かったですからね。

分布図2

ツクツクボウシが真駒内公園近くの豊平川河畔林でとか、ニイニイゼミが北海道神宮と北大構内で、ヒグラシが神宮と円山公園で確認されているとか。うーーん。
少なくとも、ニイニイゼミとヒグラシは自然分布ではないのでは?と思いました。北海道神宮の境内には、献木と称して大量の樹木が植えられています。特にサクラ類が多いのですが、ここに多いソメイヨシノは、本州から苗木が持ち込まれてくるので、その根鉢の中にセミの幼虫が紛れ込んできたのでは?と思ったのです。セミのライフサイクルは長いので、たまたま孵化して鳴いていたとしても、ちゃんと卵を産むことができたかどうかは分かりません。円山ではこれまで、植物ばかり気にして歩いていましたが、これからはセミの鳴き声にも注意して歩かねば。これでまた、円山散策の楽しみが一つ増えました〜

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