植物園温室の見どころ(2)

  • 2017.01.23 Monday
  • 06:03
昨日の昼間にも10cmほど積もり、明け方にはさらに10cm以上積もっていました。でも除雪はかなり早く入ったようで、どっさりそのままに…昨年も判断ミスで町中がひどいことになったことがありましたが、天気予報見れば何時頃に積雪があるか分かるのだから、なんでこんなにことになるのでしょうねぇ…(^^;)

大温室の奥の小部屋に入ると、上の方にバナナが成っているなと見上げたら、パパイヤ(Carica papaya)が真上に大きくパラソルのように葉を広げ、真ん中にたくさんの実が成っていました。光を求めお互い邪魔をせず、きれいに葉を広げるものだと感心します。数年前に重みでポキリと折れたけれど、無事に脇芽から再生できたようです。
パパイヤ

部屋の真ん中あたりに、どこかで見た果実だな?とラベルを見ると、一年前にわしたショップで買い求めたカニステル(Pouteria campechiana)でした。かなり熟しているようなので、「金捨てる」ほどまずくはなさそうです。
カニステル

窓際に、花も咲いていない普通の木だけれど、変な根っこだなぁとラベルを探したら、板根(ばんこん)で有名なサキシマスオウノキ(Heritiera littoralis)でした。若い時からこんな根の出方をするのですね〜
サキシマスオウノキ

北側のシダ室は、あんまり見栄えがしないのでいつも素通りしますが、トクサのお化けのような草に気付きました。ラベルが見当たらなくて戻ってから調べたら、トクサの仲間で中南米原産のエクイセツム・ミリオカエツム(Equisetum myriochaetum)というものでした。自生地では草高が4〜8mもあるというのにビックリ。恐竜時代の名残みたいなものでしょうか。
  エクイセツム

ベゴニア室もほとんど花がなくて殺風景でしたが、この葉を見てハルニレそっくりだと思ったら、名前がベゴニア・ウルミフォリア(Begonia ulmifolia)なので、「ニレの葉をしたベゴニア」という名前でした。
ベゴニア

もう一つの部屋が改装中では入れないため、いったん外に出て奥の展示室へ。建物脇のモウソウチクが年末の湿雪害でたくさん折れて通りにくいのに、そのままなものだからひどい状態に。温室担当が変わると、こんな風になってしまうのですかねぇ。
モウソウチク

食虫植物コーナーは、みんなもりもりとよく育っています。あんまり虫が飛んでいないため、これに引っかかっている虫がいつもいないけれど、一度ハエでも試してみたいものです。
ナガバモウセンゴケ

ウツボカヅラの仲間もたくさん種類があり、これなど25cmもあって最大級。しまった!さっきのゴキブリを捕まえてここに放り込んでおくのだったと。今度来るときには、採取瓶みたいなものを持ってこなくちゃと思いました。
ウツボカズラ

植物園温室の見どころ(1)

  • 2017.01.22 Sunday
  • 05:56
大温室の一番奥に、ピンクの花を1つだけ着けた花木がありました。おやっと思った通りタベブイアでした。ラベルにはタベブイア・インペティギノサ(Tabebuia impetiginosa)とありますが、今は分類が変わってハンドロアンサス(Handroanthus impetiginosus)なんて属に変わっているようです。英名はピンク・イペー。
ピンク・イペー

すぐ近くに、枯れているのかと思った木の枝先に、わずかに黄色の花びらが見えているので、ラベルを見るとコガネノウゼン(Tabebuia chrysantha)とありました。こちらはタベブイア属のままのようです。こんなところにもあったのですね。初めて気付きました。ブラジルの国花でイペーと呼び、まさにカナリアイエローの鮮やかな花を咲かせます。以前ホノルルの街角で見たことがありました。この材はものすごく堅くて、木製遊具やデッキなどに輸入されていたこともあります。どちらも小さな鉢に入っているのでもったいない。地植えにして大きく育てれば、素晴らしい花が見られるのになぁ…
イペー

その下には、目立たない花が次々と咲き進み、真っ赤な苞葉が目立つコエビソウ(Justicia brandegeeana)があります。昔の学名がベロペロネ・グッタータ(Beloperone guttata)だったので、園芸屋さんはベロベロと呼んでいました。最近鉢物で出回っているのを見かけませんねぇ。
コエビソウ

熱帯スイレン池の脇に、まるでクサギの果実と同じ株がありました。同じクレロデンドラムの仲間で、ラベルにはクラリンドウ(Clerodendrum wallichii)となっていましたが、どういう意味なんでしょう?
クラリンドウ

隣には、これも同じ仲間のベニゲンペイカヅラ(C.×speciosum)が。ほとんどが温室植物として扱われるのに、なんでクサギだけがこんな寒い所までやって来たのでしょうね?
ベニゲンペイカヅラ

ベニヒモノキ(Acalypha hispida)は、同じトウダイグサ科のアカメガシワにそっくりです。道内でも函館周辺には野生化しているらしいので、やがて広まってくるかもしれません。
ベニヒモノキ

池の縁にカニバサボテンが咲いていました。今は葉先の尖るシャコバサボテンばかりですが、子供の頃にはカニバしかなかったなぁ。ばあちゃんとこれを植え替えて夏にいじめ、縁側に作ったフレームで冬越しして花を咲かせていました。なので思い入れの強い植物です。
カニバサボテン

鉢をちょっと動かしたら、その下から現れたのがなんとチャバネゴキブリでした。ここにはうようよいるという話でしたが、真っ昼間に顔を合わせることはありませんでした。我が家にだけは持ち込みたくないものですねぇ。(つづく)
ゴキブリ

今日の午後から雪マークで、明日明後日は荒れ模様とのこと。年末のドカ雪以来、まともな積雪がなかったので、久しぶりに積もるのかな。お手柔らかに。

植物園へ

  • 2017.01.21 Saturday
  • 05:46
いろいろ気の滅入ることが続いたので、早くお昼を食べ、気分転換に植物園まで行って来ました。冬の間には2〜3回は行っているでしょうか。運動不足の解消を兼ねて、いつも片道は歩いて行きます。北3条通は歩道も広く、信号にあまりかからないので歩きやすいのですが、日差しがなくてちょっと寒かったです。
北3条通

DESK:Kの前を通ると、店先に巨大なヤドリギが置かれていました。強風で枝が折れたものをいただいてきたのでしょうか?日本では単に珍しいものくらいにしか意識されませんが、ヨーロッパでは古来より霊力のある植物として扱われており、この下で出会った二人はキスをしなければならないので、玄関の上に飾っておけばよかったかも…(^^;)
ヤドリギ

大通高校のところで北2条通に回り、ハルニレ1号の様子を見てきました。樹高が1m近くになっているので、現在の積雪でも少し頭を覗かせていました。今年枝を払って上長生長を促してやれば、あと二年で積雪の影響を受けなくなるかもしれません。
創成高校

植物園南側の北2条通は、都心部で最も起伏のある通り。東の方にはピシクシメムが、西の方には大通9丁目の鯨の森あたりから湧き出た小川が流れ込み、挟まれた間はかなり高くなっています。このため外周のフェンスは、少しずつ高くなっていき、真ん中あたりからまたどんどん下がっていきます。こういうところにタモリを連れて行かなくちゃ。
フェンス

30分弱で植物園に到着。西25丁目からここまで、一度も信号にかからないで来ることが出来ました。これにはびっくり。冬季間は温室しか開いていないので、温室横の小さな門から中に入ります。今は道庁の余り水を補給しているだけのはずだけど、かつてのピシクシメムの名残の池は凍結しておりませんでした。
池

温室に入るとさすがにむわっとして、たちまちカメラも曇ってしまいます。やっぱりかっこ付きの温室とは違いますね〜♪ここは見慣れた風景だけど、やっぱり生き生きとした緑に囲まれると、気持ちが軽くなっていきます。
温室

温室といえばやはりバナナ。こちらは草丈の低い三尺バナナで、奥の方には普通のバナナも大きな房を付けていました。完熟のバナナはキリン温室で何度か食べましたが、普段食べているものとは全然風味が違うのでびっくりします。暑いところは嫌いだけど、毎朝完熟のバナナが食べられるのなら、南国もいいなと思ってしまいました。
三尺バナナ

その前にクンシランが咲いていると思ったら、ラベルにはクリビア・×キルタンシフロラ(Clivia x cyrtanthiflora)となっていました。確かにキルタンサスの花にそっくりです。あとで調べてみたら、普通栽培されているウケザキクンシラン(C. miniata)と、本来のクンシラン(C. nobilis)との交雑種とのこと。クンシランとどこが違うのかよく分からないなぁ…? (つづく)
クリビア

ハルニレ3姉妹

  • 2016.09.06 Tuesday
  • 05:52
日曜日に母を連れて植物園に行って来ました。車椅子を押して宮部記念館の横を通り過ぎる時、芝生の中にこんもりとした場所が。とうとう伐られてしまったんだなぁと、ちょっとしんみり。
痕跡

ここには、辻井先生が園長時代、ハルニレ3姉妹と名付けた立派なハルニレが3本、きれいに横に並んで立っていたのです。3兄弟にしなかったのはさすが辻井先生。アイヌの世界では、ハルニレは暖かい火を提供してくれる女神なので、女性でなければならないのです。
マップ

そんな3姉妹の長女?が、伐られそうだという話は春から聞いていました。安全第一に考えれば、このような「危険木」は真っ先に伐られても仕方ないのです。そこで開園して間もなく、この木にお別れを言いに行ってきました。一度は台風でへし折られながらも、よくここまで持ち直したなぁ…と感慨にふけってしまいました。
3姉妹
 (在りし日のハルニレ3姉妹。赤丸部分の枝が、新たに伸びた枝です。  2016.5.3)

というのは、12年前の2004年9月8日の台風18号によって、道内の樹木は大被害を受けてしまいましたが、このハルニレも上から1/3くらいのところからへし折られてしまいました。これだけの被害を受けたのに、すぐに伐採されなかったのは、辻井先生がまだご健在だったからなのでしょうか?
台風直後
 (台風の被害直後のハルニレの様子   2004.9.11)

さらに、あろうことか記念館前にある札幌で一番古いライラックを直撃し、重たい枝葉で押しつぶしてしまいました。この頃はまだ「日本で一番古くて大きい」と自慢のライラックだったのです。
ライラック

そんなハルニレは、残った幹からたくさんの枝を伸ばし、ほとんど元通りの大きさまで新しい枝葉を伸ばしてきていたのです。それでもこの幹の状態を見れば、いつ倒れてもおかしくない!とびびってしまうのでしょう。枝を軽く切り詰め、不要な枝を強めに透かして風圧を軽減すれば、風で倒れることもなくなるのですが、高所作業車を入れて作業をするのは結構お金がかかるのでしょう。あっさりと伐採されてしまったのです。
空洞

園内を一回りして博物館の前に戻って来た時に、メタセコイヤの隣に立っていたハルニレが、先日の台風の強風で倒れてしまったのでしょう。メタセコイヤの枝を巻き込んで、どっさりと横たわっておりました。この木もついでに伐っておけばよかった…と思ったことでしょう。
倒木

でもその幹を見てびっくり。中に大量のコンクリートが詰められていました。半分くらいで折れていたので、合わせれば2トンくらいのコンクリートになりそうです。こんな乱暴な「治療」が、植物園でもまかり通っていたのですからびっくり。ちゃんと正しい治療をしておけば、こんなことにはならなかったろうに… 冷たいコンクリートを腹一杯詰め込まれていたハルニレがかわいそうになってしまいました。なんとも情けなくなるような出来事です。
コンクリ詰め

春を迎えた植物園(2)

  • 2016.05.05 Thursday
  • 05:51
植物園の中をゆったりと流れる川には名前がありませんが、北5条通でせき止められるためにしばらくすると大きな池のようになります。これは昔から幽庭湖と呼んでいましたが、園内のマップにはなぜか書かれておりません…
幽庭湖

この横にあるミズナラの枝は、誰かのいたずらなのか自然にこうなったのか分かりませんが、お互いの幹を繋ぐ形に枝が渡されて『連理の枝』になっています。もっと宣伝すればたくさんの入園者が来るようになるのに、今の植物園は学術以外には興味を示さなくなってしまいました。
連理の枝

エンレイソウ園もかつては見事だったのに、ほとんど植えますも空っぽになり、寂しいかぎりです。これならもっと公開園地を増やしてもいいでしょうに。辻井先生が作った北方民族植物標本園は、狭いところに高木から草本までを桝形に並べているので、とてもへんてこな雰囲気になってしまいました。植えられているものよりも、回りから進出してきたプリムラの方が勢いがあります。これはアコーリスタイプ(花茎が伸びないタイプ)のポリアンタ種なので、湿った場所のグラウンドカバーには最適かもしれません。
プリムラ

バラ園に出ると、ハクモクレンが満開になっていました。奥の樹木園から出てくる園路の両側に対に植えられていたのですが、西側の木が2004年の18号台風によってへし折られてしまい、東側の木にのみ込まれて一本の木のようになっています。
バラ園

約30年前の写真を見ると、西側の木の方が大きいくらいでした。GWにはこれを目当てにやってくる人がたくさんいた名物木だったのに、すっかりバランスが崩れてしまいました。
880511ハクモクレン
(28年前のハクモクレンの様子  1988.5.11撮影)

自然林の中を通り抜けて南ローンに出ると、右手に名物木の一つであるグイマツの大木が、緑の芽を広げていました。若木の時ならなかなかカラマツと区別がつかないけれど、老木になるとこんな樹形になると教わりましたが、滅多にグイマツの老木がないので、樺太に行って見ないとなんともいえません。
南ローン

ロックガーデンでは、早くもチョウノスケソウが咲いていました。ロシアの植物学者マキシモビッチの助手として多大な貢献をした須川長之助氏に因んで名付けられました。名付けたのは牧野富太郎ですが、人が間違ったことをいえば激しく抗議するくせに、木なのに草なんて間違った名前付けていいのかしらん。
チョウノスケソウ

流れの縁に赤い茎を伸ばしているのはエンコウソウ(猿猴草)。長く伸びる茎がテナガザルの腕のようだと名付けられたとのこと。全道に分布があるけれど、釧路湿原など道東に行くほど多く見られるように思います。
エンコウソウ

ここの池に注がれている水は、道庁で汲み上げている水の余りだったけれど、いまでもそうなのでしょうか。ここは元々ピシクシメムの湧いていたところ。湧水こそ無くなってしまったけれど、昔の地形がそのまま残されている貴重な空間です。これから花の数もぐんと増えてきますので、のんびり散策を楽しんで下さい〜
ピシクシメム

春を迎えた植物園(1)

  • 2016.05.04 Wednesday
  • 05:56
ようやく暖かくなったと思ったら、札幌の最高気温がいきなり24.1℃と、ちょっと極端なほどの暖かさ。しばらく円山公園で過ごしていたエゾヤマザクラ前線が、ようやく我が家にも到着し、昨日午後からぱらぱら咲き始めました。事務所の辺りでは葉桜になった木もあるのに。
そんなポカポカ陽気に誘われて、昼の散歩は植物園まで行ってきました。北3条通を自転車で東に進んでいくと、14丁目で人だかりが。裏千家茶道会館前ののソメイヨシノが満開になっていました。歩道脇の狭いところにありますが、樹形は本当にきれいです。電柱や信号柱がなければもっといいのですがねぇ…
ソメイヨシノ

植物園の東側にあるハクモクレンの街路樹も、もう少しで満開というところでした。東側の木がまだつぼみなのはどうしてなんでしょう。
ハクモクレン

植物園前には自転車がずらりと並んでいたので、市内各所からチャリをこいできた方が多かったようです。門を入ってすぐ右にあるギャップは、ロックガーデンのところにあるかつてのピシクシメムから湧き出た流れが、ここを通っていったん道路の向かい側に流れ、その先でまた植物園に戻ってきた名残の地形です。向かい側にはかつて大きな屋敷がありましたが、今はS不動産によってマンションになってしまいました。
入り口

いつものように右手に回り、反時計回りに歩いて行くことに。どうしても逆回りができないのです。灌木園ではヒュウガミズキやトサミズキ、タカネザクラやオオカメノキなどが満開になっている中に、異彩を放っていたのがこのオオバクロモジの花です。道南に行けばごく普通に見られる低木で、この枝から楊子を作る香り高い木です。
オオバクロモジ

姿は地味ながら、なかなか他には見られない花を着けるハナイカダ。花序の軸が葉の主脈と癒合した様子が、この時期であればよく分かります。雌雄異株の木で、実が付いたのを見たことがないので、これは雄株なんでしょう。
ハナイカダ

北5条通の歩道のすぐ脇を通って、ライラックウォークの北の端から北ローンに入ると、カワシロナナカマドの隣に真っ白な花を咲かせているのがミドリザクラ(リョクガクザクラ)です。普通サクラ類の萼や花柄(かへい)は赤くなるのに、これは緑色のため特に花の白さが引き立ちます。
リョクガクザクラ

大学に入って植物園に初めて来たのも多分この時期だったのでしょう。芝生の緑色が全然違うのと、芝生を踏んでもいいことに感激しました。内地の芝生はながめるもので、中に入ることができないのです。北ローンのちょうどこの辺りで、芝生に座って思わず飛び起きました。芝生が濡れていると思ったのです。日本芝はいつも乾いてチクチクするほどなのに、西洋芝はしっとりと濡れているような柔らかさ。いろんなカルチャーショックの一つでした。サクラ園にはいろんなサクラが満開で、静かに花を楽しんでいました。円山公園の馬鹿騒ぎとはえらい違いです。
北ローン

樹木園に入ると、林内に生えていた稚樹から柔らかいブナの若葉が開いていました。ブナの新緑は水が滴るようなといわれるのがよく分かります。落葉広葉樹林では、一番気持ちのいい季節がやってきました。
ブナ

温室の花たち

  • 2016.01.17 Sunday
  • 05:55
冬の間に何回か植物園の温室に行きますが、微妙に時期がずれているのか、これまでとは違う初めての花にも巡り会いました。日当たりのよい南側では、ノボタン科のケントラデニア‘カスケード’(Centradenia inaequilateralis 'Cascade')が満開に。隣のヒメノボタンとは少し違う樹形で、カスケードの名前の通り長く垂れる枝先に花が咲いています。
ケントラデニア

似たような色の花が満開になっているのは、斑入りのブーゲンビレアで、花のやや小さなサンデリアナ系の斑入り品種です。(Bougainvillea glabra 'Sanderiana Variegata')咲いた時は見事でも、なかなか四季咲きにならないので、キリンやいわみざわ公園の温室では苦労させられました。
斑入りブーゲン

奥の方にひっそりと咲いていたのがコエビソウ(Justicia brandegeana)。以前の学名がベロペロネ・グッタータ(Beloperone guttata)なので、今でも園芸名はペロペロネで通用し、園芸屋さんはベロベロなんて呼んでいました。結構耐寒性は強く、松山の家では庭でなんとか越冬していた、懐かしい植物です。
ベロペロネ

ハマユウのように大きな葉を広げていて、紫色の花が咲いている植物は、中米原産の着生植物で、ツユクサ科のコクリオステマ・オドラティッシムム(Cochliostema odoratissimum)という舌をかみそうな植物。あまり出回っていない珍しいものだそう。
カクリオステマ

これに花が咲いたといえば、遠くからわざわざ見に来る人もいるくらいだとのことですが、今の植物園はそのような人寄せはやらない方針なので、ひっそりと咲くことになりそうです。
花

その隣で不思議な花を咲かせているのは、ソテツ科に近縁だというスタンゲリア科のオオバシダソテツ(Stangeria eriopus)。裸子植物なので松笠状の花を咲かせますが、その名の通り葉の様子はシダそのものという原始的な形質を持っています。南アフリカとオーストラリアに自生し、アルゼンチンには化石があるという、ゴンドワナ大陸が分裂して移動していった痕跡を残している植物だとか。
スタンゲリア

奥の部屋の窓際に、ひっそりとスイゼンジナ(水前寺菜)(Gynura bicolor)があるのを見つけました。昔一度だけスーパーで買ったことがありましたが、それ以来全く見ないので、きっと売れなかったのでしょう。
水前寺菜

そういえば今年初めての植物ネタになったようで、植物を見て歩くとうれしいというか、ホッとさせられます。日長も少しずつ長くなっているとはいえ、寒さと雪はこれからが本番。時々息抜きに来て、なんとか乗り切ろうと思います。

植物園の温室へ

  • 2016.01.16 Saturday
  • 06:00
町中に用事もあるし、しばらく植物園にも行っていなかったので、散歩がてら歩いて行くことに。最低でも5千歩は歩かなくちゃと昼食後などに歩いているので、あの地震も全然気が付きませんでした。でも昨日は、しばらく歩いて少し後悔… ピーカンに晴れているので少し暖かいのかと思ったら、顔の皮膚がチリチリするほどの冷え込みでした。あとで気温を調べてみると、昼前でも−7℃なので寒いはず。知事公館裏のツルマサキも、かなりしばれて霜焼け状になっていました。
ツルマサキ

北3条通の中央分離帯に植えられているアカナラは、秋遅くに高所作業車で強剪定していました。中央区の担当の方に聞いてみたら、ドングリが落下してかなりの車に傷が付いたのだそう。そういえば信号待ちしている時に、パンパラパンと威勢よくドングリが落ちてくるので、こりゃすごいなぁと思っていたのです。まさか車の屋根が凹むほどひどいとは… その車、鉄板が薄いのじゃないのかなぁ。
アカナラ

なんとか植物園にたどり着いて温室に飛び込むと、日差しも強いのでホッとするほどの暖かさ。入り口に咲いているアンスリウムは造花じゃないの?と思わず触ってしまいたくなるほど、いつ行っても花を咲かせている植物です。
アンスリウム

プールの中の熱帯スイレンも、次から次へとつぼみを伸ばして年中咲いており、カメラマンには一番人気があるようです。
熱帯スイレン

ヤタイヤシやパキラなどもたくさん実を付けていましたが、やはりバナナの房の存在感は大きいです。でも台湾バナナはかなり上に実が付くので、以外と気付かないで通り過ぎる方もいそうです。
台湾バナナ

多肉室では、昨年の冬にたくさん花を着けていたアロエの仲間に花がなく、サボテンも強く剪定しているので、「金の成る木」(正式な多肉名は「花月」)だけが真っ白な花を満開に咲かせていました。(ほかの花たちは別途紹介することにします。)
金の成る木

冬の間にもう一度見に来ようと温室の表に出ると、なんとこの寒さの中で絵手紙グループの方達が熱心にスケッチしていました。根性ありますねぇ…{{{(^。^)}}}
絵手紙

昼をかなり過ぎてお腹が空いたので、向かいの緑苑ビルの地下に飛び込み、温かいうどんを食べて人心地。相変わらずうどんばかり食べているうどん人でした。
うどん

秋晴れの植物園(2)

  • 2015.09.23 Wednesday
  • 05:50
植物園の続きです。

園路脇の草の中に、びっしりとキノコが生えていました。真ん中に切り株が残っていたので、なんの樹種か分かりませんが、切り株回りと根の伸びている先にびっしりと生えているのです。この出方と色・形からはナラタケ(ボリボリ)だと思いますが、植物園から採取するわけにはいかないのでねぇ…
キノコ

ブナとヒッコリーの林を通り、幽庭湖の橋のたもとにオオバアサガラの大きなタネが。エゴノキの仲間ですが、かなり繊細でふわっとした花を房状に咲かせます。
オオバアサガラ

西側の草本分科園では、トリカブト類が盛りを迎えていました。ここにあるのはエゾトリカブトではなく、より毒性が強いといわれるオクトリカブト。ウゼントリカブトとの交雑種も合間に植えられていますが、見た目では区別がつきません…
オクトリカブト

早くも満開になっていたのがピレオギク。コハマギクが太平洋岸に自生し、開花期がやや遅く葉の切れ込みが浅いのに対し、ピレオの方は日本海岸に自生し、葉の切れ込みが深いのですが、開花期は実に様々なので分かりにくい植物です。自生地の範囲がとてつもなく広いので、各地に変異種が多いのが原因のようです。
ピレオギク

アメリカノウゼンカズラのアーチをくぐり、バラ園側に入ると、サルスベリが満開になっていました。右側の下部は一昨年の寒さで傷んでしまい、まだ回復しておりませんが、左側は旺盛に咲いていました。市内でも最大級の株でしょう。
サルスベリ

バラ園の芝生にびっしり生えていたのがカタバミです。最近タチカタバミばかり目立ってしまい、久しぶりに見たように思ってしまいました。この方が色も濃く落ち着いて、芝生雑草という気がしませんでした。
カタバミ

回りをきょろきょろ探してみると、まだ部分的ですが、秋咲きのクロッカスが咲き始めていました。あと一週間もすれば、このあたりはものすごい花のカーペットになることでしょう。
クロッカス

カナディアンロッキーの方からロックガーデンに入ると、間の仕切りの岩山にヒダカミセバヤがたくさん咲いています。自生地では盗掘で絶滅が心配されているようで、本当に困ったものです。ロックガーデンはあちこちで植え替えが行われているので、今はちょっと寂しい状態でした。
ヒダカミセバヤ

温室の前まで来ると、鉢に植えられたフランクリンツバキ(Franklinia alatamaha)が数輪花を着けていました。札幌でもぎりぎり冬を越せるようですが、ナツツバキのような短命な花ではないし、紅葉も美しいので、見どころが多いかもしれません。これも自生地では絶滅してしまったのだそうです。
フランクリニア

さて今日は集中講義の二日目。世の中は連休最終日なので賑わいそうですね〜

秋晴れの植物園(1)

  • 2015.09.22 Tuesday
  • 05:58
いよいよ今日から集中講義、だいたい目途が付いてきたので昨日の昼に、息抜きを兼ねて植物園に行ってきました。途中の知事公館裏にあるキミノオンコを見てみると、今年は豊作でたくさんの黄色い実が付いていました。といっても手の届く高さではないので、ほとんどの人は気がつかないでしょう。三岸好太郎美術館から入って、右手に進んで10mほど行ったところにあります。
キミノオンコ

植物園の入り口に植えられているグンネラは、今年は雨が多かったせいか、今までになく巨大な株に成長していました。昔東大の日光植物園に行った時に、あそこではほとんど雪が積もらないので、冬越しするのが大変だと技官の方から聞いていたのですが、雪の布団をかぶる場所だとちゃんと冬を越すことが出来るのだそうです。ブラジルが原産地ですが、意外と北海道には適応できるのですね。
グンネラ

株の中をのぞき込むと、大きな花が二つも咲いていました。ソテツの雄花序のような花を初めて見ました。北海道では滅多に見られないので、ぜひご覧になって下さい。
花

園内に入って右手に進むと、旧植物学教室の向かいに、並んで立つ三本のハルニレがあります。辻井先生が「ハルニレ三姉妹」と名付けていたものですが、2004年の18号台風で右端の長女?が途中で折れて建物側に倒れ、最古のライラックをへし折ってしまいました。それでもだいぶ樹形が戻ってきたので、根はまだしっかりしているのでしょう。
3姉妹

川を渡って灌木園の方に向かうと、エゾリスが活発に走り回っていました。そろそろクルミが落ち始めているので、忙しい毎日を過ごしているのでしょう。
エゾリス

道端にヤマゴボウ(左)が生えていましたが、なんとその横にはヨウシュヤマゴボウも(右)。ヤマゴボウは中国原産で花序が直立するのに対し、ヨウシュヤマゴボウはアメリカ原産で花序は垂れ下がるので区別できます。一緒に生えているのは初めてで、さすが植物園です〜
ヤマゴボウ ヨウシュヤマゴボウ

灌木園の端っこには、アーノルドサンザシの木に真っ赤な実が成っています。花も実もとても魅力的なので、鋭い棘がなければもっと使われると思いますが。
アーノルドサンザシ

灌木園の真ん中あたりには、ボケとクサボケが並んで植えられており、どちらにも大きな実が成っていました。クサボケの実(右)を初めて見たので、棘だらけの枝をかき分けてよく見ると、ゴルフボール大でほとんどまん丸の形をしていました。ボケ(左)の方がやや大きく、長細い形でしたが、これが標準なのかは分かりません。クサボケ(シドミ)はわが国に自生があるのに対し、ボケは中国から渡来したものです。
ぼけ クサボケ

この辺りにはオオスズメウリが猛威をふるっています。農学部裏と植物園内が主産地になっている「北大雑草」の一つで、はびこると大変厄介です。キバナカラスウリという別名もあるようですが、こういう紛らわしい名前は使わない方がいいでしょう。これだけでも問題なのに、ここにはヤブガラシが一緒に絡み合ってひどいことになっていました。富丘西公園でも徐々にはびこり初めて来ており、ヤブガラシはそろそろ真剣に退治が必要になってきているようです。(つづく)
オオスズメウリ

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